Glyph of Warding/守りの秘文
系統 防御術; 呪文レベル クレリック3
発動時間 10分
構成要素 音声、動作、物質(200GP相当のダイアモンドの粉末)
距離 接触
目標あるいは効果範囲 接触した物体、あるいは5平方フィート/レベル
持続時間 チャージ消費(作動)するまで永続(解除可)
セーヴィング・スロー 本文参照; 呪文抵抗 不可(物体)および可; 本文参照
この力ある銘刻は、秘文に守られた物体や範囲に入ったり、通過したり、開けたりした者に害を与える。グリフ・オヴ・ウォーディングによる秘文1つで、1つの橋や通路や入口を守ったり、1つの箱や櫃に罠を仕掛けたりすることができる。
術者は守りの秘文の諸条件全てを設定する。合言葉(術者が呪文発動時に設定)を言わずにこの呪文によって守られた範囲に踏み込んだり、守られた物体を開いたりしたクリーチャーが秘文に隠された魔法の対象となる、というのが典型的である。合言葉に替えて、あるいは合言葉に加えて、秘文は肉体的な特性(身長、体重など)やクリーチャーの種別、副種別、種に合わせて仕掛けることもできる。また善、悪、秩序、混沌といった属性に合わせて仕掛けたり、術者と同じ宗教の者は見逃すように仕掛けたりすることもできる。しかし、クラス、ヒット・ダイス、レベルに合わせて仕掛けることはできない。秘文は不可視のクリーチャーに対しても通常に働くが、エーテル状態で通り抜けるものに対しては作動しない。1つの範囲に複数の秘文を発動することはできない。しかし、たとえば1つの箪笥に3つの独立した引き出しがある場合、それぞれの引き出しを別々の秘文で守ることはできる。
この呪文を発動する際、術者は守りの印形のまわりに、かすかに光る網目模様を描く。秘文の効果範囲は、術者に可能な最大面積以内ならどんなふうな形に配置してもよい。呪文が完成したら、秘文も網目模様もほぼ不可視になる。
物理的、魔術的な探りを入れるなどの手段によって秘文に作用を及ぼしたり、避けて通ったりすることはできない。しかし秘文を解呪することはできる。ノンディテクション、ポリモーフ、ミスリード(その他これらに類する魔法効果)で秘文を欺くこともできるが、魔法的な手段によらない変装などでは欺くことはできない。リード・マジックを使った上で〈知識:神秘学〉判定(難易度13)に成功すれば、グリフ・オヴ・ウォーディングを識別できる。識別することで秘文が作動することはない。識別に成功した者には、秘文の基本的な性質(どの秘文か、どんな種類のダメージを及ぼすか、何の呪文がこめられているか)がわかる。
注:グリフ・オヴ・ウォーディングのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。ローグ(だけ)はグリフ・オヴ・ウォーディングを発見するのに〈知覚〉技能を、グリフ・オヴ・ウォーディングを解除するのに〈装置無力化〉を使うことができる。どちらの場合も難易度は25+呪文レベルであり、グリフ・オヴ・ウォーディングの場合は28である。
選択したバージョンによって、秘文は侵入者にダメージを与えたり、何らかの呪文を起動させたりする。
爆発の秘文:侵入者とその5フィート以内にいる者に対して、爆発が術者レベル2レベルごとに1d8ダメージ(最大5d8)を与える。ダメージは[音波][強酸][雷撃][火炎][氷雪]のいずれかである(術者が呪文発動時に選択)。作用を受けた者は反応セーヴに成功すればダメージを半分にできる。この効果に対して呪文抵抗は適用される。
呪文の秘文:術者は敵に害を与える呪文で、自分が知っており、かつ3レベル以下のものを何か1つ、秘文の中に仕掛けておける。その呪文のレベルに依存する特徴はすべて、呪文発動時の術者のレベルによって決まる。呪文に目標がある場合、侵入者が目標になる。呪文に効果範囲や無定型の効果(雲など)がある場合、効果範囲や効果は侵入者が中心になる。呪文がクリーチャーを招来する場合、それはできるだけ侵入者の近くに現れて攻撃する。セーヴィング・スローと呪文抵抗はすべて通常通りに行なわれるが、その難易度はグリフ・オヴ・ウォーディングに仕掛けられた呪文のレベルによって決まる。
Glyph of Warding, Greater/上級守りの秘文
系統 防御術; 呪文レベル クレリック6
グリフ・オヴ・ウォーディングと同様だが、6レベル以下の呪文1個を保持できる。さらに、グレーター・グリフ・オヴ・ウォーディングによる爆発は最大10d8ポイントのダメージを与える。
リード・マジックを使った上で〈呪文学〉判定(難易度16)に成功すれば、グレーター・グリフ・オヴ・ウォーディングを識別できる。
物質要素:術者は香によって秘文を描く。香は前もって400GP以上のダイアモンドの粉末と混ぜておかねばならない。