出典 Bestiary 6 91ページ、Broken Chains 29ページ
経験点 2,400
混沌にして悪/中型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60フィート、シー・インヴィジビリティ; 〈知覚〉+10
オーラ 催眠のオーラ(20フィート、難易度17)
アーマー・クラス 19、接触13、立ちすくみ16(+1回避、+6外皮、+2【敏】)
ヒット・ポイント 76(8d10+32)
頑健 +10、反応 +8、意志 +5
ダメージ減少 5/冷たい鉄または善; 完全耐性 [雷撃]、[毒]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10、[火炎]10
移動速度 40フィート
近接 高品質のファルシオン=+14/+9(2d4+7/18~20)、噛みつき=+8(1d6+2)
特殊攻撃 骨折り
擬似呪文能力 (術者レベル8; 精神集中+11)
常時―シー・インヴィジビリティ
回数無制限―グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、ダークネス
3回/日―ヴァンピリック・タッチ、ホールド・パースン(難易度16)
1回/日―招来(3レベル、1体のイエイニト[40%])
【筋】20、【敏】14、【耐】19、【知】9、【判】13、【魅】16
基本攻撃 +8; 戦技ボーナス +13; 戦技防御値 26
特技 《回避》、《強打》、《薙ぎ払い》、《鋼の意志》
技能 〈威圧〉+10、〈隠密〉+11、〈軽業〉+11、〈知覚〉+10、〈知識:次元界〉+8、〈登攀〉+14、〈はったり〉+12
言語 奈落語、天上語、竜語、ノール語; テレパシー100フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス)
編成 単体、小さな群れ(2~5)、または 氏族(6~12)
宝物 標準(高品質のファルシオン、その他の宝物)
催眠のオーラ(超常)/Hallucinatory Aura イエイニトの20フィート以内にいるクリーチャーは難易度17の意志セーヴを行わねばならず、失敗するとデーモンの悪意ある心をゆがませる魔法に屈服してしまう。イエイニトの催眠のオーラの影響を受けたクリーチャーは、オーラの範囲内にいる限りと効果の範囲内から離れた後の1d4-1ラウンドの間、意志セーヴ、術者レベル判定、【知力】に基づく技能判定、【判断力】に基づく技能判定に-2のペナルティを受ける。これは[精神作用]効果である。セーヴに成功したか否かにかかわらず、影響を受けたクリーチャーは24時間の間、同じイエイニトの催眠のオーラに完全耐性を持つ。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
骨折り(変則)/Break Bones イエイニトが噛みつき攻撃でクリティカル・ヒットを与えると、相手は難易度19の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると基本移動速度を10フィートだけ減少させる(最低5フィート)。このペナルティは影響を受けたクリーチャーが魔法の治癒または難易度20の〈治療〉判定の利益を受けるまで継続する。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
ラマシュトゥの地上の群れの暴力的な先祖であるイエイニト・デーモンの目的は、ラマシュトゥの女神官と彼らの邪悪な同族を守ることである。イエイニトは人生の中で非常に残酷ないじめっ子や拷問者であった、悪の定命の者の魂から生まれる。多くのイエイニトはアビスのノールの霊から形成されるため、ノールに似ているのは偶然ではない。ノールとしては、イエイニトをラマシュトゥの意志の具現として崇め、このデーモンを「モンスターの母」の、そしてその献身的なノールの信者のための彼女の不浄な造形の、両方の代表として敬っている。
恐ろしい捕食者であるイエイニトの屈んだ乱暴な体格には固く黒い骨に結びついたこわばった強力な筋肉があり、300ポンドの体重がある。イエイニトは身長6.5フィートである。
この爬虫類のデーモンは、四足歩行のディノサウルスの下半身、ぼんやりとした人の姿をした上半身、ドラゴンのようなトカゲの頭部がある。
出典 Bestiary 6 88ページ
経験点 153,600
混沌にして悪/超大型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング; 〈知覚〉+34
オーラ 畏怖すべき存在(60フィート、難易度25)、アンホーリィ・オーラ
アーマー・クラス 35、接触14、立ちすくみ33(+13外皮、-2サイズ、+4反発、+2【敏】、+8鎧)
ヒット・ポイント 297(18d10+198)
頑健 +26、反応 +12、意志 +22
ダメージ減少 15/冷たい鉄および善; 完全耐性 [雷撃]、[火炎]、[毒]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10; 呪文抵抗 29
移動速度 45フィート、飛行60フィート(標準)
近接 +1アンホーリィ・ランサー=+28/+23/+18/+13(3d6+17/×3)、または噛みつき=+27(3d6+11、加えて“煙吸う傷”)、爪(×2)=+27(1d8+11)、尾の打撃=+22(2d8+5、加えて“朦朧化”)
接敵面 15フィート、間合い 15フィート(ランサーは30フィート)
特殊攻撃 ブレス攻撃、蹂躙(4d8+16、難易度30)
擬似呪文能力 (術者レベル18; 精神集中+24)
