高度に霊的なクリーチャーにして世界の最も大きな秘密を保つもの、トリアイは女性の蜂のような予言者であり、誰もが欲しがる占術と予言の能力を持つ。そのサイズと見た目は大枠で人間の姿をしているが、トリアイは文明社会から離れたところにおり、その奇妙な儀式を好み、可能であれば近くの社会にある陰謀に注意深く目を光らせようとする。神秘主義の奇妙な雰囲気を持つものの、トリアイはそれでもなお驚くほどに美しく、そのスラリとした肉体は巨大な蜂の醜い振る舞いにもかかわらず、素晴らしく優美に見える。
険しい場所にあるトリアイの巣が近くにある居住区では、しばしば選ばれた市民をこのクリーチャーを招くために送り出す。これは居住区の収穫高やその住民の繁栄、兵士の能力などを向上させる助けとなる洞察を、賢い予言者から得られることを願ってのことだ。トリアイはほとんどの人型生物の用件にほとんど興味を持たないが、金銭や肉体的な男性の配偶者を迎え子供を産むことを目的に予言を行う。全てのトリアイは女性であり、クイーンはコロニーを繁栄させるために男性の人型生物と交配しなければならない。最近コロニーが適切な配偶者の申し出を受けていない場合、トリアイは自らのところにやってきて残りの人生を彼らとともに過ごす若い男性の志願者を集めるために、近くの居住地域に訪れることもある――トリアイとともに過ごすことは選ばれた男性をこの種族の奇妙な秘密の多くにさらされることになるため、彼女ら予言者は彼らが一度入った後は二度とトリアイの領域から離れることができないようにする。男性の配偶者の生活は快適で贅沢なものだが、彼らはトリアイ・クイーンの栄養価の高い蜂蜜(この分泌物はメロープと呼ばれる)の精神に及ぼす効果がもたらす心地よいトランス状態のまま日々を過ごす。その責務を果たし続けることができないほどに年老いてしまうと、その男性は深き無感覚の眠りに落とされ、そうするとすぐにトリアイは痛みを感じさせることなく、その年老いた配偶者の肉体を貪り食う。トリアイは一般に人型生物との結婚に精神的なつながりを持たず、彼らを繁殖にのみ使用する――例外は存在し、特にクイーンではないトリアイは卵を産むことはないが、どうにかして望む結婚を選ぶことがある。クイーンのみが卵を産むことができる。一般的なクイーンはその人生において400から500もの卵を産み落とす。一般的なトリアイの人生は、戦闘で死ぬことがなければおよそ200年である。
トリアイは特に霊的なものをシーアとして選ぶ。シーアは謎めいた予言を探り当てる儀式を行う、コロニーの一員である。彼らシーアはメロープを飲み、自然の中にある様々な紋様を解析するために森や山を旅するという、霊的な幻覚から意味を引き出す。トリアイは通常の蜂のコミュニケーションや構造の紋様に特に敬意の念を抱く。彼らがメロープにより引き出される霊的な旅を経験する間に、しばしば一心に観察する紋様であるからだ。トリアイが通常の蜂やジャイアント・ビーとの間に持つ絆はこのことを超えたところにあるが、多くの強力なトリアイは自らの家を守る場合のように、助けが必要になるとこの種の蟲を呼び出す能力を持つ。トリアイは極端に縄張り意識が強く、侵入者や彼らの縄張りに侵入してきた他のクリーチャーと激情のままに戦う際には通常の禁欲的な振る舞いを取りやめる。多くのトリアイ・コロニーは何千年もの血統を辿ることができ、その迷路のような巣の隠された墓場の中には広大な資料が収納されている。トリアイの巣はその小さな親戚である蜂の巣に似ているが、より様々な流儀と大きさの元に作られている。トリアイは彼らがどこでも飛行するため、二本脚の強盗が侵入できないように高いところに最も重要な部屋を作る傾向がある。
その能力を用途に応じ専門化するように、様々な姿とサイズを持つトリアイがいる。特定のトリアイ社会の中の個々のトリアイの役割は、幼虫としての時を何ヶ月か過ごし、さなぎという青年期において年長者に選択されることになる。その役割が決定されると、若いトリアイは「母」により配置され、この巣が独立した任務に就けるように、その役割をこなす年長者から訓練を受ける。多くのトリアイはその人生において戦闘を目にすることはなく、シーアの口述予言を由来とする聖典を記録したり、トリアイが食事とする作物を育て動物を飼育したり、世界中の宝石商に知られる冠や首飾りその他の装飾品を作ったりして過ごす。トリアイはあらゆる種類の希少金属に強い興味を示す。彼らはこの種族の情熱と想像力に例示される才能を活用して、その希少金属の合金を複雑な方法で活用する。彼らは外の社会と定期的な交易を行うことはない。ただし必要な素材の入手を妨げるような抗争や戦争など、緊急の必要がある場合は例外となる。
