スピリチュアリストになるのは天命ではない――現象だ。クリーチャーが死ぬと、その霊魂は肉体を抜け出し、その存在の次の段階を始める。生きている間にあった感情への執着が衰弱し他の念術的な堕落が生じると、霊のうちいくらかはエーテル界へと流入し負のエネルギーの次元界へと落ちていく。そういった霊の中にはアンデッドになることを逃れ、物質界に何とか戻るものもいる。そういったものは念術の波長が合う避難所を探し求める。そのような意識と混じり合うことで、スピリチュアリスト――指示に従って発現させることのできる、強力な守護霊1体の主――は生まれる。
役割:守護霊を案内人や道具として使いながら、スピリチュアリストは生と死、その先の経路に関する心霊的で難解な真実を探し求める。守護霊とのつながりにより、スピリチュアリストは生と死、思考と悪夢、影と啓示に関する能力を利用することができる。
属性:どれでも。
ヒット・ダイス:d8。
開始時の財産:2d6×10GP(平均70GP)。
1日の呪文数 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 | ||||||
1 |
+0 |
+2 |
+0 |
+2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― | |
2 |
+1 |
+3 |
+0 |
+3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― | |
3 |
+2 |
+3 |
+1 |
+3 |
3 |
― |
― |
― |
― |
― | |
4 |
+3 |
+4 |
+1 |
+4 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
― | |
5 |
+3 |
+4 |
+1 |
+4 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― | |
6 |
+4 |
+5 |
+2 |
+5 |
守護霊呼び戻し1/日 |
4 |
3 |
― |
― |
― |
― |
7 |
+5 |
+5 |
+2 |
+5 |
カーム・スピリット1/日 |
4 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
8 |
+6/+1 |
+6 |
+2 |
+6 |
4 |
4 |
2 |
― |
― |
― | |
9 |
+6/+1 |
+6 |
+3 |
+6 |
5 |
4 |
3 |
― |
― |
― | |
10 |
+7/+2 |
+7 |
+3 |
+7 |
5 |
4 |
3 |
1 |
― |
― | |
11 |
+8/+3 |
+7 |
+3 |
+7 |
カーム・スピリット2/日 |
5 |
4 |
4 |
2 |
― |
― |
12 |
+9/+4 |
+8 |
+4 |
+8 |
5 |
5 |
4 |
3 |
― |
― | |
13 |
+9/+4 |
+8 |
+4 |
+8 |
5 |
5 |
4 |
3 |
1 |
― | |
14 |
+10/+5 |
+9 |
+4 |
+9 |
5 |
5 |
4 |
4 |
2 |
― | |
15 |
+11/+6/+1 |
+9 |
+5 |
+9 |
カーム・スピリット3/日 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 |
― |
16 |
+12/+7/+2 |
+10 |
+5 |
+10 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 |
1 | |
17 |
+12/+7/+2 |
+10 |
+5 |
+10 |
5 |
5 |
5 |
4 |
4 |
2 | |
18 |
+13/+8/+3 |
+11 |
+6 |
+11 |
5 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 | |
19 |
+14/+9/+4 |
+11 |
+6 |
+11 |
カーム・スピリット4/日 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
4 |
20 |
+15/+10/+5 |
+12 |
+6 |
+12 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
2 |
5 |
3 |
― |
― |
― |
― |
― |
3 |
6 |
4 |
― |
― |
― |
― |
― |
4 |
6 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― |
5 |
6 |
4 |
3 |
― |
― |
― |
― |
6 |
6 |
4 |
4 |
― |
― |
― |
― |
7 |
6 |
5 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
8 |
6 |
5 |
4 |
3 |
― |
― |
― |
9 |
6 |
5 |
4 |
4 |
― |
― |
― |
10 |
6 |
5 |
5 |
4 |
2 |
― |
― |
11 |
6 |
6 |
5 |
4 |
3 |
― |
― |
12 |
6 |
6 |
5 |
4 |
4 |
― |
― |
13 |
6 |
6 |
5 |
5 |
4 |
2 |
― |
14 |
6 |
6 |
6 |
5 |
4 |
3 |
― |
15 |
6 |
6 |
6 |
5 |
4 |
4 |
― |
16 |
6 |
6 |
6 |
5 |
5 |
4 |
2 |
17 |
6 |
6 |
6 |
6 |
5 |
4 |
3 |
18 |
6 |
6 |
6 |
6 |
5 |
4 |
4 |
19 |
6 |
6 |
6 |
6 |
5 |
5 |
4 |
20 |
6 |
6 |
6 |
6 |
6 |
5 |
5 |
スピリチュアリストのクラス技能は、以下の通り:〈威圧〉【魅】、〈言語学〉【知】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知識:すべて〉【知】、〈治療〉【判】、〈はったり〉【魅】、〈飛行〉【敏】、〈魔法装置使用〉【魅】。
武器と防具の習熟:スピリチュアリストは全ての単純武器、ククリ、サイズ、サップと軽装鎧に習熟している。
呪文/Spells:スピリチュアリストはスピリチュアリスト呪文リストから念術呪文を発動する。スピリチュアリストは事前に準備することなく、修得済みの呪文から任意に呪文を発動することができる。呪文を習得したり発動したりするために、スピリチュアリストは最低でも10+呪文レベルの【判断力】を有していなければならない。スピリチュアリストの呪文に対するセーヴィング・スローの難易度は10+呪文レベル+スピリチュアリストの【判断力】修正値に等しい。
スピリチュアリストは呪文レベル毎に、1日に呪文を決められた数しか発動することができない。1日に発動できる呪文の基本数は表:スピリチュアリストに記載されている。加えて、高い【判断力】を持つスピリチュアリストは、1日のボーナス呪文を追加で得る。
スピリチュアリストの呪文選択は限られている。ゲーム開始時、スピリチュアリストは自分で選択した0レベル呪文4つと1レベル呪文2つを修得している。新しくスピリチュアリスト・レベルを得るたびに、表:スピリチュアリストの修得呪文数に記載の通り、新しい呪文をいくつか修得する。スピリチュアリストの1日の呪文数とは異なり、スピリチュアリストの呪文修得数は【判断力】の影響を受けない。表:スピリチュアリストの呪文習得数に記載されている数で固定されている。
5レベルの時点と以降3レベル毎(8、11、など)の時点で、スピリチュアリストは既に修得済みの呪文を1つ、新しい呪文1つと置き換えて修得することができる。すなわち、スピリチュアリストは古い呪文1つを失い、代わりに新しい呪文1つを修得するのだ。新しい呪文のレベルは置き換えた呪文のレベルと同じでなければならず、スピリチュアリストが発動できる最も高いレベルから1レベル以上低いものでなければならない。スピリチュアリストが置き換えられる呪文は指定されたレベル毎に1つまでで、そのレベルで習得する新しい呪文が得られるタイミングで、どの呪文を置き換えるか、あるいはそもそも置き換えないかを選択しなければならない。
ナック/Knacks:スピリチュアリストはナック(0レベル念術呪文)をいくつか修得する。これらの呪文は他の呪文のように発動することができるが、1日に何度でも発動することができる。例えば呪文修正特技を適用するなどの理由で他の呪文スロットを使用するナックは、通常通り呪文スロットを消費する。
