世界の最も遠い場所では、文明そのものが伝説となっており、地図作成者が土地と住民について推察をすることしかできず、神として崇拝される巨体のクリーチャーがその世界を闊歩している。破滅の日に都市群全てを壊滅させ、強力な超常攻撃を放てると伝説に名高いこれらの「神」と呼ばれる者は、話通りの存在だ。これらの巨大な怪物はカイジューとして知られ、彼らの起源となる話は怪物自体の奇妙な形態と能力と同じくらい変化に富んでいる。
カイジューは途方もないサイズの怪物である――他のいかなるクリーチャーよりもはるかに大きい。各々のカイジューは独自の者であるが、共通して少数の特徴を共有している(307ページのカイジューの副種別参照)。カイジューは異なる種別であるが、ほとんどは魔獣である。カイジューは半知的であり単一の言語を理解できるが、彼らは話すことができない。いくつかの伝説は、苦難の時に援助させるために彼方からカイジューを呼び出すことができる特定の才能あるあるいは無二の人々の存在を伝えている。カイジューによるこの種の絆は十分理解されていないが、大きな力をすでに備えている人にはほとんど見られない。むしろカイジューを呼び出すことができるのは、無力で思いやりのある優しいものである。
カイジューは遠く離れた荒野で、しばしばお互い異常に近くに住む。そこで戦闘が行われるが、そうした獣の1匹がその時は負けた激突から回復する為によろめき去るよりも前に、彼らの絶え間ない激突が終わるのが見られることはない。カイジューが頻繁に衝突する僻地に行く訪問者は、探検において余り目立たず破壊しないように注意する限り、多くの恐怖なく探索することができる。攻撃されない限り、あるいは特に活動的(自分の縄張りを守っている時など)ではない限り、カイジューは人間が近くで這い進んでいる蟻を無視するかのように、周辺でぶらつく中型やそれより小さいクリーチャーを無視する可能性がある。
カイジューの超自然的な代謝は食物以外からエネルギーと栄養を得ることができる――各々カイジューはエネルギーを異なる形で異なる方法で「食べる」が、そのエネルギー源を得られないとしても飢えない。代わりに巨大な怪物は単に無気力状態に陥り、新しいエネルギー源がもう一度呼び覚ますまで冬眠する。場合によってはカイジューは長きにわたり冬眠中であるかもしれない――文明が、このモンスターが昔は縄張りを主張していた土地に知らずに侵入してしまうほどの長い時間を。新しい文明が誤って怪物を目覚めさせないように気を付ける限り、何年もの間、比較的平和な状態で眠っているカイジューと共存することができる。それでも結局いくつかの出来事が、眠っている巨人を必然的に起こし、大暴れを呼び込んでしまう。
特定の出来事はカイジューを破壊的な憤怒へ追いやることができる。強力な嵐、自然災害、それらを呼び起こすように設計された稀で危険な儀式、信じられないほど強力な魔法に武器、戦争、他のカイジューのアプローチなどはすべて、これらのクリーチャーの1体を怒りの大暴れへと送り込むことができる。カイジューがそのような大暴れを始めると、遠い荒野の自宅を離れ、苛立ちの源へたどり着くまで、数百~数千マイルの未開の荒野や海洋を渡り、遠くへ旅する。
その場所に到着すると、カイジューは怒らせた源を探し、明らかな情報源がない場合は、単に偶然道中にあった都市、要塞、あるいは場所を破壊の通り道として踏みつける。一度カイジューの大暴れが始まると、数週間続くことがあり、攻撃の合間にそのモンスターは定期的に騒動の原因の近くの原野や海に後退して休むか回復する。
カイジューの攻撃で頻繁に悩まされる社会は、モンスターを追い払うように設計された特別な魔法の攻城兵器を構築するか、侵入者と戦うために他のカイジューに援助を求めることさえする。残念なことに、複数のカイジューによって引き起こされる副次的な被害は重大であり、このように相手と戦うことは瓦礫の山だけを残すだけかもしれない。
全てのカイジューは超巨大サイズで、50フィート以上の接敵面と間合いを持つ。二足歩行のカイジューは100~200フィートの身長で、四足歩行のカイジューはその半分の身長である。そのサイズによって、カイジューとの戦闘は疾走への挑戦になる。中型サイズのクリーチャー用の戦術的な移動を記録するのに必要な規模において、カイジューは大量の接敵面を占有する。カイジューとの遭遇を設計するとき、君が効率的にカイジューの行動を追うことができるように、前もって大きな土地を計画し準備すること。
