トリックスターは彼らが姿を見せたいと思った時だけ目に映る。彼らは通常誰もその影響を感じることなく、王も小作人も同様に操る。技術と機知を頼りとするキャラクターは、トリックスターの道に魅力を感じる自分に気付くだろう。この英雄の神話パワーを用いると、ほとんどのものが不可能だと思うような作業をこなすことができる。彼らはいかなる壁も登り、いかなる水流でも泳ぎ、監視する護衛のほとんどの目にもつかずに動くことができる。敵を攻撃する時には、並ぶもののない正確さでそれを実現する。
役割:パーティにおけるトリックスターの役割の1つはごまかしと制御だ。敵を肉体的にも心理的にも混乱させる能力を、君は修得することができる。少々の言葉遊びと曲解を用いて、君の指示した通りに街全体や国さえも操ることができる――しかしそうすべき時には、君はいつだって影からの短剣に手を伸ばすことができる。
クラス:技能に関わるクラスに属するものならば、誰であれ良いトリックスターになるだろう。また遠隔戦闘や魔法による虚言に深く関わるものも適している。アルケミスト、バード、ローグはみな、トリックスターにうまく適合する能力を持っている。ガンスリンガー、モンク、レンジャーも、トリックスターに存在する少なからぬ選択肢を興味深いと思うだろう。
ボーナス・ヒット・ポイント:トリックスターの階梯を得る毎に、君は4ボーナス・ヒット・ポイントを得る。これらのヒット・ポイントは累積し、ヒット・ダイス全体や他のデータに影響を及ぼさない。
階梯を得るたびに、君は以下の能力を得る。
トリックスターの武技/Trickster Attack:以下の能力から1つを選択すること。一度選択すると、以後変更できない。
恐るべき投擲(変則)/Deadly Throw:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、投擲武器あるいは錬金術アイテム1つを取り出し、それを用いて遠隔攻撃を1回行うことができる。この攻撃は機会攻撃を誘発しない。恐るべき投擲を行う際、君は攻撃ロールを2回行い、より高い結果を用い、そのロールに君の階梯を加えること。攻撃が外れると、投擲した武器あるいは錬金術アイテムは射程に関わらず目標の隣接したマスに着地する。
死点打ち(変則)/Surprise Strike:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、近接攻撃もしくは30フィート以内の目標に対する遠隔攻撃を1回行うことができる。この攻撃はこのラウンドで君が行う他の全ての攻撃に追加して行われる。君が死点打ちを行う際、目標はそのクラス特徴や能力に関わらず立ちすくみ状態として扱われる。また、君はこの攻撃ロールに君の階梯を加える。この攻撃によるダメージは全てのダメージ減少を無視する。
機動攻撃(変則)/Fleet Charge:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、自分の移動速度まで移動することができる。この移動の任意の地点で、君は最も高い攻撃ボーナスを使用して、近接攻撃もしくは遠隔攻撃1回を行うことができる。この攻撃ロールには君の階梯を加える。この攻撃はこのラウンドに君が行う他の攻撃に追加する形で行われる。この攻撃によるダメージは全てのダメージ減少を無視する。
道能力/Path Ability:第1階梯と以後の各階梯の時点で、トリックスターの道能力一覧もしくは共通道能力一覧から新しい道能力を1つ選択すること。一度選択すると以後変更できない。特記無い限り、各能力は1回だけ選択することができる。クラス能力や最低神話階梯など、能力には前提条件のあるものもあり、それらを選択するにはその前に前提条件を満たさなければならない。
最高のトリックスター(超常)/Supreme Trickster:第10階梯の時点で、君が神話級でない敵に攻撃ロールを行う際、敵は例え立ちすくみ状態にならない能力を持っていたとしても、常に立ちすくみ状態として扱われる。1ラウンドに1回、神話級の敵に対する対抗技能判定で出目20をロールしたなら、君は神話パワーを1回分回復する。
君は以下の道能力を全ての階梯において選択することができる。