守護霊/Phantom:スピリチュアリストは強力で多様性を持つ霊的存在、守護霊の助力を得た状態でゲームを開始する。守護霊はスピリチュアリストとのつながりを持ち、スピリチュアリストの意識の中に住まうクリーチャーあるいは心霊体ないし非実体の存在として発現する。守護霊はスピリチュアリストと同じ属性を持ち、スピリチュアリストが話すことのできる全ての言語を話すことができる。スピリチュアリストは自分の意識の中に守護霊を住まわせるか(意識共有を参照)、部分的に発現させるか(発現の絆を参照)、完全に発現させるかすることができる。完全に発現した守護霊はエーテル界から招来されたクリーチャーとして扱うが、ヒット・ポイントが【耐久力】の負の値に減少するまでエーテル界には帰らない。
スピリチュアリストは執行に1分かかる儀式により、守護霊を完全に発現することができる。守護霊が完全に発現すると、スピリチュアリストは守護霊の発現する姿を(心霊体か非実体のいずれかに)変更することができる。この変更は機会攻撃を誘発する全ラウンド・アクションである。守護霊が発現する際、守護霊が死亡していたり、エーテル界に帰ったりしていない限り、そのヒット・ポイントは以前に発現した時から変化していない。死亡したりエーテル界に帰ったりしている場合、守護霊は最大ヒット・ポイントの半分のヒット・ポイントを持って発現する。守護霊は自然回復せず、心霊体として完全に発現している間に魔法で回復するか〈治療〉技能で回復されるかした場合にのみ回復する。守護霊はスピリチュアリストの意識の中に帰る(標準アクション)か、エーテル界へ追放されるまで完全に発現し続ける。守護霊がエーテル界へ追放されると、以降24時間の間スピリチュアリストの意識に戻ることも再び発現することもできない。
完全に発現している間、守護霊はディスペル・マジックの効果でエーテル界に帰ることはないが、ディスミサルやバニッシュメントのような呪文は通常通り機能する。スピリチュアリストが気絶状態になったり眠ったりした時、守護霊はすぐにスピリチュアリストの意識へと帰る。スピリチュアリストが死亡すると、守護霊はエーテル界に帰り、スピリチュアリストが生き返った後24時間が経過するまで、スピリチュアリストの意識へと帰ることはできない。スピリチュアリストの意識の力によって守られているため、スピリチュアリストの意識の中にいる間、守護霊は(呪文や他の効果によって)放逐されたり追放されたりすることはない。
完全に発現した守護霊は、形態に適した魔法のアイテムを身につけることもアイテムを使用することもできる(ただし武器は使用できない)。守護霊が身につけたり運んだり手にしているアイテムは、守護霊がスピリチュアリストの意識に戻ると地面に落ちるため、次に完全に発現した際にそれらを使用したいと守護霊が願うなら、回収して新しく身につけさせなければならない。
守護霊は自己陶酔的で嫉妬深いクリーチャーであり、他の招来された仲間と協調することはない。守護霊は主が招来した幻獣やシャドウがいると、発現を拒む(完全な発現も発現の絆の一部としても。発現の絆を参照)。また、守護霊が発現しているときにそのようなクリーチャーを招来すると、守護霊は直ちにスピリチュアリストの意識の中に逃れ、幻獣やシャドウが放逐されるまで再び発現することはない。
完全に発現した守護霊の能力、特技、ヒット・ダイス、セーヴィング・スロー、技能はスピリチュアリストのクラス・レベルによって決定され、スピリチュアリストがレベルを得るたびに成長する。
守護霊はかつては生けるクリーチャーであり、生前あるいは死の最中に凄まじい混乱を経験している。その感情的なトラウマの力は、アストラル界とその先の運命への流れからこの霊を引きはがし、エーテル界と負のエネルギーの次元界へと追いやった。無とアンデッドへと至る中でこの霊は自由になることができ、物質界に逃れて強力な念術呪文の使い手の意識にある避難所を探し求めた。この融合がスピリチュアリストを生み出したのである。
守護霊は生きていた頃の記憶をいくらか保持している可能性があるがさほど多くはない。感情の枷を打ち明けたいと思うものもいれば、アンデッドへの堕落を避ける間は抱えたままにしておきたいと思うものもいる。生者に罰を与える以上のことを望まないものもいる――生前や死後に直面した恐怖のために、生者に復讐しているのだ。
守護霊は強力な存在だが、理性的ではなく感情的だ。守護霊は依然として自分を生み出した感情によって枷をつけられている。スピリチュアリストは守護霊を強く制御し続け、折に触れ暴力的な感情に曝される守護霊を止めなければならない。
意識共有(超常)/Shared Consciousness:1レベルの時点で、守護霊がスピリチュアリストの意識の中に留まっている(完全に発現していたり、エーテル界に追放されたりしていない)ならば、スピリチュアリストは守護霊の感情の傾倒で決まる技能2つに対して《技能熟練》を得る(既に有していない場合)。また、その守護霊はスピリチュアリストの[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローに対して、+4のボーナスも得る。12レベルの時点で、このボーナスは+8に増加する。最後に、1日1回、スピリチュアリストが[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローに失敗した際、割り込みアクションとして、スピリチュアリストはこの効果を意識の中にある守護霊の領域に押し込むことができる。そのようにすると、スピリチュアリストは[精神作用]効果の効果を受けない。しかしその効果の通常の持続時間の間、スピリチュアリストは守護霊から得られた[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローと《技能熟練》を失い、この能力を使用して[精神作用]効果を守護霊の意識に転嫁する能力と守護霊を発現させる能力を使用できなくなる。[精神作用]効果が守護霊の意識に送り込まれている間、その効果の持続時間を終了させるために、スピリチュアリストを目標としたディスペル・マジックやブレイク・エンチャントメントのような呪文を使用することができる。これはちょうど、スピリチュアリストがその[精神作用]効果の影響を受けているかのように扱う。
エーテル拘束(超常)/Etheric Tether:1レベルの時点で、スピリチュアリストは守護霊の意識をエーテル的要素の帳を通して押しやることで、自分の周りの範囲に発現するよう強制することができる。これにより、守護霊は心霊体か非実体のいずれかの形態で、完全に発現する。発現した守護霊がエーテル界に戻るほどのダメージを受けると、そのダメージに反応して、スピリチュアリストは自分のヒット・ポイントを消費することができる(アクションは不要)。こうしてヒット・ポイントを1ポイント消費する毎に、守護霊が受けるダメージを1ポイント減少させる。これにより、守護霊がエーテル界に戻らないようにすることができる。
この拘束は限定的だ。守護霊が完全に発現している間、スピリチュアリストが殆ど意識せずとも守護霊の発現が安定し続けるようにするには、守護霊とスピリチュアリストとの間は50フィート以内でなければならない。守護霊が心霊体の場合、スピリチュアリストはこの拘束を引き延ばすことができる。スピリチュアリストが心霊体の守護霊から50フィートを超えて(100フィートまで)離れた状態で自分のターンを開始したなら、スピリチュアリストは全ラウンド・アクションとしてつながりに対して精神集中を行わねばならない。この行動は機会攻撃を誘発する。そうしなければ、心霊体の守護霊は直ちにエーテル界に戻り、以降24時間の間現在の次元界へと招来することはできない。この精神集中は呪文であるかのように妨害することができる。この効果の呪文レベルは1+守護霊とスピリチュアリストの間の距離が50フィートより10フィート遠のくごとに1(最大の呪文レベルは6)である。判定が失敗して拘束が妨げられると、守護霊は直ちにスピリチュアリストの意識へと戻っていく。
心霊体の守護霊がスピリチュアリストから100フィートより離れるか、非実体の守護霊がスピリチュアリストから50フィートより離れるかスピリチュアリストの効果線からスピリチュアリスト・レベル毎に1ラウンドを超えて外れるかすると、この拘束は自動的に壊れてしまう。守護霊は直ちにエーテル界に戻り、以降24時間の間現在の次元界に招来することはできない。
感覚の絆(超常)/Bonded Senses:2レベルの時点で、標準アクションとして、スピリチュアリストは発現した守護霊と感覚を共有し、聴覚、視覚、嗅覚、味覚、その他守護霊が感じることをすべて得ることができるようになる。スピリチュアリストはこの能力を1日にスピリチュアリスト・レベル毎に1ラウンドだけ使用することができる。このラウンドは連続している必要はない。この効果に距離の制限はないが、スピリチュアリストと守護霊は同じ次元界にいなければならない。スピリチュアリストはこの効果をフリー・アクションで終了することができる。
