オニは物質界に原住する邪悪な霊の種族であり、定命の人型生物の形態と願望を基にする物質的な肉体を以って顕現する。純粋な霊的形態としては、罪人の肉体を求める非実体的な邪悪以外の何物でもない。この形態では、オニは無害で目に見えない。この体を持たない鬼の大多数は、その加護対象を失った、あるいはさらに多くは自発的に捨て去ったかつてのカミである。罰として、彼らは物質的な肉体を形成する能力を奪われ、虚空へと追放された。稀に、定命のクリーチャーの魂が死ぬ時、あるいはさらに稀な場合に真に邪悪な個人が最後に自殺で締めくくる極めて有害な儀式を行った後に、実体を持たないオニとなる。これらのオニはしばしばほとんどの者よりもおおいなる権力と力の座に就くように運命付けられている。
やがて、オニの霊は物質界で物理的な肉体として顕現する。これが起こりうる手段はさまざまだが、一般にこの過程は罪、悲劇、残酷さが積み重なった地域で生じる。ある霊が変形するオニの種類は、そのオニの霊がかつてそうであったものの性質から、血肉を持った領域に再生した場所まで、さまざまな異なったものの影響を受ける。一度オニが物理的な肉体を得た場合、その体は残りの生涯の間、その真の姿となる。全てのオニは変身生物であるが、この本来の形態は、彼らが生まれたその形態であり、死に際して戻る形態である。
オニの真の姿は、必ず歪み怪物的な見掛けをしていることを除けば、常に特定の人型生物の種のそれに似ている。牙、追加の目、奇妙な色の皮膚は一般的な肉体的特徴である。しかし、ぞっとするような形態をしている一方で、全てのオニはその姿を文明的な者の眼から見て好ましく感じる姿に変えることができる。オニが取ることができる姿の種類はその種によるが、すべて何らかの人型生物の形に変身することができる。オニはこの能力を人型生物の社会に潜入し、弱いものを餌食にしたり、偽装して彼らを支配するために用いる。
オニを理解するために重要なのは、この存在のほとんどはかつて物質界を守る務めを負った霊であったが、いまやこの世界はそのような保護や配慮に値いせず、実のところ物理的な世界は支配し貪るためのものだ、と信じていることを考慮することである。彼らは感覚をもった経験に飢えて物理的な姿になり、そのような経験を詰め込みたいという願望は決して完全に満たされはしない。ほとんどのオニは、感覚的な経験を終わりなく確保するために、しばしば通常の人型生物に偽装して、指導力と権力の座を得ることを望む。また、オニの節度のなさはその堕落した邪悪な本性によって動機付けされており、すなわち他者から奪ったり傷つけたりすることよりも楽しめるような快楽はない。
オニは肉体を持つクリーチャーとして物質界に再来した時もカミへの憎悪を保っており、しばしば世界を略奪し蹂躙することは、直接的にカミやカミの仕事を破壊しようという努力と結びついている。虐殺することができる人型生物からなる、奴隷化あるいは抑圧した社会を支配する地位にあることが最も快適であるため、オニは同族の他の者と一緒に住もうとしない傾向がある。しかし、時として、とりわけ強大なオニがこの思考傾向を捨て、そのかわりにあらゆる種類から集めたオニの軍勢を傍らに集める。まとめてヤイとして知られる、トゥルー・ジャイアントと親和性を持つオニがこのような行動をもっとも頻繁に果たし、ヤイがこのようなオニの軍団を作った場合、人型生物の国は恐怖で震える。
理論的には、人型生物の種類と同じだけの種類のオニが存在するが、実際には特定の種類のオニがそれ以外のものよりもはるかに多い。オーガと関連のあるオニ、オーガ・メイジがもっともよく知られ、最も普通に遭遇する種類のオニだ。その理由はオニ伝承の学者たちを回り巡る論争に導き、どうやら終わることがない。以下のページで詳細が書かれているオニ以外に、アタマフタ(エティン)、ジャ・ノイ(ホブゴブリン)、ノギツネ(キツネ)、ウィンド・ヤイ(クラウド・ジャイアント)が比較的よく知られている。バグベア、グレート・サイクロプス、ストーン・ジャイアント、トロル、トログロダイト、その他の種族に関連のあるオニも知られている。そして強力なヴォイド・ヤイすらも越えるオニの半神、オニ・ダイミョーとして知られる、ほとんど理解できないほどの力を持つ存在がいる。
