ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスは、ヘルナイトのゴッドクロウ騎士団が、自身の団員がかつて女神アイオメデイが佩いていた伝説の剣ハーツ・エッジを見つけた事を明らかにした時に開始する。栄光ある奪還団を自称しているアイオメデイの騎士たちの集団は、自らの信仰に於いて重要な遺物をヘルナイト騎士団が保有している事に怒り、ディンヤル砦という要塞を襲撃し、その神の武器を奪還した。そこでやめる代わりに、その地を三重に忌まわしい悪魔的なスルーン家を転覆する場所に定めた! 彼らを止めることが君たちの仕事だ。このアドヴェンチャー・パスは悪のプレイヤー・キャラクター用に特別に設計されており、スルーン家とシェリアックスの秩序ある統治の為に働く事に、そしてまた栄光ある奪還団のアイオメデイ騎士たちの勢力と対決する事に、熱心であるか少なくともその意思のあるキャラクターがいれば最高の働きをする。
しかしヘルズ・ヴェンジャンスは君に悪役のプレイをする機会を与えるとは雖も、これは完全に最低な人のように振舞えることを意味するわけではない。君は依然として、君が定められた目標を持つキャンペーン内で協力するプレイヤーの1人であるロールプレイング・ゲームを遊んでいる。君は、このキャンペーンの主題に合致し、ゲーム内で他のキャラクターと共同作業ができるキャラクターを伴って卓に着く必要がある。君と、同じ卓を囲む他のプレイヤーは終盤の間異なる目的を持つことが明らかになるかもしれないが、開始するキャラクターたちは協調しなければならない。
ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスは、シェリアックス軍の老いた退役軍人たちが定住しており、他の民族が公衆の目から静かに消え去る場所であるロンガクルの町で始まる。町の退役軍人の多くはスルーン家とシェリアックスの軍政に関して無遠慮に批判され、虐待を受け、避けられ、貧困によってそして実質的な流刑としてロンガクルへと追いやられている――一部はシェリアックスの軍事的役割からその名前を攻撃されていてさえいる。彼らの存在によってロンガクルは火花を待つ火薬樽になっている。
最近の栄光ある奪還団の叛乱への対応として、地獄帝妃アブロゲイルII世はシェリアックス最大級の諸都市内で戒厳令を宣言し、帝国が強靭であり続けるよう立ち上がって自らの職務を果たすよう忠実な市民全てを促した。彼女は国中の村、町、そして都市それぞれにいる忠実な臣民に向けてお触れを出した:自身のスルーンとシェリアックスへの忠節を再確認し、地獄火の盟約に誓うことで献身を示せ。
君はそうした忠実な臣民たちの中におり、今はそうした命知らずの造反者たちを鎮圧する時だ。
PCたちはその鎮圧行動の真っ最中にこのキャンペーンを開始する。キャンペーンを始める前に、集団内の他のプレイヤーと話し合って、ロンガクル内に君たち全員はどういう経緯でいるか、そしてどのようにして君たちは最初の冒険の初期に登場するシムリ・ステイリッシュという陰のあるキャラクターをどのようにして知っているかを決めること。
これはスルーン家の為に働く動機を持つキャラクターを作成する助けとなる。これは貴族制による統治の一端を担う業突く張り(あるいは少なくとも大帝国の為に尽くす者たちとの協調によって報酬の一部を刈り取ることができる者)であることを意味するかもしれない。君の動機は愛国心と極端な尽忠報国の精神に基づいているのかもしれない(この場合自由に国家主義の醜悪な一面を演じて良い)。栄光ある奪還団を止めるに際してのスルーンの為の働きへの別の動機付けは、単に強欲として、あるいは社会的反響なしにしたいことをして悪行に耽る許可を得る為なのかもしれない。
ヘルズ・ヴェンジャンスではシェリアックス国中で力を集めている蜂起を止める為にスルーン家と共に活動する。この国は騒乱の渦中にあり、些細な変事でさえより大きな叛乱の点け火となりかねない――もしかしたら正当なるシェリアックス政府をぐらつかせさえするかもしれない。
これの直前にあるアドヴェンチャー・パスであるヘルズ・レベルスは、そのキャンペーン内のキャラクターたちにこの都市からスルーンを追放する機会を与えるような、キンターゴ市内で無関係に発生した反乱と関連がある。ヘルズ・ヴェンジャンスというこのアドヴェンチャー・パスはヘルズ・レベルスの出来事と時を同じくして起こるが、ヘルズ・レベルスの出来事を台無しにすることを意図してはいない。実のところ、キンターゴで起きることはシェリアックスのより広範な戦争に殆ど影響を与えない。この2つのアドヴェンチャー・パスはお互いを打ち消し合う事を意図しておらず、代わりに類似の衝突を2つの視点から示すことを意図している。
加えて、ヘルズ・ヴェンジャンスは盗賊議会アドヴェンチャー・パスの出来事が既に起きた事を想定している。このことは最後の冒険迄アドヴェンチャー・パス全体にほぼ影響を与えないが、君あるいは君のGMが将来盗賊議会をプレイするあるいは運用することを計画している場合、想定した順序から外れて運用するのであれば恐らく2つのキャンペーンの間に矛盾ができてしまうことに注意すべきである。
君はヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスを開始するが、どのような種類のキャラクターをプレイすべきだろうか? このキャンペーンに調和し、来たる遭遇で活躍するであろうキャラクターを作成する最良の方法は何だろう? 以下の仄めかし、意見、そしてキャラクターの選択肢は、栄光ある奪還団及び善なる勢力と戦うのに、そして君と君の一行の為に店に置いてあるヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パス内の挑戦を挑戦を乗り越えるのに完璧に適したキャラクターを君が作成する助けとなるよう意図されている。これらの意見は徹底的ではない――数千にも及ぶ育成可能なキャラクターの主題がこのキャンペーンで輝ける。ヘルズ・ヴェンジャンス・アドベンチャー・パス内のキャラクターの更なる議論なら、paizo.comの掲示板を訪れ、このキャンペーンを通してプレイした他人と君の経験を共有すること。
ヘルズ・ヴェンジャンス・アドベンチャー・パスは君に悪のキャラクターをプレイする機会を与える。君たちのプレイする英雄たちが更なる善の為に協力する冒険と同じく、ヘルズ・ヴェンジャンス内で君たちは集団内の個々人がばらばらでは成し遂げられないものの為に協力する悪党どもをプレイする――君たちは自国を救うために戦っている。このキャンペーンをプレイしている間、「悪人になることは君が衝動的あるいは命知らずであるということを意味しない」と心に留めておくこと。悪のキャラクターは英雄たちが持つのと同様の自己保身の精神を持つ。また、悪のキャラクターは常時邪悪でなければならないわけではない。彼らは最良の時期が悪くなることを選択することがしばしばあるというだけだ。一部の悪のキャラクターは自分たちの事を悪と考えすらしないかもしれない。
君のキャラクターを、これまでのアドヴェンチャー・パスにいた悪童として表現していた悪党のように扱うこと。彼ら夫々は、単なる野放図な破壊、殺人的な激怒、あるいは継続する裏切りを超えたものを含む背景と動機を持つ(確かに、彼らの一部は超えてはいないが、大いなる計画に連なる者たちの1人だ)。彼らが仲間を裏切ったり攻撃したりして回らないのと同じように、君も他のプレイヤーのキャラクターと衝突しないように心がけるべきだ――つまるところ、全員が楽しむためにここにいるのだから。
このアドヴェンチャー・パスはキャラクターが悪であることを想定しているが、特定の悪の香り付けに関して前提としているというわけではない。シェリアックス、地獄界ヘル、そしてヘルナイトの主題によって秩序にして悪はヘルズ・ヴェンジャンスに於いて自然に調和するようになっているが、どのような悪属性のキャラクターをプレイしてもこのキャンペーンを楽しめるだろう。シェリアックスが秩序にして悪の帝国であったとしてさえ、その政府は依然として富国の為に働く混沌にして悪、中立にして悪の臣民を擁している。理想的には、このキャンペーンは混沌にして悪のデーモン崇拝者、中立にして悪の虚無主義者、そして秩序にして悪のアスモデウス信徒が同じ集団内で協力できるようにすべきである。
君はもしかしたら真なる中立あるいは秩序にして中立のキャラクターをプレイしながらこのキャンペーンを始められるかもしれないが、このキャンペーンを通して君が遭遇する敵と君が犯す所業によって、君のキャラクターはほぼ間違いなく間もなくして悪へと転じることになるだろう。これは、ゆっくりと悪に堕ちていくキャラクターをプレイする面白い方法になるかもしれないが、まずGMとこの観念についてじっくりと話し合うべきである。
いづれかのアドヴェンチャー・パス内に凄いキャラクターを作る選択肢の多くはこのキャンペーンに於いても良好な選択肢であるが、悪のキャンペーンに特に適しているクラスの選択肢は僅かしかない。そうしたクラスのうち際立っているものの第一はアンティパラディンだ。これまでの諸アドヴェンチャー・パス内にはアンティパラディンを本当にプレイする場所はなかったが(もしかしたら髑髏と枷という例外はあるが)、ヘルズ・ヴェンジャンスはその需要を満たす助けとなるだろう。自身のアンティパラディンに秩序にして悪属性という香り付けをしたいのであればPathfinder RPG Ultimate Intrigueには暴君というアンティパラディンのアーキタイプさえある。
これはまた君が死霊術士をプレイする凄い機会でもある。シェリアックスにいる者の多くは、特に上級社会にいる者と田舎の農民は、アンデッドを忌まわしいと考えているが、シェリアックスでは死霊術は違法ではなく、自身の従僕を制御し法の境界内に留まっている限り、君はこのキャンペーンで良質な存在となれる。
