Gate/次元門
系統 召喚術(招請または創造); 呪文レベル ウィザード/ソーサラー9、クレリック9
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、物質(本文参照)
距離 中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果 本文参照
持続時間 瞬間、または精神集中(1ラウンド/レベルまで); 本文参照
セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可
ゲートの呪文を発動すると2つの効果がある。第一に、術者の次元界と望みの次元界との間を接続し、2つの次元界をどちらからどちらへ向かっても旅することができるようにする。
第二に、ゲートを通じて特定の存在あるいは特定種類の存在を招請することができる。ゲート自体は丸い輪あるいは円盤で、直径は5~20フィート(術者が決定)、出現時に術者が望む方向を向いている(垂直になって術者のほうを向いているのが典型)。これが術者の名指した次元界に通じる二次元の窓なのである。この中へ入ったものはすべて、即座に向こう側の次元界に転移する。
ゲートには表裏の別がある。表側からゲートに入ったクリーチャーは他の次元界に飛ぶが、裏側からゲートに入ってもそうはならない。
次元界移動:ゲートは次元界移動の一手法としては、おおむねプレイン・シフトの呪文と同じように作用する。ただしゲートは正確に術者の望む地点に口を開く(これは創造効果である)。神格など、特定の次元界を支配する存在は、望むなら自分のいるところや自分の領地にゲートが開くのを止められる。次元界移動を行なうものたちは、術者と手をつないでいる必要はない。入口の中に踏み込むことにした者はみな移送される。ゲートを同じ次元界の別の地点に向けて開くことはできない。この呪文は次元界と次元界の間の移動のためにしか作動しないのである。
術者はごく短い間(術者レベルにつき1ラウンド以内)しかゲートを開いておけない。また、ゲートを開いておくには精神集中が必要で、精神集中が切れれば次元界の間の接続も切れる。
クリーチャーの招請:ゲート呪文の第二の効果は、他次元界のクリーチャーを呼び出して術者を手伝わせることである(招請効果)。特定の存在あるいは特定種類の存在の名を呼ぶことで、ゲートをそのクリーチャーのすぐそばに開き、相手の望むと望まざるとに拘わらず引きずりこむことができる。神格や唯一無二の存在はゲートを通って来るように強制されることはないが、自ら望むなら来ることもできる。呪文をこのように使った場合、できたゲートは呼び出されたクリーチャーを移送するのに充分な時間だけ開いている。この用法は、呼び出したクリーチャーに支払われるべき全てのコストに加えて、珍しい香と供物10,000GPの物質コストを必要とする。
特定の個体ではなく、クリーチャーの種類をあげて呼ぶ場合、クリーチャー1体を呼ぶこともできれば、複数のクリーチャーを呼ぶこともできる。どちらの場合でも、合計ヒット・ダイスは術者レベルの2倍以下でなければならない。1体の場合、ヒット・ダイスが術者レベル以下なら制御できる。ヒット・ダイスが術者レベルより大きいなら制御できない。神格や唯一無二の存在はいかなる場合にも制御できない。制御されていない存在は好きなようにふるまうので、このようなクリーチャーを招請するのはかなり危険である。制御されていない存在はいつでも出身次元界に戻ることができる。
より長期の仕事や自発的な仕事を望むなら、その見返りに公正な取引を申し出る必要がある。要求する仕事内容は、約束する利益や報酬と比べて納得のいくものでなければならない。適切な報酬についてはレッサー・プレイナー・アライの呪文を参照すること。まずいことに、一部のクリーチャーは金ではなく“家畜”で報酬を受け取ろうとするが、これは時として揉めごとの種になる。仕事が終わるやいなや、くだんの存在は術者のそばに現れ、術者はその時その場所で即、約束した報酬を払わねばならない。これがすむとクリーチャーは即座に解放され、出身次元界に戻ることができるようになる。
約束を一字一句違えずに守ることができなければ、最上の場合でも術者はくだんのクリーチャー、あるいはその主君のために仕事をしなければならなくなる。最悪の場合、くだんのクリーチャーやその同族が術者を攻撃することもある。
注:地、水、火、風、善、悪、秩序、混沌のクリーチャーを招請するために使用すると、ゲート呪文はその種類の呪文となる。