常時―アンホーリィ・オーラ(難易度24)、トゥルー・シーイング
回数無制限―エナヴェイション、グレーター・テレポート(自身に加えて装備している防具と、さらに50ポンドまでの物体のみ)、テレキネシス(難易度21)
3回/日―呪文高速化エナヴェイション、パワー・ワード・スタン(難易度24)、ブラスフェミイ(難易度23)
1回/日―アースクウェイク、招来(6レベル、1体のマリリス[40%]、または1d3体のナルフェシュネー[60%])
【筋】32、【敏】14、【耐】33、【知】18、【判】21、【魅】23
基本攻撃 +18; 戦技ボーナス +31(突き飛ばし+33); 戦技防御値 47(対突き飛ばし49)
特技 《擬似呪文能力高速化:エナヴェイション》、《強打》、《渾身の一打》、《渾身の一打強化》、《上級渾身の一打》、《突き飛ばし強化》、《鋼の意志》、《鋼の意志強化》、《ふっとばし攻撃》
技能 〈威圧〉+27、〈知識:神秘学、次元界〉+25、〈隠密〉+20、〈呪文学〉+25、〈真意看破〉+26、〈水泳〉+26、〈知覚〉+34、〈はったり〉+27、〈飛行〉+16; 種族修正 +8〈隠密〉、+8〈知覚〉
言語 奈落語、天上語、竜語; テレパシー100フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス)
編成 単体、2体、または戦闘集団(ヴァヴァキア1、加えてヘズロウ2~4、およびヴロック2~8)
宝物 標準(+2ブレストプレート、+1アンホーリィ・ランサー、その他の宝物)
煙吐く傷(超常)/Smoking Wound ヴァヴァキアの牙によって引き起こされた傷は、血ではなく緑色の血液の煙を幾筋も絶えず漏らす、恐ろしく不気味な傷となる。これは、このデーモンが定命の者の魂に与える影響を表している。ヴァヴァキアがクリーチャーに噛みつくと、負のレベルを2レベル与える。犠牲者がその負のレベルを受けている間、傷口は煙を放ち続け、犠牲者は蒸気の恐ろしい間隔と不快な臭いで不調状態となる。負のレベルを回復せずにこの不調状態を取り除く効果は、一時的に傷口が煙を出さなくするだけであり、1d6ラウンド後に再び煙を吹き始める。ヴァヴァキアに噛まれた生きていないクリーチャーは、そのエネルギーを消耗する噛みつきに完全耐性を持ち、煙吐く傷も現れない。この負のレベルを取り除くための頑健セーヴは難易度25である。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
ブレス攻撃(超常)/Breath Weapon 1d4ラウンドに1回、ヴァヴァキアは緑色の炎を60フィートの円錐形に吐き出すことができる。この炎は幾千人ものゴーストが拷問された姿で身悶えし、蠢いているかのように見える。この緑色の炎はヴァヴァキアが食した無数の魂で構成されており、この吐き戻される魂は正気を喰らうのと同じくらい肉を喰らう。このブレス攻撃で攻撃されたクリーチャーは生の冒涜的な力で黒くなり、肉と皮膚を溶かすため、20d6ポイントのダメージを受ける(反応・半減、難易度30)。悪のクリーチャーはブレス攻撃から半分のダメージを受けるが、ヴァヴァキアのブレス攻撃からダメージを受ける善のクリーチャーは耐え難い感覚によって1ラウンドの間自動的によろめき状態となる。さらに、ヴァヴァキアのブレス攻撃からダメージを受けるクリーチャーは難易度30の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると正気度が狂気に陥ろうとして1d8ポイントの【判断力】吸収を受ける。ヴァヴァキアがこの緑の魂の火を吐き出した直後、その開いた口からデーモンの食道へと嘆きの炎が逆流する。これにより、ブレス攻撃によってダメージを受けたクリーチャー毎に、ヴァヴァキアはヒット・ポイントを1d8ずつ回復する。このブレス攻撃における【判断力】吸収は[精神作用]効果である。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
朦朧化(変則)/Stun ヴァヴァキアの尾の打撃で攻撃されたクリーチャーは難易度30の頑健セーヴに成功するか、1ラウンドの間朦朧状態とならなければならない。クリティカル・ヒットの場合、朦朧状態効果はセーヴが失敗した場合は1d4ラウンド、成功した場合は1ラウンド継続する。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
ヴァヴァキアは巨大な力を持つデーモンである。トカゲのような形状、食欲、破壊力を備えた彼らとはほとんどの場合物質界で遭遇する。しかしそれは術者によって仕えるように召喚されたデーモンとしてではなく、むしろ暴力的な侵略者として、現実の綻びを通ってあるいはより深い亀裂へのポータルを通って世界にやってくる。物質界では、この奇妙なデーモンは生きている魂を食し破壊を広めるように――それこそがこのデーモンの得意とする役割だ――駆り立てられているので、単独のヴァヴァキアでも恐ろしい存在である。
ヴァヴァキアは体長30フィート、身長が15フィート、体重6,000ポンドである。ヴァヴァキアは生前に他者を搾り取り、奴隷にし、食しさえしたという下劣な行為を実践した、特に残酷な定命の者の魂からアビスで形成される。このような罪深いクリーチャーはアビスに到着すると、犠牲者から部分的に吸収された魂の断片をもたらし、アビスでデーモン生命の最も危険な形態の1つへと恐ろしき変成をする間にこのクリーチャーはその断片を組み入れる。