以下のページに示されるカイジューは世界の僻地に住むと言われている伝説的なクリーチャーの3体である。彼らが潜むと噂のある場所にいる他のカイジューのリストが以下である。
“広大なジャングルの星の巨人”アグマザール Agmazar, the Star Titan of the vast jungle
“凍てつく北の地の偉大な熊”シミュリアン Cimurlian, the Great Bear of the frozen north
“遠き雲の羽を得た刃”エベシュラ Ebeshra, the Winged Razor of the furthest clouds
“失われた島の竜喰らい”イグルーン Igroon, the Dragon Eater of the lost island
“雨降る森の世界の鉤爪”マントラスカ Mantraska, the World Talons of the rain forest
“海深き渦巻く胃”シャブルーン Shbloon, the Vortex Maw of the ocean deep
“休火山の三ツ頭の悪魔”ロード・ヴァークロップス Lord Varklops, the Thrice-Headed Fiend of the dormant volcano
“広大な沼の形なき供給者”クイーン・ヴォルゴゼン Queen Vorgozen, the Shapeless Feeder of the vast swamp
“暗き夜の月の拳”ヤルスーン Yarthoon, the Moon Grub of the darkest nights
“大いなる山の轟く雷”ヨラック Yorak, the Horned Thunder of the great mountains
“前人未到の砂漠の果てなき蜷局”ジミヴラ Zimivra, the Endless Coils of the trackless desert
経験点3,276,800
混沌にして中立/超巨大サイズの魔獣(カイジュー、風)
イニシアチブ +11; 感覚 暗視600フィート、非視覚的感知30フィート、夜目; 〈知覚〉+38
アーマー・クラス 45、接触9、立ちすくみ38(+36外皮、-8サイズ、+7【敏】)
ヒット・ポイント 656(32d10+480); 高速治癒30
頑健 +33、反応 +25、意志 +21
防御能力 凶暴性、再誕、帯電している死体、復帰; ダメージ減少 20/エピック; 完全耐性 [雷撃]、[恐怖]、生命力吸収、[即死]効果、能力値吸収、能力値ダメージ、病気; 抵抗 [音波]30、[強酸]30、[火炎]30、[氷雪]30、負のエネルギー 30
移動速度 80フィート、飛行200フィート(標準)、迅速なる飛行
近接 噛みつき(×2)=+41(6d6+17/19~20)、鉤爪(×2)=+41(3d8+17)、尾の打撃=+36(10d6+8/19~20、加えて“出血”)
接敵面 50フィート; 間合い 50フィート(尾は75フィート)
特殊攻撃 爆轟、出血攻撃(5d6)、敵投げ、ハリケーン、ブレス攻撃、目潰しの閃光
【筋】44、【敏】25、【耐】41、【知】3、【判】29、【魅】25
基本攻撃 +32; 戦技ボーナス +57(+61突き飛ばし); 戦技防御値 74(対突き飛ばし76)
特技 《イニシアチブ強化》、《急旋回》、《強打》、《クリティカル強化:尾の打撃》、《クリティカル強化:噛みつき》、《クリティカル熟練》、《渾身の一打》、《渾身の一打強化》、《上級渾身の一打》、《上級突き飛ばし》、《突き飛ばし強化》、《鋼の意志》、《鋼の意志強化》、《ホバリング》、《迎え討ち》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈知覚〉+38、〈飛行〉+24; 種族修正 +16〈知覚〉
言語 風界語(話せない)
その他の特殊能力 嵐中飛行、巨躯
目潰しの閃光(超常)/Blinding Flash 全ラウンド・アクションとして、彼女が地面の上に立っている間彼女の翼を広げることによって、アギラは100フィート以内の全てのクリーチャーを目標とする、目潰しの閃光を放つことができる。影響を受けたクリーチャーは難易度41の頑健セーヴに成功しない限り、光の爆発によって永続的に盲目状態となり1d6ラウンドの間よろめき状態とならなければならない。セーヴィング・スローに成功すると盲目状態は1ラウンドに減少し、よろめき状態の効果は無効化する。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