発現の絆(超常)/Bonded Manifestation:3レベルの時点で、即行アクションとして、スピリチュアリストは守護霊の意識とエーテル界の要素を引き出すことで、自分の体内にその両方の相を部分的に発現させることができる。そうする時、スピリチュアリストは発現の絆を使用して、守護霊が自分の意識に縛られている間スピリチュアリスト自身の能力を強化することができる。スピリチュアリストがこの能力を使用するには、守護霊がスピリチュアリストの意識の中にいなければならない。ほかの方法で発現していてはならない。
発現の絆を使用している間、守護霊はダメージを受けることも、放逐されることも消滅されることもない。スピリチュアリストは発現の絆を1日に3+スピリチュアリスト・レベルに等しいラウンドだけ使用することができる。このラウンド数は連続している必要はない。スピリチュアリストは発現の絆をフリー・アクションとして終了することができるが、使用した同じラウンドで発現の絆を終了させても、1ラウンド使用したものと見なされる。
この能力を使用する際、スピリチュアリストは心霊体か非実体かを選択しなければならない。この選択を行う時、選択した形態とスピリチュアリスト・レベルに基づく能力の全てを得る。
心霊体発現の絆/Ectoplasmic Bonded Manifestation:発現の絆を使用する際に心霊体を選択した場合、スピリチュアリストは自分を守り、移動やアクションを制約しない心霊体の盾を得る。スピリチュアリストはアーマー・クラスに+4の盾ボーナスを得る。このボーナスは非実体の接触攻撃にも適用される。心霊体の盾は防具による判定ペナルティや秘術呪文失敗確率を持たない。8レベルの時点で、スピリチュアリストは同時に肉体から心霊体の巻きひげを2本生やす。1ラウンドに一回、即行アクションあるいは標準アクション(スピリチュアリストが選択する)として、スピリチュアリストは巻きひげを1つあるいは2つ使用して、近接攻撃の間合い内にいるクリーチャーを攻撃する(攻撃ボーナスとダメージ・ダイスは心霊体発現をした守護霊のものを用いる)か、物体を操ることができる。スピリチュアリストは一方の巻きひげで攻撃を1回行い、もう一方の巻きひげで物体1つを操ることもできるが、その物体は片手で扱えるものでなければならない。13レベルの時点で、守護霊の心霊体はスピリチュアリストを鎧のように覆う。これによりスピリチュアリストはアーマー・クラスに+6の鎧ボーナスを得る。防具による失敗確率も秘術呪文失敗確率もなく、移動速度も制限されない。18レベルの時点で、スピリチュアリストは全ラウンド・アクションとして、巻きひげを用いて近接攻撃の間合い内にいるすべてのクリーチャーに攻撃を行うことができる(攻撃ボーナスとダメージ・ダイスは心霊体に発現した守護霊のものを用いる)。この場合、スピリチュアリストは攻撃ロールを2回行い、より良い結果を選択する。そしてその攻撃結果を近接攻撃の間合い内にいるすべてのクリーチャーに適用する。より良い攻撃ロールの結果がクリティカル可能域になったなら、スピリチュアリストはクリティカル・ロールの目標となるクリーチャーを1体だけ選択する。ほかの攻撃はクリティカル可能域をロールしている場合でも通常の命中として扱うこと。
非実体発現の絆/Incorporeal Bonded Manifestation:発現の絆を使用して非実体形態を選択したなら、スピリチュアリストは実体のない霧で覆われ、遠隔攻撃に対して視認困難を得る。8レベルの時点で、スピリチュアリストは近接攻撃で非実体クリーチャーによりうまく効果を及ぼすことができるようになる。スピリチュアリストの素手打撃と近接攻撃はゴースト・タッチ魔法の武器特殊能力を持つかのように扱われる。13レベルの時点で、スピリチュアリストは標準アクションにより、自分の次のターンの開始時まで(インヴィジビリティのように)不可視状態になることができるようになる。18レベルの時点で、スピリチュアリストは発現の絆で非実体形態を選択している間、(非実体)の副種別と、飛行移動速度30フィート(機動性は良好)を得る。
霊的妨害(変則または超常)/Spiritual Interference:4レベルの時点で、心霊体として発現した守護霊の間合い内にいる間、スピリチュアリストはアーマー・クラスに+2の盾ボーナスとセーヴィング・スローに+2の状況ボーナスを得る。心霊体として発現した守護霊が組みつき状態、無防備状態、気絶状態の場合、これらのボーナスは失われる。また、非実体として発現した守護霊の間合い内にいる間、スピリチュアリストは[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローに+2の状況ボーナスを得る。このボーナスは超常能力であり、守護霊が気絶状態の場合には適用されない。
ディテクト・アンデッド(擬呪)/Detect Undead:5レベルの時点で、スピリチュアリストはエーテル界とのつながりにより、回数無制限の擬似呪文能力としてディテクト・アンデッドを使用できるようになる。術者レベルはスピリチュアリスト・レベルに等しい。
守護霊呼び戻し(超常)/Phantom Recall:6レベルの時点で、即行アクションもしくは割り込みアクションとして、スピリチュアリストは発現した守護霊を自分のそばか自分の意識の中へと呼び戻すことができる。この能力はディメンジョン・ドアとして機能し、術者レベルとしてスピリチュアリスト・レベルを用いる。この方法でスピリチュアリストが守護霊を近くに呼び戻したなら、守護霊はスピリチュアリストに隣接したマス(すでに隣接したマスがすべて占められているなら、可能な限り近くのマス)に出現する。
この能力を使用して守護霊を自分の意識に呼び戻したなら、スピリチュアリストはこのアクションの一部として発現の絆を起動することができるが、こうすると発現の絆のラウンドを余分に1ラウンド消費する。
6レベルの時点で、スピリチュアリストはこの能力を1日に1回使用することができる。6レベルを超える4レベルごとに、スピリチュアリストは1日に追加で1回、この能力を使用することができる。
カーム・スピリット(擬呪)/Calm Spirit:7レベルの時点で、スピリチュアリストは1日に1回使用できる擬似呪文能力としてカーム・スピリットを使用することができるようになる。11レベルの時点と以降4レベルごとに、スピリチュアリストは1日に追加で1回この能力を使用できるようになる(19レベルの時点で最大の1日4回)。
シー・インヴィジビリティ(擬呪)/See Invisibility:9レベルの時点で、スピリチュアリストは視界から通常は隠れている多くのものを見る能力を得る。スピリチュアリストは擬似呪文能力としてシー・インヴィジビリティを1日に1回使用することができる。この能力の持続時間は10分間である。
意識の融合(超常)/Fused Consciousness:10レベルの時点で、スピリチュアリストは守護霊が発現している間、常に感覚の絆の利益を得る。スピリチュアリストは守護霊が発現している場合であっても、守護霊の感覚の傾倒によって与えられる技能ランク(訳注:《技能熟練》の誤り?)と[精神作用]呪文に対するボーナスを得る。最後に、スピリチュアリストは守護霊が発現している間でも、共有意識能力を用いて[精神作用]効果の効果を守護霊の意識に押し付けることができるようになる。ただしそのようにすると、守護霊は直ちにスピリチュアリストの意識に退避してしまう。
上級霊的妨害(変則または超常)/Greater Spiritual Interference:12レベルの時点で、守護霊の間合いに仲間がおり、守護霊が心霊体として発現しているならば、仲間それぞれはアーマー・クラスに+2の盾ボーナスと、セーヴィング・スローに+2の状況ボーナスを得る。スピリチュアリストに対しては、これらのボーナスは+4に増加する。発現した守護霊が組みつき状態、無防備状態、気絶状態の場合、スピリチュアリストと間合い内の仲間はこのボーナスを得られない。守護霊が非実体として発現したならば、守護霊から30フィート以内にいる仲間は[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローに+2の状況ボーナスを得る。スピリチュアリストに対しては、このボーナスは+4に増加する。このボーナスは守護霊が気絶状態の場合には適用されない。
魂の絆(超常)/Spiritual Bond:14レベルの時点で、スピリチュアリストの生命力は守護霊の霊的要素と本質的なつながりを持つ。守護霊がヒット・ポイントを1ポイント以上持つ限り、スピリチュアリストがヒット・ポイントが0未満に減少するようなダメージを受ける際、そのダメージは代わりに守護霊に転送される。守護霊がダメージのすべてを受けるか、守護霊のヒット・ポイントが【耐久力】の負の値になるまで減少すると、この転送は停止される。後者の場合、上限を超えたダメージはスピリチュアリストが受ける。この能力はヒット・ポイントにダメージを受ける効果のみ適用される。
コール・スピリット(擬呪)/Call Spirit:16レベルの時点で、スピリチュアリストは1日に1回使用できる擬似呪文能力として、コール・スピリットを発動する能力を得る。