無数のオニが、その強欲と哀れな人型生物たちの流血の欲望を満たすために世界をうろついている。オニの中の偉大な指導者、ダイミョーとして知られる存在は、世界の国々と同じほど数多く、全てのオニはこの強大な存在になることを目指して権力の階段を登ろうとする。以下のリストは彼ら自身の領域の外にも知られ、怖れられている力を持つオニ・ダイミョーを含む。この悪逆な鬼のほとんどは軍団を指揮し、あるいは他のオニを世界に入り込ませることができる地点を支配している。
“血の狩人”シモン(オーガ・メイジ) Chimon, Hunter of Blood(ogre mage)
“世界の女帝”インマ(ヴォイド・ヤイ) Inma, Empress of the World(void oni)
“鬼門の守護者”ウシトラ(ヴォイド・ヤイ) Ushitora, Keeper of the Oni Gate(void oni)
“カザン火口の王”ヤブ(ファイアー・ヤイ) Yabu, Lord of the Kazan Caldera(fire oni)
経験点38,400
混沌にして悪/大型サイズの来訪者(オニ、巨人、原住、変身生物、冷気)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+22
アーマー・クラス 27、接触12、立ちすくみ24(+1回避、+11外皮、-1サイズ、+2【敏】、+4鎧)
ヒット・ポイント 200(16d10+112); 再生5([強酸]または[火炎])
頑健 +17、反応 +7、意志 +12
完全耐性 [氷雪]; 呪文抵抗 25
弱点 [火炎]に対する脆弱性
近接 叩きつけ(×4)=+24(2d8+9)
遠隔 氷の矢=+17接触(4d6[氷雪])
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 よろめき打撃
擬似呪文能力 (術者レベル18; 精神集中+22)
常時―フライ、メイジ・アーマー
回数無制限―インヴィジビリティ(自身のみ)、ダークネス
3回/日― ガシアス・フォーム(自身のみ)、コーン・オヴ・コールド(難易度19)、チャーム・モンスター(難易度18)、ディープ・スランバー(難易度17)
1回/日―ソリッド・フォッグ、ポーラー・レイ
【筋】29、【敏】14、【耐】25、【知】12、【判】15、【魅】18
基本攻撃 +16; 戦技ボーナス +26; 戦技防御値 39
特技 《一撃離脱》、《回避》、《強行突破》、《強打》、《渾身の一打》、《薙ぎ払い》、《薙ぎ払い強化》、《迎え討ち》
技能 〈威圧〉+23、〈隠密〉+17(雪中では+21)、〈呪文学〉+8、〈真意看破〉+13、〈知覚〉+22、〈知識:神秘学〉+11、〈はったり〉+23、飛行+25、〈変装〉+14、〈魔法装置使用〉+14; 種族修正 +4雪中での〈隠密〉
言語 共通語、巨人語
その他の特殊能力 変身(中型または大型の人型生物; オルター・セルフあるいはジャイアント・フォームI)
出現環境 寒冷/山岳
編成 単体または徒党(1、加えてフロスト・ジャイアント4~16)
宝物 標準
氷の矢(超常)/Icy Missile 即行アクションとして、アイス・ヤイはその第三の眼から氷の小矢を撃つことができる。この小矢は遠隔接触攻撃(攻撃ボーナス+20)であり、命中すると4d6ポイントの[氷雪]ダメージを与える。この攻撃の距離は180フィートであり、射程単位は存在しない。
よろめき打撃(変則)/Staggering Strikes アイス・ヤイはラウンドごとにその叩きつけ攻撃で2回攻撃をすることができる。1ラウンドに2回以上の叩きつけ攻撃が命中したクリーチャーは難易度27の頑健セーヴを行わなければならず、失敗した場合は1ラウンドの間よろめき状態となる。セーヴ難易度は【筋力】に基づいている。
アイス・ヤイは、フロスト・ジャイアントの蛮性と、技量のある武道家の優雅さと型を組み合わせた邪悪なクリーチャーである。その魔法の力は恐るべきものだが、近接戦闘では叩きつけ攻撃を用い、配下を無慈悲な戦いへと導くことを好む。その機動性を用いて戦闘呪文を発動し、あるいは第三の眼から氷の破片を射出する。
アイス・ヤイはフロスト・ジャイアントの中の生来の指導者であり、それ自身の知恵で彼らの蛮性を和らげる。アイス・ヤイに率いられた部族は近隣の人型生物の居住地を襲撃するかもしれないが、部族はすぐに定期的な貢物と自発的な生贄を制定することの価値を学ぶ。アイス・ヤイは暴力によって脅かすことに頼るやり方はしばしば実際の暴力よりも更に効果的であることを教える。この奇妙に啓発された哲学にもかかわらず、アイス・ヤイはその虐殺能力を高める機会を見逃すことはなく、しばしばその支配下にあるものに見世物の戦闘に参加するように要求しようとする。部族の娯楽のためと、アイス・ヤイの飽くことを知らないエゴと支配民に対する支配の感覚を満たすためである。