トリアイ・クイーンによって作り出される魔法の蜂蜜、メロープは非常に多くの超常能力を持つ。トリアイの中でさえ、メロープを飲む効果は特筆するほどに多種多様である。1体のトリアイに渡されるメロープの量がトリアイを安らかなまどろみに陥らせることもあれば、他のものが同量のものを飲めば、止まることを知らない怒りの発作を引き起こすかもしれない。トリアイの特定の種類に対するメロープの効果は、トリアイのデータ・ブロックに記載されている。
トリアイでないものに対して、メロープは通常、強いアルコールと同じ効果を及ぼす。この分泌物は意志の弱いものには中毒性があり、メロープに依存するものはすぐにこの中毒に支配され、巣の中の奴隷となる運命にある従者となる。トリアイでないものに対して作り出したメロープをより優れた効果を及ぼす能力を持つと主張するトリアイもいるが、そのような主張はほとんどのトリアイの巣によって冒涜と背信の間にあるものだと見なされる。
経験点153,600
秩序にして中立/超大型サイズの人型怪物
イニシアチブ +4; 感覚 暗視60フィート、ディテクト・シークレット・ドアーズ、トゥルー・シーイング、夜目; 〈知覚〉+37
アーマー・クラス 33、接触8、立ちすくみ33(+25外皮、-2サイズ)
ヒット・ポイント 312(25d10+175); 高速治癒10
頑健 +15、反応 +14、意志 +21
防御能力 メロープの覆い; 完全耐性 [音波]、毒; 抵抗 [強酸]20; 呪文抵抗 29
移動速度 30フィート、飛行50フィート(良好)
近接 +2アクシオマティック・ライト・メイス=+35/+30/+25/+20(2d6+11/19~20)、針=+27(2d8+4/19~20、加えて“毒”)
接敵面 15フィート; 間合い 15フィート
特殊攻撃 ソルジャー産出、メロープ射出
擬似呪文能力 (術者レベル20; 精神集中+29)
常時―ディテクト・シークレット・ドアーズ、トゥルー・シーイング
回数無制限―グレーター・スクライング(難易度26)、スピーク・ウィズ・デッド(難易度22)、ディテクト・ソウツ(難易度21)、デイライト、ニュートラライズ・ポイズン、リムーヴ・ディジーズ
3回/日―マス・キュア・クリティカル・ウーンズ、ジャイアント・ヴァーミン(8体のビーまたは6体のワスプ)、呪文高速化スロー(難易度22)、チャーム・モンスター(難易度23)、ファインド・ザ・パス、ポイズン(難易度23)、レストレーション
【筋】28、【敏】11、【耐】25、【知】20、【判】21、【魅】28
基本攻撃 +25; 戦技ボーナス +36; 戦技防御値 46
特技 《イニシアチブ強化》、《鋭敏感覚》、《擬似呪文能力高速化:スロー》、《クリティカル強化:針》、《クリティカル強化:ライト・メイス》、《クリティカル熟練》、《攻防一体》、《上級抵抗破り》、《戦闘発動》、《抵抗破り》、《鋼の意志》、《鋼の意志強化》、《武器熟練:ライト・メイス》
技能 〈交渉〉+34、〈呪文学〉+30、〈真意看破〉+34、〈知覚〉+37、〈知識:宗教〉+30、〈知識:神秘学〉+30、〈はったり〉+34、〈飛行〉+28、〈魔法装置使用〉+34
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体または共棲集団(クイーン1、シーア3、ソルジャー11~20、およびジャイアント・ビー3~30)
宝物 ×2(+2アクシオマティック・ライト・メイス、その他の宝物)
