この人間大のカニに似た怪異はごつごつした石にしっかとしがみついており、その巨大なはさみを脅すかのように前に突き出している。
経験点600
真なる中立/中型サイズの蟲
イニシアチブ +1; 感覚 暗視60フィート; 〈知覚〉+0
アーマー・クラス 15、接触11、立ちすくみ14(+4外皮、+1【敏】)
ヒット・ポイント 22(3d8+9)
頑健 +6、反応 +2、意志 +1
完全耐性 [精神作用]効果
移動速度 20フィート、登攀20フィート
近接 爪(×2)=+5(1d4+3)
遠隔 糸=+3(“引き寄せ”)
特殊攻撃 引き寄せ(糸、10フィート)
【筋】17、【敏】12、【耐】17、【知】―、【判】10、【魅】4
基本攻撃 +2; 戦技ボーナス +5(+9 引き寄せ時); 戦技防御値 16(対足払い28)
技能 〈登攀〉+11
出現環境 気候問わず/地下
編成 単体、2体、からまり(3~6)
宝物 なし
ケイヴ・フィッシャーは洞窟に住む高度に特化した捕食生物である。このクリーチャーの狩りの仕方は独特なものだ。洞窟の壁をよじ登り、岩棚の上もしくは裂け目の中に腰を据える。この場所は典型的に少なくとも30フィート以上の高さのところにある。橋を見下ろせる岩棚と峡谷を見下ろせる低めの岩棚がケイヴ・フィッシャーの好む狩り場だ。このクリーチャーは獲物が60フィート以内に近づいてくるまでじっと待ち、獲物が充分近づいたら目にも止まらぬ速さで細い絹糸をくり出し、ウィップのように目標をむち打つ。この“糸”は信じがたいほど粘ついていて、ひとたびケイヴ・フィッシャーがこれを食料に命中させたら、食べ物を巻き寄せて食べてしまう。高い岩棚の上という位置取りによって、食べている間に食べ物の(いるかもしれない)仲間にわずらわされずにすむと信じているのだ。骨と使い捨てた長々とした糸がひとまとまりになっていたら、それはケイヴ・フィッシャーが住んでいるという何よりの証である。
ケイヴ・フィッシャーは体内の分泌腺から糸を生み出す。犠牲者を巻き寄せたら、ケイヴ・フィッシャーは一般に食べ物と一緒にこの糸も食べてしまう。死んだケイヴ・フィッシャーから新しい糸を採取することは不可能だが、生きているケイヴ・フィッシャーから採取した糸は信じがたいほど軽く強靭で、全体に付着したべとつく粘液を一度洗い流してしまえば絹のロープとして使うことができる。これには一般に3d6分かかる。ケイヴ・フィッシャーの糸腺はソヴリン・グルーや類似する粘着性の魔法のアイテムを作成するのに便利である。1体のケイヴ・フィッシャーの分泌腺は100gpぶんの原料に相当し、そのアイテムの最終的な合計作成コストをそのぶんだけ相殺する。
表面的には多くの点でクラブと類似しているが、ケイヴ・フィッシャーは水中生活に馴染みがあるわけでもなければ、泳ぎがうまいわけでもない。それにも関わらず、多くのケイヴ・フィッシャーは、比較的堅実に続々と食料を得ることのできる流れの速い地下河川を見下ろせる岩棚の上を住みかにしている。特に、その川が交易ルートとして用いられている場合には。こうした川を頻繁に往復する者は、数人の予備の奴隷か何頭かの不要な家畜を連れて旅をし、ケイヴ・フィッシャーの生息地と判っているところに近づいたら、この不運な動物なり奴隷なりをいかだから突き落とし、このモンスターの飢えをまぎらわせる。
ケイヴ・フィッシャーは体長7フィート(約2.1m)、体重400ポンド(約180kg)である。