経験点307,200
秩序にして悪/超大型サイズの来訪者(オニ、巨人、原住、変身生物)
イニシアチブ +6; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング、夜目; 〈知覚〉+29
アーマー・クラス 36、接触9、立ちすくみ35(+18外皮、-2サイズ、+1【敏】、+9鎧)
ヒット・ポイント 379(23d10+253); 再生15([火炎]または善の武器)
頑健 +24、反応 +9、意志 +21
完全耐性 [氷雪]; 呪文抵抗 31
移動速度 40フィート、飛行40フィート(良好); 60フィート、飛行60フィート(鎧なし)
近接 高品質のグレートクラブ=+39/+34/+29/+24(3d8+25/19~20)または叩きつけ(×2)=+38(2d6+17)
遠隔 虚空の矢=+23接触(6d6、加えて“生命力吸収”)
接敵面 15フィート; 間合い 15フィート
特殊攻撃 虚空の罠、生命力吸収(2レベル、難易度28)、命ずる声
擬似呪文能力 (術者レベル20; 精神集中+27)
常時―トゥルー・シーイング、ファイアー・シールド(チル・シールド)、フライ
回数無制限―インヴィジビリティ(自身のみ)、ヴィジョン、ガシアス・フォーム(自身のみ)、マイナー・クリエイション、ディーパー・ダークネス、グレーター・ディスペル・マジック、グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)
3回/日―メジャー・クリエイション、コーン・オヴ・コールド(難易度22)、マス・チャーム・モンスター(難易度25)、ディマンド(難易度25)、テレポート・オブジェクト(難易度24)、ドミネイト・パースン(難易度22)、ポーラー・レイ
1回/日―インプロージョン(難易度26)、プレイン・シフト(難易度24)
【筋】44、【敏】15、【耐】32、【知】18、【判】23、【魅】25
基本攻撃 +23; 戦技ボーナス +42; 戦技防御値 54
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:グレートクラブ》、《クリティカル熟練》、《渾身の一打》、《渾身の一打強化》、《突き飛ばし強化》、《薙ぎ払い》、《鋼の意志》、《ふっとばし攻撃》、《迎え討ち》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈威圧〉+30、〈軽業〉+17(跳躍+25)、〈呪文学〉+24、〈真意看破〉+29、〈知覚〉+29、〈知識:貴族〉+24、〈知識:次元界〉+27、〈知識:神秘学〉+27、〈知識:歴史〉+24、〈はったり〉+30、飛行+20、〈魔法装置使用〉+30
言語 共通語、巨人語
その他の特殊能力 虚空形態、変身(大型、超大型、または巨大サイズの人型生物; ジャイアント・フォームII)
出現環境 寒冷または温暖/山岳
編成 単体
宝物 ×2(高品質のフル・プレート、高品質のグレートクラブ、その他の宝物)
命ずる声(超常)/Commanding Voice ヴォイド・オニは人型生物に対して用いるあらゆる(魅惑)または(強制)効果のセーヴ難易度に+4の種族ボーナスを得る。
虚空形態(超常)/Void Form ヴォイド・ヤイは即行アクションとして非実体状態になることができる。この形態ではその真の姿の実体のある黒い影のように見える。それは虚空形態である間、(非実体)の副種別と非実体防御的能力を得る。ヤイが持ち運んでいるあらゆる装備または鎧も非実体となる。鎧と外皮によるアーマー・クラス・ボーナスを失うが、その【魅力】修正値に等しい反発ボーナスをアーマー・クラスに得る(ほとんどのヴォイド・ヤイにとって+7で、アーマー・クラスは16となる)。非実体である間も話す事ができ、擬似呪文能力と特殊能力を使用することができる。
虚空の矢(超常)/Void Missile 即行アクションとして、ヴォイド・ヤイはその第三の眼から闇の矢を放つことができる。この矢によって起こされるダメージは負のエネルギー・ダメージである。この攻撃は距離180フィートで射程単位を持たない。