アスモデウス教会が国教なので、信仰術者は恐らくこのキャンペーンの多数の陰謀と主題に調和する。クレリックはこの話題に於いて常に優れた選択肢であるが、ウォープリーストやインクィジターもスルーンの雇われとして見受けられる。
君の集団がPathfinder RPG Pathfinder Unchainedからアンチェインド・サモナーを使用する場合、それは愛玩動物の魔物と共にプレイする面白いやり方にもなるだろう。
多数のアーキタイプと上級クラスは果敢に戦う英雄たちの一団には適していない。有難いことに、今回は正義の英雄になることに関して君は心配する必要がない――今回君は悪人になる! パスファインダーRPGのより不浄でより邪悪なキャラクターの選択肢の一部を深掘りする好機だ。
様々なパスファインダー製品からの以下のアーキタイプはヘルズ・ヴェンジャンス・アドベンチャー・パスの、あるいは他の悪のキャンペーンの主題と調和する。
Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Combat:Hamatulatsu master(モンク)。
Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Magic:Chelish diva(バード)。
Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Primer:Egorian Academy infernal binder(ウィザード)。
Pathfinder Player Companion:Agents of Evil:Appeaser(クレリック)、devil impostor(アンチェインド・サモナー)、insinuator(アンティパラディン)。
Pathfinder Player Companion:Champions of Corruption:Blood summoner(サモナー)、dread vanguard(アンティパラディン)、raging cannibal(バーバリアン)。
Pathfinder Player Companion:Dirty Tactics Toolbox:Asmodean advocate(クレリック)。
Pathfinder RPG Advanced Class Guide:信仰の英雄(ウォープリースト)、聖なる追跡者(スレイヤー[訳注:実際にはレンジャー])。
Pathfinder RPG Advanced Player’s Guide:毒師(ローグ)。
Pathfinder RPG Monster Codex:恐怖を撒くもの(アンティパラディン)。このアーキタイプはバグベアの項の一部として記載されているが、バグベアでないキャラクターがこのアーキタイプを取得することを妨げるものはない。
Pathfinder RPG Ultimate Intrigue:暴君(アンティパラディン)。
Pathfinder RPG Ultimate Magic:哀歌のバード(バード)、墓歩き(ウィッチ)、生体解剖者(アルケミスト)。
上級クラスのレベルの取得は多少の計画が必要で、時に特定の伝手を得るか特定の出来事を経なければならないが、適切なキャンペーン内では上級クラスは見返りとなるだろう。これらの上級クラスは悪属性があるいはヘルナイトといった組織への参加が求められるこのキャンペーンにかなり適している。ここにあるのはヘルズ・ヴェンジャンス・アドベンチャー・パスにとても適している上級クラスの僅かな例だ。
Agent of the Grave(Pathfinder Adventure Path #45:Broken Moon):囁きの道宗がこのキャンペーンに影響を与えないとしてさえ、この上級クラスは死霊術士の道を歩もうとするキャラクターに幾つかの強力な選択肢を提供する。
アサシン(パスファインダーRPGコア・ルールブック):この伝統的な上級クラスは君に、アサシンになるためだけに誰かを殺す事を要求する。それをすることは英雄的なファンタジーを期待している卓の多くを攻撃することはないだろう一方で、このキャンペーンは致命的な殺し屋になる素晴らしい機会を提供することだろう。
Blackfire Adept(Pathfinder Campaign Setting:Paths of Prestige):Blackfire Adeptはシェリアックスと直接関係がないとしてさえ、この上級クラスはプレイヤーに、召喚術への変わった試みをすることに専念している悪の術者をプレイする機会を提供する。もしかしたら君は自身の召喚の技術を完成さえる為に魔術学院の1つに取り入ろうとシェリアックスに来たのかもしれない?
Demoniac(Pathfinder Campaign Setting:Lords of Chaos, Book of the Damned, Vol. 2):このキャンペーンに於いて混沌にして悪のデーモン崇拝者はこの上級クラスによって自身をデーモン種で堕落させることを喜ぶ。君はデヴィル崇拝者に良い思いをさせることに耐えられない。
Diabolist(Pathfinder Campaign Setting:Princes of Darkness, Book of the Damned, Vol.1):この上級クラスはデヴィルを統制したいキャラクターにとって完璧だ。この上級クラスの主題はシェリアックスの呪文発動の伝統に完璧に合致している。
Evangelist, Exalted, Sentinel(Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Gods):信仰深い(特に悪の神格の一柱を崇拝する――8ページの宗教参照)キャラクターは《Deific Obedience》特技を取得することで不浄なる神の強力なしもべとなり、それからその神の項目で詳述されている3つの上級クラスの1つへと進むことができる。
ヘルナイト(Pathfinder Campaign Setting:The Inner Sea World Guide):シェリアックスじゅうでもその外でも知られている極めて秩序だっていて威圧的なヘルナイトは、規則の厳格な象徴である。君がパラディンやセレスチャルと戦うとしてさえ、この上級クラスの条件を満たす為に君自身よりもヒット・ダイスの高いデヴィルを殺す可能性があるという点について心配することはない――このアドヴェンチャー・パスは君に必要な好機を提供する。ヘルナイトの更なる情報は来たる書籍Pathfinder Campaign Setting:Path of the Hellknightを待つこと。
ヘルナイト・シグニファー(Pathfinder Campaign Setting:Paths of Prestige):上記のヘルナイトと同様、君はこのキャンペーンを通してこの主題にあった上級クラスの前提条件を満たすに際し問題を感じないに違いない。
Pain Taster(Pathfinder Campaign Setting:Occult Mysteries):この上級クラスはゾン=クーソンに被虐的な献身を捧げる者にとって完璧だ。
Red Mantis Assassin(Pathfinder Campaign Setting:The Inner Sea World Guide):ゴラリオンとより緊密に結びついている暗殺者のキャラクターは、レッド・マンティス・アサシンを検討すること。この種のキャラクターは精確な一撃と密やかな動きを用いる相手を打ち据えたい場合に完璧であるだろう。
シャドウ・ダンサー(パスファインダーRPGコア・ルールブック):ウェストクラウン自体が特定の影の問題を持つようになったのはそこまで昔ではなく、シェリアックス内には操影の魔法に関心を持つ術者は多量にいる。
Umbral Court Agent(Pathfinder Campaign Setting:Paths of Prestige):シェリアックスとニダルはお互いと長く複雑な関係を持っており、ニダル人を、特にシェリアックス内での彼ら独自の政治に関心を持つ者を、目にすることは珍しくもない。
あらゆる血脈が良い選択であるが、ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスの主題と調和させたいソーサラーとブラッドレイジャーは以下の血脈を検討すべきである:奈落の者、運命の子、竜、皇族ARG、地獄の者、影APG、そして不死の者。君のゲーム内で荒々しい血筋の血脈を使う場合、核に触れし者UMの血脈は極めてこのキャンペーン内で主題に沿うだろう。
このアドヴェンチャー・パスの主題に最も合うオラクルの神秘はapocalypseMC、闘争APG、骨APG、炎APG、そしてouter riftsISMの神秘だ。
このアドヴェンチャー・パス用にウィッチのキャラクターを作成する場合、以下のウィッチの守護者はこのキャンペーンの主題を補完することだろう:死UM、欺瞞APG、魅了UM、狂気UM、オカルトUM、疫病APG、操影APG、巧技APG、そして勿論、復讐UM。
過ごしやすい気温気候を持つ大国であるため、大国シェリアックスは多様性溢れる動物を擁する。その大半は使い魔そして動物の相棒として仕えられる。一般的な使い魔には以下が含まれる:バット、キャット、ハウス・センチピード、フォックスUM、ゴートUM、hawk、リザード、アウル、raccoonAA、ラット、レイヴン、スカーレット・スパイダーUM、スラッシュUM、そしてヴァイパー。上級使い魔ならアウグル・キュトンB3、カコダイモンB2、インプ、メフィット、そしてクアジットが良い選択肢だ。