ブレス攻撃(超常)/Breath Weapon 4ラウンドに1回標準アクションとして、アギラの双頭それぞれは1,200フィートの有効距離に電気を直線に吐ける。アギラは異なる方向に各々の直線状に放出することができる。電気の直線に捉えられた各々のクリーチャーは難易度41の反応セーヴに成功するか20d6ポイントの[雷撃]ダメージを受け、1d4ラウンドの間よろめき状態とならなければならない。セーヴィング・スローに成功すると半減ダメージを受け、よろめき状態を無効化する。両方のブレス攻撃に同時に打たれるクリーチャーは各々のブレス攻撃に対して別のセーヴィング・スローを試みなければならず、両方に-4のペナルティを受ける――お互いのダメージとよろめき状態の持続時間は累積する。金属製の中装鎧、重装鎧を着たクリーチャーや大部分を金属で構成されたクリーチャーはセーヴィング・スローに失敗すると1ラウンドの間朦朧状態にもなる。クリーチャーがアギラのブレス攻撃で殺害されると死後2d4ラウンドの間帯電が残る――体に触るクリーチャーは自動的に3d6ポイントの[雷撃]ダメージを受ける。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
帯電している死体(超常)/Electrified Corpse アギラが殺害され、彼女がその年にまだ再誕の能力を使っていないならば、彼女の死体は音を立て脈打つ電気の光で閃く。彼女の死体に触るクリーチャーは3d6ポイントの[雷撃]ダメージを受ける。たとえアギラの体が破壊されてさえ、彼女の死んだ場所はこの電荷を1分間かアギラが生まれ直すまでもたらし続ける。
ハリケーン(擬呪)/Hurricane 1日1回、アギラは自身の周りに超常的なハリケーンを作ることができる。この効果はコントロール・ウェザーとして機能し、半径4マイルの範囲に影響し、24時間残り、台風クラスの風を作ることができるだけである。引き起こされたハリケーンは動かなく、500フィートの半径の台風の目を特徴とする。
再誕(超常)/Rebirth アギラはトゥルー・リザレクション呪文に依るものと同様の命の奪還までに、1分間しか死亡状態にならない。アギラは死んだとき彼女が占めていた位置と正確に同じ所から起き上がり、概してこの二度目の機会の優位性を利用して迅速なる飛行で可能な限り早く逃避する。アギラはこの方法で1年に1回しか生まれ変われない; 1年が経過する前に2度目の殺害が起こると、彼女の死は永続化し、彼女の死体は帯電しない。この能力は、彼女の復帰の能力によって与えられた通常なら死んでしまうダメージを彼女が受けたダメージを直ちに回復する能力と置き換えるが、復帰によって与えられた他の防御的能力とは置き換えない。
嵐中飛行(変則)/Storm Flier アギラは疾風やそれより強い風の中を飛行するとき、〈飛行〉判定にペナルティを受けない。
迅速なる飛行(超常)/Swift Flight 1時間に1回標準アクションとして、アギラは信じられない速度を直線的に飛ぶことができる。彼女はこの方法で最高1マイルは飛べる――これは機会攻撃を誘発しない。アギラがこの能力を起動させるとき、彼女の爆轟の能力は迅速なる飛行の起点から自動的に引き起こされる。
爆轟(超常)/Thunderous Blast アギラが彼女の迅速なる飛行を使用するとき、雷のようなソニック・ブームを作り出す。彼女が迅速なる飛行を起動するとき、この猛烈な音の爆発が彼女がいた場所で起こり、彼女の接敵面と彼女の間合いを組み合わせたものに等しい範囲を満たす――結果、直径100フィート音波エネルギーの爆発が起こる。この範囲の全てのクリーチャーは20d10ポイントの[音波]ダメージを受け、永続的に聴覚喪失状態となり、伏せ状態とされ、1ラウンドの間朦朧状態とならなければならない。難易度41の反応セーヴに成功すると、半減ダメージを受け、聴覚喪失状態は1d4ラウンドに減少し、伏せ状態と朦朧状態の効果を無効化する。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
