出典 Bestiary 6 156ページ
経験点 4,800
真なる中立/超小型サイズの魔獣(スウォーム)
イニシアチブ +6; 感覚 暗視60フィート、夜目、鋭敏嗅覚、思考感知60フィート; 〈知覚〉+16
アーマー・クラス 20、接触20、立ちすくみ18(+2サイズ、+6洞察、+2【敏】)
ヒット・ポイント 76(9d10+27)
頑健 +8、反応 +10、意志 +4
防御的能力 スウォームの種別特性
移動速度 15フィート、登攀15フィート、水泳15フィート
近接 群がり(2d6、加えて“病気”、および“わずらわす”)
接敵面 10フィート、間合い 0フィート
特殊攻撃 病気、わずらわす(難易度16)、サイキック呪文発動能力
擬似呪文能力 (術者レベル6; 精神集中+9)
3レベル(4回/日)―シナプティック・パルス(難易度16)
2レベル(6回/日)―スポンテイニアス・イモレイション(難易度16)、パラノイア(難易度15)
1レベル(7回/日)―アンシーン・サーヴァント、チャーム・アニマル(難易度14)、チャーム・パースン(難易度14)、マインド・スラストI(難易度14)
0レベル(回数無制限)―オープン/クローズ、ゴースト・サウンド(難易度13)、デイズ(難易度13)、テレキネティック・プロジェクティル(難易度13)、ブリード(難易度13)、ホーンテッド・フェイ・アスペクト(難易度13)、メイジ・ハンド
【筋】2、【敏】15、【耐】14、【知】17、【判】13、【魅】10
基本攻撃 +9; 戦技ボーナス ―; 戦技防御値 ―
特技 《イニシアチブ強化》、《技能熟練:知覚》、《神速の反応》、《戦闘発動》、《追加HP》
技能 〈隠密〉+22(+32 中核に隠れているとき)、〈軽業〉+14、〈水泳〉+10、〈知覚〉+16、〈知識:神秘学〉+15、〈登攀〉+14; 種族修正 +10〈隠密〉 中核に隠れているとき
言語 アクロ語、共通語、ゴブリン語、ハーフリング語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 集合知性の中核
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、または大量発生(2~5 のスウォーム)
宝物 なし
病気/病気(超常) 群がり―致傷型; セーヴ 頑健・難易度16; 潜伏期間 1d3日; 頻度 1回/日; 効果 1d3【敏】ダメージ、および1d3【耐】ダメージ; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
ハイヴマインド・スウォームは小さなクリーチャーのスウォームからなり、個々の精神が超常的に結合して単一の集合知性となっている。ハイヴマインドは、何世代にもわたって存在し、強力な魔法の影響力のある領域、特に強力な念術魔法のある地域に住んでいるスウォームによく見られる。時間が経つにつれ、スウォームは目標を達成するために、より知的な方法で協力することを学び、最終的にはまとまった心を持つようになる。もちろん、この進化は強力な魔法の直接的な介入(通常はミラクルやウィッシュのレベルのもの)によって早まることもあり、難解な儀式、アーティファクトの使用や破壊、強力な精神の死などによって意図しない副作用が生じることもある。
ハイヴマインド・スウォームは周囲の環境から学習し、それによって習得する言語や発動する傾向のあるサイキック呪文を選択する。都市部のスウォームは下水道の格子越しに聞こえてくる会話の断片から共通語、ドワーフ語、エルフ語あるいはハーフリング語を学ぶかもしれないが、地下のスウォームはドワーフ語、地下共通語を学ぶ。ハイヴマインドは動物や人々に餌を持ってくるように、あるいは大きなクリーチャーから守るように説得するところからそのサイキック能力を発揮し始め、経験を積むことで徐々に自己防衛や積極的な攻撃を行うようになる。
最終的にハイヴマインドの精神的ネットワークは集合知性としてより複雑なタスクを担うようになる。この時点で、ハイヴマインドは中核を作成する。中核とはスウォーム内の1個の個体であり、あらゆる思考の集合的な辻である。中核はスウォームの中では目立たない存在であることが多いが、鋭い観察者はその決定的な動き、呪文を発動するジェスチャー、強烈な視線などに気がつくこともある。中核が死んでも、ハイヴマインドの共有した知性が失われるわけではないが、集団を混乱させ、再編成して新しい中核を形成するために内側へと集中せざるを得なくなる。
「ハイヴマインド・スウォーム」はスウォームの副種別を持つクリーチャーに付与できる先天性または後天性のテンプレートである。ハイヴマインド・テンプレートを使用すると、クラスのようにスウォームの力と能力を向上させることができる――ハイヴマインド・スウォームを作成するとき、追加のヒット・ダイスの数を調整することで、必要に応じて脅威度をカスタマイズすることができる(したがって関連するデータを調整する)。ハイヴマインド・スウォームはここに記載されている者を除いて、基本クリーチャーのデータと特殊能力を使用する。
脅威度:基本クリーチャーのヒット・ダイスを上回るように得た追加のヒット・ダイス毎に+1。
種別:ハイヴマインド・スウォームの種別は動物または蟲ではない限り、変更されない。その2種別のどちらかの場合種別は魔獣に変更される。