二重の絆(超常)/Dual Bond:17レベルの時点で、スピリチュアリストは発現の絆を1日に3+スピリチュアリスト・レベルの2倍に等しいラウンド数だけ使用できるようになる。
意識強化(超常)/Empowered Consciousness:20レベルの時点で、守護霊が意識の中にいる間、スピリチュアリストは[精神作用]効果と呪文、憑依に関する効果(マジック・ジャーやポゼッションなど)に完全耐性を得る。
スピリチュアリストは以下の呪文を使用することができる。アスタリスク(*)が付記された呪文はOccult Adventuresに掲載されている。スピリチュアリストは全ての呪文を念術呪文として発動する。
0レベル・スピリチュアリスト呪文:ヴァーチュー、オープン/クローズ、ガイダンス、グレイヴ・ワーズ*、ステイビライズ、デイズ、ディテクト・スピリチュアリスト・シグニフィカンス*、ディテクト・マジック、テレキネティック・プロジェクティル*、ブリード、メイジ・ハンド、メッセージ、メンディング、ライト、リード・マジック、レジスタンス。
1レベル・スピリチュアリスト呪文:アイデンティファイ、アラーム、アンシーン・サーヴァント、アンティシペイト・ペリル、インフリクト・ライト・ウーンズ、ヴェントリロキズム、エクスペディシャス・リトリート、エンデュア・エレメンツ、オブスキュアリング・ミスト、オルター・ウィンズ、キュア・ライト・ウーンズ、コーズ・フィアー、コンプリヘンド・ランゲージズ、スピリチュアリスト・リーディング*、サモン・モンスターI、サンクチュアリ、シールド、セントファイ・コープス、タッチ・オヴ・グレイスレスネス、チャージ・オブジェクト*、チル・タッチ、ディコンポーズ・コープス、ディサーン・ネクスト・オヴ・キン、ディテクト・アンデッド、ディテクト・イーヴル/グッド/ケイオス/ロー、デスウォッチ、テレンパシック・プロジェクション*、ドゥーム、バースト・オヴ・アドレナリン*、バースト・オヴ・インサイト*、ファントム・ブラッド、フェザー・フォール、プロテクション・フロム・イーヴル/グッド/ケイオス/ロー、マインドリンク*、マジック・ファング、メイジ・アーマー、リムーヴ・シックネス、リムーヴ・フィアー。
2レベル・スピリチュアリスト呪文:レッサー・アニメイト・デッド、インヴィジビリティ、インスティゲイト・スピリチュアリスト・デュエル*、インフリクト・ペイン*、インフリクト・モデレット・ウーンズ、エイド、エモーティヴ・ブロック*、オーギュリイ、オブジェクト・リーディング*、カーム・スピリット*、カタトニア*、キュア・モデレット・ウーンズ、グール・タッチ、ゴースト・ウィップ*、サーマウント・アフリクション、サモン・モンスターII、シー・インヴィジビリティ、ジェントル・リポウズ、スケアー、ステイタス、ストリックン・ハート、スピリチュアル・ウェポン、スペクトラル・ハンド、タッチ・オヴ・イディオシー、ディスフィギャリング・タッチ、ディテクト・ソウツ、デス・ネル、トワイライト・ヘイズ、パージ・スピリット*、ピルファリング・ハンド、ファントム・スティード、ファントム・トラップ、フォールス・ライフ、ブラー、プロテクション・フロム・アローズ、プロテクティヴ・ペナンブラ、ミスディレクション、ライフ・パクト、リムーヴ・パラリシス、レヴィテート、レジスト・エナジー、レッサー・レストレーション、ロケート・オブジェクト。
3レベル・スピリチュアリスト呪文:アナライズ・オーラ*、アニメイト・デッド、アンデッド・アナトミーI、アンリヴィング・レイジ、イセリアル・フィスツ*、インヴィジビリティ・パージ、インフリクト・シリアス・ウーンズ、ヴァンピリック・タッチ、ウィンド・ウォール、エクトプラズミック・スネア*、オーラ・サイト、レッサー・オブジェクト・ポゼッション*、オブスキュア・オブジェクト、ガシアス・フォーム、キュア・シリアス・ウーンズ、クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス、クローク・オヴ・ウィンズ、コンテイジアス・ジール*、コンデンスド・イーサー*、サモン・モンスターIII、サンズ・オヴ・タイム、シーク・ソウツ、シールド・ライフ*、スピーク・ウィズ・デッド、スピリットバウンド・ブレード*、スロー、セサイル・スピリット*、タンズ、ディスプレイスメント、ディスペル・マジック、トワイライト・ナイフ、ノンディテクション、ハウリング・アゴニー、ビストウ・カース}、ヒロイズム、ファントム・スティード、ファントム・ドライバー、フォース・パンチ、フライ、ブラインドネス/デフネス、プロテクション・フロム・エナジー、ヘイスト、ペイン・ストライク、ヘルピング・ハンド、ホスタイル・レヴィテーション、マイナー・クリエイション、マインドロックト・メッセンジャー、マジック・サークル・アゲンスト・イーヴル/グッド/ケイオス/ロー、グレーター・マジック・ファング、ライディング・ポゼッション*、リムーヴ・カース、リムーヴ・ディジーズ、リムーヴ・ブラインドネス/デフネス、レイ・オヴ・イグゾースチョン、ロケート・オブジェクト。
4レベル・スピリチュアリスト呪文:アンティインコーポリアル・シェル、イセリアル・エンヴェロープ*、イセリック・シャーズ*、イレイズ・インプレッション*、グレーター・インヴィジビリティ、イントラップ・スピリット*、インビュー・ウィズ・スペル・アビリティ、インフリクト・クリティカル・ウーンズ、エナヴェイション、オーラ・オヴ・ドゥーム、オーラ・オルタレーション*、キュア・クリティカル・ウーンズ、クラッシング・ディスペア、コンフュージョン、サモン・モンスターIV、シャドウ・カンジュレーション、シャドウ・ステップ、スピーク・ウィズ・ホーント、スピリチュアル・アライ、スペル・イミュニティ、ソウトセンス*、ソリッド・フォッグ、ディヴィネーション、ディテクト・スクライング、ディメンジョナル・アンカー、ディメンジョン・ドア、デス・ウォード、デビリテイティング・ポーテント、テリブル・リモース、テレキネティック・チャージ、テレキネティック・マニューヴァー*、ニュートラライズ・ポイズン、ファンタズマル・キラー、コミュナル・ファントム・スティード、ファントム・チャリオット、フィアー、グレーター・フォールス・ライフ、ブラック・テンタクルズ、フリーダム・オヴ・ムーヴメント、ポゼッション*、マインド・スワップ*、マインドワイプ*、ミラー・トランスポート、リムーヴ・カース、レストレーション、ロケート・クリーチャー。
5レベル・スピリチュアリスト呪文:アンデッド・アナトミーII、イセリアル・エンヴェロプメント*、インコーポリアル・チェインズ*、マス・インフリクト・ペイン*、ヴァンピリック・シャドウ・シールド、ウィズドロー・アフリクション*、ウェイヴズ・オヴ・ファティーグ、ウォール・オヴ・エクトプラズム*、ウォール・オヴ・サウンド、オーヴァーランド・フライト、オブジェクト・ポゼッション*、クラウドキル、コール・スピリット*、コンタクト・アザー・プレイン、サフォケーション、サモン・モンスターV、シークレット・チェスト、シャドウ・エヴォケーション、シャドウ・ボディ*、スクライング、スペル・レジスタンス、スレイ・リヴィング、センディング、ディスミサル、ディスラプティング・ウェポン、テレキネシス、テレパシック・ボンド、テレポート、ドミネイト・パースン、ドリーム、ナイトメア、ファンタズマル・ウェブ、フィースト・オン・フィアー、フィーブルマインド、フィクル・ウィンズ、フォールス・ヴィジョン、フォスター・ヘイトリッド*、プライング・アイズ、ブレイク・エンチャントメント、プレイナー・アダプテイション、プレイン・シフト、ブレス・オヴ・ライフ、マス・ペイン・ストライク、マインド・フォッグ、メイジズ・フェイスフル・ハウンド、メイジズ・プライヴェイト・サンクタム、メジャー・カース、マス・リペア・アンデッド、リモート・ヴューイング*、レイズ・デッド。
6レベル・スピリチュアリスト呪文:アイバイト、アナライズ・ドゥウェオマー、アンウィリング・シールド、アンシェイカブル・ジール*、アンデス・トゥ・デス、アンデッド・アナトミーIII、エクトプラズミック・イラプション*、エネミー・ハンマー、グレーター・オブジェクト・ポゼッション*、クリエイト・アンデッド、ゲッタウェイ、サークル・オヴ・デス、サモン・モンスターVI、グレーター・シールド・ライフ*、シャドウ・ウォーク、ディスインテグレイト、グレーター・ディスペル・マジック、テレパシー*、トゥルー・シーイング、トランスフォーメーション、ハーム、バニッシュメント、バンシー・ブラスト、ヒール、グレーター・ヒロイズム、ファインド・ザ・パス、ミスリード、リーシュド・シャックルズ、リパルション、レジェンド・ローア。
守護霊の能力はスピリチュアリストのレベルと、発現の儀式を執り行う際にどの発現を選択したかによって決定される。発現した守護霊の基本データ表に、守護霊の基本データの多くが記載されている。守護霊は自分の感情の傾倒に従い、基本データと能力を変化させる。守護霊は自分に効果を及ぼすかどうかを判断する際、来訪者として扱われる。