以下の動物の相棒はシェリアックスじゅうの森と平地で見つけることができる:オーロックス、アックス・ビークB3、バジャー、ベア、バード(イーグル、ホーク、アウル)、ボア、ダイア・バット、ダイア・ラット、ドッグ、ホース、ラム、giant ravenAP97、ヴァイパー、ジャイアント・ウィーゼルB4、そしてウルフ。
このキャンペーン内のほぼ全ての行動はシェリアックスの国境の内側で起こる。このアドヴェンチャー・パスの遭遇の大半はシェリアックス内の町、都会、そして様々な森の中で発生するため、森と都市は得意な地形の種類として賢明な選択だ。地下はそれに次ぐ無難な選択肢だ。
強力な得意な敵の選択には人型生物(人間)、人型生物(ハーフリング)、そして来訪者(秩序あるいは善)が含まれるが、他のクリーチャー種別ともこのキャンペーンを通して遭遇することになるだろう。
共通語はキャンペーン内で敵にも味方にも話される最も普及している言語である。しかし、キャラクターはこのキャンペーンの為に他の言語を学習しても利益を得られるだろう。シェリアックスの内側で、そしてスルーン家あるいはアスモデウス教会の位階の中で立身の大志を抱く多くの者は、須く地獄語を学習する。天上語を知る事は敵の来訪者を尋問する時、聖書を読む時、或いは敵から親書を奪う時に重要となる。シェリアックス内で話される他の言語にはエルフ語、ハーフリング語、そして影界語が含まれる。
ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスはシェリアックス内で起こり、PCの多くは愛する帝国と強い結びつきを持っていることを想定している。このキャンペーンは白髪まみれの退役軍人でいっぱいの小さな町ロンガクルの町で開始し、この元軍人たちによってここはPCたちの1人が育った町に良い場所となることだろう。自分のキャラクターは他のどこかから来て欲しいというのであれば、GMや他のプレイヤーと協力して何故君はシェリアックスにいてスルーン家に協力するつもりでいるのかというやむにやまれぬ物語を作ること。ありがたいことに、シェリアックスは内海にある大国であり、アヴィスタンとガルーンドじゅうから人々が毎日ここの港を通過し、国境を越えている。
シェリアックスは多くの人にとって多くのものであるが、それはまさに種族的多様性であるというわけではない。この帝国の人口の大多数は人間であるが、ティーフリング、ハーフリング、ノームといった疎外された人口も僅かにいる。南部では、カリから来たガルーンド系シェリアックス人は珍しいものではないが、支配的な人間の民族としてはシェリアックス民族がより一般的で、それにタルドール民族とヴァリシア民族が続く。つまるところ、シェリアックスは大きく強固な国であり、この帝国内でコア・ルールブック内のあらゆる種族と出会える。ティーフリング・キャラクターをプレイすることを選ぶプレイヤーは、このキャンペーン用に凄いティーフリング・キャラクターを作成する為の更なるコツについてPathfinder Player Companion:Blood of Fiendsを確認すること。
アスモデウスとそれに従属する超越存在(アークデヴィル、地獄の公爵、マレブランケなど)は三重に忌まわしきスルーン家の地獄の女帝である女王アブロゲイルII世の厚情によって許されており、彼女単独の裁量によっていつでも廃止されうる。アスモデウス教会に反する信仰を実践する者は異端と宣言されその犯罪を告訴され、その刑罰は死刑となるか、『暗黒の皇子』の敵のクレリックの場合には、地獄に落とされる。アスモデウスは寛大であり、彼に仕える者には、その者が他の神々に従う為の能力を持っていたとしてさえ、その永遠の従僕――シェリアックスの民――の心の中でこのアークフィーンドにとって代わる限る存在がない限り、報酬が与えられる。
――Edict 4671.315A.2v5 §15j(Revision 6)
宗教的なキャラクターにとってヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスを存分に楽しむ最も簡単な方法はアスモデウスの崇拝者となることだが、必須であるわけでは全くない。しかし、シェリアックス内での信仰の制約は考えるよりも緩いだろう(上記の信仰面の補足文章参照)。この帝国の法の規律に従う限り、君は自由に望む神々を崇拝できる。アスモデウス崇拝を別にすると、シェリアックス人らはヘルの様々なアークデヴィルと淫売女王を崇めるか、悪魔主義の哲学に従っている。
シェリアックスの他の人気の神格の中にいるアバダルはこの国の都市都市で崇められており、エラスティルは辺境地域で崇められており、ゾン=クーソンは一部地域で崇められている。現実的には、君はこのキャンペーン内でおそらく過度の問題を起こすことなく中立の神格を崇拝できるだろうが、善の神格の崇拝はこのアドヴェンチャー・パスに適していない。同様に、過度に混沌に寄った宗教は秩序の重要性を軽んじ、適切な社会的規範を妨害する傾向を持つため、概してシェリアックスでは歓迎されない。君が善のあるいは英雄的な神格を崇拝することに心底熱心な場合、そのキャラクターの設計思想を今は脇に置いてその設計思想をヘルズ・レベルズあるいは他の英雄的なキャラクターに焦点を置いたアドヴェンチャー・パスに使うべきである。
このアドヴェンチャー・パス用の特技と技能についての決定は、典型的な善属性のキャンペーンの為に行うのと同じく丁寧に行うべきである。〈はったり〉、〈変装〉、そして〈威圧〉のような技能は、善あるいは中立のプレイヤー・キャラクター用に設計されたアドヴェンチャー・パス内の技能においてと同じく、このアドヴェンチャー・パスにおいて重要である。ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスは、いずれかのアドヴェンチャー・パスに君が想定するであろう社会的遭遇、戦闘、探査、そしてダンジョン探索と同じ選択を特徴としている。
ヘルズ・ヴェンジャンス内で君の仲間の足を引っ張ることは推奨していないが、Pathfinder Player Companion:Champions内にあるbetrayal特技は友人や配下と出会うことで格別の結果を得る面白い手段を提供する。これは腹心あるいは単純に共感する悪党と組み合わせれば格別にうまく作用する。ウィザードの英雄が英雄的なローグに自分の呪文効果を避ける為に身かわしに頼ることは問題ないか訊くべきであることと同様に、君は自分の特技を作動させる為に君の相棒にダメージを受けさせて構わないか訊ねる場合に同じ戦術を採る事を検討すべきである。これらの特技はキャラクターに自己中心的で悪質な戦術を模倣する方法を提供するが、友人内でのプレイを妨げるやり方で用いるべきではない。
ダンピールをプレイしていてヴァンパイアの血に従った略奪に関わりたい場合、悪の一行の回復の選択肢の助けとして――そして加虐趣味と親のアンデッドの衝動に耽るために――Pathfinder RPG Advanced Race Guideにある《血吸》特技を取得しても良い。
Pathfinder Player Companion:Quests and Campaignsからの《Damned》物語特技は一部のキャラクターにとっては面白いかもしれない、そしてこの物語前提条件は確実にこのキャンペーンを通して役割を果たす可能性を持つことだろう。
キャンペーンを通して大量の人間と戦うであろうことから、人間キャラクター(そしてそれには劣るがティーフリング)にとってPathfinder Campaign Setting:Inner Sea Racesにある《Kinslayer》特技は良い選択肢となるだろう。
死と蘇生に接することは危険かもしれないが、Pathfinder Player Companion:Champions of Corruptionにあるdamnation特技は悪のキャラクターにとって大変興奮させるものになりうる。君がどれだけ深くまで堕落する気があるかによるが、複数のdamnation特技によってそれらの特技の力は増すだろう。
フィーンディッシュ動物あるいは僅かなデヴィルやデーモンの選択肢を超えたものを招来したい術者には、Pathfinder Player Companion:Champions of Corruptionの《Summon Evil Monster》は多様性を持たせ主題に沿ったプレイをするのに良い選択肢だ。これは《招来クリーチャー強化》のような自身の招来能力を増大させる他の特技と、あるいはPathfinder Player Companion:Monster Summoner’s Handbookにあるクレリックのherald callerアーキタイプのような招来を強化するアーキタイプと組み合わせたとき、特に強力である。
スルーン家との協力によって7レベル以上の悪のキャラクターはPathfinder Player Companion:Champions of Corruptionにある《悪の統率力特技を取得できる。以下の貢ぎ物はこの特技を維持する為の前提条件に更なる詳細を与える。
貢ぎ物/Tribute:最低でも1日に1回、スルーン家の遂行者はシェリアックス政府の目的を進めなければならない、それには反政府的な人物の襲撃か転覆勢力の根絶やしが望ましい。能動的に反体制派を探し出さない者はスルーン家の目標を推し進める為に毎週500GPを税金として支払うものとされている。ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パス内の出来事はそうした前提条件を容易に満足させるに違いない。