メロープ射出(超常)/Launch Merope トリアイ・クイーンは1回の標準アクションとして、下半身の分泌腺から60フィート直線状にメロープの激流を射出することができる。この能力を使用する際、トリアイ・クイーンは自らが放つメロープを制御することができ、これによってメロープに触れたものを傷つけるか治療するかを選択することができる。トリアイ・クイーンが傷つけるためにメロープを作ることにしたなら、この効果の範囲にいる全てのクリーチャーは20d8ポイントの[強酸]ダメージを受ける(反応セーヴ難易度29により半減)。加えて、この効果の範囲にいた全てのクリーチャーは1d4ラウンドの間よろめき状態となる(この反応セーヴに成功したものは1ラウンドで済む)。傷を癒やすために使用したなら、この範囲にいる全ての生きているクリーチャーは10d8ポイントのダメージを回復する。トリアイ・クイーンはこの能力を1d4ラウンドに1回使用することができる。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
メロープの覆い(超常)/Merope Coat トリアイ・クイーンは薄いメロープの層に覆われている。この覆いはトリアイ・クイーンに対して発動された呪文に対する魔法の障壁として機能し、彼女は常にスペル・ターニングの影響を受けているものとして扱う。この覆いは最大で8呪文レベル分まで機能する――呪文の効果が反射されたなら、この覆いは反射した呪文のレベルの合計だけ消費される。クイーンはこの覆いを1ラウンドに1呪文レベルの速度で再生させる。メロープの覆いが現在反射することのできるレベルを超えた呪文は反射されることはなく、メロープの覆いの値を0にまで減少させる。クイーンの呪文抵抗を通すことができなかった呪文は、この方法でメロープの覆いの性能を削減することはできない。
ソルジャー産出(超常)/Spawn Soldiers 1日に3回、1回の標準アクションとして、トリアイ・クイーンはワスプ(蜂)の大型のスウォームを産み落とすことができる。この能力は4つに分けられたワスプ・スウォーム(『Bestiary』275ページ)として働き、それぞれがトリアイ・クイーンに隣接したマスを全て占める。これらのスウォームはいかなるトリアイを傷つけることはなく、クイーンが移動するとともに移動し、彼女のそばから離れることはない。このスウォームは破壊されるか、スウォーム自身が自壊する1時間が経過するまで持続する。
毒(変則)/Poison 針―致傷型; セーヴ 頑健・難易度29; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d6【耐】、加えて1ラウンド間よろめき状態; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
トリアイのコロニーの中で最も強力な個体であるクイーンは聖なる予言者であり、生命の生産者であり、コロニーの秩序を乱そうとするものを破壊するものである。彼女の子らから見れば、彼女は母と言うよりも親切な女族長のような存在である。トリアイ・クイーンはコロニーで唯一繁殖能力を持つ存在であり、それゆえにこの唯一の繁殖者が病気や飢え、戦争などの破壊的な打撃を受けて人口が激減することに対応することになる。クイーンはその肉体的な力と信仰の力の両方でシーアやソルジャーから崇拝されており、彼女はそのトリアイ社会の力、見識、魅力の最高の体現者となる。クイーンはあまりにも忙しく、トリアイの巣にきた客をもてなすこともできないことが多い。彼女の顔を垣間見たものは彼女の美しさと優美さに心を奪われてしまい、彼女のそばにいることができるだけで多くのものが彼女に付き従うだろう。しかしクイーンとの親交を楽しむことのできるものはほとんどおらず、そのわずかなものは巣の最高の戦士と神官(ソルジャーとシーアの中で卓越した技量を持ち高い、忠誠心を示すもの)から熟慮の上で選ばれる。
トリアイのコロニーは1体のクイーンしかいないものがほとんどだが、極端に大規模であったり広範囲に及ぶ巣に同時に3体までのクイーンがいることが知られている。トリアイ・クイーンは巣の中の最大権力者であり、コロニーの発展に関する主要な決定のほとんどを行う。最も裕福でもっとも尊敬された来訪者だけがこのいつも忙しいクイーンに謁見することができる。このような来訪者が巣の周りで行う職務は、小さな王国の他の支配者に似ている。彼らはその最大の関心事についてのみ謁見することができる。それにはトリアイ・クイーンの興味を刺激しシーアの不可解な予見がほぼ必要となるが、クイーンのみが執り行うことのできる真なる占術が必要となることなのだ。