この方法で最初のヴァヴァキアが作成されたのは、デーモンの女王、ラマシュトゥの手によるものであり、彼女は自身の最初期のデーモンの従僕の未加工の肉体的な強さと巨大な形に不満を持っていた。彼女が神格となる前の、そうした不満を持っていた初期の頃、ラマシュトゥは既にアビスが罪深い定命の者の魂をデーモンに変える方法に強い興味を持っていた。このプロセスが最初にダイモンによって引き起こされたことを知った時、彼女は興味をそそられると同時に激怒した――ホースマン・オヴ・ジ・アポカリプスが何でもできることは知っていたので興味をそそられ、そして自分の存在そのものがこのダイモンの王の好奇心によるものだという考えに激怒した。ダイモンが最初に罪深い魂を処理する方法を奈落界アビスに「教えた」後、ラマシュトゥ自身が奈落界アビスから自発的に生まれたのではあるが、その違いは“怪物の母”にはほとんど意味はなかった。怒りに駆られた彼女は何年にも渡ってアバドンと戦争をし、2体のホースマン・オヴ・ジ・アポカリプスを――現在ホースマンの称号を持っている者の前任者を――捕らえた。彼女はそのうち1体を殺害し、アビスとその魂を操る方法を強制的に聞き出した後にもう1体も殺害した。殺害された2体のホースマンはすぐにアバドンによって置き換えられたが、その時点でラマシュトゥの怒りは費やされ、彼女自身の好奇心だけが残った。
ラマシュトゥがデーモンの生命を創造しようとした初期の試みのほとんどはひどい失敗であったが、ラマシュトゥはその失敗の中にも喜びを見出していた。ラマシュトゥが自分の体を使って孵卵器として形成し、最終的に最初のヴァヴァキアを誕生させるまで、彼女は本当の成功を収めてはいなかった。その方法でアビスを形作り操作するというラマシュトゥの初期の行いは、デーモンの女王という地位に至る程の権力の隆盛という結果とかなり関係があるかもしれない――もしパズズとの戦争の激化によって彼女がこの悍ましい芸術形態から目を離さざるを得なくなるという事態にならなかったなら、他にどのような怪異なるデーモン種族が彼女によって世界に産み落とされていたか分からない。彼女が真の女神になった今、ラマシュトゥの興味はアビスへの好奇心を遥かに超えて拡大し、住処の次元界の肥沃な特性に夢中になる時間や欲求はほとんどない。もちろん、アビス中の他のデーモン・ロードはこの秘密を学びたがっているが、今日まで、ラマシュトゥの創造の偉業を複製することに成功したものは誰もいない。
いずれにせよ、ヴァヴァキア自身は驚異的な成功を収めており、今日のアビスで最も危険なデーモンの種族の一種である――そしてその種の最初の創造以来、アビス自体はこのより危険なデーモンをますます多く生み出すことを熱望しているようである。
ヴァヴァキアはもともとは戦争用の生きた武器として作られたが、長い間アビスの武将や征服者としての存在感を確立してきた。中には強力なデーモン・ロードに奉仕を誓うものもいるが、ほとんどのヴァヴァキアは通常アビスの小さな帝国を支配している。その国は、一般にジャングルや沼地などの原始的な地形がはびこる辺境の地である。
出典 Bestiary 6 86ページ、The Worldwound 50ページ
経験点 25,600
混沌にして悪/中型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界)
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、思考を見る; 〈知覚〉+32
アーマー・クラス 28、接触22、立ちすくみ20(+1回避、+6外皮、+4反発、+7【敏】)
ヒット・ポイント 175(14d10+98)
頑健 +11、反応 +16、意志 +16
防御的能力 影の外衣; ダメージ減少 10/善; 完全耐性 [雷撃]、[精神作用]効果、[毒]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10、[火炎]10; 呪文抵抗 24
移動速度 30フィート、飛行40フィート(完璧)
近接 爪(×2)=+21(1d4+2)、舌=+21(1d6+2、加えて“思考の吸い上げ”)
特殊攻撃 産卵管、急所攻撃+3d6
擬似呪文能力 (術者レベル14; 精神集中+20)
回数無制限―インヴィジビリティ、カーム・エモーションズ(難易度18)、グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、センディング、チャーム・パースン(難易度17)、ディテクト・ソウツ(難易度22)、モディファイ・メモリー(難易度19)
3回/日―呪文高速化インヴィジビリティ、サジェスチョン(難易度19)、ホールド・パースン(難易度19)
1回/日―招来(4レベル、1体のウーリオドルー[35%]、または1d4体のシャドウ・デーモン[35%])、ドリーム、ナイトメア(難易度21)、フィーブルマインド(難易度21)
【筋】14、【敏】25、【耐】24、【知】21、【判】24、【魅】23
基本攻撃 +14; 戦技ボーナス +16; 戦技防御値 38
特技 《一撃離脱》、《回避》、《風の如き脚》、《擬似呪文能力高速化:インヴィジビリティ》、《強行突破》、《電光の如き脚》、《武器の妙技》
技能 〈隠密〉+28、〈軽業〉+21、〈交渉〉+23、〈呪文学〉+22、〈真意看破〉+32、〈知覚〉+32、〈はったり〉+23、〈飛行〉+32、〈知識:神秘学、次元界〉+22、〈魔法装置使用〉+23; 種族修正 +4〈隠密〉、+8〈知覚〉
言語 奈落語、天上語、竜語; テレパシー300フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス)
編成 単体、2体、またはカルト(3~6)
宝物 標準
影の外衣(超常)/Shadow Mantle ウーリオドルーを取り巻く超常的な影は、このクリーチャーの〈隠密〉に+4の種族ボーナスとアーマー・クラスに+4の反発ボーナスを与える。