“永遠の嵐”アギラは多くの文化圏で季節台風または大きな嵐の原因であると思われている――そうした暴風はアギラが季節毎の長期の微睡みの間に吐いた怪物的な呼吸の発現であると。このカイジューは実際には世界の暴風雨の原因ではないが、風と稲妻の彼女の力は重要であり、暴走するほどイライラするとき、彼女のハリケーンの影響は直接的な攻撃と同じくらい、地域に破壊をもたらす。
アギラの外見は150フィートの翼長を持つ飛行する原始的な双頭の爬虫類だ。彼女の尾はおそらく彼女の側面の中で最も恐ろしいものである。この長く揺れる付属物は、凄まじい力で遠くから建物を切断しきり鎧を切り裂ける非常に鋭い刃と鋭い棘で覆われている。
アギラは主要な航海路やほとんどの探検家の移動範囲から離れた熱帯の島に位置する長きにわたる休火山の斜面の頭頂部に住む。多くのカイジューと同様に、彼女は大半の時間を深く穏やかな眠りに費やす。彼女はこの島の岸に住む奇妙な人々を猛烈に保護し、奴隷商人や海賊その他彼らの生活様式に対する外部の脅威から守る為に目覚めることが知られている。このような奇妙な保護の性格にも関わらず、アギラは優しいクリーチャーではない――そして、彼女の島に住む人々よりも明確にこの事実を知っている者はいない。島への侵入に対する彼女の対応は単に彼女が認識している縄張りの防衛なのかもしれない、確実に彼女の大暴れの間地元の住人の村は深刻な被害を被るからである。彼女は、遠い都市にも翼を使って旅することが知られており、その旅の原因はしばしば奴隷として岸から連れ去られる彼女の島の住人である。それでも、彼女が奴隷の都市を襲うことによる荒廃は、奴隷自身の安全性には関係しない――このような状況では、彼らはカイジューの復讐心の怒りから他の者と同等の危険を被る。
島の特定のシャーマンはアギラを起こし命令するために神聖な言葉または古代の儀式を隠しており、彼女の大暴れの多くはこのカイジューの縄張り意識や保護意識の結果ではなく、単に忘れられた時代に原住民の祖先がこの巨大な獣と結んだ古の契約によるものだという噂がある。そのような儀式が侵入者の生贄を要求するとの推察もあるが、これは彼らの島に近づかないように異国の者を説得するためにシャーマンによって広められた恐ろしい迷信や噂話以外の何物でもない。
アギラはカイジュー・モガルに対する格別な憎悪を持ち、しばしば自身の火山の隠れ家を出発して西へ飛びモガルが家として用いている僻地のジャングルの湖へ向かい、この宿敵と衝突する。モガルの沿岸の都市を攻撃する傾向によって、アギラがこの土地にしがみつくカイジューとの戦闘のために到着したとき、破壊の肥大化が発生することがある。アギラを呼び出す方法が、モガルによって攻城されている都市にこのカイジューを誘い込むために意図的に使われることがあるが、彼女が現れるのは自己の興味に駆られてのように見える場合のみだ。アギラは典型的には何とか追い払うのに十分なほどモガルを弱めることには成功しているが、これらの戦いで彼女自身も殺害され、モガルが帰ると同時に、彼女も家に帰り復活する。この闘争の性質は明らかになっておらず、カイジュー学者は2匹の怪物が人類が存在していたよりも古くからの敵であると信じている。
経験点2,457,600
混沌にして中立/超巨大サイズの魔獣(カイジュー、地)
イニシアチブ +9; 感覚 暗視600フィート、振動感知600フィート、夜目; 〈知覚〉+37
アーマー・クラス 44、接触7、立ちすくみ39(+37外皮、-8サイズ、+5【敏】)
ヒット・ポイント 615(30d10+450); 高速治癒30
頑健 +32、反応 +24、意志 +20
防御能力 凶暴性、復帰; ダメージ減少 20/エピック; 完全耐性 [火炎]、[恐怖]、生命力吸収、[即死]効果、能力値吸収、能力値ダメージ、病気; 抵抗 [音波]30、[強酸]30、[雷撃]30、[氷雪]30、負のエネルギー 30
移動速度 100フィート、穴掘り100フィート
近接 爪(×2)=+40(4d6+18/19~20、加えて“つかみ”)、針(×3)=+40(3d6+18/19~20、加えて2d6[火炎]および“毒”)
接敵面 50フィート; 間合い 50フィート
特殊攻撃 穴掘り突撃、蜘蛛の糸(+27遠隔、難易度40、30HP)、締めつけ(4d6+27)、蹂躙(2d8+27、難易度43)、敵投げ、毒、熱光線