虚空の罠(超常)/Void Trap ヴォイド・オニが自分自身に何らかの(瞬間移動)効果(グレーター・テレポートおよびプレイン・シフト擬似呪文能力を含むが、テレポート・オブジェクト擬似呪文能力を含まない)を使用した場合、フリー・アクションとして虚空形態で目的地に到達することを選択することができる。そのようにした場合、瞬間移動する前に自分が占めていた接敵面の中で選択したマスに一時的な下級のスフィアー・オヴ・アニヒレイションを残すことができる。このスフィアー・オヴ・アニヒレイションは他のクリーチャーによって動かされることはないが、スフィアー自体はオニの次のターンに30フィートの飛行速度(完璧)で最も近い超小型以上のサイズのクリーチャーへと移動する。30フィート以内に適切なクリーチャーがいない場合、スフィアーはそのラウンドは移動しない。スフィアーがクリーチャーが占めるマスに入った場合(あるいはクリーチャーがスフィアに触った場合)、そのクリーチャーはディスインティグレイト呪文(術者レベル20、難易度23)によるもののように効果を受ける。一度スフィアーがこの効果によってクリーチャーにダメージを与えた場合、スフィアーは消滅する――またクリーチャーに触れてチャージ消費されることがないという滅多にない場合にも24時間後に消滅する。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
虚空の概念は多くのものにとって理解しがたいものである。というのもそれは何らかの物が存在しないということを超えたものを含むものだからだ。また、要素としての“虚空”の概念は天上、星々の間の暗黒の場所、精神世界の在り方、そして新たな発想を生み出し心に描く余地さえも表現する。ヴォイド・ヤイはこれらの可能性全てを象徴する。オニ種族の邪悪さを例証するようなやり方で解釈して。
下位のオニとは異なり、ヴォイド・ヤイは何らかの単独の人型生物の種族を代表するものではない――最も近いものは恐らくルーン・ジャイアントで、確かにヴォイド・ヤイは表面上この伝説の怪物に黒く重い筋肉質の体、角、牙が似ている。ヴォイド・ヤイは著しく強力なオニの霊と圧倒的に邪悪な場所が正確に正しい時間に交差することで出現する。まれに秘術的な変身によって既存のヤイが誇るべきヴォイド・ヤイの地位に昇進することがある――この変身を早めるためにオニが行うことができるという邪悪な儀式の噂は何人かの賢者を夜も眠らせない、そのような儀式が存在するならば、全てのオニは潜在的にヴォイド・ヤイとなることができるということだからだ――実際、ヴォイド・ヤイの身をすくませるような残酷さの資質を鑑みるに、これは目の醒めるような考えである。ほとんど全てのオニと同様に、ヴォイド・オニの武器と鎧の使用は残酷な過剰殺戮であるように思える。ヴォイド・オニは身の丈20フィート、体重10,000ポンド。
ヴォイド・ヤイは下位のクリーチャーを虚空の助けを以って支配しようという欲望を満足させるために物質界に現れる。ヴォイド・ヤイは通常広大な縄張りの領有を主張し、ずっと大きなクリーチャーを従者として屈服させる。ファイアー・ヤイと同様にヴォイド・ヤイは頻繁に下位のオニを手下として使い、征服したあらゆる巨人の部族や社会を自分自身の周りに置くことを好む。まれにヴォイド・ヤイはより小さな人型生物の諸王国に号令をかけるが、巨大なるヴォイド・ヤイはこのようなちっぽけで取るに足らないクリーチャーの姿をとる能力を持たないため、しばしば不恰好で場違いであると感じる。他のヤイよりも更に、ヴォイド・ヤイは自らの真の姿を恥じる。その虚栄心によりほとんどの者はその変身能力を用いて息を呑むほど端正または美しい巨人の姿をとる達人であり、その姿で生活することを好む。戦闘が始まりその怒りが主となった時にのみ、彼らは真の恐るべき姿に戻る。
典型的なヴォイド・ヤイが持つかなりの力とオニ・ダイミョーの神のごとき力の間には、ユニーク・ヴォイド・ヤイの中間層が存在する。この文脈で“中間”という語を用いることはどこか愚かしいことだ。これらのまとめて虚空王として知られるユニーク・ヴォイド・ヤイは物質界を歩くクリーチャーの中で最も強力なものの1つだからだ。
