経験点6,400
中立にして悪/大型サイズのアンデッド・クリーチャー(魔獣の変性種)
イニシアチブ +5; 感覚 暗視60フィート、シー・インヴィジビリティ、ディテクト・マジック、夜目; 〈知覚〉+21
オーラ 畏怖すべき存在(30フィート、難易度20、1d6ラウンド)
アーマー・クラス 25、接触10、立ちすくみ24(+15外皮、-1サイズ、+1【敏】)
ヒット・ポイント 114(12d8+60)
頑健 +12、反応 +9、意志 +10
ダメージ減少 5/―; 完全耐性 アンデッドの種別特性
弱点 [火炎]に対する脆弱性
移動速度 30フィート、飛行50フィート(劣悪)
近接 爪(×2)=+19(3d6+8/19~20)
接敵面 10フィート; 間合い 5フィート
特殊攻撃 塵の一薙ぎ、飛びかかり、引っかき(2爪+19、3d6+8/19~20)、復讐の爆発
擬似呪文能力 (術者レベル12; 精神集中+16)
常時―コンプリヘンド・ランゲージズ、シー・インヴィジビリティ、ディテクト・マジック、リード・マジック
3回/日―クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス
1回/日―ディスペル・マジック、リムーヴ・カース、レジェンド・ローア、ロケート・オブジェクト
1回/週―以下から1つ、持続時間は最長で1週間:シンボル・オヴ・フィアー(難易度20)、シンボル・オヴ・パースウェイジョン(難易度19)、シンボル・オヴ・パースウェイジョン(難易度20)、シンボル・オヴ・パースウェイジョン(難易度21)、シンボル・オヴ・ペイン(難易度19)
【筋】26、【敏】13、【耐】―、【知】16、【判】19、【魅】19
基本攻撃 +12; 戦技ボーナス +21; 戦技防御値 32(対足払い36)
特技 《イニシアチブ強化》、《鋭敏感覚》、《クリティカル強化:爪》、《戦闘発動》、《追加HP》(B)、《肉体攻撃強化:爪》(B)、《鋼の意志》、《ホバリング》
技能 〈威圧〉+12、〈隠密〉+12、〈交渉〉+12、〈呪文学〉+11、〈真意看破〉+18、〈知覚〉+21、〈知識:宗教〉+5、〈知識:歴史〉+5、〈はったり〉+12、〈飛行〉+2; 種族修正 +4〈隠密〉
言語 共通語、スフィンクス語、竜語; コンプリヘンド・ランゲージズ
太古の文明の多くで死者はミイラ化され、長く複雑な葬送と防腐処理によって死体は腐敗から守られていた。そうした死体の大多数は単に入れられた墳墓の中で死体を保存する為だけのミイラ化だが、一部は魔法の補助もあるミイラ化であり、ミイラ化クリーチャーとして死後も生きられるようになっている。ミイラ化クリーチャーの見た目は他のミイラ――ヒエログリフの書き込まれた、乾燥し萎びた亜麻の包帯で包まれた埃っぽい死体――と殆ど変わらないが、悪意のある知性の微光がその生気のない眼窩からちらついている。
ミイラ化クリーチャーはPathfinder RPG Bestiaryにある標準的なミイラとは製造方法と製造理由が異なる。標準的なミイラの大半は単なる墳墓の守護者として作成されている; 絶望のオーラとミイラ腐敗病のような能力を得るが、通常は生前に持っていた自由意志、知性の大半、そして能力を失う。ミイラ化クリーチャーは逆に、知性、記憶、そして他の能力の多くを保持している。ミイラ化クリーチャーはミイラ腐敗病の呪いを広められず、一瞥によって恐怖で生者を麻痺させられないが、その接触は生きたクリーチャーを塵に分解させ、その存在自体だけで血を凍らせるものとなっている。亡者となって遅くぎくしゃくとしているが、ミイラ化クリーチャーはにも拘わらず爆発的な速度と凶暴性を持てる。その創造工程のためミイラ化クリーチャーはエネルギー・ダメージに敏感であるが、個々のミイラ化クリーチャーの脆弱性を判断するのは必ずしも容易であるわけではない。
ミイラ化クリーチャーの多くは重要人物の墳墓を守る為に作成されるが、一部の権力を持った存在――統治者、高僧、強力な魔術師、あるいは裕福な富豪さえ――は死後にミイラ化クリーチャーへと変成する。諦めて生と知識を運命の悪戯に委ねる事のできないそうした人々は、自らの霊魂を乾燥した抜け殻に縛り付け、忘却と引き換えに終わりのない何百年の間不死を得る。真なる富は時に最愛の配偶者、内妻、従者、そして護衛たちを共にミイラ化させることもあり、彼らが非業の死を遂げた後にも昔の生きていた百年間を嘲笑いながら砂まみれの墳墓の中にある宮廷を保持できるようにする。