あり得ぬ手品(超常)/Improbable Prestidigitation:君は〈手先の早業〉判定を用いて、グラヴ・オヴ・ストアリングに似た個人用の外次元界の空間に物体を隠し、取り出すことができる。君はこの判定に出目10あるいは出目20を選択することができる。この空間は階梯毎に1立方フィートまでの物体を収めておくことができる。ポーションやダガーと同様の大きさのアイテムは、難易度20の〈手先の早業〉判定に成功すれば収めたり取り出したりすることができる。大体片手武器のサイズのアイテムの場合、難易度は25に増加する。アイテムを収めるには即行アクションが、取り出す場合には移動アクションが必要となる。即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、この外次元界の空間から任意の数のアイテムを取り出すことができる。
遠隔装置無力化(変則)/Ranged Disable:標準アクションとして、君は投擲武器や間合いのある武器を使用して装置を無力化するために〈装置無力化〉判定を試みることができる。投擲武器を使用する場合、この能力の間合いは30フィートとなる。そうでなければ、その間合いは武器の間合いによって決まる。君はこの判定に-5のペナルティを受け、例え通常なら出目10を選択することのできる能力を持っていたとしても出目10を選択することはできない。君は神話パワーを1回分消費することで、この-5のペナルティを無視し、攻撃の代わりにこの判定を試みることができる(すなわち、全力攻撃の一部や機会攻撃として使用することができる)。
朧の呪芸(超常)/Ghostly Performance:君がバードの呪芸を使用する際、君は効果を維持するためにアクションを消費する必要は無い。これにより君は麻痺状態や朦朧状態であっても呪芸を維持することができるようになる。しかし依然として、気絶状態や死亡状態になると呪芸は終了する。君が呪芸を開始すると、目標が君や芸に気付いているかどうかに関係なくその効果は継続する。呪芸が終了した後、その効果は君の階梯に等しいラウンドだけ持続する。この延長期間は、《持続する呪芸》のような君の呪芸の持続時間を増加させる他の能力と累積する。この能力を使用しても、君が一度に起動できる呪芸の数は変化しない。
確実な技能(変則)/Assured Skill:必要な時に、君は技能を用いてほぼ確実に成功する。技能判定の前にフリー・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、技能判定を2回ロールしてより高い結果を選択し、結果に自身の階梯を加えることができる。
確実な一呑み(変則)/Assured Drinker:戦闘においてさえ、君が飲み干すことを誰も止めることはできない。エリクサー、エキス、ポーションを飲む際、君は機会攻撃を誘発しない。即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、エリクサー、エキス、ポーションを取り出して飲み干すことができる。
影の中の隠身(変則)/Shadow Stealth:君が闇の中にいるならば、〈隠密〉判定にペナルティを受けることなくそのような範囲の中を完全な移動速度で移動することができる。移動アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、グレーター・テレポートを使用したかのように100フィート以内にある別の暗所へ瞬間移動することができる。ただし君から到着地点に効果線が通っていなければならない。
壁走り(変則)/Wall Run:移動する際、君は床同様に垂直な面を通り抜けることができる。水平面で移動を終了しない場合、君は(〈登攀〉技能を用いて手で支えるなど)他の能力でその場に留まることができない限り移動の終わりに落下する。垂直面は君の重量を支えることができるものでなければならない――例えば、君は窓ガラスをこの効果で通過することはできない。
聞きかじった道(超常)/Path Dabbling:他の神話の道から道能力を1つ選択する。その道能力にある他の制限は、最低階梯も含めて全て満たさなければならない。
