大いなる彼方の中心に位置する数個の次元界で構成された次元球。
物質界(the Material Plane)
惑星ゴラリオンとその太陽系、銀河など、無限とも思える広さと多様な生命を持つ次元界。この宇宙観における全次元の中心であり、多くの神格や強力な来訪者がこの世界を手に入れようとして手を尽くしている。
正のエネルギー界(the Positive Energy Plane)
かまど the Furnace や創造炉 Creation's Forge と呼ばれることもある、生命を生み出し、それに力を与える次元界。クレリックのアンデッドを滅ぼし、生者を癒す正のエネルギーの源だが、強すぎる正の力は逆に生物に害を与えることもある。
負のエネルギー界(the Negative Energy Plane)
虚無 the Void と呼ばれることもある、生の力の対極に位置する世界。負のエネルギーそれ自体は悪ではないが、極めて危険かつ破壊的であり、魔法的な防護なしで踏み込むことは即死を意味する。負のエネルギーに適応した生命を持つヒューマノイド the Sceaduinar とアンデッドが住む。
エーテル界 the Ethereal Plane
物質界と影界の間に存在するおぼろな世界で、この2つの世界に重なっている。物質界とエーテル界を実体を持たないおぼろな像としてうかがいながら、その障害物に影響されずに移動することができる。また、この世界に満ちた霧のようなエーテルは魔法や、純粋な意志によって働きかけることができるという性質を持ち、よく生命を得た夢がうろついている。
負のエネルギー界との繋がりが強い、物質界の歪んだ、薄暗い鏡像の世界。地勢は物質界と概ね同じだが、より歪んだ、廃墟のような、モンスターや影のような種族が住む危険な場所に変わっている。ゾン=クーソンが幽閉されている。
物質界や多くの擬似次元界に物質を供給する、根源的な元素の世界。
風の元素界 the Plane of Air
元素界で一番内側にある、どこまでも広がる青空と雲の世界。隣接する水の次元界からの氷山や、物質界から強力な魔法によって持ち込まれた山、魔法で固体化された雲などが漂っていて、自前の飛行能力がない住人がいたり、ジンが地上の都市に想を得た都 Armun Kelisk を築いていたりもする。元素界の中では比較的安全。少数のホワイト・ドラゴンが、彼らに他の竜種を支配する力を与えると言うアーティファクト the Shastiled を求めてこの次元界の氷山に集まってきており、それを阻止しようとするシルヴァー・ドラゴンたちと戦っている。[2]
水の元素界 the Plane of Water
巨大な球状の大洋の世界。風の元素界、地の元素界と隣接し、基本的に地の元素界に近づくほど塩分濃度が高まる。マーリドとサフアグンの帝国同士が激突し、水界土着の竜種 Brine Drakeやクラーケンがその縄張りを支配する。また、空気を呼吸する種族を歓迎する物質界出身のプレインタッチトの人間の都市 Vialesk がある。
地の元素界 the Plane of Earth
岩の中に無数の裂け目や洞窟、空洞のある世界。多くの場所は発光する鉱物や菌類により、明かりに包まれている。水の元素界に近いところは土に、火の元素界と近いところは溶岩になる。実利的で規律正しいシャイタンが大規模な奴隷労働でこの世界の富を掘り出して栄える帝国と、それぞれ洞窟を支配するクリスタル・ドラゴンの王たちのゆるやかな結合からなる帝国がある。
火の元素界 the Plane of Fire
元素界で最も外側にある、炎の海、溶岩の川、灰でできた平原と山の世界。名高い黄銅城 City of Brass に拠るイフリートと、アザーの国を滅ぼして奴隷化したメフィットの帝国がぶつかり合っている。
[1] Todd Stewart(2009). The Great Beyond, . Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-167-1
[2] Mike McArtor(2008). Dragon Revisited, . Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-165-7