ヒット・ダイス:守護霊が持つd10ヒット・ダイスの合計数。これらは通常通り、守護霊の【耐久力】に従って修正される。
基本攻撃ボーナス:守護霊の基本攻撃ボーナス。守護霊の基本攻撃ボーナスはヒット・ダイスの数に等しい。守護霊は高い攻撃ボーナスを得たからといって、肉体武器を用いて追加の攻撃を得ることはない。
良好/劣悪なセーヴ:守護霊のセーヴィング・スローの基本ボーナス。守護霊は感情の傾倒に従い、良好なセーヴィング・スローを2つと劣悪なセーヴィング・スローを1つ持つ。
技能:守護霊の合計技能ランク。守護霊はすべての技能に技能ランクを割り振ることができるが、技能を使用するには適切な付属器官を備えていなければならない。基本値を超えた【知力】能力値を持つ守護霊は通常通りこれらのランクの合計値を修正する(守護霊はヒット・ダイス毎に2+【知力】修正値に等しい技能ランクを得る)。守護霊はヒット・ダイスを超えた技能ランクを有することができない。守護霊の技能ランクは一度選択したら固定される。
特技:守護霊が持つ特技の合計数。守護霊は前提条件を満たした特技をすべて選択できるが、特技の中には使用するために特定の付属器官がなければならないものもある。守護霊の特技は一度選択すれば固定される。
防御ボーナス:守護霊が心霊体クリーチャーとして発現した際の外皮ボーナスの増加、および非実体クリーチャーとして発現した際の反発ボーナス。守護霊とスピリチュアリストのつながりを防具が阻害するため、心霊体として発現しても非実体として発現しても、守護霊はいかなる防具も身に着けることができない。守護霊は防具を身に着けているかのような姿をとることもできるが、それは単なる外見の幻術に過ぎない。
【敏】/【魅】ボーナス:このボーナスを守護霊の【敏捷力】と【魅力】に加える。
叩きつけダメージ:守護霊は肉体武器攻撃として2回の叩きつけを得る。この攻撃のダメージは守護霊のサイズで決定され、守護霊の感情の傾倒で得られる能力によって変化することもある。以下の表に記載されいているものは、スピリチュアリスト・レベル毎の中型の守護霊によって行われる叩きつけ攻撃によるダメージを示している。小型および大型の守護霊によるダメージについては、二つ目の表を参照のこと。守護霊はしばしば、武器を有していたり他の肉体攻撃を行うかのような姿をして発現する。外見にかかわらず、守護霊の攻撃は常に表に示した叩きつけ攻撃によるダメージを与える。
特殊:この項には、力を高めることで全ての守護霊が得られる能力を示している。それぞれの利益を以下に示す。
暗視(変則)/Darkvision:守護霊は暗視60フィートを持つ。
リンク(超常)/Link:スピリチュアリストと守護霊は精神的なリンクを共有しており、(同じ次元界にいるならば)距離にかかわらず意思疎通を行うことができる。この意思疎通はフリー・アクションであり、スピリチュアリストのターンでなくても行うことができるが、互いに意識がなければならない。これにより、スピリチュアリストはいつでも自分の指示を守護霊に伝えることができる。魔法のアイテムはスピリチュアリストと守護霊とのつながりを妨げる。そのため、スピリチュアリストと守護霊は魔法のアイテムのスロットを共有する。例えば、スピリチュアリストが魔法の指輪を1つ身に着けている場合、守護霊は1つしか魔法の指輪を身に着けることができない。同じ部位にアイテムを身に着けると、スピリチュアリストが身に着けているものだけが有効になり、守護霊が身に着けているものは休止状態になる。魔法のアイテムを使用するには、守護霊に適切な付属器官がなければならない。
呪文共有(超常)/Share Spells:スピリチュアリストは目標が“自身”の呪文を、自身の代わりに自分の守護霊に対して(距離が接触の呪文として)発動することができる。スピリチュアリストは通常であれば守護霊の種別(来訪者)のクリーチャーに効果を発揮しないものであっても自身の守護霊に対しスピリチュアリスト呪文リストから呪文を発動できる。たとえ呪文のように機能する能力であっても、この能力で守護霊が呪文でない能力を共有することはできない。
接触呪文伝達(超常)/Deliver Touch Spells:心霊体ないし非実体として完全に発現している間、守護霊はスピリチュアリストから接触呪文を伝達することができる。スピリチュアリストと守護霊はこの能力を使用するために触れる必要はないが、守護霊は30フィート以内にいてスピリチュアリストが守護霊を見ることができなければならない。スピリチュアリストが12レベル以上なら、守護霊はスピリチュアリストから50フィート以内に接触呪文を伝達できるようになる。スピリチュアリストは呪文を発動し、その後守護霊が割り込みアクションとして接触呪文を伝達させることができる。接触呪文がダメージを与えるものならば、守護霊は攻撃ロールを行わなければならない。スピリチュアリストがこの能力を使用して発動した接触呪文のチャージを、守護霊がとどめておくことはできない。呪文が守護霊へ伝達されると、目標に触れなければ呪文は失われてしまう。呪文が6体までの同意するクリーチャーに接触することができる呪文であれば、守護霊も割り込みアクションにより同様のことを行うことができるが、同意する目標は同時に守護霊の近接攻撃の間合いにいなければならない。
魔力を帯びた攻撃(超常)/Magic Attacks:守護霊が心霊体として発現している際、ダメージ減少を克服するかを考慮する際、叩きつけを魔法の武器であるかのように扱う。スピリチュアリストが10レベル以上なら、ダメージ減少を克服するかを考慮する際、守護霊の武器はすべて守護霊の属性の武器であるかのように扱う。
能力値上昇(変則)/Ability Score Increase:守護霊は能力値1つに1を加える。
忠誠(変則)/Devotion:守護霊は心術呪文および心術効果に対する意志セーヴに+4の士気ボーナスを得る。
非実体飛行能力(超常)/Incorporeal Flight:守護霊が非実体として発現している場合、飛行移動速度40フィート(機動性は良好)を得る。
スピリチュアリストの守護霊は通常、スピリチュアリストと同じサイズになる。スピリチュアリストは自分より1段階小さいサイズの守護霊を持つこともできる。もしスピリチュアリストのサイズが小型以下ならば、スピリチュアリストは自分より1段階大きいサイズの守護霊を持つこともできる。守護霊は常に人型生物の形をしたクリーチャーであり、発現している間はかつて生きていた時の姿に似た容貌をしている。しかしその感情の揺らめきにより、通常どこか外見が歪んでいる。
守護霊は以下の基本データを持つ。これらはサイズや感情の傾倒で修正される。
1 |
1 |
+1 |
+2 |
+0 |
2 |
1 |
+0 |
+0 |
1d6 |
|
2 |
2 |
+2 |
+3 |
+0 |
4 |
1 |
+2 |
+1 |
1d6 |
― |
3 |
3 |
+3 |
+3 |
+1 |
6 |
2 |
+2 |
+1 |
1d6 |
接触呪文伝達(30フィート) |
4 |
3 |
+3 |
+3 |
+1 |
6 |
2 |
+2 |
+1 |
1d6 |
|
5 |
4 |
+4 |
+4 |
+1 |
8 |
2 |
+4 |
+2 |
1d8 |
|
6 |
5 |
+5 |
+4 |
+1 |
10 |
3 |
+4 |
+2 |
1d8 |
|
7 |
6 |
+6 |
+5 |
+2 |
12 |
3 |
+6 |
+2 |
1d8 |
― |
8 |
6 |
+6 |
+5 |
+2 |
12 |
3 |
+6 |
+3 |
1d8 |
― |
9 |
7 |
+7 |
+5 |
+2 |
14 |
4 |
+6 |
+3 |
1d10 |
|
10 |
8 |
+8 |
+6 |
+2 |
16 |
4 |
+8 |
+4 |
1d10 |
|
11 |
9 |
+9 |
+6 |
+3 |
18 |
5 |
+8 |
+4 |
1d10 |
― |
12 |
9 |
+9 |
+6 |
+3 |
18 |
5 |
+10 |
+5 |
1d10 |
接触呪文伝達(50フィート) |
13 |
10 |
+10 |
+7 |
+3 |
20 |
5 |
+10 |
+5 |
2d6 |
― |
14 |
11 |
+11 |
+7 |
+3 |
22 |
6 |
+10 |
+5 |
2d6 |
― |
15 |
12 |
+12 |
+8 |
+4 |
24 |
6 |
+12 |
+6 |
2d6 |
|
16 |
12 |
+12 |
+8 |
+4 |
24 |
6 |
+12 |
+6 |
2d6 |
― |
17 |
13 |
+13 |
+8 |
+4 |
26 |
7 |
+14 |
+7 |
2d8 |
― |
18 |
14 |
+14 |
+9 |
+4 |
28 |
7 |
+14 |
+7 |
2d8 |
― |
19 |
15 |
+15 |
+9 |
+5 |
30 |
8 |
+14 |
+7 |
2d8 |
― |
20 |
15 |
+15 |
+9 |
+5 |
30 |
8 |
+16 |