多数の他の本はヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスの経験に刺激を与える助けができるだろう。以下に列記しているのは必須というわけではないがこのキャンペーンを通してプレイする経験を大いに向上させてくれるであろう他の出典である。
シェリアックス、その重要人物と土地、そして国内の危険について知るには、Pathfinder Campaign Setting:Cheliax、The Infernal Empire、あるいはその前身であるPathfinder Player Companion:Cheliax, Empire of Devilsを確認すること。加えて、都市ウエストクラウンが舞台の盗賊議会アドヴェンチャー・パスにはシェリアックス、ヘルナイト、そしてこのキャンペーンで君が使用できる追加のモンスターに関する情報が豊富にある。地獄界ヘル、その階級構造、そしてその次元界の住人であるデヴィルの情報を知りたい場合、Pathfinder Campaign Setting:Princes of Darkness、Book of the Damned, Vol. 1の写しをつかもう。
シェリアックス出身のキャラクターのプレイに関する情報なら、Pathfinder Player Companion:Cheliax, Empire of Devilsを確認すること。悪のキャラクター向けのキャラクターの選択肢なら、Pathfinder Player Companion:Agents of Evil、Pathfinder Player Companion:Champions of Corruption、そしてPathfinder Player Companion:Faiths of Corruptionに注目すること。
シェリアックス臣民に関する更なる情報なら、Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Racesを見ること、そしてアスモデウス教徒とその信仰を知りたいなら、Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Godsを確認すること。
栄光ある奪還団はごく最近表舞台に現れた団体で、その結果、その組織に関する情報は広まっていない。このアドヴェンチャー・パスの開始時に君のキャラクターがこのアイオメデイ騎士団について知っているかもしれないことを5つここに記す。
栄光ある奪還団は三重に忌まわしきスルーン家からシェリアックス国を奪還することに、そしてシェリアックスの人々にアイオメデイ崇拝を取り戻してもらうことに尽くすアイオメデイの騎士たちによる騎士団である。
栄光ある奪還団は、かつてアイオメデイその神が佩いていた剣Heart’s Edgeをヘルナイトのゴッドクロー騎士団から取り戻す為に結成された。
熱狂的なパラディンであるアレクシーラ・キャンセラリオンがこの征服団体を発足しており、現在栄光ある奪還団の指導者を務めている。
キャラクター作成に関する先の助言に加えて、ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスを通してプレイする際に考慮すべきことをここでもう少し記す。
賢明に:このプレイヤーズ・ガイドの属性の項で先述した通り、悪であることは愚かで自己破壊的で非知性的で好かれない人物であることを意味しない。多数の悪のキャラクターが大望を抱き、友人たちからなる網を築き、殺人、征服、権力濫用、倒錯に必ずしも属するわけではないものに関心を持つ。卓上に持ち込むキャラクターを、単なる戯画ではなく注目せずにはいられないような悪人にすること。善の人々と全く同様に、悪のキャラクターも不当な苦痛に曝されることを望まないため、自分のキャラクターが命知らずであるあるいは愚かであるかのようにプレイしないこと。もしそうプレイしても友人を困惑させキャンペーンを余りに早く打ち切らせる結果になるだけだろう。
Sensitive Material:ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスを始める際に、自分の集団と話し合って根本的なルールを定めること。君の集団と早い内に、自分たちが快適と感じる水準についての懸念を話し合うこと。一線を越えている緊張あるいは一行内部での衝突を引き起こすような緊張は現実世界での友情を破綻させる(あるいは少なくとも不快にさせる)かもしれない。この種のものは英雄的なキャンペーン内より悪のキャンペーン内でより起こりやすく、それがため多くの人は悪のキャンペーンの運営に慎重になりがちだ。
他者の快適の水準に適合させるため、遭遇の細部の調整を検討すること。集団内の誰かが熱心な動物愛好家である場合、それに関連する遭遇では角を和らげよう。同様に、集団内の誰かが過剰な残虐表現で心乱される場合、無防備な農民に刃を食い込ませる描写を生々しくしないようにし、卓についている他者がより心安くなれるようにキャンペーンを通して「暗転」を選ぶことで叙述をはぐらかすこと。
また、悪の異なる形式がある事には留意すること。暗い、妥協しない、現実的な悪の描写が君と君の集団にとって手に余る場合、代わりに口髭を弄くり回す悪の戯画の描写することで明るい空気にしよう。パスファインダーで重要なことは、集団として楽しむというものだと覚えておくこと。
このキャンペーンの特定の一面に懸念を抱いているがまだプレイすることを熱望する場合、君はある種の兆候に備えて「プレイを止めたり卓内の他の者を怒らせたりする危険を負うことがないよう、プレイヤー(とGM)は卓内の他の者に『ゲーム内の特定の場面あるいは状況が自分の快適の領域の限界に近付いている』と知らせようねと表明できる」と調整することに関し君の集団と話すことを望んで構わない。このような提示は、GM(あるいは仲間のプレイヤー)に、君か他のプレイヤーにとっては過剰となるものに固執する代わりに口調を和らげるようにするか単に話を次に進めるようにする意思表示となる事だろう。
パスファインダーは協調するゲームであり、プレイヤーたち(とGM)の間で敵対などない時に最高のプレイができる。これが悪のキャンペーンだとしてさえ、君は依然として一行の他の者たちとやっていけるキャラクターを携えて卓に座る必要がある。君と君の仲間のプレイヤーがお互いを裏切るあるいは背中を刺す気になる可能性を懸念する場合、全員に強い結びつきを持つキャラクターを作るよう意見しよう。例えば、彼らは一緒に育ったのかもしれないし、お互いと肩を並べて戦場を生き抜いたのかもしれないし、家族なのかもしれない。連続殺人鬼や他の唾棄すべき犯罪者たちでさえ友人家族を持つ。そうした種類の絆を持つ集団を表現することによって悪の集団が有する問題を迂回できるかもしれない。
セレスチャルと戦う/Fighting Celestials:ヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスを通して、君のキャラクターは悪でないキャンペーンであれば通常なら遭遇しない多数の敵と戦うことになる:天上界ヘヴン、涅槃界ニルヴァーナ、浄土界エリュシオンからの来訪者は栄光ある奪還団と協力し悪人どもを終わらせようとしている。
善の来訪者と戦う時、知るべきことは1つ2つしかない。セレスチャル4種族全て(アガシオン、エンジェル、アルコン、そしてアザータ)は異なる防護を持つ。悪属性の武器は多くのセレスチャルのダメージを貫けるが、銀が要求されることもある。アザータを除く全てのセレスチャルは毒に対する種族ボーナスを持つため、毒を使うキャラクターをプレイする場合、アザータ以外にはそのことを考慮すること。アガシオンは[雷撃]と石化に完全耐性を持ち、[氷雪]と[音波]に抵抗を持つ。エンジェルは[強酸]、[氷雪]、そして石化に対し完全耐性を持ち、[雷撃]と[火炎]に対し抵抗を持つ。加えて、彼らは悪のクリーチャーによる攻撃から身を守る助けとなる防御のオーラを持つ。アルコンは[雷撃]と石化に完全耐性を持ち、周囲の悪のクリーチャーにペナルティを課すオーラを持つ。アザータは[雷撃]と石化に完全耐性を持ち、[氷雪]と[火炎]に抵抗を持つ。
Healing:悪のクレリックは負のエネルギー放出をし、キュア呪文を任意発動できないため、君は悪のキャンペーン内での治癒に向けた計画をしなければならない。ワンド1本と十分な量のポーションを選ぶことはこれに良い選択だろうが、悪の術者は追加の包帯を鞄の中に持っている――インファーナル・ヒーリング呪文だ。この呪文(及びそのグレーター版)の大元はPathfinder Campaign Setting:The Inner Sea World Guideに登場する。
infernal healing/地獄の治癒
系統:召喚術(治癒)[悪]; 呪文レベル:アーケイニスト1、ブラッドレイジャー1、クレリック1、メイガス1、ウィザード/ソーサラー1、サモナー1、サモナー(アンチェインド)1、ウォープリースト1、ウィッチ1
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質(デヴィルの血1滴あるいは邪水1服)
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
術者は負傷したクリーチャー1体にデヴィルの血あるいは邪水を塗ることで、そのクリーチャーに高速治癒1を与える。この能力は銀製の武器による、[善]属性の武器による、あるいは[善]の補足説明を持つ呪文や効果によるダメージを修復できない。この呪文の持続時間の間目標は悪であると看破(ディテクト)され、この魔法の邪悪さを知覚できるが、目標の属性に長期間影響を与えることはない。
infernal healing, Greater/
系統:召喚術(治癒)[悪]; 呪文レベル:アーケイニスト4、クレリック4、メイガス4、ウィザード/ソーサラー4、サモナー4、サモナー(アンチェインド)4、ウォープリースト4、ウィッチ4