【筋】47、【敏】20、【耐】40、【知】3、【判】26、【魅】23
基本攻撃 +30; 戦技ボーナス +56(+60突き飛ばし、+60組みつき); 戦技防御値 71(対突き飛ばし73、対足払い83)
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:爪》、《クリティカル強化:針》、《クリティカル熟練》、《渾身の一打》、《渾身の一打強化》、《上級渾身の一打》、《上級突き飛ばし》、《神速の反応》、《神速の反応強化》、《突き飛ばし強化》、《鋼の意志》、《迎え討ち》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈隠密〉+2(+32 穴掘りの時)、〈知覚〉+37、〈登攀〉+31; 種族修正 +30〈隠密〉穴掘りの時、+16〈知覚〉
言語 地界語(話せない)
その他の特殊能力 巨躯、無呼吸
穴掘り突撃(変則)/Burrowing Charge 1分間に1回、固まっていない地面、砂、泥、マグマまたは緩く詰め込まれた土や石を通して、穴掘り移動をしている間、ベズラヴニスは突撃を行うことができる。ベズラヴニスが目標に到達すると、攻撃の一部として地面から噴出する。ベズラヴニスが目標に穴掘り突撃の攻撃が命中すると、攻撃の2倍のダメージを与える。地面に立っているかベズラヴニスが占めているマスから50フィート以下の高度で飛行しているクリーチャーはこの突撃の終了時に即座にベズラヴニスの蹂躙攻撃を受ける。このマスの中の建物は蹂躙攻撃から倍のダメージを受ける(4d8+54 ポイント)――このダメージは硬度を無視する。加えて、超大型かそれより小さいクリーチャーは難易度40の反応セーヴに成功するか、落盤と崩落に巻き込まれたかのように埋没しなければならない。この埋没域内はベズラヴニスの間合いの影響を受ける全てのマスまで延長する。
熱光線(超常)/Heat Beam 4ラウンドに1回、ベズラヴニスは3本の針のうち1本から激しい熱と火の光線を発射することができる。針の熱光線それぞれは、4ラウンドの再チャージ期間を独自に持つ、別々の攻撃である。カイジューは移動アクションとして針から1本の熱光線を、標準アクションとして2本の熱光線を、全ラウンド・アクションとして3本すべての熱光線を発射することができる。各々の熱光線は1,200フィートの直線の経路全てのものに20d6ポイントの[火炎]ダメージを与える(難易度40の反応セーヴで半減)。ベズラヴニスが複数の熱光線を発射するならば、異なる方向にそれらを向けられる。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
毒(超常)/Poison 針―致傷型; セーヴ 頑健・難易度40; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1ラウンド間のよろめき状態に加え[火炎]に対する完全耐性と抵抗を失う; 治癒 3 回連続のセーヴ成功。クリーチャーがベズラヴニスの毒の効果を受けている限り、全ての種族的な[火炎]に対する抵抗と完全耐性を失う。目標がこの毒に対しての最初のセーヴィング・スローに失敗したとき、目標に稼働していた呪文または擬似呪文の効果は毒状態もしくはよろめき状態が継続する限り抑えられる。最初のセーヴィング・スローのあとに起動した、これに沿う新しい効果は、難易度35の術者判定に術者が成功すると通常通り機能する; さもなければ、呪文の効果は犠牲者がよろめき状態でいる限り抑えられる。
蜘蛛の糸(変則)/Web ベズラヴニスの蜘蛛の糸は[火炎]ダメージに完全耐性がある。加えて、これらの蜘蛛の糸は半分生きていて、絡みつかれた状態のものを締め付け押し潰し続ける。この蜘蛛の糸で絡みつかれた状態のクリーチャーは、絡みつかれた状態で各ターンを開始した時点で、蜘蛛の糸から押し潰し収縮され、2d6+6ポイントの殴打ダメージを受ける。それ以外はこの能力はモンスターの共通ルールと同じように機能する。