信仰に関する仕事や組織を運営する仕事を行っていないとき、トリアイ・クイーンは個人的な部屋の中にしばしばこもり、男性の配偶者と横になり、卵を温め、その子らを心配し、毎日巣の中で使用するメロープを大量に作り出す。配偶者はほとんど常にクイーンのすぐ近くにいるため、彼らは注意深く選択される。配偶者はその資格を得るために脆弱なものであってはならず、にもかかわらず暗殺者や強盗との衝突を回避することを好むことが多い。
トリアイ・クイーンは産み落とした卵を、蝋でできた彼女の部屋の壁にある黄金の小部屋に横たえておく。トリアイの卵は完全なトリアイの形になる前にいくつかの成長段階を通っていく――その成長の最も長い段階は幼体段階である。これはトリアイの形質を決める最も重要な段階となる。ほとんどの幼体は成長の間メロープを受け取るが、彼女の力が高みにあるときには、トリアイ・クイーンは1体の幼体をその後継者に選び、ロイヤル・メロープと呼ばれる、秘密のメロープ腺からしみ出た特別なものをその個体に食べさせる。このどろりとしたゼリーのような物体は幼体の力を強めその体躯を大きく育てることになる。そしてさなぎになりそこから出てきたときには、そのものは完全なトリアイ・クイーンとなる。
母なるクイーンはその後継者に、コロニーを支配する方法と共に探し当てる方法を授ける。後継者はここで選択肢を与えられる――自分が生まれたコロニーに止まりこの巣を将来発展させていくのか、友好的なコロニーを樹立するために自らここを出て行くのか。後者を選んだなら、残されたクイーンは他の後継者を生まねばならない。避けられない状況によって余計に手間がかかると考えることはない。クイーンは出て行った後継者を自らを見捨てた娘と考えることはなく、このコロニーから道のつながった将来の仲間と捉える。
通常のメロープを食べて育った幼体はソルジャーかシーア、もしくはトリアイ社会の他の補助メンバーとなる。幼体段階ではより傷つき影響を受けやすいが、トリアイの幼体はいくつかのまだ孵化していないトリアイの小部屋を見つける軽率な侵入者に脅威を与える。難易度15の〈知覚〉判定か〈知識:自然〉判定に成功したクリーチャーは、巣の蝋壁に埋め込まれた幼体に気付く。孵化していないトリアイの幼体は小部屋の壁の外側で起きる騒ぎに気付くことができ、この滋養のある侵入者を捕食するために小部屋から飛び出してくる。幼体の小部屋の5フィート以内に入った全てのクリーチャーは難易度15の反応セーヴに成功すれば、この幼体の体内への侵入を避けることができる。体内に侵入されたクリーチャーは毎ラウンド難易度15の頑健セーヴを行い、失敗すると1d2ポイントの【耐久力】ダメージを受け眠りに落ちる――幼体が捕食することによる追加の【耐久力】ダメージは、犠牲者を目覚めさせることはない。捕食を続けそのクリーチャーにくっついたままの幼体は、斬撃武器で切り取る(この行為は付着した幼体1体ごとに1d4ポイントのダメージを与え、難易度20の〈治療〉判定が必要となる)か幼体に[氷雪]ダメージを与える(幼体に覆われたクリーチャーも半分のダメージを受ける)ことで取り除くことができる。リムーヴ・ディジーズや同種の効果によって、宿主からトリアイの幼体を殺すことができる。
経験点12,800
秩序にして中立/中型サイズの人型怪物
イニシアチブ +5; 感覚 暗視60フィート、ディテクト・シークレット・ドアーズ、夜目; 〈知覚〉+27
アーマー・クラス 25、接触15、立ちすくみ20(+10外皮、+5【敏】)
ヒット・ポイント 133(14d10+56)
頑健 +8、反応 +16、意志 +15
完全耐性 [音波]、毒; 抵抗 [強酸]10; 呪文抵抗 22
移動速度 30フィート、飛行60フィート(良好)
近接 +2クオータースタッフ=+16/+11/+6(1d6+4)、+2クオータースタッフ=+16/+11(1d6+3)、針=+11(1d8+1、加えて“精神針”)
特殊攻撃 メロープ摂取
擬似呪文能力 (術者レベル14; 精神集中+22)
常時―ディテクト・シークレット・ドアーズ
回数無制限―カーム・エモーションズ(難易度20)、サウンド・バースト(難易度20)、ディテクト・ソウツ(難易度20)
