出典 Inner Sea Gods 198ページ
どの信仰にも献身的な司祭や正義の戦士がいるが、神々は幅広い層の人々からの献身を鼓舞する。隠密と毒を専門とするローグはノルゴーバーに忠誠を誓い、放浪するバードはデズナを称える歌を歌うかもしれない。最も強力な神でさえ、その信者を脇に追いやるほど誇り高くはない。なぜなら情熱的な侍祭の崇拝は、その経歴、職業、種族、年齢に関係なく貴重なものであり、彼らが他の人々を信仰へと導くかもしれないからである。この一風変わった神々の信者をエヴァンジェリストと呼ぶ。
エヴァンジェリストは富裕層や貧困層に根ざした子供時代を過ごし、北部や南部の出身で、信仰の中で育てられたか、晩年になってやっと信仰を持つようになったかもしれない。彼女は一つの道を厳格に歩むかもしれないし、複数の職業に手を出すかもしれない。また、どのような種族であっても、中核的な神格に信仰を誓う。中核的な神格の信者の中で、エヴァンジェリストは最も予測が難しく、その能力に最も多様性がある。
エヴァンジェリストになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
神格:一柱の特定の神格を信仰していなければならない。どの神格を信仰していてもエヴァンジェリストとなることができるが、各信仰の独特な焦点はその信仰の中でこの道を志す様々な背景を持つ人々を鼓舞する。以下は内海地方の主要な信仰の中で最もエヴァンジェリストとなりやすいクラスの種類である。
特技:《神格への恭順》
特殊:以下のいずれかのうち1つ:基本攻撃ボーナス+5、〈知識:宗教〉以外のいずれかの技能5ランク、3レベル呪文の発動能力
エヴァンジェリストのクラス技能:〈製作〉(【知】)、〈交渉〉(【魅】)、〈治療〉(【判】)、〈知識:宗教〉(【知】)、〈知覚〉(【判】)〈職能〉(【判】)。
レベル毎の技能ランク:6+【知力】修正値。
ヒット・ダイス:d8。
1 |
+0 |
+0 |
+1 |
+0 |
恭順、熟練 |
2 |
+1 |
+1 |
+1 |
+1 |
|
3 |
+2 |
+1 |
+2 |
+1 |
神聖なる恩恵 1 |
4 |
+3 |
+1 |
+2 |
+1 |
天賦の口舌 |
5 |
+3 |
+2 |
+3 |
+2 |
多様な才 |
6 |
+4 |
+2 |
+3 |
+2 |
神聖なる恩恵 2 |
7 |
+5 |
+2 |
+4 |
+2 |
|
8 |
+6 |
+3 |
+4 |
+3 |
天賦の口舌 |
9 |
+6 |
+3 |
+5 |
+3 |
神聖なる恩恵 3 |
10 |
+7 |
+3 |
+5 |
+3 |
霊体の姿 |
武器と防具の習熟:エヴァンジェリストは全ての単純武器と軽装鎧に習熟している。エヴァンジェリストはまた選択した神格の好む武器にも習熟を得る。
恭順(変則)/Obedience:提携クラス(以下参照)から得るすべての能力を含め、この上級クラスによって与えられる能力を維持するためにエヴァンジェリストは選択した神格に毎日恭順しなければならない(詳細は神格のページ参照)。
熟練/Skilled:エヴァンジェリストは複数分野にわたる技能を有する。1レベルの時点で、エヴァンジェリストは2つの技能を選択しクラス技能のリストに加える。一度選択するとこれらのクラス技能は変更できない。
提携クラス(変則)/Aligned Class:エヴァンジェリストは多くの異なる背景から来ており、並々ならぬ多様性を示す。2レベルの時点で、エヴァンジェリストは、この上級クラスを追加する前に属していたクラス1つを提携クラスとして選択する。エヴァンジェリストはこのクラスの特徴をすべて得る。原則として、どのクラス特徴を得るか判断する際に、1レベルよりも上のエヴァンジェリスト・レベルを、その提携クラスのレベルに加える。この上級クラスのヒット・ダイス、基本攻撃ボーナス、セーヴィング・スロー・ボーナス、技能ランクは保持するものの、それ以外全てのクラスの特徴について、エヴァンジェリスト上級クラスのものと同様に提携クラスのものを得る。