“足元の泥梨”としても知られるベズラヴニスは世界最大の山脈の陰にある、まばらに人が暮らしている高地の砂漠の砂の中に住んでいる。そこで、この体長130フィートの獣は数百年もの間、覚醒の周期が自身を不活性状態から起こすまで微睡み続け、目覚めたなら火と灰が噴き出す砂の中から現れる。“足元の泥梨”は広大な砂漠に接している人口の多い地域に直線的に移動し、その後大暴れを始める。典型的には“足元の泥梨”の大暴れは1つの都市に限られており、そして連続して同じ都市が襲われることは決して無い。都市の3分の2以上を破壊した後、広大な砂漠へ戻り、深く穴を掘り、新しい睡眠の時へと陥る。
“足元の泥梨”の周期的な大暴れの理由はいまだよくわかっていないが、これらの大暴れのサイクルはクロックワークのように機能している――大暴れは273年毎に起こり、偏差はほとんどない。このカイジューの攻撃のパターンはないようで、毎回異なる都市と目標としているため、国境が隣接している都市はこの怪物の攻撃に備え最善を尽くす。国自体はお互いに対する愛情がほとんどなく、敵の都市にカイジューの進行を向けさせるために誘惑する試みは一般的である――それでもこれらの疑似餌は機能しておらず、実際のところカイジューは疑似餌を使われた国でなく疑似餌を使った国の都市を攻撃する結果で終わるように見える。他の都市ではいわゆる「泥梨の季節」の間の費用を惜しまず、カイジューの出現の兆候または砂漠を通り潜伏している蛇行の痕跡に気を付けるために砂漠へ斥候の巨大な軍を送り込み、この獣の旅の方向を推定して、目標の可能性の高い都市に警告しようとする(もしくは敵の都市に至る軌道の場合、警告を沈黙させる行動をする)。
カイジュー学者はベズラヴニスの出現を世界の上空の他の類を見ない赤い彗星の通過に関連させた――“泥梨の星”として知られる天文学的な出来事に。彗星が世界に近づくにつれ、ベズラヴニスが現れ、彗星が空から消えるとカイジューは旋回し砂漠へ戻っていく。この相関関係が確認され多数の理論が生まれた。ベズラヴニスは世界へと“泥梨の星”から落ち、星の到来はこの獣の中にある、憤怒に駆り立てるふるさとへの当惑するような郷愁を目覚めさせるのだと信じる人もいる。このカイジューは“泥梨の星”のさらに危険な居住者に対する保護者として存在し、都市の破壊で力を誇示することでそれを為しており、ベズラヴニスは本当は宇宙の深淵に“泥梨の星”を追い返してこの世界を守っていると他の人は主張している。
しかしベズラヴニスは起きる前に“泥梨の星”が近づくのを待つ贅沢を必ずしもしない。過去のいくつかのポイントで、狂った人、カルト、事故はその指定された時間前にカイジューを起こした。一部の狂った黙示録的な精神の術者は強力な魔法を使ってカイジューが眠る砂地の上に大きな爆発を起こす。地震、過酷な天候、似たような自然現象は同様に怪物を早く起こすことが知られている。ベズラヴニスがこのようにしてサイクルから外れて起こされるとき、怪物は特に酷い気質となる。それは大暴れが直線の経路をたどらないということである――その代わり、一心な残忍性と執拗さを以て目覚めの原因と認識したものを追究するため、その旅は常軌を逸したものとなる。この方法で、カルトは国境近くの国民ができなかったことを達成した――カイジューに敵を攻撃させることである。当然ながら、そのような戦術は危険でしばしば逆効果となる。なせならば、ベズラヴニスは素早く、破壊的であり、そのような苦しめた人の後を追うことが知られているからである。
ベズラヴニスは他のカイジューの存在によって悩まされるようなことはなく、先に攻撃されない限り無視する。しかしいったん攻撃されると、“足元の泥梨”は激しく集中し、そのカイジューが視界に入っているか生きている限り、目標のクリーチャーと戦うために進路を逸れる。より小さな敵は彼らに十分ダメージを与えて自分たちにすさまじい激怒を向けさせ釣ることで同じ方法でこのカイジューの気を経路から散らせる事がある。
経験点4,915,200
混沌にして中立/超巨大サイズの魔獣(カイジュー、水)
イニシアチブ +9; 感覚 暗視600フィート、カイジュー感知、シー・インヴィジビリティ、夜目; 〈知覚〉+45
アーマー・クラス 47、接触7、立ちすくみ42(+40外皮、-8サイズ、+5【敏】)
ヒット・ポイント 697(34d10+510); 高速治癒30
頑健 +34、反応 +24、意志 +23
防御能力 エネルギー吸収、凶暴性、復帰; ダメージ減少 20/エピック; 完全耐性 [火炎]、[恐怖]、生命力吸収、[即死]効果、能力値吸収、能力値ダメージ、および病気; 抵抗 [音波]30、[強酸]30、[雷撃]30、[氷雪]30、負のエネルギー 30