産卵管(超常)/Oviposition 1日1回全ラウンド・アクションとして、ウーリオドルーは舌を使って、無防備状態、睡眠中、気絶状態のいずれかのクリーチャーか同意するクリーチャー1体の脳に卵を埋めつけ、1ポイントの【知力】ダメージを与えることができる。通常ウーリオドルーは産卵直後にモディファイ・メモリーを使用し、犠牲者に暴行の記憶を忘れさせる。卵は犠牲者の脳で24時間の間で孵化し、その後小さな毛虫のような幼虫が現れ、犠牲者の脳内に痛みを伴わず寄生する。この時点で、ウーリオドルーは犠牲者がステイタス呪文の効果下にあるかのように犠牲者の位置を追跡し、どのような距離であろうと犠牲者とテレパシーで会話し、犠牲者を目標にするために繋がりを介してサジェスチョン、ディテクト・ソウツ、モディファイ・メモリーの擬似呪文能力を使用できる。犠牲者とウーリオドルーが別の次元界にいるときは、幼虫(およびそのウーリオドルーとの繋がり)は起動しない状態となる。この幼虫を運ぶ犠牲者は混沌にして悪のオーラを放つ。ディテクト・ソウツやテレパシーなどを介して犠牲者の思考を読むものは、ウーリオドルーの〈はったり〉判定に対抗した〈真意看破〉判定を試み、成功すれば目標の精神の中に第二の異質な思考が存在することに気付く。ディスペル・イーヴルとディスペル・ケイオスはそれぞれ産卵管の効果を即座に終了させることができる――移植された幼虫は溶けて無害な液体となり、犠牲者の身体に吸収される。ただし、これは[病気]効果ではないため、ヒールまたはリムーヴ・ディジーズは効果を終了するのに役に立たない。割り込みアクションとして、ウーリオドルーは犠牲者に対してフィーブルマインドの擬似呪文能力を使用できる――ディスペル・イーヴルやディスペル・ケイオスを介して効果が終了した場合など、宿主が救出されるか、その影響から切り離されたりすることを恐れる場合は、この「焦土作戦」を使用する。この方法でフィーブルマインドを使用すると、犠牲者がフィーブルマインドの効果に対するセーヴィング・スローに成功したかに関係なく幼虫が自動的に破壊されるため、ウーリオドルーは通常最後の瞬間までこの能力を使用するのを待つ。
思考の吸い上げ(超常)/Thought Siphon ウーリオドルーが舌攻撃でダメージを与える時、クリーチャーの思考や記憶の1つを吸収することができる。クリーチャーは難易度23の意志セーヴに成功するとこの攻撃に抵抗できる。セーヴに失敗すると、ウーリオドルーは犠牲者を目標として以下のいずれかの効果を使用できる。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
記憶吸収/Memory Drain:犠牲者は即座にウーリオドルーのモディファイ・メモリーの擬似呪文能力の影響を受ける。ウーリオドルーは最大5分間の記憶を即座に修正できる――変更した記憶の時間と一致するように、呪文の発動時間を増加させる必要はない。
技能吸収/Skill Drain:犠牲者は24時間の間、ウーリオドルーが選択した技能1つのすべての技能ランクを失う。失われた技能ランクはレストレーションまたはグレーター・レストレーション呪文によって即座に回復できる。
呪文吸収/Spell Drain:犠牲者は即座に準備済みの呪文または未使用の呪文スロットの1つを失う。この失われた呪文または呪文スロットは通常通り補充できる。
思考を見る(超常)/See Thoughts ウーリオドルーはクリーチャーの思考を見ることができ、それをクリーチャーのオーラを放つ色、絵、形状の変化する塊として解釈する。この異常な感覚の結果として、ウーリオドルーは【知力】を持つクリーチャーに対するシー・インヴィジビリティ効果を得る。この能力はウーリオドルーの〈真意看破〉判定に+8の種族ボーナスを与える。ディテクト・ソウツを使用する場合、3ラウンド全ての情報を得るために、範囲や対象を調査する必要はない――能力を使用する最初のラウンドで全ての情報を得る。さらに、ディテクト・ソウツ擬似呪文能力のセーヴ難易度に+4の種族ボーナスを得る。盲目状態のウーリオドルーは思考を見る能力を失う。
舌(変則)/Tongue ウーリオドルーの舌攻撃は、刺突かつ斬撃ダメージを与える主要攻撃である。ウーリオドルーが舌で敵にダメージを与える時、思考の吸い上げ攻撃を使用できる。
モス・デーモンとして知られるウーリオドルーはクリーチャーの脳に卵を蔓延らせ、犠牲者の思考や操作を遠隔地から操作できることができる、特に陰湿なデーモンである。ひょっとしたら、ウーリオドルーの犠牲者は、デーモンがリンクを利用して、特に悪質または下劣な行為を強制する前に何か月または何年も通常の生活を送るかもしれないのだ。最悪の場合、犠牲者はウーリオドルーの命令で犯罪や凶悪な行為を犯し、その後それらの行為を忘れてしまい、無意識のうちにウーリオドルーの言いなりになるだけでなく、制御されていないときはウーリオドルーが命令する破壊行為やテロ行為に反対することに大きく関与することさえある、完璧なスパイのエージェントを生み出す。ウーリオドルーにとって、犠牲者がそのような行為に、少なくともある程度の責任を負っていることに気がついたときに感じる苦痛、羞恥心、絶望感は、その行為自体によって引き起こされる痛みや苦しみと同じくらい美味しく楽しいものである。