技能の代用(変則)/This Might Just Work:君は訓練による能力と生来の技術を組み合わせることに熟達している。君はクラス技能による技能判定を試みる際、代わりに同じ能力値修正を用いる別の技能を代わりに用いることができる。例えば、君は〈隠密〉判定の代わりに、同じ【敏捷力】を用いる〈軽業〉判定を用いることができる。君はこの判定に-5のペナルティを受け、出目10や出目20を選択することはできない。ある作業に適用するのはあり得ない技能の場合には、GMはこの能力の使用を拒絶してもよい。
究極の隠密(変則)/Supreme Stealth:鋭敏嗅覚、擬似視覚、振動感知から1つを選択すること。クリーチャーは選択した感覚を使用して君を自動的に識別することはできず、通常通り〈知覚〉判定が必要となる。擬似視覚を選択したならば、この能力は非視覚的感知にも適用される。君はこの能力を3回まで選択することができ、そのたびに異なる感覚を1つ選択すること。
驚異的な装置無力化(変則)/Astounding Disable:君は、罠を解除したり鍵を開けたりするために行う〈装置無力化〉を移動アクションで行うことができ、機会攻撃を誘発しない。
驚愕の回避(変則)/Deadly Dodge:即行アクションとして君は神話パワーを1回分消費することで、君はアーマー・クラスに+4の回避ボーナスを得る。このボーナスは君の次のターンの開始まで持続する。持続時間の間、クリーチャーが君に対する近接攻撃を外すたびに、それは君からの機会攻撃を誘発する。君はこの時機会攻撃を行ってもよいし、君が隣接していて攻撃したクリーチャーの間合いにいる別のクリーチャー(君が選択する)を目標に変えさせた上でそのクリーチャーに攻撃を再ロールさせてもよい。この際ロールは最初の攻撃ロールと同じ修正値を用いる。
玄人はだし(変則)/Master Dilettante:君はどのようなことにも大まかに慣れ、いくつもの領域や活動に手を出してきた。君は未修得技能の判定全てに、君の階梯に等しい技量ボーナスを得る。君は本来であれば未修得では判定を行えない技能であっても、未修得の技能を用いて技能判定を行うことができる。
軽快なる滑空(変則)/Nimble Glide:落下する際、君はダメージを受けず立ったまま着地する。この能力を使用する際、君は1ラウンドに150フィートの速度で落下し、10フィート落下する毎に水平方向に5フィートまで移動することができる。
巨人泣かせ(変則)/Titan's Bane:君は自分よりも2段階以上サイズ段階の大きなクリーチャーの接敵面を、機会攻撃を誘発することなく通過することができる。また、君はそのようなクリーチャーのいるマスにとどまることができる。大きな敵のいるマスと場所を共有している間、君はそのクリーチャーが行う近接攻撃及び遠隔攻撃から遮蔽を得る上、君がそのクリーチャーに対して行う近接攻撃及び遠隔攻撃において、このクリーチャーは立ちすくみ状態であると見なされる。
心持たぬものの制御(超常)/Control the Mindless:君は精神のない人造およびアンデッドへの支配権を得ることができる。この能力には標準アクションを用い、目標の戦技防御値に対する〈知識〉判定を行わねばならない。精神のない人造には〈知識:神秘学〉判定を、精神のないアンデッドには〈知識:宗教〉判定を使用する。この判定がクリーチャーの戦技防御値以上となれば、君はそのクリーチャーへ1ラウンド持続する命令を与えることができる。難易度を5上回る毎に、君の制御は追加で1ラウンド持続する。そのクリーチャーの作成者もしくは制御するものは、同じようにこの能力を使用しない限り、この期間の間制御権を回復することはできない。この能力を使用する際に君が神話パワーを1回分消費するなら、制御の持続時間はラウンド単位ではなく分単位に増加する。