ミイラ化クリーチャーを作成するには、死体を防腐処理し、内臓を乾燥させた香草と置き換え、聖油の塗布によって花と死者の皮膚を保存しなければならない。標準的なミイラとは異なり、ミイラ化クリーチャーの脳味噌は死後も髑髏から取り除かれない。奇妙な化学物質と神秘的なヒエログリフの刺青が施されたミイラ化クリーチャーの脳味噌は基本クリーチャーの精神と能力を保持するが、この工程は何らかの精神的能力の喪失を導く。この工程が完了すると、肉体は特別に洗浄された、ミイラ化クリーチャーに新たな能力(弱点も)を与えるヒエログリフの印の付いた亜麻布でくるまれる。最後に、作成者はクリエイト・グレーター・アンデッド呪文を発動してミイラ化クリーチャーに非生命を与えなければならない。
「ミイラ化クリーチャー」は生きている実体のあるクリーチャー(以降基本クリーチャーと言及する)に付与できる後天性テンプレートである。ミイラ化クリーチャーは基本クリーチャーの性能全てを使うがここに記すような例外がある。
種別:クリーチャーの種別はアンデッド(変性種)に変わる。他の副種別は維持されるが、属性の副種別と種族を示す副種別は除く。クラスヒット・ダイス、基本攻撃ボーナス、セーヴ、技能ポイントは再計算しないこと。
感覚:ミイラ化クリーチャーは暗視60フィートを得る。
オーラ:ミイラ化クリーチャーは距離30フィートかつ持続時間1d6ラウンドの畏怖すべき存在オーラを得る。
アーマー・クラス:外皮は+4上昇する。
ヒット・ダイス:種族ヒット・ダイス全てをd8に変更すること。クラス・ヒット・ダイスは影響を受けない。アンデッドであるため、ミイラ化クリーチャーは【魅力】修正値をボーナス・ヒット・ポイントを決定するのに使う(【耐久力】の代わりに)
防御的能力:ミイラ化クリーチャーはダメージ減少5/―とアンデッド別によって与えられる防御的能力を得る。
弱点:ミイラ化の工程はミイラ化クリーチャーはエネルギーの種類1つに対する脆弱性を残す。以下の表から選択するか無作為に1つ決定すること。
反逆の場合の安全装置として、ミイラ化クリーチャーには儀式の工程の最中でヒエログリフで肉体か包帯のどこかに、どれが脆弱性となるエネルギーの種類なのかを識別できる僅かな印がつけられている。難易度20の〈知覚〉判定の成功がその印を見つけるのに要求されるが、難易度25の〈言語学〉判定も依然としてそのヒエログリフの意味を解読するのに要求される。
移動速度:あらゆる移動速度は10フィート減少する(最低5フィート)。基本クリーチャーが飛行移動速度を保つ場合、その機動性は劣悪に変わる。
攻撃:ミイラ化の工程でミイラ化クリーチャーの骨は硬化し石のような密度となり、基本クリーチャーが他に肉体攻撃を持たない場合強力な叩きつけ攻撃が与えられる。この叩きつけ攻撃は基本クリーチャーのサイズに基づき、そのクリーチャーが1サイズ分類大きいかのように扱う。
特殊攻撃:ミイラ化クリーチャーは以下の特殊攻撃を得る。
復讐の爆発(超常)/Burst of Vengeance:遅く、ぎこちない存在にも拘わらず、ミイラ化クリーチャーは短時間だが驚くべき爆発的速度で前方へと突進し攻撃できる。1日に2回即行アクションで、ミイラ化クリーチャーは1ラウンドの間ヘイスト呪文の影響を受けているかのように行動できる。
塵の一薙ぎ(超常)/Dust Stroke:ミイラ化クリーチャーの肉体攻撃あるいは叩きつけ攻撃で殺されたクリーチャーは塵と灰の雲へと分解し、犠牲者の肉体は完全に破壊される(ディスインテグレイトと同様)。
能力値:【筋】+4、【知】-2(最低1)。アンデッド・クリーチャーであるため、ミイラ化クリーチャーは【耐久力】値を持たない。
特技:ミイラ化クリーチャーは《追加HP》をボーナス特技として得、基本クリーチャーの肉体攻撃それぞれに対し《肉体攻撃強化》をボーナス特技として得る。
技能:ミイラ化クリーチャーは〈隠密〉判定に+4の種族ボーナスを得る。