+8 |
2d8 |
― |
1~4 |
1d4 |
1d8 |
5~8 |
1d6 |
2d6 |
9~12 |
1d8 |
2d8 |
13~16 |
1d10 |
3d6 |
17~20 |
2d6 |
3d8 |
守護霊 Phantom
初期能力:種別 来訪者(守護霊); サイズ スピリチュアリストと同じかそれより1段階小さい(もしスピリチュアリストが小型以下なら、1段階大きくてもよい); 移動速度 30フィート; アーマー・クラス +2回避(非実体形態の場合)または+2外皮(心霊体形態の場合); 攻撃 叩きつけ(×2)(1d6または小型サイズの場合1d4); 能力値 【筋】12、【敏】14、【耐】13、【知】7、【判】10、【魅】13。
以下の技能は守護霊のクラス技能である:〈威圧〉【魅】、〈隠密〉【敏】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知覚〉【判】、〈知識:次元界〉【知】、〈はったり〉【魅】、〈飛行〉【敏】。加えて、1レベルの時点で、スピリチュアリストは守護霊にクラス技能として追加で1つ技能を選択することができる。守護霊は感情の傾倒に基づき追加でクラス技能を2つ得る。守護霊はこれら2つの技能に対して、自動的にボーナス・ランクを得る――これらの技能のランクは、常にヒット・ダイスに等しい。
守護霊を完全に発現させる際、スピリチュアリストは守護霊を心霊体として発現させるか、非実体として発現させるかを選択しなければならない。守護霊は発現した守護霊の基本データ表に記載されたデータを持つが、感情の傾倒とスピリチュアリストがどの発現を選択したかによってそのデータは変更される。
心霊体/Ectoplasmic:スピリチュアリストが心霊体として発現させた場合、守護霊は以下の能力を得る。
ダメージ減少/Damage Reduction:心霊体として発現した守護霊はダメージ減少5/斬撃を得る。スピリチュアリストが5レベルに達すると、スピリチュアリストはダメージ減少5/魔法を得る。10レベルの時点で、ダメージ減少は10/魔法に増加する。15レベルの時点で、ダメージ減少は15/魔法に増加する。20レベルの時点で、ダメージ減少は15/―に変化する。
位相ずらし(超常)/Phase Lurch:心霊体の守護霊は壁や物理的な障害物を通過する能力を持つ。この能力を使用するには、守護霊は自分のターンを通過しようとする壁や障害物の外で開始し、終了しなければならない。この能力を使用しても心霊体の守護霊は非実体クリーチャーを通過することはできない。また壁や障害物を通過している間、移動速度は半分になる。通過した面は薄く銀色の粘液に覆われる。この粘液は1分間持続する。
非実体/Incorporeal:スピリチュアリストが非実体として発現することを選択したなら、守護霊は幽霊のような姿でスピリチュアリストの30フィート以内に出現する。守護霊は(非実体)の副種別を得、アーマー・クラスに【魅力】修正値に等しい反発ボーナスを得る。アンデッド・クリーチャーではないため、聖水や正のエネルギーからダメージを受けることはない。他の非実体クリーチャーとは異なり、非実体の守護霊は実体のあるクリーチャーに攻撃をすることはできない。ただし、接触呪文伝達を使用して接触呪文を伝達することはできる。非実体として発現した守護霊は、自分が心霊体であるかのように、他の非実体クリーチャーに叩きつけ攻撃を行うことができる。
守護霊はそれぞれ、感情の傾倒――生前の経験に基づく強力な感情であり、守護霊が物質界とエーテル界に束縛され続ける原因――を1つ持つ。感情の傾倒は守護霊が発現している間に使用できる能力を与えてくれる。能力とその効果はスピリチュアリストのレベルによって決定される。
感情の傾倒により、守護霊がどの技能にボーナス技能ランクを得るかと、スピリチュアリストがどの技能の《技能熟練》を得るかが決定される。また、発現した守護霊の良好なセーヴィング・スローの種類と、レベルを得る際に得られる特殊能力も決定される。
守護霊は生前の時のように――少なくとも死ぬときにそうであったように――出現しようとする。しかし感情の傾倒により、守護霊は顔つきや癖、個性を捻じれさせてしまう。ほとんどのクリーチャーとは異なり、守護霊の感情のオーラはしばしば呪文や能力の利益を得ていない場合でも、誰もが見えるようになる。どのようなときに守護霊がこのような独自の形で感情のオーラを発現させるかは、個々の感情の傾倒の説明文に記載されている。
この感情の傾倒を持つ守護霊は過去生きていた時の事件から怒りに満ち満ちている。この感情の傾倒をもつ守護霊はしかめ面で筋骨隆々としているか、いつも近くに来るクリーチャーを攻撃する準備ができているようにみえる逆上したクリーチャーの姿をとることが多い。多くの場合、これらの守護霊は明るい赤色のオーラを放ち、これは特に戦闘中に顕著である。あるいは食いしばった心霊的な歯を隠し、浅い呼吸を繰り返し赤い霧をはいているように見える。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈威圧〉と〈生存〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
【筋力】への傾倒/Strength Focus:守護霊は【筋力】に+2のボーナスと【敏捷力】に-2のペナルティを得る。スピリチュアリストがレベルを得て守護霊が【敏捷力】にボーナスを得る際、憤怒に傾倒した守護霊は代わりに【筋力】へのボーナスを得る。
強力打撃(変則)/Powerful Strike:この感情の傾倒を持つ守護霊は、叩きつけ攻撃で通常より多くのダメージを与える。守護霊は現在のサイズより1段階大きいものとして叩きつけのダメージを与える。加えて、守護霊はボーナス特技として《強打》を得る。
憤怒のオーラ(超常)/Aura of Fury:スピリチュアリストが7レベルになると、即行アクションとして、守護霊は半径20フィートに憤怒のオーラを放つことができる。範囲内のクリーチャーは近接攻撃ロールに+2のボーナスを得るが、アーマー・クラスに-2のペナルティを受ける。オーラの終了はフリー・アクションである。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
獰猛な振る舞い(超常)/Ferocious Mien:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、即行アクションとして、心霊体の守護霊はより獰猛で恐ろしい姿になることができる。これにより守護霊はエンラージ・パースン呪文の効果を受けたように1サイズ段階大きくなり、レイジ呪文の影響を受けたように戦場でより獰猛になる。この効果はスピリチュアリストのクラス・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。スピリチュアリストが18レベルになると、守護霊は獰猛な振る舞い能力を使用した際、元の能力に加えて畏怖すべき存在変則的能力を得る。
逆上の号泣(超常)/Furious Wail:スピリチュアリストが17レベルになると、1日1回標準アクションとして、守護霊はウェイル・オヴ・ザ・バンシーとして機能する怒りに満ちた号泣を放つことができる。この効果の術者レベルには守護霊のヒット・ダイスを用い、この効果の難易度は10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値に等しい。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
愛、あるいは終わらなかった任務を終えたいという望みにより、この感情の傾倒を持つ守護霊は世界にいる何か、誰かに死ねないほどの忠誠を抱いている。多くの場合、この感情の傾倒を持つ守護霊は主であるスピリチュアリストと強い家族の絆を持つ。専心の守護霊のほとんどは、しばしば油断なく目を光らせる強力で厳格な守護者として姿を現す。そしてスピリチュアリストへの奉仕は揺るぎないものだ。この守護霊は青いオーラを放つか、生前の頃スピリチュアリストの主への愛情が強かった場合には薔薇色のオーラを放つこともある。これらのオーラが後光として現れることも多く、主の実際の属性や信仰の選択にかかわらず、そのような守護霊は神々しい姿を持つ。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈交渉〉と〈真意看破〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
《鋼の意志》/Iron Will:守護霊はボーナス特技として《鋼の意志》を得る。さらに、守護霊が主の意識の中にいて、主がこの特技を有していない場合、主は《鋼の意志》の利益を得る。