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質(デヴィルの血1滴あるいは邪水1服)
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
インファーナル・ヒーリングと同様だが、目標は高速治癒4を得て目標は悪のクレリックと看破(ディテクト)される点が異なる。
これらのキャンペーン特徴はキャラクターを、シェリアックス国内にあるロンガクルの町で始まるヘルズ・ヴェンジャンス・アドヴェンチャー・パスと結び付ける。このキャンペーンの為に作成されたキャラクターはプレイを開始する時点ではスルーン家の為に公的に働く存在ではないが、このキャンペーンの早期にその機会を得、スルーン家及びスルーン家が支配するシェリアックス政府に尽くし、盟約を結ぶことに熱心である(あるいは最低でもその意思がある)べきである。これらの特徴はキャラクターに、スルーン家を支える理由を提供し、そしてこのキャンペーンを通してこの冒険に完全に適したキャラクターをプレイヤーが作成するのを助けるよう設計されている。
〔善悪に囚われぬ傭兵〕/Amoral Mercenary:君は常に自分のことを第一に考えており、生き残るのに必要な事なら何でもする。君は人を殺したことがあるし、また殺すことだろうが、それに気を揉むことはない。殺すのが自分になるか自分以外になるか選べるなら、君は確実に自分自身を選ぶ。君はそうすることで頂点に立てるわけでもない限りどんな規範にも従わない。勿論、時には他人と協力しなければならないこともあり、プレイが正しい限りそうすることでうまくいくこともある――務めを成し遂げる為に必要な事なら何でもするということだ。現在のシェリアックス内の情勢不安もあり、スルーン家と協調することは良い取引のように見え始めている。スルーンは自らに尽くす者に好く報いること、シェリアックスではスルーン以外に権力を提供できる者はいないこと、そしてスルーンは金銭を提供できることを君は知っている。
君は入念な準備をすることと悪い取引から足を洗う時に対し鋭い目を持っている。君は〈真意看破〉判定に+1の特徴ボーナスを得、〈真意看破〉は常に君のクラス技能となる。加えて、1日に1回割り込みアクションで、君は自身の有効的な属性を遷移することで悪のクリーチャーを目標とする善の効果の目的(例えばホーリィ・スマイトやパラディンの悪を討つ一撃など)に於いて悪であると見做される代わりに中立であると見做される。この能力を使った際に君の属性は実際には変更されない。この特徴を取得するには君は中立にして悪でなければならない。
〔デヴィル拘束術者見習い〕/Apprentice Devilbinder:シェリアックスにおいてデヴィルを招来し拘束する行為は一般的な追及であることは秘密となっておらず、君は若い頃から悪魔崇拝者見習いとして尽くしてきた。しかしとうとう、君は研究と奉公の人生よりも更なる自分のための人生を求めることを決断し、自分は主人から学べるものは学んだだろうと感じた時に自らの足で歩み始めた。君は、自分の背後にある地獄界ヘルの助けがあれば力の頂点に至れることを知っており、同様に軽率な振舞いをしてその支持を失えば地の底まで落ちてしまうことも懸念している。君は自分の技能と能力を地獄界ヘルとその従僕を自らの思いのままに拘束することに使うと決心しており、シェリアックスの最古のデヴィル拘束者の1人として名を上げると決意している。
デヴィル或いはフィーンディッシュ・クリーチャーを招来する為にサモン・モンスター呪文を発動した時、その呪文の持続時間は1ラウンドだけ伸びる。加えて、プレイナー・バインディング呪文で召喚されたデヴィルに対する対抗【魅力】判定に+1の特徴ボーナスを得、プレイナー・アライ呪文で召喚したデヴィルへの支払いは。10%減少する。
〔アスモデウスの侍祭〕/Asmodean Acolyte:君はアスモデウス教会の中で育ち、その半生の間ずっと敬虔な信徒として尽くしている。君はその不浄なる教典を研究しており、地獄界ヘルの厳格な階級は記憶済みで、暗黒の皇子(訳注:アスモデウス)の真似として心の中から感情と慈悲を排除しようと努めている。君は教会内で経歴を積み続けており、公的に僧職に参加しより上位の権力の地位まで駆け上がろうと切望しているかもしれないし、司祭としての人生は自分のものではないと見定めて教会から離れているかもしれない。いずれにせよ、君が教会内で受けた教育は身についたままだ。君は〈交渉〉、〈知識:次元界〉、そして〈知識:宗教〉判定に+1の特徴ボーナスを得、それらの技能のうち1つ(君は選択する)は君のクラス技能となる。君は地獄語も習得している(これは君の言語数に数えない)。
〔シェアりアックスの貴族〕/Chelish Noble:君はシェリアックスの貴族家の1つに生まれるという運命を背負い、それ以上に重要な事として、君の家はスルーン家に忠実な血族の1つだった。君の一家は恐らくシェリアックス内戦以来スルーン家と同盟関係にあるか、もしかしたらその衝突の間支援の見返りにスルーン家は君の一族に爵位を与えた。いずれにせよ、この国の富裕層の中で育った君の経験は上流社会の知識に関して君に優位を与え、君は慎ましい遺産を持ってゲームを開始する。栄光ある奪還団のシェリアックス内での隆盛もあり、貴族制の中には数多の問題が起きていて、スルーン家はこれまで以上に忠実な貴族の支援を必要としている。
この特徴は、君が帝国の僻地に小さな荘園或いは邸宅を構える人間の小貴族の家系に属していることを想定している。君が人間でない場合、君は人間の貴族家の養子になったか、君の一族は最近継承しない貴族の称号を与えられた(15ページにあるシェリアックスの貴族の補足欄参照)。
君は〈知識:貴族〉判定に+1の特徴ボーナスを得、〈知識:貴族〉は君のクラス技能となる。加えて、他のシェリアックスの貴族に対する【魅力】に基づいた判定に+1の特徴ボーナスを得る。《Noble Scion》特技(&(){Pathfinder Campaign Setting:The Inner Sea World Guide}288ページ)は君にとって【魅力】の前提条件を持たないものとなる。最後に、君は貴族の服、印章指輪、そして追加の魔法的でなく200GP以下の価値のアイテム1つを持ってプレイを開始する。
〔一貫性のない悪人〕/Erratic Malefactor:行動規範と伝統に従う者もいる; 自分のことだけを気に掛ける者もいる。君は少なくとも大半の時間気にかけない――時には正当な理由で、時には理由など全くなく自分がやりたい時にやりたいことをやることを。君ははぐれ者という称号を楽しみ、自分は他人の規律に――少なくとも大半の時間は――従っていないという事実に誇りを持っている。シェリアックスのような秩序の土地では、社会の規則と制限により注意を払わなければならず、少なくとも口先だけでも従わなければならない。その結果として君は己の魂の内で怒りを駆り立てる混沌を管理しようとしているが、いつも本当の破壊を解放する機会を待ち望んでいる。ここのところ、すべきことを行う意思のある者にとっては仕事が大量にあり、お咎めはなく、スルーン家に協力する者への一族からの報酬は強力な動機付けにもなる。他者と協調すれば反発の恐れなく自身の最も暗き本能を実行に移す自由が与えられるのであれば、どうして――少なくとも今――協力しないわけがあろうか。君は来たる将来についての心配はできる。
その予測不可能で怒りっぽい気性によって君は敵に対する優位を取れる。君はイニシアチブ判定に+2の特徴ボーナスを得る。加えて、君は仲間と協調する意思があり、仲間の力を用いれば自身の技と能力を強められることを知っている。1日に1回、仲間が君の10フィート以内にいる限り、君は攻撃ロール1回あるいは技能判定1回を、成否が分かる前に再ロールできる。君は悪くなったとしてさえ2回目のロールの結果を選ばなければならない。この特徴を取得するには君は混沌にして悪でなければならない。
〔元アイオメデイ信徒〕/Ex-Iomedaean:君かもしかしたら君の家族は、かつてアイオメデイの崇拝者だったが、信仰を失わせる何かが起こった。君の家族は不名誉な奴だあるいは臆病者だとして非難されたのかもしれないし、もしかしたら君の家族の1人は教会の「正義」の犠牲者となったのかもしれない。あるいは、単に誰かが君の蒙を啓き、真実を示したのかもしれない――「継承者」(訳注:アイオメデイのこと)の所謂名誉、武勇、そして正義は、自由意思を制限することで人々を制御しようとする単なる厳格な教義を覆う錫の鍍金なのだと。どのような出来事であれ、君はその教会から距離を置き、その結果として、君の家は侮蔑と独善的な非難の対象となった。以来、君はいつかアイオメデイ教会への復讐を果たそうと誓った――そしてシェリアックスで起こっている現在の状況で、君はとうとうその機会を掴んでいる。
1つ選ぶこと:(全員ではないが)アルコンとエンジェルも含むアイオメデイの支持者に対して、君は攻撃ロールと武器のダメージ・ロールに+1の特徴ボーナスを得る、又は君は君の呪文のセーヴ難易度に+1の特徴ボーナスを得る。
〔善良な穢過〕/Good Slip:ハーフリングはシェリアックスではよく見られ、この国の奴隷人口の大部分を占めている。嘲りも込みで「穢過」として知られるハーフリングはほぼ全員から侮蔑と軽視を伴なって扱われる一方、矛盾しているが最も貴重な奴隷として評価されている。君はシェリアックスのハーフリングだが、自種族の多くとは異なり君はシェリアックス社会での自身の役割を受け入れており、その役割を有効活用している。人々はいつも君を取るに足らない穢過として見逃すか、過小評価するが、君は事実を知っている――ハーフリングは貴族、司祭、戦士と同じく、この帝国の生命線なのだと。君は奴隷の鎖など知らない自由なハーフリングとして生まれたのかもしれないし、忠実なる隷属期間の後に自由を勝ち取る奴隷だったのかもしれない。あるいは君は未だ奴隷であり、その奴隷状態が幸せ(あるいは少なくとも満足)で、、シェリアックスの偉大にして秩序だった社会への自身の貢献が、それが小さなものでも最終的に認知されることを願っているのかもしれない。