ヴォイド・ヤイは通常国々を支配することで満足しているが、虚空王は更に大きな役目をもって訪れている。あらゆる世界を支配しこれらの世界にすむ全てのものを屈服させることだ。虚空王は常に追加のヒット・ダイスまたはクラス・レベルを有するヴォイド・ヤイである。ファイター、モンク、ローグ・レベルが虚空王の好む選択だ。この強大な来訪者は、力とオニの生来の超常能力は定命のものの魔法よりも征服の優れた道であるという考えから通常は術者クラスを避ける。典型的なヴォイド・ヤイの能力を持つことに加え、それぞれの虚空王は、その虚空王が集中する特定の分野の鍵となる多くの力を持つ。虚空王が集中するものの例を2つ以下に示すが、この例はありうるもの全てのほんの一部に過ぎない。
武術:虚空王の武術は常に素手攻撃によって攻撃する。素手攻撃によるダメージと1ラウンドの攻撃回数を決定するために20レベル・モンクの連打として扱う。この虚空王はボーナス特技として《朦朧化打撃》を得、以下の擬似呪文能力の使用回数を1日3回得る:グラスピング・ハンド、グレーター・シャウト、フォースフル・ハンド。
剣技:剣で戦う虚空王は常にある種の剣、通常はカタナを持ち歩く。この虚空王は以下の擬似呪文能力を1日3回使用する能力を得る:キーン・エッジ、ブレード・バリアー、 メイジズ・ソード。彼らは自動的に刀剣類に習熟し、彼らが振るうあらゆる剣は、その武器が有するあらゆる魔法の特殊能力に加えて+5武器として扱われる。また剣技の虚空王は接触することであらゆる魔法の武器(アーティファクトを除く)を任意のサイズの剣に変化させることができる。
経験点153,600
混沌にして悪/超大型サイズの来訪者(オニ、巨人、原住、水棲、変身生物、水)
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+26
アーマー・クラス 32、接触11、立ちすくみ29(+15外皮、-2サイズ、+3【敏】、+6鎧)
ヒット・ポイント 297(22d10+176); 再生10([火炎]または[善]呪文)
頑健 +21、反応 +10、意志 +18
防御能力 フリーダム・オヴ・ムーヴメント; 完全耐性 [強酸]; 呪文抵抗 29
移動速度 50フィート、飛行60フィート(良好)、水泳60フィート
近接 高品質のスピア=+35/+30/+25/+20(3d6+21/19~20/×3)または叩きつけ(×2)=+34(2d6+14)
遠隔 酸の矢=+23接触(4d6[強酸]、加えて“吐き気”)
接敵面 15フィート; 間合い 15フィート(スピアは20フィート)
擬似呪文能力 (術者レベル18; 精神集中+24)
常時:ウォーター・ウォーク、フライ、フリーダム・オヴ・ムーヴメント
回数無制限:インヴィジビリティ(自身のみ)、ウォーター・ブリージング、液体形態
3回/日:コーン・オヴ・コールド(難易度21)、コントロール・ウォーター、チャーム・モンスター(難易度20)、ポーラー・レイ
【筋】39、【敏】17、【耐】27、【知】16、【判】20、【魅】22
基本攻撃 +22; 戦技ボーナス +38(突き飛ばし、武器落とし+40); 戦技防御値 51(対突き飛ばし、武器落とし53)
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:スピア》、《クリティカル熟練》、《攻防一体》、《突き飛ばし強化》、《薙ぎ払い》、《武器落とし強化》、《ふっとばし攻撃》、《迎え討ち》、《無視界戦闘》
技能 〈威圧〉+30、〈軽業〉+21(跳躍+29)、〈芸能:歌唱〉+24、〈呪文学〉+21、〈真意看破〉+26、〈水泳〉+43、〈知覚〉+26、〈知識:神秘学〉+24、〈はったり〉+30、〈飛行〉+24、〈変装〉+30
言語 共通語、巨人語
その他の特殊能力 水陸両生、変身(中型、大型、超大型サイズの人型生物; オルター・セルフまたはジャイアント・フォームII)
出現環境 気候問わず/水
編成 単体
宝物 標準(高品質のスピア、その他の宝物)
酸の矢(超常)/Acidic Missile 即行アクションとして、ウォーター・ヤイはその第三の眼から酸の矢を放つことができる。この矢が命中したクリーチャーは難易度29の頑健セーヴを行わなければならず、失敗した場合は酸の悪臭に圧倒されて1ラウンドの間吐き気がする状態になる。この攻撃は距離180フィートで射程単位を持たない。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