3回/日―インヴィジビリティ・パージ、シンボル・オヴ・スリープ(難易度23)、ディヴィネーション、ミスディレクション(難易度20)、ロケート・オブジェクト
1回/日―トゥルー・シーイング、ビー招来(5レベル、1d3体のジャイアント・クイーン・ビーまたは1d4群のワスプ・スウォーム)
【筋】14、【敏】20、【耐】19、【知】19、【判】22、【魅】27
基本攻撃 +14; 戦技ボーナス +19; 戦技防御値 31
特技 《鋭敏感覚》、《軽妙なる戦術》、《神速の反応》、《戦闘発動》、《二刀流》、《二刀流強化》、《迎え討ち》
技能 〈交渉〉+22、〈呪文学〉+18、〈真意看破〉+24、〈知覚〉+27、〈知識:神秘学〉+18、〈はったり〉+22、〈飛行〉+26、〈魔法装置使用〉+22
言語 共通語、トリアイ語、森語
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、2体、または3体
宝物 ×2(+2クオータースタッフ、メロープ3服分、その他の宝物)
メロープ摂取(超常)/Merope Consumption 1日3回、1回の標準アクションとして、トリアイ・シーアは1d6+3ラウンドの間自らの神秘の力をさらに引き出すために、メロープ1服分を消費することができる。メロープを消費したラウンドの後から、トリアイ・シーアはアーマー・クラスと近接攻撃によるダメージに【判断力】修正値(ほとんどのトリアイ・シーアは+6)に等しい洞察ボーナスを得る。
精神針(超常)/Mind Sting トリアイ・シーアにより刺されたものは難易度21の意志セーヴに成功しなければ、1d4ラウンドの間混乱状態となる。これは[精神作用]効果である。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
その魅惑的な美しさからと同様に知恵と助言からも求められる存在、トリアイ・シーアは彼らのコロニーで最も精神的に優れた才能を持つメンバーである。未来を予言することと悲惨な状況においても最も理にかなった方法で決める事に関する卓越した能力によって、彼らは他のトリアイだけでなく、来訪者や他の社会のものから尊敬を受ける。シーアは生まれながらにして、その禁欲的なまでの謙虚さを授かっている。それでもなお、彼らが聴衆に予言を授ける前には捧げ物を期待することがほとんどだ。彼らの捧げ物は通常、華美な宝飾品や相応の黄金からなる。しかし人型生物の男性ないし女性の配偶者の友人を求めるシーアもいる。このようなもの達の多くは、この魅惑的なシーアに喜んで好意を示す。
彼らの戦闘能力は主として魔法の力によるものであり彼らは一目見ると細く華奢に見えるが、シーアは全てのトリアイの中でも特徴的な腕力と回復力を持つ。
トリアイ・シーアはコロニーの巣における多くの瞑想用の部屋から1つを選び、その時間のほとんどを瞑想して過ごす。そのクイーンのメロープの大部分をその占術能力を高めるために使用しながら、シーアはコロニーの問題に対する最高の解決法をじっくりと思案し、しばしばクイーンにとって精神的な政治上の評議会として行動する。特定の来訪者の裕福な集団がトリアイ・シーアの助言を求めてきたならば、この予言者評議会は難しい予言を解読するためにその力を組み合わせる。
トリアイ・シーアは頭から足先まで6フィート(約1.8m)で、その重量は150ポンド(約68kg)。トリアイ・シーアは彼女の種の中でも無視できない存在としてその姿を見せる。自らのクイーンを守ることにより卓越するために、トリアイ・シーアはモンクやローグのレベルを持つことが多い。トリアイのオラクルやソーサラーも比較的よく見られる――そのようなトリアイはその魔法能力により、自らの巣で特に重宝される。
このクリーチャーは上半身は女性の体だが下半身は蜂のものだ。彼女はロングボウを身につけ、それへの尋常ではない技術を修めている。
経験点1,200
秩序にして中立/中型サイズの人型怪物
イニシアチブ +3; 感覚 暗視60フィート、夜目; 〈知覚〉+9
アーマー・クラス 17、接触13、立ちすくみ14(+3【敏】、+4鎧)
ヒット・ポイント 42(5d10+15)
頑健 +4、反応 +7、意志 +5