忠義の打撃(超常)/Dutiful Strike:クリーチャーが守護霊の主に攻撃を行う際、守護霊はその目標に対する攻撃ロールに+2のボーナスを得るとともに、守護霊のサイズが1段階大きいかのようにその目標にダメージを与える。この能力において、主のスピリチュアリストを目標とする有害な呪文は攻撃として扱う。忠義の打撃は1分間持続するが、別のクリーチャーが守護霊の主のスピリチュアリストに攻撃する(この時点でこの効果は新しく攻撃したものに移る)か、攻撃したクリーチャーのヒット・ポイントが0未満に減少するかすると終了する。
守護のオーラ(超常)/Defending Aura:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、守護霊は近くの仲間に防護を与える半径10フィートのオーラを放つことができる。オーラの起動は回数無制限で行える即行アクションである。このオーラの中にいる仲間はアーマー・クラスに+2の反発ボーナスと、戦技防御値およびすべてのセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。このオーラを終了させるのはフリー・アクションである。
献身的な従者(超常)/Devoted Servant:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、スピリチュアリストが攻撃に気づかなかったとき(不意討ちラウンドに行われた攻撃や、スピリチュアリストが眠っていたり〈隠密〉を使用したクリーチャーによる攻撃を受けたなど)、守護霊が完全に発現していなければ、自動的にスピリチュアリストの意識から発現し、主を守護する。守護霊はスピリチュアリストが気づいておらず、危険の中にいる限り発現したままである。この能力はスピリチュアリストのアクションを必要としない。
不動の忠誠(超常)/Steadfast Devotion:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、守護霊は有害な[精神作用]効果とすべての憑依(マジック・ジャーやポゼッションなど)に完全耐性を持つ。加えて、守護霊はディスミサルやバニッシュメント、および類似の効果に完全耐性を持つ。
絶望が命そのものを掌握するほどに恐ろしい手段で殺されたり、無意味で無分別な人生を送ったクリーチャーがいる。そのような傾倒を持つ守護霊は武器として苦悩を用い、守護霊の終わらない存在の憂鬱さで生けるものを傷つける。絶望の守護霊はしばしば捻じれ傷ついた姿で現れ、死の間際の不気味な状況を思い起こさせる。色は灰色じみているか不快な緑色をしていることが多い。話すときは恐ろしい囁き声か、高い金切り声を用いる。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈威圧〉と〈隠密〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
絶望が招く力/Power from Despair:守護霊は怯え状態であるか、恐れ状態であるか、恐慌状態であるか、戦慄状態であるか、絶望のオーラやクラッシング・ディスペアのような効果の目標であるクリーチャーに対して行う攻撃ロールとダメージ・ロールに+2のボーナスを得る。
悲嘆の打撃(超常)/Miserable Strike:守護霊が叩きつけ攻撃をクリーチャーに命中させた際、そのクリーチャーは意志セーヴィング・スロー(難易度=10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗すると1ラウンドの間攻撃ロールとダメージ・ロールに-2のペナルティを受ける。これは[感情UM、恐怖、精神作用]効果である。複数攻撃が命中しても、この効果自身は累積しない。
絶望のオーラ(超常)/Aura of Despair:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、即行アクションとして、守護霊は半径10フィートの絶望のオーラを放つことができる。このオーラの中にいる敵は、すべてのセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。これは[恐怖]効果である。オーラの終了はフリー・アクションである。
絶望の叫び(超常)/Despairing Shout:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、1日に3回標準アクションとして、守護霊はクラッシング・ディスペアとして機能する叫びを放つことができる。守護霊はこの効果の術者レベルとしてそのヒット・ダイスを用い、効果の難易度は10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値に等しい。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
不可避の絶望(超常)/Inescapable Despair:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、守護霊が叩きつけ攻撃を命中させると、命中したクリーチャーは悲嘆の打撃の効果に抵抗するためのセーヴを行えなくなる。
この感情の傾倒を持つ守護霊は、生前圧倒的な恐怖に曝された。この守護霊は恐るべき武器としてこの恐怖を解き放つことができる。恐怖の守護霊は直視できないほど恐ろしいこともしばしばである。時にぼろぼろの喪服を身に着けたり、鎖や他の拘束具に束縛されたりしたぼんやりした姿で現れる。その姿は痩せさらばえ怨霊のような姿に捻じ曲げられていることもあり、ゴーストやスペクターの姿に見えることさえある。灰鉛色の渦巻くほこりの瘴気がしばしば彼らの周囲を覆っており、他のものに恐怖を与えようとしている。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈威圧〉と〈隠密〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
《忍びの技》/Stealthy:守護霊はボーナス特技として《忍びの技》を得る。
恐怖を与える打撃(変則)/Horrifying Strike:守護霊が叩きつけ攻撃を命中させたなら、そのクリーチャーは意志セーヴィング・スロー(難易度=10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間怯え状態になる。同じクリーチャーに複数回攻撃しても、恐れ状態になることはない。これは[恐怖、精神作用]効果である。
深まる恐怖(超常)/Increase Fear:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、即行アクションとして、守護霊は半径20フィートのオーラを放つことができる。このオーラの中にいて意志セーヴィング・スロー(難易度=10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値)に失敗した敵は、[恐怖]による状態異常を深めてしまう。オーラ内にいる怯え状態の敵は恐れ状態に、恐れ状態の敵は恐慌状態に、恐慌状態の敵は戦慄状態になる。この効果は敵がオーラの中にいる間と、最初の[恐怖]状態にある間、そしてオーラから出て守護霊のヒット・ダイスの半分に等しいラウンドの間、そして最初の[恐怖]効果の持続時間が終了するまでの間持続する(いずれの条件が終了しても終了する)。セーヴィング・スローに成功したクリーチャーは、同じ守護霊が行うこの効果に24時間の間完全耐性を得る。これは[恐怖、精神作用]効果である。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
恐れ打撃(超常)/Frightful Attack:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、守護霊が叩きつけ攻撃を命中させた際、怯え状態ではなく恐れ状態にすることができる(守護霊は攻撃を行う際にどちらの状態にするかを選択する)。これは[恐怖、精神作用]効果である。
仲間の避難所(超常)/Shelter Allies:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、守護霊は恐怖から仲間を守護できるようになる。守護霊の深まる恐怖のオーラの範囲内にいる仲間は、オーラの中にいる間[恐怖]に対する完全耐性を得る。守護霊がエーテル界へと追放されない限り、この能力により主のスピリチュアリストは[恐怖]に対する完全耐性を得る。
嫌悪の感情ほどに、魂を負の物質界(訳注:Negative Material Plane; 負のエネルギーの次元界の誤記?)へと引き寄せるものはほとんどない。この感情の傾倒を持つ守護霊は、しばしばこの強力な感情に盲目的に従う――そして他のものに目もむけない。このような守護霊は大抵、恐怖の感情の傾倒を持つもの以外の守護霊全てよりも陰鬱であり、悪い予感を起こさせる。彼らの多くは、鎧から棘が無数に生え、手は棘だらけの危険な武器を掴んでいるように見える、暗く恐ろしい騎士として発現する。またある時は、近付く者を横柄に見下ろす、背が高く痩せた姿をしていることもある。これらの守護霊は一般に敵への呪い、冒涜、詩などを口にする。そのオーラは脈動する漆黒で、この恐ろしい守護霊が攻撃する際には暴力的な音を立てる。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈軽業〉と〈知覚〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