流れるようなローブ(超常)/Flowing Robes ウォーター・ヤイは魔法の水に充たされた特別の絹のキモノを着ている。このキモノは+6の鎧ボーナスを与える。このローブがウォーター・ヤイにとっての鎧として機能する。
液体形態(擬呪)/Liquid Form 標準アクションとして、ウォーター・ヤイは動く水たまりに姿を変えることができる。これはヤイがこの形態で飛行できないことを除いてガシアス・フォームと同様に機能する。それはその基本地上移動速度を保持し、水泳速度は倍の120フィートになる。ウォーター・ヤイはこの能力を標準アクションで終了させることができる。
ウォーター・ヤイはストーム・ジャイアントの肉体にこもっているが、このヤイは波間の上よりも下にその住処を定めることが多い。ほとんどのオニと異なり、ウォーター・ヤイは社会を支配したり入り込んだりすることを真に望まないが、それでも人型生物の姿をとることを楽しむ。彼女たちは水中ではしばしば巨大なマーフォークの姿をとるが、陸上ではストーム・ジャイアントの形態になることを好む。そしてウォーター・ヤイは自らが好む退廃、物質的な富と豪奢に慣れ親しむことを追い求める。ウォーター・ヤイは美しい財宝によって容易に気をそらされる傾向があるが、それにもかかわらずその邪悪な本性によって予測できない浅薄な行動を取りがちである。
経験点1,200
秩序にして悪/中型サイズの来訪者(オニ、原住、人間、変身生物)
イニシアチブ +3; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+10
アーマー・クラス 19、接触10、立ちすくみ19(+1外皮、+8鎧)
ヒット・ポイント 42(5d10+15); 再生5([強酸]または[火炎])
頑健 +7、反応 +4、意志 +6
呪文抵抗 15
移動速度 30フィート(鎧未装備時40フィート)
近接 高品質のグレートクラブ=+10(1d10+6)または爪(×2)=+9(1d6+4)
遠隔 高品質のコンポジット・ロングボウ=+9(1d8+4/×3)
擬似呪文能力 (術者レベル5; 精神集中+8)
3回/日:ダークネス、フライ
1回/日:インヴィジビリティ(自身のみ)、チャーム・パースン(難易度14)、ディープ・スランバー(難易度16)
【筋】18、【敏】17、【耐】16、【知】12、【判】15、【魅】17
基本攻撃 +5; 戦技ボーナス +9; 戦技防御値 22
特技 《強打》、《薙ぎ払い》、《迎え討ち》
技能 〈威圧〉+11、〈隠密〉+4、〈呪文学〉+5、〈真意看破〉+10、〈知覚〉+10、〈知識:神秘学〉+8、〈はったり〉+11、〈変装〉+7、〈魔法装置使用〉+11
言語 共通語
その他の特殊能力 変身(人間いずれか; オルター・セルフ)
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体または徒党(1、加えて1レベル~3レベルの人間3~10)
宝物 標準(高品質のハーフプレート、高品質のグレートクラブ、高品質のコンポジット・ロングボウ[【筋】+4]とアロー20本、その他の宝物)
ほとんどのオニは生前よりも大きくなる傾向にあるため、しばしば巨人やその他の巨大な人型生物と関係して終わるが、それらのすべてが残酷さへの無限の欲望と釣り合う物理的な体に生まれる訳ではない。クワはこの実例であり、人間の肉体を纏ったオニである。彼らの真の形態は黄金の皮膚、爪、短い鋭い角を持つ怪物の姿で、紛れもなく魔的だが、クワはほとんど人間の間で偽装して生活している。ほとんどのオニと同じように一般的に自分の同類を避け、代わりにしばしば衛兵隊長、ギルドマスター(特に盗賊ギルドの)、貴族のような、人間の都市の権力の座を求める。ほとんどのクワは、適切なクラスのクラス・レベルを持っていない限り、術者の役割を取ることを避ける。同様に、最も野心的なクワ以外は王や市長のような真の権威の地位を避ける。クワは指揮系統の上層部で最も快適になるが、あまりにも多くの目にさらされるほど重要な地位は避ける。クワにとって頻繁に権力を濫用することができない指導者の地位は屑同然であり、より公の目に見えない地位を狙うことでクワがこのような濫用を行う機会は増す。
一度クワがこのような人間社会での地位を確保すれば、富の蓄積がその主な動機になる。クワは退廃と官能的な喜びの生活を望み、あらゆるオニと同様に、自分自身の種を播きたいと考える。その強さと魔力は簡単に一般人を支配することができ、悪漢の集団を集め、同じような考えを持つ人間を山賊行為やもっと悪いものに導くことができる。