完全耐性 [音波]、毒
移動速度 30フィート、飛行60フィート(良好)
近接 針=+10(1d8+7、加えて“毒”)
遠隔 コンポジット・ロングボウ=+8(1d8+5/×3、加えて“毒”)または《速射》=+6/+6(1d8+5/×3、加えて“毒”)
特殊攻撃 メロープ摂取
【筋】20、【敏】17、【耐】16、【知】12、【判】13、【魅】15
基本攻撃 +5; 戦技ボーナス +10; 戦技防御値 23
特技 《近距離射撃》、《精密射撃》、《速射》
技能 〈威圧〉+10、〈隠密〉+9、〈生存〉+9、〈知覚〉+9、〈飛行〉+13
言語 共通語、森語
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 2体、部隊(3~8)、または小集団(ソルジャー9~20、3~5レベルのレンジャー2~4 、4~6レベルのローグ1~2、および5~8レベルのファイターの指揮官1)
宝物 標準(チェイン・シャツ、コンポジット・ロングボウ[【筋】+5]とアロー20本、メロープ1服分、その他の宝物)
メロープ摂取(超常)/Merope Consumption 1日1回、1回の標準アクションとして、トリアイ・ソルジャーは1d6+3ラウンドの間自らの戦闘能力をさらに引き出すために、メロープ1服分を消費することができる。メロープを消費したラウンドの後から、トリアイ・ソルジャーは攻撃ロールとセーヴィング・スローに+2の洞察ボーナスと、高速治癒3を得る。
毒(変則)/Poison 針または矢―致傷型; セーヴ 頑健・難易度15; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d2【筋】; 治癒 1回のセーヴ成功。 1回のフリー・アクションとして、トリアイ・ソルジャーはこの毒を吹きかけることで矢に毒をかけることができる。このセーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
トリアイのコロニーとその宝物の守護者であるトリアイ・ソルジャーは巣の防衛の背骨を形成する。巣の周囲を巡回していようがクイーンやシーアを攻撃するものから守っていようが、ソルジャーはコロニーの生き残りを確保する重要な存在であり、トリアイ人口の大部分を占めることも頷ける。シーアやクイーン種のような精神的な強靱さはないが、ソルジャーは特記すべき俊敏さと弓の技術を持つ。シーアの瞑想室やクイーンの巨大な私室のような重要な部屋へ至る外部の扉に護衛は駐留し続け、任務により巣壁の外に出向くときには、彼らは巨大な部隊を作って移動を行う。
トリアイ・ソルジャーの針はジャイアント・ビーのものに似た強力な毒を有しており、ソルジャーは自分の武器にその毒を簡単に塗布することができる。ほとんどのソルジャーは弓を持つが、彼らは若い時期に多くの近接武器と遠隔武器の訓練を済ませており、中でもソードとハンマーの感覚を好む。その種類に拘わらず、トリアイの武器と鎧は全て特別にあつらえたもので、鋼鉄で作られ黄金や琥珀色の宝石による複雑な装飾で飾られている。トリアイ・ソルジャーは戦士だけでなく職人としての才能を持つことが多く、ほとんどのものが戦闘で身につける自らの武器を作る。
彼らの生まれたコロニーではシーアよりも極端に多いソルジャーがいるため、トリアイ・クイーンはソルジャーに対して控えめにメロープを供給する。彼らはトリアイ文化に欠かせない神聖な直感を引き起こすためにメロープを使用することはできず、その代わりに戦場における度胸や勇猛なる力を奮い立たせる。トリアイ・ソルジャーがメロープを摂取するとき、その反応は素早くなり、その感覚は鋭くなり、そして乱れた呼吸は回復する。そのためほとんどの個体は切迫した必要性に駆られたときのために、提供された一服をとっておく。状況が特に厳しいときには、トリアイ軍の指揮官はその兵士全てにメロープを一度に消費することを命じることもある。これによりこの軍隊は戦場の流れを変えるために、その一団に最後の力を爆発させるのだ。
トリアイ・ソルジャーはやせたトリアイの姉妹のほとんどに比べればがっしりとしており、平均的な個体の重量はおよそ200ポンド(約90.7kg)で、頭から足先まで6フィート(約1.8m)ほど。