出典 Bestiary 6 206ページ
経験点 409,600
真なる中立/超巨大サイズの魔獣(他次元界)
イニシアチブ +12; 感覚 暗視60フィート、非視覚的感知120フィート、夜目; 〈知覚〉+23
オーラ 催眠の輪(100フィート、難易度27)
アーマー・クラス 38、接触11、立ちすくみ29(+1回避、+27外皮、-8サイズ、+8【敏】)
ヒット・ポイント 396(24d10+264); 再生50(神話武器または呪文)
頑健 +25、反応 +22、意志 +18
防御的能力 永遠の復活; ダメージ減少 15/斬撃および魔法; 完全耐性 [強酸]、加齢、[精神作用]効果、負のエネルギー、麻痺; 呪文抵抗 32
移動速度 60フィート、飛行60フィート(完璧)
近接 噛みつき(×8)=+30(1d6+14/19~20)、または噛みつき(×8)=+25(1d6+7/19~20)、大顎=+30(4d8+21、加えて“つかみ”)
接敵面 30フィート、間合い 30フィート(大顎は60フィート)
特殊攻撃 高速飲み込み、飲み込み(6d8殴打、加えて6d8[強酸]ダメージ、アーマー・クラス23、ヒット・ポイント39)、蛇なす体、滅びの血
【筋】38、【敏】27、【耐】32、【知】3、【判】27、【魅】20
基本攻撃 +24; 戦技ボーナス +46(突き飛ばし+48); 戦技防御値 65(対突き飛ばし67、足払いされない)
特技 《イニシアチブ強化》、《回避》、《かすめ飛び攻撃》、《強行突破》、《強打》、《クリティカル強化:噛みつき》、《クリティカル熟練》、《突き飛ばし強化》、《鋼の意志》、《ふっとばし攻撃》、《迎え討ち》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈知覚〉+23、〈飛行〉+23
言語 アクロ語(話せない)
その他の特殊能力 自己喰い、無呼吸
出現環境 気候問わず/地形問わず(アストラル界)
編成 単体、または群れ(2~4)
宝物 標準
蛇なす体(超常)/Body of Serpents ウロボロスは一匹の巨大な蛇であると同時に、小さな蛇が絡みついた集合体でもある。これらの小さな蛇は全体から分裂し、ウロボロスの敵に向かって突進していく。ウロボロスは1ラウンドに最大8回まで噛みつき攻撃を行うことができる。ウロボロスはその全身が全て蛇で構成されているため、これらの噛みつき攻撃を飲み込みの対象となったクリーチャーにも使用できる。その場合、胃を構成する蛇が飲み込まれたクリーチャーに向かって殺到する。
催眠の輪(超常)/Hypnotic Coils ウロボロスの姿を見たこと自体が、それより劣ったクリーチャーの心を圧倒する。ウロボロスを見ることのできる100フィート以内の全てのクリーチャーは難易度27の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4+1ラウンドの間麻痺状態となり、その無限の食事と渦巻く輪を見続けなければならない。この能力で麻痺状態になって自分のターンを開始したクリーチャーは難易度27の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1d8ポイントの【判断力】ダメージを受ける。クリーチャーがこの能力で【判断力】ダメージを受けるたび、再度難易度27の意志セーヴを試みることができる。成功すれば、催眠の輪による麻痺効果は終了する。催眠の輪の麻痺効果から回復すると、そのクリーチャーは以降24時間、そのウロボロスからの催眠の輪から麻痺効果を受けることはなくなる。これは視覚に基づく[精神作用]効果である。セーヴ難易度は【魅力】に基づく。
大顎(変則)/Maw ウロボロスは自己喰いを使用していない間、1回の強力な噛みつき攻撃を得る。これは主要攻撃であり、ダメージ・ロールには常にウロボロスの【筋力】修正値の1.5倍を適用する。大顎で噛みつき攻撃を行う場合、ウロボロスの通常の噛みつき攻撃は二次的攻撃となる。
永遠の復活(超常)/Perpetual Renewal ウロボロスは継続的に自分自身を食して再生する。ウロボロスが過労状態、幻惑状態、聴覚喪失状態、毒、吐き気がする状態、病気、疲労状態、不調状態、朦朧状態のいずれかを受けるような呪文や効果の持続時間は、1ラウンドより長くなることはない。ウロボロスが受けた能力値ダメージや能力値吸収は、能力値毎に1ラウンドに1d4ポイントの速度で自動的に回復する。永遠の復活は、ウロボロスが自分を食している間のみ機能する。
滅びの血(超常)/Ruinous Blood ウロボロスの尾のボロボロの断面から飛び散る血は、非常に強力な正のエネルギーを持っており、それを浴びたものの肉体を歪め、ウロボロス自身の砕けた破片に変わってしまう。1d4ラウンド毎に1回、移動アクションとして、ウロボロスは尾の断面から60フィートの直線状に血を噴霧することができる。この範囲に巻き込まれたクリーチャーは難易度27の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると永続的にヴェノマス・スネーク・スウォーム(Pathfinder RPG Bestiary 3 249ページ)に変わってしまう。この姿になるとベイルフル・ポリモーフで副次効果の意志セーヴに失敗したかのように、これまでの人生の記憶をすべて失う。これは[呪い]効果である。セーヴ難易度は【魅力】に基づく。