ウーリオドルーは灰色の肉体を持つ薄い骨格の女性のように見える。この影の外套は、半ば固体の影と煙が流れて透けて見えるガウンの形状で通常現れるが、デーモンはこの防御を黒い服や単なる自分の影のように見せることができる。ウーリオドルーの顔は角の生えた深く不安を感じさせる蛾のそれで、舌は柔軟さがありながら、肉や骨を簡単に貫通するのに十分な強さを持つ。ウーリオドルーは身長6フィートであるが、体重はたった100ポンドしかない。この不吉なデーモンは、洗脳、精神支配、そして魔法的であろうと一般的なものであろうと類似の技術を、罪のない人を酷く残虐な行為を犯すように騙すか強制するのに使用した者の魂から形成される。
ウーリオドルーは定命の者の領域へのより密かな侵入に於いて特に重宝される、そこでは憑依という行為は世界の罪のない人々に対して使うにはあまりにも見え透いた戦術であるからだ。ウーリオドルーがその仕事をうまくこなすと、誰もデーモンの影響を疑うものはいない。むしろその影響がもたらした悲惨な残虐行為は、孤独な狂信者や社会病質者の堕落した思考から生まれたものだと考えられてしまう。
このクリーチャーの特殊能力の性質上、ウーリオドルーとの遭遇はかなり複雑なものとなる可能性がある――特にPCが意図された犠牲者である場合は。ウーリオドルーが単独のPCの制御を奪おうとする場合、巧妙な戦術の一つは、キャラクターのプレイヤーに必要なすべてのロールと判定を事前に試みるように依頼することである。通常このデーモンは、一人でいるか眠っているキャラクターに卵を植え付けようとし、その場合キャラクターは〈知覚〉判定と(キャラクターが寝ている場合は-10のペナルティを受ける)、モディファイ・メモリー呪文に対するセーヴィング・スローを試みることができる――両方に失敗した場合、植え付けられた卵はプレイヤーに気が付かれることなく孵化する。その後キャラクターの心のなかにある奇妙な声や脅迫の発生源、定期的に発生するサジェスチョンと他の魔法の攻撃の発生源は、キャラクターと同じようにプレイヤーにとっても恐ろしく神秘的なものになるかもしれない。もちろん、GMは行きすぎないように注意すべきである――たとえば、PCや味方がディテクト・イーヴルを使用する場合、通常は悪ではないPCが予期しないオーラを発すると、何かが進行中であると推測するかもしれない。
出典 Bestiary 6 90ページ、Book of the Damned - Volume 2:Lords of Chaos 54ページ
経験点 800
混沌にして悪/中型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界)
イニシアチブ -1; 感覚 非視覚的感知30フィート、暗視60フィート、鋭敏嗅覚; 〈知覚〉+8
アーマー・クラス 15、接触9、立ちすくみ15(+3外皮、-1【敏】、+3鎧)
ヒット・ポイント 30(4d10+8)
頑健 +8、反応 +0、意志 +5
防御的能力 肉の放棄、肉の鎧、負のエネルギーへの親和性; ダメージ減少 5/冷たい鉄または善; 完全耐性 [雷撃]、[毒]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10、[火炎]10; 呪文抵抗 14
移動速度 30フィート、穴掘り20フィート
近接 ロングソード=+6(1d8+2/19~20)、噛みつき=+1(1d6+1)
特殊攻撃 死体への生息
擬似呪文能力 (術者レベル3; 精神集中+4)
3回/日―スパイダー・クライム、マス・インフリクト・ライト・ウーンズ(難易度16)
1回/日―ジェントル・リポウズ、招来(2レベル、1d4体のドレッチ[50%])
【筋】15、【敏】9、【耐】14、【知】12、【判】13、【魅】12
基本攻撃 +4; 戦技ボーナス +6; 戦技防御値 15
特技 《欺きの名人》、《頑健無比》
技能 〈真意看破〉+8、〈脱出術〉+6(+14 死体への生息していない時)、〈知覚〉+8、〈知識:宗教〉+8、〈はったり〉+10、〈変装〉+10(+18 死体への生息している時)、〈魔法装置使用〉+8; 種族修正 +8〈脱出術〉 死体への生息していない時、+8〈変装〉 死体への生息している時
言語 奈落語、共通語; テレパシー100フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス; 戦場もしくは墓地)
編成 単体、または巣(2~10)
宝物 標準(ロングソード、その他の宝物)
死体への生息(超常)/Inhabit Body ヴェルムレクは死んだ中型の人型生物の体内に這い入り、人型生物の骨格と内臓の大部分を消化して交換する。このプロセスには1d4ラウンドかかり、その間ヴェルムレクは立ちすくみ状態となる。この処置が完了すると、全ての外見を考慮する目的において、ヴェルムレクは以前の人型生物が生きているものの、恐ろしく肥満なものであるかのように見える――このように死体を着用している間、ヴェルムレクは通常の人型生物であるかのように見せるための〈変装〉判定に+8の種族ボーナスを得るが、肉体攻撃、特殊な移動方法、外皮なども含め、死んだクリーチャーが持っていた能力を獲得しない。身体に生息している間、ヴェルムレクはその穴掘り移動速度を失うが、人型生物のために作られた武器を用いるか鎧を着用する能力を得る(ただし、鎧を着用することによって得られる鎧ボーナスは、ヴェルムレクの肉の鎧能力によって与えられるボーナスと累積しない)。
肉の放棄(超常)/Abandon Flesh 即行アクションとして、ヴェルムレクは生息している死体を捨て、その宿主から酷く醜く這い出し、皮膚の空の袋と筋の小片を残す。そうすることで身体の肉の多くを吸収して自身を治癒し、2d6+3ヒット・ポイントを回復する。ヴェルムレクはその後、この身体を再度死体への生息能力の対象とすることはできない。
肉の鎧(超常)/Flesh Armor ヴェルムレクが人型生物の身体に生息する場合(死体への生息参照)、鎧として死んだ肉と筋肉を扱い、アーマー・クラスに+3の鎧ボーナスを得る。