君は言い逃れと偽装の腕が立ち、どちらも恨みを逸らし、君の本当の能力と役割を他者に誤解させる役に立つ。君は〈はったり〉判定に+1の特徴ボーナスを得、〈はったり〉は君のクラス技能となる。加えて、シェリアックスの社会構造への君の無言の支援、及び社会における君独自の立場への明瞭な知識は、君の決意を強める。1日に1回、シェリアックス人の血を引く人間の仲間に隣接している時、君は意志セーヴリング・スローを、成否が分かる前に再ロールできる。君は悪くなったとしてさえ2回目のロールの結果を選ばなければならない。この特徴を取得するには君はハーフリングでなければならない。
〔ヘルナイト熱望者〕/Hellknight Aspirant:君はいつも漆黒の鎧を纏ったヘルナイトの権力、規律、そして正義に敬服している。その揺るぎない自制心にせよ、法と秩序への不屈の献身にせよ、正義への休むことなき追及にせよ、容赦なき刑罰執行にせよ、君は法令と鎖として知られるヘルナイトの哲学を自身の行動規範としようとしている。君の一番の願いは最終的にヘルナイト騎士団の1つに所属し、地獄界ヘルとシェリアックスの法を支持し布くことに従事する厳格な階級の中で地位を確立することだ。
君は〈知識:次元界〉判定に+1の特徴ボーナスを得、〈知識:次元界〉は君のクラス技能となる。加えて、以下のヘルナイトの騎士団から1つ選ぶこと。君は騎士団の得意な武器(複数の武器が並んでいる場合、1つを選ぶこと)を使用する訓練を受けており、相手が君のその武器に武器破壊あるいは武器落としを試みる時に戦技防御値に+1の特徴ボーナスを得る。
〔地元の与太者〕/Local Tough:君は囁き森の南西の端にあるロンガクルの町で生まれ育ったか、少なくとも自分はそこの現地民であると考えるには十分な長さそこで暮らしている。君は平穏な人生を望んだことはなく子供の頃から道徳心のない恥知らずであると見做されている。大人である君は自身をこの町の悪漢、ごろつき、そしてコソ泥だと称しており、腕力に対して小銭を払う者向けに自分を売り出している。そうした雇用の中で、君はシムリ・シュティーリッシュという名前の他の地元の厄介者と共に仕事をこなし、友人となった。シムリは最近、謎めいているが強力なキャラクターらと関わっていて、ヘルズ・ヴェンジャンスが始まる頃君と他の与太者たちの集団1つは、シムリが町のすぐ外にあるなめし革工場に夜盗に入るのを助けることに同意している。運もあり、これは単なる雇われのごろつきとしての働きよりも大きく、より良い開始となったかもしれない。君は〔威圧〕判定に+1の特徴ボーナスを得、〔威圧〕は君のクラス技能となる。加えて、敵1体を仲間1体と協力して挟撃している時、武器のダメージ・ロールに+1の特徴ボーナスを得る。
〔九層円環の御曹司〕/Scion of the Nine Circles:アスモデウス崇拝はシェリアックスじゅうに広まっているが、君は違う道を歩んでいる:悪魔崇拝という哲学の道を。確かにアスモデウスと他のアークデヴィルは尊敬するに、そして模倣するに値するが、ヘルの侯爵ひと柱を他の侯爵より上に置いて崇拝するのではなく、君の信仰は代わりに、完璧な社会の規範として地獄界ヘルそのものの規律と秩序への敬慕に基づいている。反乱を防ぐために自由意思は抑制せねばならず、奴隷制は価値のない者を相応しい地位に留めるのに必要であり、悪と非情は善と親切が存在するのに不可欠である。
君は〈知識:次元界〉に判定に+1の特徴ボーナスを得、〈知識:次元界〉は君のクラス技能となる。君はまた地獄語を修得している(これは君の言語数の1つに数えない)。加えて、地獄界ヘルの根本的な階層構造の研究によって、君には決断力がついている。君は(善)の服種別を持つ来訪者による[精神作用]効果に対する意志セーヴに+2の特徴ボーナスを得る。
〔Thrune Informant〕/Thrune Informant:三重に忌まわしきスルーン家は独裁者の権力でシェリアックスを統治しており、その遂行者は帝国じゅうで見られ、あらゆる職業・地位の人々から選ばれている。そうした代理人の多くは政府役人として直接的に働いているわけではないが、それでも彼らができるやり方でスルーン家に仕えている。君はシェリアックスの真なる愛国者であり、長い間給料付きのチクリ屋としてスルーン家の為に働いている。君は当局に自分が見たものを報告しており、時折依頼された時に自身の技能や能力に適した特定の任務を遂行する。君のような人は潜在的な裏切り者や他の「望ましくない者たち」がスルーン家の権力を蝕まないよう妨害し、シェリアックス社会が円滑に運営され続けるよう手助けしている。信仰溢れる献身を続ければ、君は最終的に忠誠心のあるスルーン家の遂行者として更なる箔と自決権で報われるだろう。君は情報収集、〈変装〉判定、そして〈知識:地域〉判定に+1の特徴ボーナスを得、それらの技能のうち1つ(君が選択する)は君のクラス技能となる。
1世紀より少し前のエイローデンの死はシェリアックス帝国を永久的に変質させた、この付庸国で即座に反乱が起き、シェリアックスそのものが血塗れの30年の内戦に呑まれ、その内戦はこの王国の現在の悪魔崇拝の貴族制――三重に忌まわしきスルーン家――によってのみ鎮火できた。今日、シェリアックスは希望なき国となっている――栄光と植民地の富を喪失した一方で、地獄の宮廷とその支持者から刺激を受けた偉大さという自負に耽る、退廃した帝国だ。この国はゴラリオンの汚点であり、かつての人類最大の王国だったものへの愚弄だ。しかしシェリアックスの一般市民は、死にゆく国の為に行ったスルーン家の救済に感謝しており、もし抑圧的な政府と悪魔的な教会が文明の為に、そしてより大規模な内戦の抑制の為に支払った対価であるとするなら、国民の大半は喜んでその対価を受け入れ従うであろう。
シェリアックス帝国はシェリアックスの永舌王アスペックスがタルドールを破り、外交でアンドーランを併合し、イスガーとガルトを征服して以来600年以上アヴィスタンを占有していた。これらの出来事は数世紀にも亘る拡張と栄光をもたらし、シェリアックスを人間の文明圏の極致に至らしめた。この国は即座に多くの国民と文化を支配し包摂したため、数多の地域はシェリアックスを起源とする支配階級の選民あるいは階級制度を有しているか、この帝国を源流とする強力なシェリアックスの遺産と血縁を有している。この帝国は拡張を続け、シェリアックスの民の誰もがシェリアックスの守護神イローデンの帰還を期待しながら最終的に古代アズラントの力(と富)を獲得することを疑わずにいた。
そして予期せぬ出来事が起きた。エイローデンは帰還する代わりに死に、シェリアックスの一部も彼と共に死んだ。皇帝は神からの信任を剥奪され、特定の有力な貴族家が台頭し、帝国の中心地で内戦が勃発した。無政府状態と戦争が30年以上シェリアックスを荒廃させ、それはスルーン家とその仲間が玉座を簒奪し居座るまで続いた。シェリアックスの地獄の女帝である女王アブロゲイルI世は自軍の中にヘルの深みから束縛されたデヴィルを配置した。彼女は帝国の中枢内の不和を消し、それによって政権は一定の敬意と正当性を得ることができた。シェリアックスの神を恐れる市民のうちごく少数のみが悪魔主義者の恐ろしい手段を是認したが、悪魔主義者が定着した地では、現役世代の日和見主義的な蛮性がすぐに已み、闇の平和が王国を包んだ。
国家を掌握してすぐに、新政府は首都機能を内陸の沿岸都市エゴリアンに遷都し、時間を無駄にすることなくシェリアックス帝国の数多ある領土に服従を要求した。数ケ月の間、この新しい体制はシェリアックス帝国の国境を維持しただけでなく、広げる事さえした。だがこの政府にとっては不幸なことに、スルーン家の地獄の冒涜によってシェリアックスに対して民衆の反感の声が高まった。ガルトとアンドーランの人々は蜂起し、シェリアックス帝国の枷を振り捨てた。スルーン家は渋々それらの臣下に離脱を許し、ガルーンド内にある利益につながるサルガーヴァの植民地と、彼方のアルカディアにある碇岬に注力した。
領地のほぼ半分を失ったにもかかわらず、シェリアックスはゴラリオンで最大の国家の1つであり続けている。シェリアックスの彼方まで届く影響力は北はリノーム諸王の地まで、南はガルーンドにあるサルガーヴァ国まで、東はタルドールとカディーラまで達する。そうした場所でもそこ以外でも、特に数十の国々の港や貿易都市でシェリアックス文明の要素が表出している――実のところ、この国の苦境にいる市民らに現実逃避の必要性が高まっているだけだとしてさえ、芸術、演劇、そして音楽(特に歌劇)は現代シェリアックスで爆発的に流行している。
以下の称号が最上層から最下層までの順でシェリアックスの複雑な貴族階層をなしている。
帝王/女帝/Majestor/Majestrix:シェリアックスの支配者; この称号の接頭辞に「地獄の」が付くことがある。この位階は標準的な貴族階層の外側にある。
Prince/Princess:A member of the royal family(a direct descendant of the majestor or majestrix); the prefix “infernal” sometimes comes before this title. This rank exists outside the standard noble hierarchy.