典型的なクワは身の丈6フィート、体重190ポンド。
この邪悪な見かけの生きている仮面は角の生えたフィーンドの顔をしており、その眼は突き出て牙で一杯のいやらしい笑いを浮かべている。
経験点600
秩序にして悪/超小型サイズの来訪者(オニ、原住)
イニシアチブ +8; 感覚 暗視60フィート、ディテクト・マジック; 〈知覚〉+7
アーマー・クラス 17、接触16、立ちすくみ13(+1外皮、+2サイズ、+4【敏】)
ヒット・ポイント 19(3d10+3); 高速治癒2
頑健 +2、反応 +7、意志 +4
移動速度 10フィート、〈飛行〉30フィート(良好)
近接 噛みつき=+9(1d4-2)、突き刺し=+9(1d4-2、加えて“毒”)
特殊攻撃 毒
擬似呪文能力 (術者レベル6; 精神集中+8)
常時:ディテクト・マジック
回数無制限:インヴィジビリティ(自身のみ)、メイジ・ハンド
1回/日:コマンド(難易度13)、スリープ(難易度13)
1回/週:コミューン(術者レベル12、6つの質問)
【筋】6、【敏】19、【耐】12、【知】13、【判】12、【魅】15
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +5; 戦技防御値 13(足払いされない)
特技 《イニシアチブ強化》、《武器の妙技》
技能 〈隠密〉+17、〈軽業〉+7、〈呪文学〉+4、〈真意看破〉+7、〈知覚〉+7、〈知識:神秘学〉+7、〈はったり〉+8、〈飛行〉+16
言語 共通語
その他の特殊能力 仮面共生
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、2体、または廃墟(3~12)
宝物 標準
仮面共生(変則)/Mask Symbiosis スピリット・オニは同意する小型または中型のクリーチャーに仮面として着用されることができる。この方法で着用されている間、着用者は鬼の眼を通じて見、その口を通じて話す事ができるが、着用者は自分の感覚と声を保持している。スピリット・オニは別のクリーチャーのままであり、自分自身の何らかの行動(攻撃や擬似呪文能力の使用を含む)を取ろうとするならば、宿主の顔から離れなければならない(移動アクション)。スピリット・オニが仮面として着用されている間、宿主の〈知覚〉判定に+2の洞察ボーナスを与える。
毒(変則)/Poison 突き刺し・致傷型; セーヴ 頑健・難易度12; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d2【魅】; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
物質界に現れるほとんどのオニは人型生物の肉体を新しい体とするが、これは全てのオニにはあてはまらない。時として、邪悪な術者がオニを使い魔として隷属させたいと望む場合、その結果は比較的普通でないものとなる。オニは人型生物の造作を我が物とするのではなく、直接に自身の精霊的な形態から肉体を形成する。
あらゆる秩序にして悪で《上級使い魔》の特技を有する7レベルの術者はスピリット・オニを使い魔として得ることができる。このような使い魔を得るための儀式には術者がとりわけ魔的で恐ろしい外見のオニの仮面を作る必要がある。これには〈製作〉判定や追加の金銭の支出を要さず、使い魔を得るための儀式全体の一部であるとされる。儀式が完了した場合、野生のオニの魂が仮面の中に引き寄せられ、即座に生のあるものへと変化し、生きているクリーチャーがそこに現れる。
儀式はオニを新たなる主に縛り付けるが、オニから人間の形態をとる機会を奪い取りもする。その結果、スピリット・オニは主に対してさえも不機嫌で扱いがたいクリーチャーとなる。彼らが自らの嫉妬心と憎しみに打ち負かされないためには、日常的に叱責としつけを行わなければならない。
スピリット・オニの主が死亡した場合、スピリット・オニは自由意志と自らの選択をする能力を得るが、通常はスピリット・オニの生来の臆病さと恥知らずさは、それが真の魂へと戻り特定のオニとなって帰って来ることを望んで命を懸けることの妨げとなる。自分自身を消し去るよりは、このような主を持たないスピリット・オニは、いつの日かその低い地位から自らの我と欲に相応しい何かに昇進することを許されることを望み、より強力なオニを探し、その先達にしばしば奉仕を申し出る。
