Tuesday, March 29, 2011
これは奇妙なFAQで、様々な場所、様々なタイミングで出てくる。動物の【知力】が上昇したら何が起きるのか? この状況は非常に多くの、異なった状況で発生する。そしてGMがこの問題を解決する際に取れる行動にも、いくつかのものがある。今日、私達はこの特別な結び目を解きほぐし、納得の行く指針をいくつか考え出すことができないか、見極めようと思う。
動物が【知力】を得られる方法は多い。ヒット・ダイスを得て能力値上昇を【知力】に適用することもできる。アドヴァンスト単純テンプレートを得ることもできる。ドルイドがアウェイクンを発動することでも生じる。その要因にかかわらず、【知力】の上昇は全ての標準的なボーナス(技能ポイントの追加など)を与えてくれる。さらに、クリーチャーの【知力】が3に到達すると、言語を1つ得られる。これが、物事がややこしくなる始まりだ。「本当に? 私のペットのモンキーがしゃべれるの?」ええと、そうじゃない。説明させてほしい。
言語を獲得したからといって、会話能力を与える必要はない。ほとんどの動物は、発話のための正しい身体構成を備えていない。非常に知性的なドルフィンに共通語を教えることはできるかもしれないが、会話させる手段はない。言語を学ぶ、という問題もある。PCが簡単に遊べるよう、ルール上、この問題はほとんど言及されていない。しかし「実際に知性的な動物に共通語を教えるには、何年もかかるかもしれない」と仮定すれば、GMは問題ないと感じるはずだ。これはもちろん、動物が自発的にその言語スロットを埋めることさえ仮定しなければならない。言語を使用する能力を獲得するからと言って、そのような能力が活用される必要はないのである。
知性的な動物のもう一つの要素は、道具の使用だ。武器と防具の使用を理解し、適切な使用法を伝える特技がいくつか存在する。一般的に言って、これらの特技は動物には適用されない。しかしルール上、動物であっても、【知力】が3に到達したなら、物理的に使用できる特技を修得できると、ルールに言及されている。「適切な特技を与えることで、動物の相棒にチェインメイルとグレートソードを装備させることができる」という意味だと解釈する人もいる。このようにルールを解釈することもできるだろうが、「利用可能」という文言が非常に重要なのだ。ほとんどの武器を有効に使用するには親指が必要だ。そして親指が会ったとしても、自分のこれまでの人生を支えてきた肉体武器の代わりに、人工的な武器を使用しようとする動物はほとんどいない。結局の所、それは動物が生まれながらに持っていたものであり、訓練をいくらしたからといって、それを変更することは事実上不可能だ。つまるところ、GMは自分のキャンペーンと合わないと感じたなら、このような選択肢を自由に制限すべきである。GMが自分のキャンペーンに適切なものを宣言する自由度は、わずかではあるが残されている。
〈動物使い〉技能は、動物の【知力】がどのようになろうと通常通り機能する。依然として、動物を訓練したり、適切な仕事を行わせるには、〈動物使い〉判定を行わなければならない。しかし、指示がないときに知的な動物がどう対処するか、といった場合にGMは例外を設けるべきだろう。動物は燃えている建物から脱出するために扉を開けることは知らないかもしれない。これは、時間と経験から学んだ事実だからだ。しかし、知的な動物のほうが脱出経路を見つける可能性は高いかもしれない。
しかし、アウェイクン呪文はこの多くを変更させる。この呪文はクリーチャーを知的なものへと昇格させるために、特別にデザインされたからだ。この呪文の対象となった動物が上述の指針を無視することを、GMは許容しなければならない(その動物は、魔獣になるからだ)。だからといって、アウェイクンの対象になった動物は、動物の相棒や使い魔として扱い続けることはできない、ということにも注意しておこう。このような動物は自分の望みや感情を獲得する。ひょっとしたら自分の運命を自分で決めたいと考えるかもしれない。すぐにいなくなることはないかもしれないが、GMはこのようなクリーチャー(や木)が自分の運命を見つけるために逃げようとしているかもしれない、といつも気に留めておくこと。
モンスターのガイドラインでは動物に【知力】の上限がある、と記載されている。しかし、このガイドラインは作成時にのみ適用される。動物に高い【知力】を与えたからといって、何らかの方法で魔獣に変化するわけではない。ただし、アウェイクンのように、言及されている効果は例外だ。動物はいろいろな形で【知力】が2を超えるように成長できる。だからといって、一般的に、作成時に【知力】が2を超えることはできない。
さて、知的な動物についての我々の見解についてはこんなところにしよう。これらの指針や考え方が、君のゲームの問題を解決する助けになることを願ってやまない。この項目に関してさらに疑問があるなら、このブログ記事のコメントで教えてほしい。じゃあまた!
Jason Bulmahn
Lead Designer