ヴェルムレクは墓荒らし、死霊術師、屍姦者など、生前に死者を習慣的に犯した者の魂から形成される。デーモンの軍隊は、しばしば彼らを戦争で使い捨ての軍隊として使用し、殺された人型生物の敵の身体に住むヴェルムレクはその人型生物の社会の内へと潜入し、生き残りを破壊する。死体へと生息している時、ヴェルムレクははっきりと話すよりもつぶやくことが多い。死体の口を覗き込む鋭い目が、恐ろしい真実を素早く見分けることができることを知っているからである。
しばしば、戦場の軍隊として使用されているにもかかわらず、ヴェルムレクは戦争をほとんど好まず、一人きりになり、物質界上の人型生物の中で隠れて生きることを好む。そこでは、穴掘り人や糞掃除人のような労働者に変装して、食屍のような禁断の欲望を楽しむ。
宿主の身体の外では、ヴェルムレクは4本の長い尾を持つ芋虫のように見える。尾のそれぞれは細い糸のもつれで終わっている。この姿では、デーモンは体長7フィート、体重90ポンドである。
出典 Bestiary 6 83ページ、Book of the Damned - Volume 2:Lords of Chaos 56ページ
経験点 1,600
混沌にして悪/小型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界)
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート; 〈知覚〉+18
オーラ 煙のブレス(5フィート、難易度17)
アーマー・クラス 18、接触14、立ちすくみ15(+4外皮、+1サイズ、+3【敏】)
ヒット・ポイント 57(6d10+24)
頑健 +9、反応 +8、意志 +3
防御的能力 沸き立つ血液; ダメージ減少 5/冷たい鉄または善; 完全耐性 [雷撃]、[火炎]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10; 呪文抵抗 16
弱点 [氷雪]に対する脆弱性
移動速度 30フィート
近接 ロングソード=+11/+6(1d6+3/19~20、加えて1d6[火炎])、蹄=+5(1d3+1、加えて1d6[火炎])
特殊攻撃 燃え盛る蹄、ブレス攻撃(沸き立つ血液の20フィートの直線状、5d6[火炎]ダメージ、反応・難易度17・半減、1d4ラウンド毎に1回)
擬似呪文能力 (術者レベル6; 精神集中+8)
3回/日―ディスペル・マジック、ヒート・メタル(難易度14)、プロデュース・フレイム
1回/日―エア・ウォーク、グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、招来(3レベル、1体のブリモラク[50%])、ファイアーボール(難易度15)
【筋】17、【敏】16、【耐】19、【知】12、【判】12、【魅】15
基本攻撃 +6; 戦技ボーナス +8; 戦技防御値 21
特技 《イニシアチブ強化》、《戦闘発動》、《武器熟練:ロングソード》
技能 〈隠密〉+16、〈軽業〉+12、〈真意看破〉+10、〈知覚〉+18、〈はったり〉+11、〈知識:工学、次元界〉+10; 種族修正 +8〈知覚〉
言語 奈落語、天上語、竜語、火界語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 炎の武器
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス)
編成 単体、一団(2~6)、または 小隊(7~16)
宝物 標準(ロングソード、その他の宝物)
煙のブレス(超常)/Smoke Breath ブリモラクのブレスはブリモラクの半径5フィートを取り囲んでいる。この範囲内でターンを開始するクリーチャーは難易度17の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると1ラウンドの間不調状態となる。セーヴに成功すると24時間の間クリーチャーは特定のブリモラクのブレスに完全耐性を得る。これは[毒]効果である。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
炎の武器(超常)/Flaming Weapon フリー・アクションとして、ブリモラクは自分が使用する1つの武器を、攻撃が成功すると1d6ポイントの[火炎]ダメージを与えるようにすることができる。この[火炎]ダメージは、武器が[火炎]ダメージを与える場合、それと累積する。このデーモンの手から離れると、武器はこの能力を失う。
燃え盛る蹄(超常)/Burning Hooves ブリモラクの燃え盛る蹄は焼け焦げた足跡を残す。ブリモラクを追跡するための〈生存〉判定の試みには、+8の状況ボーナスを得る。伏せ状態の敵に対して、ブリモラクは1回ではなく2回の蹄攻撃を行える。
沸き立つ血液(超常)/Boiling Blood 間合いのない斬撃武器または刺突武器でブリモラクにダメージを与えるクリーチャーは、その血が吹きかけられる。このような武器による攻撃が命中するたび、そのようなクリーチャーは1d4ポイントの[火炎]ダメージを受ける。
ブリモラクは放火魔の魂から生まれたデーモンであり、凶悪な人生の中で、火をつけること以外何も愛してはいない。ブリモラクは身長3フィート、体重80ポンドである。
出典 Bestiary 6 84ページ、The Worldwound 48ページ
経験点 102,400
混沌にして悪/中型サイズの来訪者(混沌、デーモン、悪、他次元界、変身生物)