識別妨害(超常)/Thwart Detection:君は魔法による人造、呪文、罠のうち、特定のクリーチャーだけが通過したり範囲内で行動できたりするものを通過することができる。これには合言葉や特定の種別や物理的な特性を持つクリーチャーのみが無視できるよう設定された人造、呪文、罠(アラーム、グリフ・オヴ・ウォーディング、シンボル・オヴ・デス、フォービダンスなど)が含まれる。君はこの能力を使用するために人造、呪文、罠の存在に気付いていなければならないが、特定の特徴を知っている必要は無い。例えば、君は気付いていない罠を通過することはできない。君は特定のクリーチャーが範囲に入っても反応を起こさないように設定された、精神を持たない人造を騙すことができる。しかし例外なく侵入者を妨害するよう指定されている場合は騙すことができない。君は各効果毎に神話パワーを1回分消費することで、階梯に等しい数の仲間を共に連れて行くことができる。効果の範囲の外に出るまで、仲間は君の10フィート以内にいなければならない。
絶対平衡感(変則)/Impeccable Balance:手をかける場所や岩盤がどれほど小さくとも、君の目的には十分以上のものとなる。君は狭路を移動するために行う、全ての〈軽業〉判定に自動的に成功する。君が行う〈軽業〉判定は、移動しにくい場所や滑りやすい場所、傾斜、不安定な地面によるペナルティを受けることはない。君はペナルティ無くそのような地面を完全な移動速度で通り抜けることができる。加えて君は、足払い戦技に対する戦技防御値に+10のボーナスを得る。
説得力のある顔貌(超常)/Persuasive Countenance:君に対する態度が悪くても中立的であるクリーチャーと遭遇した時、その態度は1段階よいものとなる。クリーチャーの態度が最初から協力的である場合、君は〈威圧〉もしくは〈交渉〉判定に+5のボーナスを得てそのクリーチャーに要請を行うことができる。
戦場でのペテン(変則)/Combat Trickery:おどけと偽りを用いて、君は敵を望む場所に移動させることができる。君は戦技ボーナスの代わりに〈はったり〉を用いて戦技判定を行うことができる。この判定の結果を隣接する全ての敵に適用し、敵毎にそれぞれ突き飛ばし、引きずり、位置ずらしのいずれかの戦技の効果を及ぼすこと。例えば、3体の敵が隣接している場合、君は判定を1回だけロールし、1体目には突き飛ばし、2体目には引きずり、3体目には位置ずらしを適用することができる。
脱出術の達人(超常)/Master of Escape:君は君の移動やアクションを制限する呪文や魔法の効果から解き放たれるために〈脱出術〉技能を使用することができる。君が押さえ込まれた状態、絡みつかれた状態、組みつき状態、麻痺状態、朦朧状態、よろめき状態のいずれかを与える呪文もしくは効果の対象となった時、1ラウンドに1回フリー・アクションとして、〈脱出術〉判定を用いてこれらの状態を終了させようと試みることができる。この判定の難易度はこの状態を及ぼす呪文もしくは効果のセーヴ難易度に等しい。成功すれば、これらの状態の1つ(君が選択する)を終了させる。しかしこれにより君は、(例えば、ウェブやブラック・テンタクルズなどを通過することによって生じる)同じ発生源からの同様の効果に完全耐性を得るわけではない。その呪文もしくは効果がセーヴィング・スローを行えない場合、君はこの能力を用いてそれらの状態を終了させることはできない。
跳弾(変則)/Ricochet:クリーチャーが君の遠隔攻撃から遮蔽を得ている場合、君は近くの面に攻撃を反射させ、その地点を目標のアーマー・クラスに与える遮蔽ボーナスを決定する際の起点と見なすことができる。目標がどのマスを占めているかを知っているならば、君はこの能力を使用することで完全遮蔽を得ているクリーチャーを攻撃することができるが、その攻撃には依然として50%の失敗確率が適用される。
手下鼓舞(変則)/Inspire Minions:君が士気ボーナスもしくは技量ボーナスを与えるために呪文やバードの呪芸その他のクラス特徴を使用する際、君より4ヒット・ダイス以上少ないクリーチャーへのボーナスが2だけ増加する。例えば、君が6レベルのバードで勇気鼓舞の呪芸を使用するならば、2ヒット・ダイス以下のクリーチャーは[恐怖]へのセーヴに(+2ではなく)+4の士気ボーナスと攻撃ロールと武器ダメージ・ロールに対して(+2ではなく)+4の技量ボーナスを得る。