防御的な優美さ(超常)/Protective Grace:エヴァンジェリストが選択した神格は、エヴァンジェリストに対して向上した認識力と反応技術を与えることで、戦闘時にエヴァンジェリストへの攻撃を困難にする。2レベルの時点で、エヴァンジェリストはアーマー・クラスに+1の回避ボーナスを得る。このボーナスは7レベルの時点で+2に増加する。エヴァンジェリストはアーマー・クラスに対して【敏捷力】ボーナスを加えられない場合、このボーナスを失う。
神聖なる恩恵/Divine Boon:エヴァンジェリストがレベルを上げると、選択した神格から恩恵を得る。レベルを上げると、選んだ神から恩恵を受けることができるようになる。この恩恵の性質は、エヴァンジェリストが選択した神格によって異なる。各神格は3つの恩恵を与え、最後のものが最も強力である。3レベルの時点で、エヴァンジェリストは第一の恩恵を得る。6レベルの時点で第ニの恩恵を得、9レベルの時点で第三の恩恵を得る。これらの神聖なる恩恵の詳細については、《神格への恭順》特技と神格の説明を参照せよ。神聖なる恩恵が擬似呪文能力を与える場合、エヴァンジェリストの擬似呪文能力の術者レベルはそのキャラクター・レベルに等しい。この能力により、エヴァンジェリストは、《神格への恭順》特技単体よりも早くこれらの恩恵の使用権を得ることができる。キャラクターが通常の恩恵を得るために必要なヒット・ダイスに達しても追加の恩恵の使用回数を与えるわけではない。
天賦の口舌/Gift of Tongues:4レベルの時点で、エヴァンジェリストは選択した神格からの贈り物として新しい言語を1つ選択する。この新しい言語を流暢に話したり書いたりする能力を身につけ、旅行中に出会った人々とより良いコミュニケーションをすることができる。8レベルの時点で、エヴァンジェリストは第2の習得言語を選択する。この言語を理解する能力は瞬間的な神聖な贈り物であり、持続的な効果を解呪する効果では天賦の口先を取り除くことはできない。
多様な才(変則)/Multitude of Talents:エヴァンジェリストは、さまざまな技能を必要とする多くの奇々怪々な状況に身を置かれる。5レベルの時点で、エヴァンジェリストはキャラクターがランクを持たない技能でぎのう判定を試みる際に+4の清浄/不浄ボーナスを得る。このボーナスは未修得で判定できる技能にのみ適用される。
霊体の姿(超常)/Spiritual Form:10レベルの時点で、エヴァンジェリストは霊体の姿となる能力を得る。この姿となるのは標準アクションであり、エヴァンジェリストは1日にキャラクター・レベルに等しい分数の間霊体の姿となることができる。この持続時間は連続している必要はないが、1分単位で使用しなければならない。通常の姿に戻ることはフリー・アクションである。
エヴァンジェリストの霊体の姿は100フィートのテレパシーを与えるだけでなく、2つの可変的能力を与える。10レベルの時点で、エヴァンジェリストはこれらの2つの能力の形態を選択しなければならず、一度選択すると変更できない。最初に霊体の姿であるときに+4のボーナスを得る能力値を1つ選択する。次に、以下の中から変身時に得る物理的な変化を選択する:翼(40フィートの飛行移動速度、良好の機動性)、鰓(水中呼吸能力と、30フィートの水泳移動速度)、1回の肉体攻撃(爪、噛みつき、突き刺し、叩きつけ、尾の打撃、エヴァンジェリストのサイズに適切なダメージを与える)、および、必要に応じてそのような攻撃ができる一時的な付属器官。