イニシアチブ +9; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング; 〈知覚〉+34
オーラ アンホーリィ・オーラ(難易度26)
アーマー・クラス 34、接触24、立ちすくみ28(+4不浄、+1回避、+10外皮、+4反発、+5【敏】)
ヒット・ポイント 263(17d10+170)
頑健 +19、反応 +23、意志 +20
防御的能力 身かわし、不浄なる優美; ダメージ減少 10/冷たい鉄および善; 完全耐性 [雷撃]、[毒]; 抵抗 [強酸]10、[氷雪]10、[火炎]10; 呪文抵抗 28
移動速度 60フィート、飛行60フィート(良好)
近接 爪(×4)=+25(2d8+8/19~20)、尾の打撃=+20接触(1d6+4、加えて“焼印”)
特殊攻撃 抜け殻作成、抜け殻とのリンク、不浄なる契約、素早き爪
擬似呪文能力 (術者レベル17; 精神集中+25)
常時―アンホーリィ・オーラ(難易度26)、タンズ、トゥルー・シーイング、フライ
回数無制限―グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、サジェスチョン(難易度21)、チャーム・モンスター(難易度22)、ディテクト・ソウツ(難易度20)、テレキネシス(難易度23)
3回/日―シーミング(難易度23)、呪文高速化チャーム・モンスター(難易度22)、パーシステント・イメージ(難易度23)
1回/日―招来(5レベル、1体のリリトゥ[20%]、1d2体のグラブレズゥ[40%]、または1d6体のヴロック[50%])、ディマンド(難易度26)、ドミネイト・モンスター(難易度27)、プロジェクト・イメージ(難易度25)
1回/週―ウィッシュ(定命の人型生物に与える場合のみ)、バインディング(難易度26)
【筋】27、【敏】20、【耐】30、【知】21、【判】23、【魅】26
基本攻撃 +17; 戦技ボーナス +25; 戦技防御値 49
特技 《欺きの名人》、《一撃離脱》、《回避》、《擬似呪文能力高速化:チャーム・モンスター》、《強行突破》、《強打》、《クリティカル強化:爪》、《クリティカル熟練》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈威圧〉+25、〈知識:地域、貴族〉+25、〈軽業〉+25、〈交渉〉+28、〈真意看破〉+26、〈知覚〉+34、〈知識:宗教〉+22、〈はったり〉+40、〈飛行〉+37、〈変装〉+29; 種族修正 +8〈はったり〉、+8〈知覚〉
言語 奈落語、天上語、竜語; テレパシー100フィート; タンズ
その他の特殊能力 変身(小型または中型の人型生物; オルター・セルフ)、不浄なる叶え術
出現環境 気候問わず/地形問わず(奈落界アビス)
編成 単体、2体、集会(3~5)、またはカルト(リリトゥ1、およびサキュバス6~12)
宝物 ×2
素早き爪(変則)/Swift Claws リリトゥが全力攻撃を行う際、爪ごとに2回攻撃を行える。その結果、1ラウンドに合計4回の攻撃を行える。
抜け殻作成(超常)/Create Husk 1日1回即行アクションとして、リリトゥが武器、呪文、擬似呪文能力で30フィート以内にいる焼印のある小型または中型の人型生物を殺すのに十分なダメージを与えたなら、代わりに殺害された人型生物を抜け殻に変えることを選択できる。目標はこの効果を無効化し、通常通り死ぬために難易度26の頑健セーヴを試みることができる。抜け殻へと変成した人型生物は枯れて動かず乾燥した死体になるが、実際には死んでいない――この状態では、クリーチャーは周囲を認識したままであるが、何もアクションを起こすことはできない。抜け殻は基本的に硬度15、60HPを持つ物体として扱われる。重量は元のクリーチャーの体重の10%となる。抜け殻が破壊されると効果は終了し、身体は死ぬ。これは[呪い]効果である――この呪いを取り除くと、クリーチャーの【耐久力】-1に等しい負のヒット・ポイントで犠牲者が生き返る; この方法で生き返った抜け殻は、死ぬ前に安定化するか治癒されるために1ラウンドの猶予はある。リリトゥは【魅力】ボーナスに等しい数の抜け殻を同時に維持することができる(典型的なリリトゥは8つ)。維持できるよりも多くの抜け殻を作成すると、以前作成した抜け殻1つが解放され(リリトゥが選択する)、即座に死亡する。リリトゥは抜け殻のコレクションを非常に安全な場所に隠している。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
抜け殻とのリンク(超常)/Husk Link リリトゥは作成した抜け殻と冒涜的な接触に1分間を費やすことで、その抜け殻への超常的な繋がりを確立することができる。リリトゥとその抜け殻が同じ次元界にいる限り、占術呪文は繋がりが形成された抜け殻の属性がリリトゥの属性(混沌にして悪)と同じであることを明らかにする。この繋がりにより、リリトゥは変身能力を使用して抜け殻の元の姿をとることができ、その人物になりすますための〈変装〉判定に+20のボーナスを得る。起動している抜け殻の繋がりをもつリリトゥが殺害されるのに十分なダメージを受けた場合、抜け殻は代わりに殺害される打撃のダメージを受けて破壊され、起動している抜け殻のつながりは即座に切断される。リリトゥが抜け殻の元の姿に変装している場合、即座に本当の姿に戻る。
不浄なる優美(超常)/Profane Grace リリトゥはアーマー・クラス、イニシアチブ判定、反応セーヴに+4の不浄ボーナスを得る。