道化(超常)/Clown:標準アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、ヒディアス・ラフター呪文のようにクリーチャー1体を制御不能なほどに笑わせることができる。この効果に対するセーヴィング・スローの難易度は10+君の階梯+君の【魅力】修正値に等しい。君が戦闘中以外でこの能力を使用する場合、君は階梯毎に半径10フィートの爆発の範囲内にいるクリーチャー全てに効果を及ぼすことができる。
動揺知らずの技能(変則)/Unwavering Skill:たとえ脅威にさらされていたり、危険な状況であったとしても、君はクラス技能を使用した判定で常に出目10もしくは出目20を選択することができる。君は本来ならば出目10や出目20を選択できない技能に対しては、この能力を使用することはできない。
トリックスターの武技追加(変則)/Additional Trick:トリックスターの武技から追加で1つを修得する。君はこの能力を2回選択することができる。
防御的移動(変則)/Defensive Move:1ラウンドに1回、君は敵1体を指定することができる。君が指定した敵の接敵面を通過しようと試みるのでない限り、君の移動(と伏せ状態からの起き上がり)はその敵から機会攻撃を誘発しない。君がその敵の接敵面を通過する際は、君は依然として機会攻撃を誘発しない為の〈軽業〉判定を試みることができる。君はこの能力を複数回選択できる。追加で選択するたびに、移動の際に追加で敵を1体指定することができる。
魔法移し替え(超常)/Transfer Magic:君の神話的な本質により、君はお金を奪うのと同程度の容易さで、他人から魔法を奪うことができる。標準アクションとして神話パワーを1回分消費することで、君は近接接触攻撃で起動している魔法の効果を目標のクリーチャーから君に移すことができる。成功したなら、目標に効果を及ぼしている最も高いレベルの効果(同じレベルの効果が複数ある場合、ランダムに決定する)が君に移る。目標に及ぼされていた効果は終了し、君が元々の目標であったかのように残りの持続時間の間君に効果が適用される。君は標準アクションとしてこの効果を終了させることができる。これにより元の目標に効果が戻ることはない。(特定の種族のクリーチャーには効果を及ぼさないなどの理由で)移された魔法が君に効果を及ぼさない場合、解呪されたかのように即座に終了する。君はこの能力を使用して、ブレイサーズ・オヴ・アーマーの鎧ボーナスのように、魔法のアイテムから継続的なボーナスを移すことはできない。
魔法隠し(変則)/Subtle Magic:君が呪文を発動したり、呪文解放型もしくは呪文完成型の魔法のアイテムを起動する際、君は君を見ているものからの〈真意看破〉判定に対して〈はったり〉技能判定を試みることができる。この対抗判定に失敗したものは、君が発動した呪文が明らかな効果を持たない限り、呪文を発動したりアイテムを起動することに気付かない。加えて、君と君が手にした魔法のアイテム(ただしアーティファクトは除く)による魔法効果による魔法のオーラは識別されない。
魔法のアイテム強化(変則)/Enhance Magic Items:神話存在である君は、特定の魔法のアイテムの力を強化する。君がポーション、巻物、スタッフ、ワンドを使用する際、その術者レベルに君の階梯の半分を加える事。スタッフやワンドを使用する際、君はそのアイテムのチャージを消費する代わりに神話パワーを1回分消費することでそのアイテムを起動することができる。
無面目(変則)/No One of Consequence:君の神話的な本質は、他人の心と記憶から君を覆い隠す遮蔽となる。君を記憶することも、姿を思い起こすことも、君と交わしたはずの会話の内容を思い出すことも、君がいた時に行ったことを列挙することも、他のクリーチャーが必死になって行うほどのことなのだ。君とともに過ごした時間の詳細をじっくり思い出そうとするクリーチャーは、意志セーヴ(難易度10+君の階梯+君の【魅力】修正値)に成功しなければ、曖昧な内容以上のことを思い出すことはできない。加えて、君は永続的なノンディテクションの影響を受ける。術者レベルは君のキャラクター・レベル+君の階梯に等しい。君は即行アクションを消費することで、この効果をいつでも終了させることができる。
