経験点800
真なる中立/大型サイズの魔獣
イニシアチブ +0; 感覚 暗視60フィート、振動感知60フィート、夜目; 〈知覚〉+8
アーマー・クラス 16、接触9、立ちすくみ16(+7外皮、-1サイズ)
ヒット・ポイント 28(3d10+12)
頑健 +6、反応 +3、意志 +2
移動速度 30フィート、穴掘り20フィート
近接 噛みつき=+5(2d6+4、加えて1d4[強酸]および“つかみ”)
接敵面 10フィート; 間合い 5フィート
特殊攻撃 酸吐き
【筋】16、【敏】10、【耐】17、【知】1、【判】13、【魅】6
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +7(組みつき+11); 戦技防御値 17(対足払い25)
特技 《技能熟練:知覚》、《追加HP》
技能 〈知覚〉+8、〈登攀〉+8
出現環境 温暖または暑熱/平地
編成 単体、2体、巣(3~6)
宝物 乏しい
酸吐き(変則)/Spit Acid 6時間に1回、アンケグは30フィートの直線状に酸を吐くことができる。この酸の命中を受けたクリーチャーは4d4ポイントの[強酸]ダメージを受ける(反応・半減、難易度14)。一度この攻撃を使ってしまったら、再び使えるようになるのに、アンケグは6時間待たなければならない。さらに、この期間の間、アンケグの噛みつきが追加の[強酸]ダメージを与えることはない。その結果、アンケグは追いつめられたり非常にいらついていない限り、この能力を使用しない。酸を吐くことが最も多いのは、ヒット・ポイントが完全な時の値の半分を切った場合と、敵をつかみそこねた場合である。このセーヴ難易度は【耐久力】修正値に基づいて算出されている。
アンケグ(アンク獣)は、世界中の田園地帯においてあまりにもありふれた悩みの種となっている。この馬ほどの大きさの穴を掘る怪物は一般に、都市のようなひどくたくさんの人が住んでいる地域を避けるが、家畜類や人型生物の肉を好むため、奥地の原野にとどまろうとしないこともまた確かである。アンケグが好む生息地は田舎の農地で、これはそういった地域のゆるい土だと掘り進むのが容易なためである。言い伝えによると、人里離れた砂漠に住むより身体の大きなアンケグもいて、そういったクリーチャーはおそらく主としてジャイアント・スコーピオン(巨大サソリ)やキャメル(ラクダ)を食べ、場所が離れ過ぎているために文明と関わりを持つことはめったにないのだという(砂漠に住むアンケグは、サイズ分類が超大型の、アドヴァンスト・アンケグである)。
戦闘では、アンケグは噛みつきで攻撃するのを好む。複数の敵に対しては、アンケグは攻撃可能な目標の内の1体をつかんだ後、安全な場所まで撤退して地中に潜ろうとする。地中に運び込まれたクリーチャーは困難ながらも呼吸することはできる(アンケグも同様に呼吸する必要があるため、アンケグのトンネルは比較的通気性がよい)が、大抵は仲間が助け出す前に生きたまま食べられてしまう。
アンケグは脚と顎を使って穴を掘り、ゆるい土や砂、砂利などの中を動揺を誘うほどの速度で移動する。堅い石を掘り進むことはできない。穴掘り中のアンケグは、頻繁に脚を止めて口から出る粘度が高めで腐食性の低い分泌物を用いて壁を補強していくことによって、トンネルを造ることができる。穴掘りの際に恒久的なトンネルを造ることにした場合、アンケグは通常の半分の移動速度で穴掘りを行なう。典型的なアンケグのトンネルの高さと幅は10フィートで、断面は大まかに円形をしており、長さは60~150フィート([1d10+5]×10フィート)ある。アンケグの小集団は大抵が同じなわばりを共有しており、農地の下に曲がりくねって複雑なトンネル網を造り上げる。時には、一度にたくさん掘りすぎたところに穴ができてしまうこともある。
巨大な蟲のような姿こそしているが、実のところアンケグは典型的なクモ形類動物よりもずっと高い知性を持ち、腕の立つ調教師が時間をかければ、乗騎あるいは荷役獣として仕えさせることすらできる。“家畜化された”アンケグでさえも恐怖したり驚かされたりするとすぐに酸を噴き出すという事実により、人口が過密な地域では最善をつくしたところで安全とは言いきれない。しかし、ホブゴブリンやトログロダイト、とりわけオークのような野蛮な種族にとって、アンケグはありふれた番兵や、さらにはペットともなっている。