《武器の妙技》/Weapon Finesse:守護霊はボーナス特技として《武器の妙技》を得る。
嫌悪の対象(超常)/Hated Target:守護霊は移動アクションとして、視線の範囲内にいるクリーチャー1体を嫌悪の対象に指定することができる。守護霊は嫌悪の対象に対して行う攻撃ロールに+2のボーナスと、ダメージ・ロールに守護霊のヒット・ダイスの半分(最低1)に等しいボーナスを得る。守護霊は嫌悪の対象に意識を傾けるため、他のクリーチャーすべてに対する攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。守護霊は一度に1体に対してのみこれらのボーナスを維持することができる。これらのボーナスは、嫌悪の対象が死亡するか、守護霊の視線から1分以上離れるかするまで持続する。スピリチュアリストが7レベルに到達すると、守護霊はこの能力を即行アクションとして使用することができるようになり、嫌悪の対象として指定していないクリーチャーを攻撃する際にペナルティを受けなくなる。守護霊がこの能力を使用するには、心霊体として発現していなければならない(スピリチュアリストが17レベル以上の場合を除く。後述の嫌悪の共有を参照)。
嫌悪のオーラ(超常)/Hateful Aura:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、即行アクションとして、守護霊は半径10フィートに、自分と自分の主がダメージを与えたものに痛みを付与するオーラを放つことができる。オーラの範囲内にいる敵がスピリチュアリストか守護霊からダメージを受けたなら、追加で守護霊の【魅力】ボーナスに等しいダメージを受ける。これは[苦痛、精神作用]効果である。守護霊はこの能力を心霊体か非実体で発現したときに使用することができる。
急所攻撃(超常)/Sneak Attack:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、守護霊は急所攻撃+3d6を得るが、この効果は嫌悪の対象にのみ機能する。18レベルの時点で、急所攻撃のダメージは+5d6に増加する。
嫌悪の共有(超常)/Shared Hatred:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、守護霊は他人に嫌悪の対象を分け与えることができる。守護霊が嫌悪の対象を指定すると、仲間も同様に、その敵に対して攻撃ロールに+2のボーナスとダメージ・ロールに+4のボーナスを得る。さらに、守護霊は嫌悪の対象を非実体形態でも使用できるようになる。このようにすると、守護霊は嫌悪の対象であれば、実体のあるクリーチャーに対して叩きつけ攻撃を行えるようになる。
この感情の傾倒を持つ守護霊は、何に対しても強欲である――主に対しても、傷つけたい相手に対しても、自分に興味を向けないものに対しても。いつも注目の的でありたいと願っている。この守護霊の姿は生前求めていた姿となる。魅力的な、他人の興味を引き付けると信じる姿をとることが多い。別の時には這い回り蹌踉めく姿になり、間合いに入ったものが欲しいものなら何でもつかみ取ろうとする。この強欲な守護霊のオーラはすぐに色を変えてしまう。脂ぎった緑から橙色へ、そして灰色がかった赤へと。それは彼らがその暗い欲望の対象を手に入れようと努力して感情を目まぐるしく入れ替えるからだ。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈鑑定〉と〈はったり〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
《欺きの名人》/Deceitful:守護霊はボーナス特技として《欺きの名人》を得る。
嫉妬の戦士(超常)/Jealous Combatant:守護霊が近接攻撃をクリーチャーに命中させるたび、そのクリーチャーは1ラウンドの間、守護霊以外に対するすべての攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。この効果はそれ自身と累積しない。
憤慨のオーラ(超常)/Resentful Aura:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、即行アクションとして、守護霊は半径20フィートにオーラを放つことができる。このオーラの範囲内にいる敵が守護霊を含まない攻撃や呪文発動を行う場合、意志セーヴ(難易度=10+守護霊のヒット・ダイスの半分+守護霊の【魅力】修正値)に成功しなければ、次のその敵のターンの終了までよろめき状態となる。このオーラはフリー・アクションで終了することができる。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
応報(超常)/Retribution:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、クリーチャーが守護霊の主に攻撃を行う際、その攻撃が命中したかどうかにかかわらず、守護霊を怒らせる。守護霊の次のターンの終了まで、守護霊がそのクリーチャーに対する攻撃はすべて、追加で2d8ポイントのダメージを与える。この追加ダメージは精密性によるダメージである。
連れ出すべき我が君(超常)/Mine to Take:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、1日1回割り込みアクションとして、守護霊の主がセーヴィング・スローを試みるか攻撃ロールの目標となるかした時に、守護霊とスピリチュアリストの場所を入れ替えることができる。ただし守護霊とスピリチュアリストは同じ次元界にいなければならず、守護霊は攻撃や効果に気付いていなければならない。場所が入れ替わった後、守護霊はこの能力を起動した攻撃や効果の目標となる。守護霊はその効果に対して完全耐性や抵抗を有していても構わない。これは(瞬間移動)効果である。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
この感情の傾倒を持つ守護霊は、死ぬ間際と同様に、与えられた任務すべてにこだわりを見せる。基本的な指示のほとんどは生死に関わる状況のものと扱われ、本当に危険な指示に対しては常識に反するほどの決意と執念を示す。熱狂の守護霊は不動なる守護者や大胆で熱狂的なクリーチャーの姿をとる。彼らは次の試練や、主や自分の力を誇れる機会を探し求める。これらの守護霊は極めて誇り高いクリーチャーであることも多いため、任務を達成するなかで橙色のオーラを示す。彼らは偉業を鼻にかけ、自分以上の偉業を達成していないものを非難する傾向がある。
技能:守護霊はヒット・ダイスに等しいランクを〈軽業〉と〈生存〉に得る。スピリチュアリストの意識に宿っている間、守護霊はスピリチュアリストにこれらの技能に対する《技能熟練》を与える。
追跡/Tracking:守護霊は痕跡を追跡するために行う〈生存〉技能判定に、ヒット・ダイスの半分(最低1)を加える。
無慈悲な戦士(超常)/Ruthless Combatant:守護霊の叩きつけのクリティカル可能域は19~20になる。スピリチュアリストが11レベルに到達すると、守護霊の叩きつけのクリティカル倍率は×3に増加する。これは《クリティカル強化》や類似の効果とは累積しない。
決断のオーラ(超常)/Determination Aura:スピリチュアリストが7レベルに到達すると、即行アクションとして、守護霊は近くの仲間を熱狂させる、半径20フィートのオーラを放つことができる。このオーラ内にいる仲間は攻撃ロールとセーヴィング・スローに+2の技量ボーナスを得る。守護霊はこの能力を心霊体か非実体のいずれかの形態で使用することができる。
忠実なる僕(超常)/Steadfast Servant:スピリチュアリストが12レベルに到達すると、守護霊はスピリチュアリストが気絶状態や睡眠状態であっても発現したままでいることができる。
熱狂による決意(超常)/Zeal's Resolve:スピリチュアリストが17レベルに到達すると、1日に3回、フリー・アクションにより、守護霊が攻撃ロールを外したりセーヴィング・スローに失敗したときに、失敗した攻撃ロールやセーヴィング・スローを再ロールすることができる。再ロールした結果がより悪い出目であったとしても、その結果を使用しなければならない。
アスタリスク(*)が付記された呪文はOccult Adventuresに掲載されている。