油断ならぬクリティカル(変則)/Treacherous Critical:君がクリティカル可能域をロールした時、君は追加ダメージを与える代わりにフリー・アクションとして戦技判定を試みることができる。そのようにするなら、君は通常通りクリティカル・ロールを行い、その結果に君の階梯を加えること。この結果が目標の戦技防御値以上となったなら、攻撃は通常通りダメージを与え、フリー・アクションとして裏技、武器落とし、位置ずらし、足払いのいずれかの戦技判定を目標に試みることができる。この戦技判定が効果を及ぼしたかどうかを決定する際、戦技判定にクリティカル・ロールの結果を用いること。
連続スリ(超常)/Crime Spree:戦闘以外において標準アクションを用いることで、君は他のクリーチャー達からアイテムを盗るために2回の〈手先の早業〉判定を試みることができる。ただしそれらの判定には-5のペナルティがつく。戦闘において標準アクションを用いて神話パワーを1回分消費することで、君は機会攻撃を誘発することなく、間合い内にいるクリーチャーを好きなだけ選択し、盗み取り戦技判定を試みることができる。
罠の理解(変則)/Trap Taker:君は魔法の罠を解除する際、〈装置無力化〉の代わりに〈魔法装置使用〉を使用することができる。〈魔法装置使用〉判定で罠の解除難易度を5以上上回ったなら、君は解除の代わりにその罠をそのままにしておき、君とその仲間だけが通過できるように変更しておくことができる。また君は、元の製作者や特定のクリーチャーに無害なように作られている罠を、それらに有効なように変化させることもできる。このようにして罠を変化させる際に神話パワーを1回分消費するなら、君は視線の通る100フィート以内の任意の場所にこの罠を移動させることができる。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第3階梯でなければならない。
完璧な嘘(変則)/Perfect Lie:嘘を吐く際、君は神話パワーを1回分消費することで、〈真意看破〉でも魔法でも真実と見分けにくい嘘とすることができる。明らかに嘘であることを証明すれば本当は嘘であることを明らかにするが、証拠が足りなければ、君の嘘は信じられたままである。
完璧な模倣(超常)/Perfect Mimic:君は全ラウンド・アクションとして〈変装〉技能を使用することができる。君が特定の個人を模倣する場合、その個人と仲のよい人物は君の変装を見破る際に、親密さによるボーナスを通常の半分しか受けない。君が個人を模倣して変装する際に神話パワーを1回分消費するならば、君は1マイルの効果範囲を持つディテクト・ソウツを使用したかのようにクリーチャーの心を読むことができる。これにより君はよりうまくその個人を真似ることができ、対抗〈変装〉技能判定に追加で+10のボーナスを得る。君の変装の目標は意志セーヴィング・スロー(難易度10+君の階梯+君の【魅力】修正値)に成功すれば、この能力におけるディテクト・ソウツを無効化することができる。
機知に富む皮肉(超常)/Sardonic Wit:君は雰囲気を明るくし憂鬱を振り落とす助けとなるタイミングを正確に知っている。移動アクションとして君は神話パワーを1回分消費することで、30フィート以内にいるクリーチャー1体から[精神作用]効果1つを取り除くことができる。この能力は持続時間が瞬間もしくは永続の効果には機能しない。
技能クリティカル(超常)/Critical Skill:技能判定で出目20をロールすると、君は並外れた成果を示す。通常、これにより達成するのに要する時間が半分で済む。その技能が通常であれば全ラウンド・アクションを要する場合、代わりに標準アクションを消費する。通常標準アクションや移動アクションを要する場合、代わりに即行アクションを消費する。通常なら即行アクションやフリー・アクションを要する場合、代わりに一切の時間を必要としない。GMは必要とする時間を削減するのではなく、その技能に通常の時間がかかる代わりに、他の追加の利益として劇的な成功を及ぼしてもよい。これは使用された技能や状況に依存する。
