君はポケットから中身をすり取ったり、隠した武器を抜いたり、気づかれずにさまざまな行動を取ることを可能にするたぐいの訓練を積んでいる。
判定:難易度10の〈手先の早業〉判定で、硬貨サイズの装備中でない物品をくすねることができる。硬貨を消してしまうなどの簡単な早業の手品も、見物人がどこにその品が行ったか注意していない限り、難易度10である。
厳重な監視下でこの技能を実行する時、君の技能判定は監視者の〈知覚〉判定との対抗になる。監視者の判定によってその行動自体が妨げられるわけではない。単に気づかれずに行なうことができないというだけである。
小さな物品(“軽い武器”や、ダーツ、スリング、ハンド・クロスボウ等の容易に隠せる遠隔武器も含む)を体のどこかに隠すこともできる。その場合、君を観察する者や君を身体検査する者があればその〈知覚〉判定に、〈手先の早業〉で対抗すること。後者の場合、検査する者は〈知覚〉判定に+4のボーナスを得る。こうした物品を見つけるのは隠すよりも簡単だからである。ダガーは大方の“軽い武器”よりも隠すのが簡単なので、武器を隠す際の〈手先の早業〉判定に+2のボーナスが付く。非常に小さな物品、たとえば硬貨、シュリケン、指輪などを隠す場合には、〈手先の早業〉判定に+4のボーナスが付く。厚着やかさばる衣類(外套など)を着ている場合、判定に+2のボーナスが付く。
隠しておいた武器を抜くのは標準アクションであり、機会攻撃を誘発しない。
他のクリーチャーから何かを取ろうとするなら、君はそれを手に入れるには難易度20の〈手先の早業〉判定を行なわねばならない。相手はその試みに気づくために、君が物を取るために行った〈手先の早業〉判定に対抗して〈知覚〉判定を行なう。君が物を手に入れたかどうかに拘わらず、相手の判定結果が君の判定結果を上回れば、相手はその試みに気づく。クリーチャーが君の存在に気づいている場合、君は戦闘中にこの技能を他のクリーチャーから物を取るためには使用できない。
〈手先の早業〉を用いて、ちょうど〈芸能〉技能を用いるのと同様に観客を楽しませることもできる。その場合、君は早業の手品、お手玉などなどの芸を見せることになる。
アクション:〈手先の早業〉判定はみな、普通は1回の標準アクションである。判定に-20のペナルティを付ければ、移動アクションで〈手先の早業〉判定を行なえる。
再挑戦:可。ただし最初の判定に失敗したり、試みに気づかれている場合、同じ対象に対する、あるいは同じ監視者に見張られている時の2回目の〈手先の早業〉の試みに対しては、難易度は最初の試み+10に上昇する。
未修得:未修得〈手先の早業〉判定は単に【敏捷力】判定である。実際の訓練を積んでいないので、難易度が10を越える〈手先の早業〉判定には成功できない(ただし物品を体に隠す場合は除く)。