自己喰い(超常)/Self-Consumption ウロボロスは自分の尾を食べ続ける。ウロボロスが自己喰いを続けている限り、どんな攻撃を受けても再生を抑止することはできず、永遠の復活の効果を受けることができるが、大顎や滅びの血能力を使用できない。ウロボロスを完全に殺すはずの効果も、ウロボロスの現在のヒット・ポイントを半分にするだけである。ウロボロスのヒット・ポイントが通常の最大値の半分(一般的なウロボロスの場合198HP)未満になると、ウロボロスは自己喰いを停止し、永遠の復活能力を失い、大顎と滅びの血を使用できるようになる。ウロボロスの移動速度はすべての形態で2倍になる。しかしこの結果、ウロボロスの再生能力は神話武器や神話呪文によって抑制されるようになる。ウロボロスはヒット・ポイントが半分以上ある限り、標準アクションとして自己喰いを再開できる。ウロボロスが生き続けるには、飲食不要である――自分の肉体が、必要なものすべてを与えてくれるのだ。
ウロボロス――自分を永遠に消化する蛇――は、多くの文明の神話の中で一角を締めている。しかしそれらの伝説が、実在の恐ろしいクリーチャー種族に触発されたものではないかと疑う人はほとんどいない。生きているウロボロスはアストラル界に住んでおり、銀色の空虚な空間の中を無目的に漂って満足している。
ウロボロスはとてつもない破壊力を持っているが、彼らがそのような暴力を求める理由はほとんどない。ウロボロスはそれぞれが1つの世界であり、体の維持や生活のために他のクリーチャーに依存しない、独立した自立した存在なのだ。ウロボロスは永遠に存在し続けることができ、常に自分自身を食べ続け、自分自身の無限さによって体を補っている。どうにか有情であるウロボロスは、ほとんど病的なまでに生き残りたいという強い意志を持っており、その幸福を少しでも脅かすようなクリーチャーを全て破壊しようとする。明確な挑発や警告なしに攻撃する傾向があるため、ウロボロスは心のない破壊の動力として知られている。
ウロボロスは一体のクリーチャーのように見えるかもしれないが、よく見るとその体は無数の小さな蛇が絡み合って形成されている。それぞれは独立したクリーチャーではなく、ウロボロスから切り離されると命を失ってしまう。ウロボロスから切り放たれた蛇を調べた人によれば、これらのクリーチャーも小さな蛇から形作られているとのことだ。それをさらに拡大して調べれば、更に小さい蛇から作られていることがわかる。
ウロボロスの最も顕著な特徴は、ほぼ瞬時に新しい肉体を成長させ、ほぼすべての傷から再生する力である。この深遠な再生能力はウロボロスの魔法の血液に由来するもので、多くの奇跡的な特性を備えている。多くの人がウロボロスの血が持つ治癒力を利用して死者の命を回復したり、ひどい傷を再生させようとしてきた。そのような治療法は心霊儀式を正しく適用できれば成功する可能性はあるものの、ウロボロスの血はウロボロスの肉体を生み出すのに適したもので、それ以外には向いていない。この方法で治療されたものは、一時的にウロボロスの血に直接さらされたものと同じように、蛇に変身するという運命をたどる。
ウロボロスには精神がないように見えるが、未熟な知性を持ち、言葉を理解できる。しかしウロボロスが物質界に潜伏している動機はよくわかっていない。ほとんどはアストラル界にある裂け目から転がり落ちるといった偶然によるものだろうが、ことによると、世界に破滅を解き放とうとする狂った呪文の使い手が手にした強力な魔法によって召喚されたのかもしれない。
ウロボロスは通常、直径50フィートの円形の輪を作っている。重量は260米トンにもなる。
ウロボロスの血を利用する、最も知られた儀式を以下に示す。儀式の完全なルールは、Pathfinder RPG Occult Adventuresの208ページに掲載されている。
Ouroboros Blood Ritual/ウロボロスの血の儀式
系統 召喚術(治癒); レベル 9
発動時間 90分
構成要素 音声、動作、物質(ウロボロスの前の口の中からとった血1ガロン)、副術(8人まで)
技能判定 〈治療〉難易度34、成功4回; 〈知識:神秘学〉難易度34、成功3回; 〈知識:次元界〉難易度34、成功2回
距離 接触
目標 死亡したクリーチャー1体
持続時間 瞬間
セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可
反動 術者と副次術者は過労状態になる。
失敗 全ての術者はウロボロスの滅びの血特殊攻撃の効果を受ける。以後、この死体はウロボロス・ブラッド・リチュアルの目標になることはできない。
術者はウロボロスの血を使い、死体の周囲の地面(死体がないときは殺害された場所)に複雑な数式を描く。儀式が完了すると、死体はトゥルー・リザレクションのように生き返る。トゥルー・リザレクションの制限とは異なり、この儀式で生き返るまでの期間に制限はないが、魂が裁かれて来世に送られた死体(GMが判断する)はこの儀式では生き返ることができない。ウロボロス・ブラッド・リチュアルで生き返ることができるのは、その人生で一度だけである。