感覚:ハイヴマインド・スウォームは60フィートの思考感知を得る。
アーマー・クラス:ハイヴマインド・スウォームは追加のヒット・ダイス毎にアーマー・クラスに+1の洞察ボーナスを得る。
ヒット・ダイス:ハイヴマインド・スウォームは基本クリーチャーのヒット・ダイスに加えて、少なくとも1つのヒット・ダイスを得る。ハイヴマインド・スウォームが得る種族ヒット・ダイスの種別は基本クリーチャーのものと同じである。ハイヴマインド・スウォームはこの方法で20を超える種族ヒット・ダイスを得ることはできない。
セーヴ:ハイヴマインド・スウォームの基本セーヴは、ハイヴマインド・スウォームが種族ヒット・ダイスを得るものとして、その種別のクリーチャーに応じて増加する。
防御的能力:ハイヴマインド・スウォームはすべてのスウォームの種別特性を含む、基本クリーチャーの防御的能力と特殊能力を保持する。【知力】が増加しているため、ハイヴマインド・スウォームは[精神作用]効果に対する完全耐性を持たない; ハイヴマインド・スウォームは単一の精神を持つため、[精神作用]効果は多数の個別の体にもかかわらず、1体の目標として扱う。
攻撃:ハイヴマインド・スウォームはわずらわす攻撃を保持し、移動の終了時にそのマスを占めるクリーチャーに攻撃ロールを必要とせず自動的にダメージを与え続ける。スウォームの基本ダメージはハイヴマインドのヒット・ダイスに基づいており、1ヒット・ダイスの場合1d6から開始し、1ヒット・ダイス以降5ヒット・ダイス毎に1d6づつ増加する。
特殊攻撃:ハイヴマインド・スウォームは基本クリーチャーの特殊攻撃をすべて維持し、以下の特殊攻撃を得る。
サイキック呪文発動能力(超常)/Psychic Spellcasting:ハイヴマインド・クリーチャーは、このテンプレートを得たときに得る追加のヒット・ダイスに等しい術者レベルのサイキックとして、サイキック呪文を発動する能力を得る。ハイヴマインド・スウォームはそのラウンドですでにサイキック呪文を発動している場合でも移動の終了時にそのマスを占めるクリーチャーにわずらわすダメージを与えることができる。
能力値:基本クリーチャーの【知力】が10以下の場合、ハイヴマインド・スウォームは【知力】11を得る。ハイヴマインド・スウォームの【知力】は、基本クリーチャーのヒット・ダイスを超える1ヒット・ダイスごとに1ポイント増加する。基本クリーチャーの【魅力】が10未満の場合、ハイヴマインド・スウォームは【魅力】10を得る。基本クリーチャーのヒット・ダイスを超えた4ヒット・ダイス毎に、ハイヴマインド・スウォームは選択した能力値に+1ボーナスを得る(このボーナスは【知力】にも適用でき、ヒット・ダイス毎にハイヴマインド・スウォームが得る【知力】ボーナスと累積する)。
基本攻撃ボーナス:スウォームの基本攻撃ボーナスは、その種別のクリーチャーに応じて種族ヒット・ダイスを得るものとして増加する。
特技:ハイヴマインド・スウォームは基本クリーチャーが持っていた全ての特技を失うが、そのヒット・ダイスのクリーチャーの通常通りの数の特技を得る(Pathfinder RPG Bestiaryの293ページの表1-6参照)。
技能:ハイヴマインド・スウォームは基本クリーチャーが持っていたすべての技能ランクを失うが、そのクリーチャー種別によって定義された種族ヒット・ダイス毎の技能ランクを持つ。ハイヴマインド・スウォームのクラス技能はそのクリーチャー種別が持っていたものと同じであり、全ての〈知識〉と〈呪文学〉を含む。
言語:ハイヴマインド・スウォームはテレパシー(100フィート)を得、1+【知力】修正値に等しい数の選択した言語を話すことができる。
その他の特殊能力:ハイヴマインド・スウォームは以下を得る。
集合知性の中核(変則)/Hivemind Nexus:ハイヴマインド・スウォームの集合知性はスウォームのメンバー間の複雑な一連の接続と経路で構成されている。スウォームの精神力に焦点をあわせるために、精神的な集合のネットワークは「中核」として知られている単一の個体を選択する。あらゆる行動と決定がハイヴマインド全体へと流れるのは中核を通じてである。集合知性の中核は、スウォームが他のメンバーとはわずかに異なる行動で動くことが多く、観察するものは、ハイヴマインドの〈はったり〉あるいは 〈隠密〉判定(ハイヴマインドの修正値が高い方の技能)に対抗した〈知覚〉判定に移動アクションとして成功すると集合知性の中核を選びぬくことができる。ハイヴマインドはこの〈はったり〉あるいは 〈隠密〉判定に+10の種族ボーナスを得る、これは何百もの似たようなクリーチャーが絶えず動き回っているからである。中核が発見されたら、観察者が中核を特定したのと同じラウンドでダメージが適用された場合、観察者がスウォームに少なくとも1ポイントのダメージを与えることができれば殺害することができる。中核が破壊されると、ハイヴマインド・スウォームはよろめき状態となり、呪文を発動するために精神集中判定に成功しなければならない(難易度 =15+呪文レベルの2倍)。ハイヴマインド・スウォームは1d6ラウンドの間集中することで新しい中核を作成できるが、その間他のアクションを行うことはできない(わずらわす攻撃を含む)。