鏡像回避(超常)/Mirror Dodge:近接もしくは遠隔攻撃が命中した時、君は割り込みアクションとして神話パワーを1回分消費することで、幻の複製と自分を置き換え、現在の位置から30フィート以内にある、何者にも占められていないマスに瞬間移動することができる。君はこの攻撃から一切のダメージを受けず、代わりに(ミラー・イメージと同様に)幻の複製が破壊される。君が瞬間移動するマスへは、効果線が通っていなければならない。
消失移動(超常)/Vanishing Move:君が見られたくないと望む時、君はそこにはいない。即行アクションとして、君は自分のターンの終了まで不可視状態になることができる。この効果は君が移動以外の行動を行うと終了する。この能力を使用する際に神話パワーを1回分消費するなら、この効果は君の階梯の2倍を術者レベルとするグレーター・インヴィジビリティとして機能する。
戦闘妨害(変則)/Combat Saboteur:君は少し触れることで敵の動きを妨害する。この妨害には武器破壊戦技を用い、機会攻撃は誘発しない。この戦技を使用する際、戦技ボーナスに君の階梯を加えること。成功したなら、君は目標が装備していたり運んでいるアイテム1つを破損状態にすることができる。この攻撃は物体にダメージを与えることはない。この状態は妨害を解除してから1分後に取り除かれる。メンディングおよび同様の呪文を使用すれば、即座に終了する。
不穏な囁き(変則)/Menacing Whisper:(〈隠密〉、魔法、視覚のないクリーチャーなどで)君を見ることができないが声を聞くことはできるクリーチャーに隣接しているとき、君は即行アクションとしてそのクリーチャーの士気をくじくために〈威圧〉判定を試みることができる。君はフリー・アクションとして神話パワーを1回分消費することで、このようなクリーチャーにサジェスチョンの効果を与えることができる。この効果に対するセーヴ難易度は10+君の階梯+君の【魅力】修正値に等しい。
不規則攻撃(変則)/Fickle Attack:君が武器や錬金術アイテムで近接攻撃もしくは遠隔攻撃を行い、それによるダメージをロールする際、君はダメージ・ダイスの出目1を、そのダイスの最大の出目に変更することができる。この能力は3回まで修得することができる。2回選択したなら、出目1と出目2を最大値に変更する。3回選択したなら、出目1と出目2と出目3を最大値に変更する。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第6階梯でなければならない。
終わらぬ技(超常)/Unending Performance:君は一日中持続する力を仲間に与えることができる。君は士気ボーナスか技量ボーナスを与える呪文、バードの呪芸、他のクラス特徴を使用する際、このボーナスを指定したクリーチャー1体にのみ与えることができる。指定されたクリーチャーはこのボーナスを24時間の間保持し続ける。君がこのやり方で指定できるクリーチャーは一度に1体だけであり、新しいクリーチャーを指定すると、前の目標に及ぼしてきたボーナスは即座に終了する。呪文の発動、呪芸の開始、クラス特徴の使用の時点で、君が指定したクリーチャーは目標となっていなければならない。
クラスの模倣(超常)/Class Mimic:触れることで、君は仲間の能力を使用できる。標準アクションとして神話パワーを1回分消費して同意するクリーチャーに触れることで、君はそのクリーチャーのクラス特徴をコピーすることができる。君はこのクラス特徴を階梯毎に10分間使用することができる。その効果がクラスに基づくものならば、君のレベルとして接触したクリーチャーのレベルを用いること。君は(激怒、悪を討つ一撃、呪文発動などの)1日毎の使用回数に制限がある能力や、(幻獣、狩人の絆、自然との絆などの)相棒を呼び出す能力をコピーすることはできない。君はこの能力を一度に1つだけ使用することができる。この能力を再び使用すると、以前に使用した効果は即座に終了する。君は1日に1回しか、同じ能力をコピーすることはできない。