弱点 歌に対する感受性
移動速度 100フィート、水泳100フィート
近接 噛みつき=+46(8d6+20/19~20、加えて“つかみ”)、爪(×2)=+46(4d8+20/19~20)、尾の打撃(×2)=+44(6d6+10/19~20)
遠隔 炎の矢 =+31接触(さまざまなダメージ; 下記参照)
接敵面 60フィート; 間合い 60フィート
特殊攻撃 凶暴性、高速飲み込み、蹂躙(4d8+30、難易度47)、敵投げ、飲み込み(10d6殴打および10d6[火炎]ダメージ、アーマー・クラス30、69hp)、反射的ブレス、ブレス攻撃
【筋】50、【敏】21、【耐】41、【知】3、【判】30、【魅】26
基本攻撃 +34; 戦技ボーナス +62(+66突き飛ばし、+66組みつき、+66武器破壊); 戦技防御値 79(対突き飛ばし81、対武器破壊81)
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:噛みつき》、《クリティカル強化:爪》、《クリティカル熟練》、《渾身の一打》、《渾身の一打強化》、《上級渾身の一打》、《上級突き飛ばし》、《上級武器破壊》、《突き飛ばし強化》、《鋼の意志》、《鋼の意志強化》、《武器破壊強化》、《複数回攻撃》、《迎え討ち》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈水泳〉+49、〈知覚〉+45; 種族修正 +16〈知覚〉
言語 水界語(話せない)
その他の特殊能力 巨躯
出現環境 暑熱/森林または水
編成 単体(固有の存在)
宝物 乏しい
エネルギー吸収(変則)/Absorb Energy モガルは負のエネルギー攻撃を含む、ダメージを与えるエネルギー攻撃を吸収する。彼の抵抗か完全耐性の1つによって防がれたダメージはダメージを与える代わりにそれに等しい量を治癒する。彼は、この方法で1ラウンドに1種類のエネルギーのみ吸収できる。彼に影響を及ぼす最初のエネルギー種別は(実際に彼にダメージを与える完全耐性もしくは抵抗を看破しているかに関わらず)、そのラウンドの間彼が吸収するエネルギー種別を固定する。通常の最大ヒット・ポイントを上回って得たヒット・ポイントは失われる。モガルは自身から発生するエネルギー効果から治癒を得ることはできない。
ブレス攻撃(超常)/Breath Weapon 4ラウンドに1回、モガルは燃え盛る赤い力場の光線を吐くことができる。モガルがこの攻撃を使うとき、1回の1,200フィートの直線状にブレス攻撃を集中させるか、有効距離を短くさせブレスを吐く間頭と体を回転させる事で、効果的に600フィートの円錐形に影響を及ぼすことを選択できる。効果のある範囲にいる全てのクリーチャーは20d6ポイントの[力場]ダメージを受け、1d6ラウンドの間よろめき状態となる(難易度42の反応セーヴはダメージを半減させよろめき状態効果を防ぐ)。この効果で殺害されたクリーチャーはセーヴィング・スローの成功失敗に関わらず、分解される。このブレス攻撃は特に遮蔽を通しての爆発に効果的である――遮蔽はモガルのブレス攻撃に対して反応セーヴにボーナスを与えない。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
炎の矢(超常)/Firebolts 彼のブレス攻撃を使用した直後のラウンドに標準アクションとして、モガルは背中の棘に沿って赤いエネルギーの矢を発射することができる。これらの矢は有効距離1,200フィートの遠隔接触攻撃である。モガルがこの能力と使うとき、彼は1本の炎の矢、3本の炎の矢、あるいは6本の炎の矢を選択しなければならない。1本発射すると、命中すると20d6ポイントのダメージを与える。3本の炎の矢を発射すると各々8d6ポイントのダメージを与える。6本炎の矢を発射はすると各々5d6ポイントのダメージを与える。炎の矢のダメージの半分は[火炎]ダメージで、もう半分は[力場]ダメージである。炎の矢は物体に対して最大ダメージを与え、物体の最初の10ポイントの硬度を無視する。