Archduke/Archduchess:A hereditary ruler of one of Cheliax’s six archduchies.
Duke/Duchess:A hereditary ruler of a duchy. Paraduke/Paraduchess:A granted(nonhereditary, non-landed) title.
Archcount/Archcountess:A hereditary ruler of a county.
Count/Countess:A hereditary ruler of a county.
Paracount/Paracountess:A granted(nonhereditary, non-landed) title.
Archbaron/Archbaroness:A hereditary ruler of a barony.
Baron/Baroness:A hereditary ruler of a barony.
Demibaron/Demibaroness:A granted(nonhereditary, non-landed) title.
The current sinister reputation of the nation of Cheliax is due entirely to the actions of House Thrune. After Aroden’s death, the Chelish noble house of Thrune struck pacts with devils in order to triumph over their rivals in the ensuing chaos. Under their leadership, the worship of Asmodeus and the practice of binding devils spread throughout the nation. Monasteries and schools devoted to the philosophies of Hell have flourished, as have the disciplined orders of Hellknights. Some of Cheliax’s vassals and provinces, such as Isger and Korvosa, welcomed the changing ideals. Others, such as Andoran and Galt, rejected House Thrune’s teachings so thoroughly that their governments embraced freedom from monarchy as a central ideal.
No aspect of Chelish history has received more thorough revision under the rule of the Thrice-Damned House of Thrune than the history of House Thrune itself.
Every few months, a new version of the official history of Cheliax is printed, inevitably inflating the glory of House Thrune even more than its predecessors. Hellknights of the Order of the Rack tirelessly gather and burn all but the most recent copies, making uncovering the truth a daunting proposition. These histories claim that House Thrune was responsible for nearly every economic, military, and cultural victory that Cheliax has attained in the past 6 centuries, and that Cheliax’s failures are the result of those in power ignoring House Thrune’s prescient advice. Both are held up as examples of why Thrune should be granted ever-greater control of every aspect of Chelish life, for the good of aristocrats and commoners alike.
As civil war broke out in Cheliax following Aroden’s unexpected death in 4606 ar, House Thrune prided itself on being a bastion of order and efficiency, and immediately set to work forging alliances and establishing its place in the new order. In 4635 ar, several prominent Hellknight orders cast their lot with the
Thrunes, and Abrogail Thrune sequestered herself for months, crafting an infernal contract that she was certain would pave her way to the Chelish throne.
With the assistance of hordes of devils, Abrogail quickly eliminated her rivals, culminating in the defeat of Thrune’s sole remaining rival house, House Davian, at the Battle of a Hundred Kings in 4639 ar. Abrogail ascended the throne of Cheliax as Abrogail I, with the pit fiend Gorthoklek at her side as a loyal advisor. Since that time, four other Thrunes have sat upon the throne of Cheliax before dying in suspicious yet largely unquestioned accidents. Abrogail I’s great-granddaughter, Abrogail II, seized the throne in 4709 ar, and now rules Cheliax with unchecked authority.
House Thrune is more than just the ruling family of Cheliax; throughout the empire and its client states, the family maintains a network of informers, spies,
inquisitors, thugs, and even assassins. To most Chelaxians, there is little to distinguish House Thrune from Cheliax’s government apparatus, so all of these individuals, as well as the bureaucrats and employees of the imperial government, are commonly called “Thrune agents.”
However, there are many agents who serve House Thrune directly. Known as sworn Thrune agents, these dedicated servants swear their bodies, minds, and souls to Queen Abrogail II herself, and work on behalf of the Thrune family rather than the nation of Cheliax. In many cases, House Thrune’s interests overlap with those of Cheliax itself, but the family has its own schemes and strategies that have nothing to do with governance, and uses sworn agents loyal to the family to further those plans. In this respect, House Thrune functions very much like an organized crime family, with a hierarchy of agents at varying levels of loyalty and authority.
In the Hell’s Vengeance Adventure Path, your character will assume the role of a Thrune agent, and as the campaign progresses, you will have the opportunity to become a sworn Thrune agent and start ascending through the ranks of the Thrune organization, earning unique boons that only be gained by binding your character to the goals of House Thrune. These ranks, and the rewards granted, are detailed in the adventures you will soon be playing. If you want more information on this aspect of the Hell’s Vengeance Adventure Path, talk to your GM about how much your character might know of the Thrune organization before the campaign begins.
The Hell’s Vengeance Adventure Path features six new iconic evil villains who appear on the Adventure Path’s covers and in art in each volume. Their full backgrounds and stories can be found on the paizo.com blog and in print in the individual volumes of the Adventure Path, but if you want the opportunity to play one of these villains as a character in Hell’s Vengeance, they are presented here at 1st level for use as pregenerated player characters.
中立にして悪/中型サイズの来訪者(原住)
イニシアチブ +3; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す; 〈知覚〉+4
アーマー・クラス 16、接触13、立ちすくみ13(+3鎧、+3【敏】)
ヒット・ポイント 10(1d8+2)
頑健 +1、反応 +5、意志 +0
抵抗 [氷雪]5、[雷撃]5、[火炎]5
移動速度 30フィート
近接 パンチング・ダガー=+3(1d4+3/×3)またはショート・ソード=+3(1d6+1/19~20)
遠隔 ダガー=+3(1d4+1/19~20)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6
【筋】13、【敏】17、【耐】12、【知】10、【判】10、【魅】12
基本攻撃 +0; 戦技ボーナス +1; 戦技防御値 14
特技 《武器の妙技》
技能 〈軽業〉+6、〈はったり〉+7、〈登攀〉+4、〈装置無力化〉+7、〈変装〉+7、〈知識:地域〉+4、〈知覚〉+4、〈隠密〉+8; 種族修正+2 〈はったり〉、+2 〈隠密〉
言語 共通語、地獄語
その他の特殊能力 物掴む尾、罠探し +1
戦闘用装備 酸; その他の装備 スタデッド・レザー、ダガー、パンチング・ダガー、ショート・ソード、ベルトポーチ、変装用具、盗賊道具、10 GP、3 SP、7 CP
物掴む尾/Prehensile Tail Emil has the prehensile tail alternate racial trait(Pathfinder RPG Advanced Race Guide 238). He can carry items with his tail, but he can’t wield weapons with it. His tail also allows him to retrieve small, stowed items carried on his person as a swift action.
See in Darkness Emil has a variant tiefling ability that, like a devil, allows him to see perfectly in darkness of any kind, even that created by deeper darkness. This ability replaces the normal tiefling spell-like ability racial trait. This variant ability is found on page 17 of Pathfinder Player Companion:Blood of Fiends.
The child of former Andoren nobles, Emil was abandoned when his parents fled the country, prompting the young tiefling to begin serving his own kind of revenge throughout the Inner Sea.
秩序にして悪/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ +0; 感覚 〈知覚〉+3
アーマー・クラス 13、接触10、立ちすくみ13(+3鎧)
ヒット・ポイント 12(1d8+4)
頑健 +3、反応 +0、意志 +4
移動速度 30フィート(鎧着用時は20フィート)
近接 ヘヴィ・メイス=+1(1d8+1)
遠隔 ライト・クロスボウ=+0(1d8/19~20)
特殊攻撃 負のエネルギー放出(難易度12、1d6)
領域の擬似呪文能力(術者レベル1; 精神集中+3)
1レベル―フィアー(難易度13)、シールド・オヴ・フェイス、プロテクション・フロム・ケイオス(領)
0レベル(回数無制限)―ディテクト・マジック、ライト、リード・マジック
(領) 領域呪文; 領域 秩序、欺き
【筋】12、【敏】10、【耐】13、【知】10、【判】15、【魅】14
基本攻撃 +0; 戦技ボーナス +1; 戦技防御値 11
特技 《選択的エネルギー放出》、《追加HP》
技能 〈軽業〉-1、〈はったり〉+6、Heal+6、〈知覚〉 +3、〈真意看破〉+6
言語 共通語
戦闘用装備 スクロール・オヴ・ブレス、スクロール・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ; その他の装備 スタデッド・レザー、ヘヴィ・メイス、ライト・クロスボウ、背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、ろうそく(10)、火打ち石と打ち金、麻のロープ(50フィート)、神聖文書UE(アスモデウスの規律)、呪文構成要素ポーチ、松明(10)、保存食(5)、水袋、アスモデウスの木製の聖印、3 GP、9 SP、5 CP
Born in Molthune, Lazzero Dalvera was expected to excel in a military career, but lacked the skills for that profession. Instead, he joined the church of Abadar, which fit his temperament and abilities better. Bullied as a child, Lazzero became a bully himself in his new role, tormenting his fellows and turning them in to his superiors for punishment. Lazzero made many enemies, and his delight in twisting rules to benefit himself soon led him away from Abadar’s faith. He headed south to Cheliax and into the arms of the church of Asmodeus.