殺劇舞踏(変則)/Slayer's Cyclone:敵の防御の隙を見つけると、君は速度と精密さを組み合わせ致命的な攻撃を行う。全ラウンド・アクションとして、君は最も高い攻撃ボーナスを用いて近接攻撃を1回行うことができる。この攻撃が命中し、目標が立ちすくみ状態ならば、通常通りダメージを与える。その後君は移動してもう一度攻撃を行うことができる。君はこの過程を攻撃が外れるか、立ちすくみ状態でない目標に攻撃するか、このラウンドに既に攻撃を命中させた目標に攻撃するまで続けることができる。君はこの方法で1ラウンドに自分の移動速度の2倍以上移動することはできない。
持続する薬品(超常)/Enduring Elixir:君が持続時間がレベルごとに10分以上の持続時間を持つエリクサー、エキス、ポーションを飲む際、君は持続時間を1日に変更することができる。君はこの能力を一度に1つのエリクサーかエキスかポーションにしか適用することはできない。2つ目を使用すると、1つ目の持続時間は通常のものに戻ってしまう――もし通常の持続時間が経過している場合には即座に終了する。君が少なくとも第9階梯ならば、君はこの能力を2回選択することができる。そのようにするなら、君は1分以上の持続時間を持つエキスとポーションにこの効果を及ぼすことができる。
神話パワー奪取(超常)/Steal Power:標準アクションとして近接接触攻撃を試みることで、君は他のクリーチャーから神話パワーを盗もうとすることができる。目標は使用できる神話パワーを少なくとも1回分持っていなければならない。攻撃が命中したなら、目標と対抗d20ロールを行うこと。このロールには君の階梯を加える。君の合計値が目標のものを上回ったなら、目標は神話パワーの使用回数を1回分失い、君は1回分の使用回数を得る。君はこの能力をクリーチャー毎に1日に1回だけ使用することができる。
精緻なるクリティカル(変則)/Precision Critical:クリティカル・ヒットを確定させた際、君は急所攻撃ダメージなどの精密さによる追加ダメージ・ダイスを2倍にする。それらのダイスは単に2倍になるだけで、武器のクリティカル倍率だけ増加するわけではない。
トリックスターの道能力を選択するにあたり、以下のテーマを考えたいと思うかもしれない。それぞれは補完的な道能力の多様性を提案しており、他人を驚かせる神話級の達人が意味するものについて、異なるインスピレーションを見出してくれる。また、君はいくつかのテーマからいくつかの能力を選び出し、より包括的なマーシャルを作り出すこともできる。
錬金術トリックスター:君はいかなる状況でも、ポーションやエリクサーを使って自分を有利に導くことに熟達している。第1階梯道能力―確実な一呑み、魔法移し替え、魔法のアイテム強化; 第3階梯能力―不規則攻撃; 第6階梯能力―持続する薬品。
戦闘トリックスター:他のトリックスターは虚言を用いるが、君はより直接的な働きかけを行う。第1階梯道能力―驚愕の回避、脱出術の達人、防御的移動、油断ならぬクリティカル; 第3階梯能力―鏡像回避、不規則攻撃; 第6階梯能力―殺劇舞踏、精緻なるクリティカル。
愚者:君の姿と能力はおかしいように見えるかもしれないが、敵にしてみれば恐ろしいものになり得る。第1階梯道能力―あり得ぬ手品、戦場でのペテン、道化、無面目; 第3階梯能力―完璧な模倣、機知に富む皮肉、戦闘妨害、不穏な囁き; 第6階梯能力―クラスの模倣。
主演:君は非の打ち所のない芸術性を持った芸事をたしなみ、体臭に強い印象を与える技術を持つ。第1階梯道能力―朧の呪芸、確実な技能、説得力のある顔貌、手下鼓舞、魔法隠し; 第3階梯能力―critically skilled(訳注:技能クリティカル/critical skillの誤記?); 第6階梯能力―終わらぬ技。
最高の盗人:罠をくぐり抜け鍵を外し、宝を盗む。これこそ君の専門分野。君の技に並ぶものはほとんどいない。第1階梯道能力―遠隔装置無力化、壁走り、軽快なる滑空、驚異的な装置無力化、識別妨害、絶対平衡感、連続スリ、罠の理解; 第3階梯能力―消失移動; 第6階梯能力―神話パワー奪取。
不可視の刃:君は影から敵を攻撃する技を持つ。君の攻撃範囲に気付く前に、最も強い敵でさえ足下に崩れ落ちるだろう。第1階梯道能力―影の中の隠身、究極の隠密、驚愕の回避、油断ならぬクリティカル; 第3階梯能力―消失移動、不規則攻撃; 第6階梯能力―殺劇舞踏、精緻なるクリティカル。