不浄なる契約(超常)/Profane Pact 1日1回全ラウンド・アクションとして、1全ラウンドの間クリーチャーに接触することで少なくとも1つのリリトゥの焼印を持つ同意する人型生物のクリーチャーと不浄なる契約を結ぶことができる。1体のクリーチャーは一度にリリトゥの不浄なる契約を1つまでしか結ぶことはできない。これはサキュバスの不浄なる贈り物能力(Pathfinder RPG Bestiary 68)と同様に機能するが、人型生物が選択した能力値1つに+4の不浄ボーナスを与え、目標へのテレパシーのリンクを与えないことが異なる。
不浄なる叶え術(超常)/Profane Wishcraft リリトゥの願いを受け入れるクリーチャーは難易度26の意志セーヴに成功しない限り即座に混沌にして悪となる。このように混沌にして悪になるクリーチャーは、24時間の間グッド・ホープ呪文の利益を得、その後1d6日の間クラッシング・ディスペアの効果を受ける(これらの呪文は術者レベル17で機能する)。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
焼印(超常)/Branding リリトゥが尾の打撃で生きているクリーチャーにダメージを与えると、傷跡はひどく痛む永続的な赤い焼印を残す。攻撃されたクリーチャーは痛みから1ラウンドの間よろめき状態となる。難易度26の意志セーヴに成功すると、よろめき状態は無効化され、焼印の持続時間が永続的から1時間に短縮される。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。焼印を取り除くことは難しい――ディスペル・イーヴル、ディスペル・ケイオス、レストレーションの発動は焼印一つを取り除く。ヒールは1d4+1つの焼印を取り除く。グレーター・レストレーションは呪文の術者レベルに等しい数の焼印を取り除く。ウィッシュとミラクルは一度で全ての焼印を取り除くことができる。この方法でクリーチャーが得る焼印の数は、以下に示すように、累積することに応じた効果がある。
1~3つの焼印:リリトゥは、焼印のあるクリーチャーに抜け殻作成、抜け殻とのリンク、不浄なる契約能力の影響を及ぼすことができる。
4~6つの焼印:焼印のあるクリーチャーは、リリトゥの呪文、擬似呪文能力、超常能力に対する全ての意志セーヴに-2のペナルティを受ける。焼印のあるクリーチャーのオーラは、今や混沌にして悪を放つ。
7~9つの焼印:焼印のあるクリーチャーの【判断力】は4減少する。混沌にして悪のクリーチャーはこの効果に完全耐性を持つ。
10個以上の焼印:クリーチャーの上述されている意志セーヴと【判断力】へのペナルティは2倍になる。さらに、焼印のあるクリーチャーはリリトゥの呪文、擬似呪文能力、超常能力に対して行われる全ての意志セーヴに自動的に失敗する。混沌にして悪のクリーチャーはこの効果に完全耐性を持つ。
リリトゥは破壊活動を行う隠れ潜む恐怖であり、破壊と荒廃への絶え間ない追求の中でささやかな活動をするデーモンである。ほとんどのデーモンは引き裂き破壊することを好むのに対し、リリトゥはサキュバスに似ている――彼女は社会の内部から罪を感染させるために、人型生物の姿で仕事をすることを好む。リリトゥは定命の者が死ぬときその魂がアビスの深淵への燃料となることを期待して、ほとんどのこと以上に、定命の者を罪深い行為に導くことを楽しんでいる。サキュバスとの表面的な類似点にもかかわらず、リリトゥはもっぱら色欲の大罪に関係しているわけではない。リリトゥが定命の者を誘惑して犯させる罪の正確な性質はさまざまであるが、このデーモンは定命の者の欲望と秘密を読むことに長けており、特定の目標がどの罪を行うように納得させられるかを素早く見分けることができる。
リリトゥは罪を助長させるために使える多くの道具を持っているが、人型生物の犠牲者が自身の自由意志で罪を犯すことを非常に好んでいる。そのためリリトゥは一般的に、凶悪な行為を強要するのではなく、その能力を使って定命の者を欺き惑わせる。深刻な不正を正すために母親(変装したリリトゥ)を殺すように説得された息子は、洗脳された人型生物にそのような行為を強要するよりも遥かに大きな喜びを引き出す。
リリトゥの真の姿は、目がなく、角があり、蛇の尾がある――それ以外はとても美しい――人間の女性のように見える。目がないにもかかわらず、リリトゥは簡単に見ることができる。リリトゥはその種の他の定命の者を罪を犯すように誘惑した者の魂から形成される。
リリトゥは他のデーモンよりも特定のデーモン・ロードに仕事を捧げる可能性が高いが、一般的にそのような献身を真の奉仕とは考えていない。定命の者の信仰を堕落させようとするとき特定の半神を念頭に置き、堕落した魂の信仰心を以前の神からリリトゥに選ばれたデーモン・ロードに移すように説得するのが、単に便利というだけだ。リリトゥがデーモン・ロードと同盟を結ぶことを選択した場合、そのデーモン・ロードの性格や外見を反映した特定の身体的特徴をもつようになる。例えば、奇形の、海の怪物の、そして海のデーモン・ロードであるダゴンに仕えるリリトゥは、魚のような鱗状の肌をしていたり、水かきのある指やつま先を持っていたり、頭にはヤギの角の代わりにヒレのような隆起があったりする。一方でパズズに仕えるリリトゥは、羽根を生やした退化した翼が背中にあり、鳥の鉤爪が足の蹄の代わりにあるかもしれない。この外見の変化は表面的なものであり、リリトゥの肉体攻撃の選択肢に影響を与えることはない。もちろん、変身したり、捕獲した抜け殻の姿になる能力によって、このデーモンは自身の本当の姿を自由に偽装できる。この方法で特定のデーモン・ロードに仕えるリリトゥは、しばしばクラス・レベルを持つ。リリトゥは通常バード、ローグ、スワッシュバックラー、その他敏捷性とペテンに基づくクラスの役割に焦点を当てている。
リリトゥは身長6~6.5フィート、体重130~150ポンドである。