経験点51,200
中立にして悪/大型サイズの来訪者(オニ、巨人、原住、火、変身生物)
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+23
アーマー・クラス 29、接触10、立ちすくみ28(+11外皮、-1サイズ、+1【敏】、+8鎧)
ヒット・ポイント 229(17d10+136); 再生5([強酸]または[氷雪])
頑健 +18、反応 +10、意志 +15
完全耐性 [火炎]; 呪文抵抗 26
弱点 [氷雪]に対する脆弱性
移動速度 40フィート、飛行60フィート(良好); 30フィート、飛行40フィート(良好)(鎧装備)
近接 +1カタナ*=+27/+22/+17/+12(2d6+16/18~20)または叩きつけ(×2)=+26(1d10+10)
遠隔 炎の矢=+19接触(4d6[火炎]、加えて“着火”)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 煙形態、着火(2d6、難易度26)
擬似呪文能力 (術者レベル15; 精神集中+17)
常時:フライ
回数無制限:インヴィジビリティ(自身のみ)、スコーチング・レイ、ダークネス
3回/日:ウォール・オヴ・ファイアー、チャーム・モンスター(難易度16)、ディープ・スランバー(難易度15)、ファイアー・シールド(ウォーム・シールドのみ)、ファイアーボール(難易度15)
1回/日:インセンディエリ・クラウド(難易度20)
【筋】31、【敏】16、【耐】26、【知】14、【判】17、【魅】15
基本攻撃 +17; 戦技ボーナス +28; 戦技防御値 41
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《蹴散らし強化》、《渾身の一打》、《神速の反応》、《薙ぎ払い》、《薙ぎ払い強化》、《鋼の意志》、《迎え討ち》
技能 〈威圧〉+22、〈交渉〉+11、〈呪文学〉+11、〈真意看破〉+23、〈製作:武器〉+12、〈製作:防具〉+12、〈知覚〉+23、〈知識:神秘学〉+14、〈はったり〉+22、〈飛行〉+19、〈変装〉+11、〈魔法装置使用〉+14
言語 共通語、巨人語
その他の特殊能力 変身(中型または大型の人型生物; オルター・セルフまたはジャイアント・フォームI)
出現環境 温暖または暑熱/丘陵または山岳
編成 単体、一団(1、加えてファイアー・ジャイアント4~8)、部族(1、加えてファイアー・ジャイアント20~30)、または王朝(1、加えて他のオニ2~20)
宝物 標準(+1バンデッド・メイル、+1カタナ、その他の宝物)
炎の矢(超常)/Fiery Missile 即行アクションとして、ファイアー・ヤイはその3つ目の眼から火の矢を打ち出すことができる。この攻撃は距離180フィートで射程単位を持たない。
煙形態(擬呪)/Smoke Form 標準アクションとして、ファイアー・ヤイは煙の雲に姿を変えることができる。これはこの雲がパイロテクニクス呪文からくる煙の雲の特性を持つこと以外はガシアス・フォームと同様に機能する(難易度26の頑健セーヴで煙の雲の効果を無効化できる)。ファイアー・ヤイはこの能力を標準アクションとして終了させることができる。
ファイアー・ヤイは豪奢に暮らすことを好む。整然としてしっかりと建築された住居は不可欠だ。単独のファイアー・ヤイですら城砦化された石の住まいをその縄張りの中に築くか住み着くかし、その回りを手に入れられる限りの贅沢品で取り囲むことを好む。虚栄心が強く強欲で野蛮なファイアー・ヤイはその同類の中で最も衝動的で、いくつかの物語では賢明な英雄たちはファイアー・ヤイを嘲ってかんしゃくを起こさせる。彼らは挑戦を受けてそのままにすることは滅多になく、自分の支配に対するあらゆる脅威に速やかに反応し叩き潰そうとする。
多くのファイアー・ヤイがその中に入り込んで支配するためにファイアー・ジャイアントの部族を探すが、すべての者がこの衝動に従うわけではない。多くの種類の人型生物の形態をとることができるため、一部のファイアー・ヤイは密かに侵略し、人型生物の国全体を徐々に中から支配しようとする。
ファイアー・ヤイは身の丈16フィート、体重7,000ポンド。