秩序にして悪/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ -1; 感覚 〈知覚〉+1
アーマー・クラス 14、接触9、立ちすくみ14(+5鎧、ー1【敏】)
ヒット・ポイント 13(1d10+3)
頑健 +4、反応 -1、意志 +1
移動速度 20フィート
近接 ロングソード=+5)1d8+3/19~20)またはウィップ=+4(1d3+3 非致傷)
パンチング・ダガー=+3(1d4+3/×3)またはショート・ソード=+3(1d6+1/19~20)
遠隔 ショートボウ=+0(1d6/×3)
【筋】17、【敏】8、【耐】14、【知】10、【判】13、【魅】12
基本攻撃 +1; 戦技ボーナス +4; 戦技防御値 13
特技 《特殊武器習熟:ウィップ》、《強打》、《武器熟練:ロングソード》
技能 〈登攀〉+3、〈威圧〉+5、〈知識:工学〉+4
言語 共通語
戦闘用装備 錬金術師の火(2)、まきびし; その他の装備 スケイル・メイル、ダガー、ロングソード、ショートボウとアロー20本、ウィップ、背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、火打ち石と打ち金、ひっかけ鉤、枷、絹のロープ(50フィート)、陽光棒、松明(5)、水袋、2 GP、7 SP、8 CP
Born and raised in Khari, the Chelish city at the southern terminus of the Arch of Aroden, Linxia Benzekri is ethnically Garundi, but has always considered herself Chelaxian. As a child, she was educated in an Asmodean convent where she became a model Chelish citizen, believing that House Thrune unified a warring nation with the blessings of Asmodeus, and convinced of the necessity of strong laws based on those of Hell itself to preserve an ordered society.
After turning in her parents for treason and itnessing their public excruciations at the hands of the Hellknight Order of the Rack, the young woman aspired to become a Hellknight herself. Linxia devoted herself to her new calling, strengthening her martial training and memorizing the tenets of the Hellknights’ philosophy, the Measure and the Chain. As a symbol of her dedication and a permanent reminder of her goal to eventually join the Order of the Rack, Linxia had the order’s symbol――a spike torture wheel――tattooed on her forehead.
秩序にして悪/中型サイズの人型生物(ダンピール)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+3
アーマー・クラス 12、接触12、立ちすくみ10(+2【敏】)
ヒット・ポイント 8(1d6+2)
頑健 +1、反応 +2、意志 +3、+2対病気、[精神作用]効果
防御能力 負のエネルギーへの親和性; 抵抗 アンデッドの抵抗
弱点 光に過敏
移動速度 30フィート
近接 クオータースタッフ= -1(1d6-1)
擬似呪文能力(術者レベル1; 精神集中+2)
3回/日―ディテクト・アンデッド
1レベル―チル・タッチ(難易度 13)、メイジ・アーマー、マジック・ミサイル
0レベル(回数無制限)―ブリード(難易度 12)、ディテクト・マジック、タッチ・オヴ・ファティーグ(難易度 12)
対抗系統 心術、幻術
【筋】8、【敏】14、【耐】12、【知】15、【判】13、【魅】12
基本攻撃 +0; 戦技ボーナス -1; 戦技防御値 11
特技 《血吸》ARG、《アンデッド威伏》、《巻物作成》
技能 〈はったり〉+3、〈知識:神秘学〉+6、〈知識:貴族〉+6、〈知識:宗教〉+6、〈知覚〉+3、〈呪文学〉+6; 種族修正 +2 〈はったり〉、+2 〈知覚〉
言語 共通語、ネクリル語、オシーリオン語
その他の特殊能力 秘術の絆(クオータースタッフ)、不死者を超える力、レベル吸収に対する抵抗
戦闘用装備 スクロール・オヴ・リペア・アンデッド(×2)、錬金術師の火、燭光棒UE(5); その他の装備 クラブ、ダガー、クオータースタッフ、背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、印章指輪、呪文書(0レベル呪文、全ての準備済み呪文に加えてオブスキュアリング・ミストとリペア・アンデッドACGを含んでいる)、呪文構成要素ポーチ、防水鞄UE、水袋、手首鞘UE、2 GP
A native of the Garundi nation of Geb, Nyctessa is the daughter of one of the Blood Lords, the undead necromancers who form the elite of that nation’s aristocracy. Following in her father’s footsteps, she has embarked upon her own studies of death and unlife.
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(ドワーフ)
イニシアチブ +1; 感覚 暗視120フィート; 〈知覚〉+1
アーマー・クラス 18、接触11、立ちすくみ17(+5鎧、+1【敏】、+2盾)
ヒット・ポイント 12(1d10+2)
頑健 +4、反応 +1、意志 +3; +2のボーナス対呪文と擬似呪文能力
完全耐性 麻痺、惑乱、毒 弱点 光に過敏
移動速度 20フィート
近接 ウォーハンマー=+3(1d8+2/×3)
遠隔 ヘヴィ・クロスボウ=+2(1d10/19~20)あるいはジャヴェリン=+2(1d6+2)
特殊攻撃 善を討つ一撃 1回/日(+1ダメージ)
擬似呪文能力(術者レベル1; 精神集中+1)
1回/日―エンラージ・パースン(自身のみ)(難易度 11)、インヴィジビリティ(自身のみ)
アンチパラディンの擬似呪文能力(術者レベル1; 精神集中+1)
回数無制限―ディテクト・グッド
【筋】14、【敏】12、【耐】15、【知】8、【判】12、【魅】11
基本攻撃 +1; 戦技ボーナス +3; 戦技防御値 14(対突き飛ばし18、対足払い18)
特技 《強打》
技能 〈軽業〉-5(-9 跳躍時)、〈はったり〉+7、〈威圧〉+4、〈隠密〉-1; 種族修正 +4 〈隠密〉
言語 共通語、ドワーフ語、地下共通語
その他の特殊能力 悪のオーラ
戦闘用装備 錬金術師の火、まきびし; その他の装備 スケイル・メイル、木製ヘヴィ・シールド、ヘヴィ・クロスボウ、ジャヴェリン(3)、ウォーハンマー、背負い袋、トラバサミUE、携帯用寝具、かなてこ、ビン、枷、水袋、冬用毛布、Mazmezzの木製の邪印、8 GP、9 SP、4 CP
Urgraz was raised in a duergar clan deep beneath Avistan, but he resisted the repetitious training and rule of the priests of Droskar and took delight in causing anarchy, confusion, and havoc. He poisoned members of his own family, sold diseased slaves to spread plague, and even sacrificed his closest ally to his new demonic patron, Mazmezz. Eventually, Urgraz ventured to the surface to wreak havoc and pain on a new population.
秩序にして悪/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ +2; 感覚 〈知覚〉+6
アーマー・クラス 16、接触13、立ちすくみ13(+3鎧、+2【敏】、+2回避)
ヒット・ポイント 10(1d8+2)
頑健 +3、反応 +2、意志 +4
移動速度 30フィート
近接 スパイクト・チェイン=+2(2d4)
遠隔 ダガー=+2(1d4/19~20)
特殊攻撃 審判 1回/日
修得インクィジター呪文(術者レベル1; 精神集中+3)
1レベル(2回/日)―キュア・ライト・ウーンズ、インテラゲイションUM(難易度 13)
0レベル(回数無制限)―ブリード(難易度 12)、クリエイト・ウォーター、ディテクト・マジック、ガイダンス
領域 拷問の審問UM
【筋】10、【敏】14、【耐】12、【知】10、【判】15、【魅】13
基本攻撃 +0; 戦技ボーナス +0; 戦技防御値 13
特技 《回避》、《武器の妙技》
技能 〈はったり〉+5、〈交渉〉+5、〈威圧〉+8、〈知覚〉+6、〈真意看破〉+7、〈呪文学〉+4、〈隠密〉+5
言語 共通語
その他の特殊能力 魔物の知識+2、断固とした凝視+1、拷問官の風采UM、拷問官の接触UM
戦闘用装備 気付け薬UE; その他の装備 スタデッド・レザー、ダガー、スパイクト・チェイン、ウォー・レイザーISWG、choke pear、ゾン=クーソンの金属製の邪印UE、枷、のこぎりUE、呪文構成要素ポーチ、外科道具UE、15 GP、7 SP、2 CP
Raised in the Nidalese city of Ridwan, Zelhara began training as a torturer from a young age after she was selected for service by agents of the Umbral Court. Severe and obedient, Zelhara was perfect for the responsibility of state inquisitor, a role that would enable her to share the Midnight Lord’s message of pain and duty with thousands of his fearful followers. Under the tutelage of Zon-Kuthon’s clergy, Zelhara’s natural inclinations were honed to forge her into a vicious tool of church and state, earning her the pride and admiration of her family. She claims that she can make anyone divulge what they know, and hears the truth in their screams of agony.