反射的ブレス(変則)/Reflexive Breath あるラウンドでモガルが最初に機会攻撃を行える時、彼は物理的な攻撃をする代わりに、彼のブレス攻撃の劣化版を使うことを選択できる。この反射的ブレス攻撃は機会攻撃を誘発したクリーチャーのみを目標とするが、ダメージと効果は彼のブレス攻撃が通常負わせるものと同じものである(難易度32の反応セーヴはダメージを半減させよろめき状態効果を無効化する)。この方法での彼のブレス攻撃の使用は通常のブレス攻撃の再チャージに影響を及ぼさない。セーヴ難易度は【耐久力】に基づき、反射的ブレスがカイジューの通常のブレス攻撃より短い(しかしそれほど強くない)エネルギーの爆発であるということを反映するための-10のペナルティを含めている。
カイジュー感知(超常)/Sense Kaiju モガルは最も近い活動しているカイジューの位置を、ディサーン・ロケーションを用いたかのように、回数無制限に感知することができる。
歌に対する感受性(変則)/Susceptible to Song このカイジューが歌に気がつくと、モガルの行動は歌によって影響される。このカイジューが現在戦闘に関わっていなければ、彼は自動的に100フィート以内の、彼に向けて影響を与えようとしている歌を聞くが、戦闘中であるとき、1ラウンド毎に累積する20%の確率しか継続している歌に気がつく可能性がない。モガルに影響するために、歌い手は難易度35の〈芸能:歌唱〉判定を行わなければならない(この判定は援護アクションを行うことはできず、歌い手は判定に出目10、出目20を行うことはできない)。この判定の結果は、モガルが歌に影響されないようにするために行わなければならない意志セーヴの難易度を固定する。歌い手はカイジューに対してサジェスチョンの発動に成功したかのようにモガルへの影響を選択することができる(術者レベル=歌い手の〈芸能:歌唱〉のランク)。モガルが意志セーヴに成功すると(難易度=歌い手の〈芸能:歌唱〉のランク+歌い手の【魅力】修正値)、効果は最大1d4ラウンド継続する; さもなければ、サジェスチョンの呪文が通常通り続く限り、効果は継続される。モガルは歌の影響から回復するために復帰の能力を使うことができず、一人の歌い手は1日に1回のみモガルに影響を与えることができる。
カイジュー学者から“最後の王”と、もしくは単純にキング・モガルと知られているモガルは彼の種でもっとも破壊的な者の一匹である。最も強力なカイジューではないが(冷静な思考でも力でも)、モガルは既知のカイジューの中で確実に最も活動的である。その上、モガルは他のカイジューを攻撃し殺すのと同様人類の作品を踏み荒らすのにも熱心であるように見え、カイジューに脅かされている都市にありがた迷惑なものを作る。モガルの攻撃の見込みが悪夢の要素である一方、別のカイジューの攻撃の間に彼が介入する可能性は希望の要素であるが、モガルの防衛の間都市に与えられるダメージは深刻である。モガルは二本の尾、ブレス攻撃をする赤く輝く棘、そして強力な爪のある2本の前腕を持ちそびえ立つ恐竜のように見える。
キング・モガルは熱帯のジャングル奥深くに住み、異様に深い湖の底で静かに眠っている。伝説によるとモガルは世界そのものから生まれ、食料やスポーツのために人型生物の狩られ強奪された時代の結果として生じた無数の動植物の霊魂からか、世界の最初の帝国の1つを滅ぼした古代の黙示録あるいは戦争において殺害された無数の魂から、形作られている。実際の原因が何であろうと、これらの伝説におけるモガルの誕生は同じものに見える――他のカイジュー、ロード・ヴァークロップスが噴火した火山から出てきた直後、モガルが立ち上がってこの“三ツ頭の悪魔”に対抗し、ヴァークロップスをほぼ殺しきったその大きな戦いの工程において国全土を荒廃させた。モガルは“星の巨人”アグマザールを含む1ダースもの他のカイジューを圧倒したという噂があり、現在存在する唯一死んでいないカイジューと思われている。
モガルが歌に対して特に独特の関心を示すという奇妙な事実は注目に値する。このカイジューへの悲しげな頌歌1曲で都市を救うことができる熟練した歌手、あるいは自らの作品を使って巣からこの怪物を目覚めさせ送り込み大暴れさせる復讐に燃えたバードの伝説はカイジューの攻撃の歴史のある沿岸地域に広く知られており、そのような地方では最も破壊的なクリーチャーに影響を及ぼすこの能力のために有名な歌手は敬意を表されている。カイジュー学者は、歌がモガルの何らかの原始の出来事の記憶に染み渡るのだと考えているが、歌に対するこのカイジューの反応の原因はこのカイジュー独自のものである。