この明るい色をした粘体の塊は、奇妙な形で揺れ脈打つ。
経験点2,400
真なる中立/中型サイズの粘体
イニシアチブ -3; 感覚 非視覚的感知120フィート; 〈知覚〉+2
オーラ 感情(難易度20)
アーマー・クラス 13、接触13、立ちすくみ13(+6反発、-3【敏】)
ヒット・ポイント 76(9d8+36)
頑健 +13、反応 +6、意志 +11
防御能力 不定形; 完全耐性 粘体の種別特性、[精神作用]効果
移動速度 20フィート、登攀20フィート
近接 叩きつけ=+11(1d8+7、加えて“感情心傷化”)
特殊攻撃 感情強圧、感情心傷化
【筋】20、【敏】5、【耐】18、【知】―、【判】15、【魅】23
基本攻撃 +6; 戦技ボーナス +11; 戦技防御値 16
技能 〈登攀〉+13
その他の特殊能力 感情的適合、共感療法、収縮
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、2体、衝突(3~12、しばしば異なる感情に適合した者同士)
宝物 乏しい
感情強圧(超常)/Compel Emotion 移動アクションとして、エモーション・ウーズは60フィート以内の知的なクリーチャーをエモーション・ウーズに適合している感情で圧倒させる念術のエネルギーのパルスを放つことができる(意志・難易度20・無効)。各々の感情は影響を受けたクリーチャーに対する特殊効果を持ち、対応する感情的適合に詳述される(下記参照)。同じ感情に適合している複数のエモーション・ウーズの効果は累積しないが、同時に異なる種類のエモーション・ウーズから異なる感情の効果を受けることはできる。
感情強圧に影響を受けたクリーチャーは発生源のエモーション・ウーズの60フィート以内に留まるかその後1d4分の間選択した感情を保持する。影響を受けたクリーチャーはその感情を制御しようとするために追加の難易度20の意志セーヴを試みるために移動アクションを行うことができる。この意志セーヴに成功することは、この効果を取り除き、そのエモーション・ウーズの感情強圧の能力に対して24時間、将来のセーヴに+4の状況ボーナスを与える。これは[感情、精神作用]効果である。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
感情的適合(超常)/Emotional Attunement 各エモーション・ウーズは一つの感情に密接に適合している。感情の種類はその生理学に影響を及ぼし、その基本的な性質を変える。
憤怒/Anger:憤怒に適合したエモーション・ウーズは明るい赤色に輝く。【筋力】は4増加し、ボーナス特技として《強打》を得、[火炎]に対する抵抗10を持つ。憤怒に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力に影響を受けたクリーチャーは、味方がクリーチャーから機会攻撃を誘発するアクションを行った時、その味方に対して機会攻撃を行うことを強要される。これは各ラウンドにクリーチャーが行うことができる機会攻撃の回数に数える。
専念/Dedication:専念に適合したエモーション・ウーズは深い青色となる。【耐久力】は4増加し、ボーナス特技として《頑健無比》と《追加HP》を得、アーマー・クラスへの外皮ボーナスは2増加する。専念に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力に影響を受けたクリーチャーはそのターンの開始時に難易度20の意志セーヴに成功しない限り、隣接した敵から離れられない。成功すると、クリーチャーはそのラウンド離れることができるが、この効果が終了するわけではない。
絶望/Despair:絶望に適合したエモーション・ウーズは淡い、無関心な灰色である。【耐久力】と【魅力】が2増加し、ダメージ減少10/魔法と[氷雪]への抵抗10を得る。絶望に適合したエモーション・ウーズの感情強圧に影響を受けたクリーチャーは攻撃ロールとダメージ・ロールに-4の士気ペナルティを受ける。
恐怖/Fear:恐怖に適合したエモーション・ウーズは明るい灰色であり、その中心部に渦巻く暗い灰色の塵の斑点をもつ。【敏捷力】は4増加し、ボーナス特技として《イニシアチブ強化》と《神速の反応》を得、身かわしのローグのクラス特徴を得る。恐怖に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力の影響を受けたクリーチャーは怯え状態を得る。
嫌悪/Hatred:嫌悪に適合するエモーション・ウーズは濃い黒色で、攻撃するとき激しく脈動する。【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】は2増加し、[強酸]への抵抗10を得、感情心傷化の能力は4d6ポイントのダメージを与える(3d6の代わりに)。嫌悪に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力に影響を受けたクリーチャーはアーマー・クラスに-4のペナルティを受けるが、攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の士気ボーナスを得る。
嫉妬/Jealousy:嫉妬に適合するエモーション・ウーズは油っぽい緑、橙、褐色がかかった赤の渦である。【筋力】と【敏捷力】は2増加し、ダメージ減少5/銀と呪文抵抗17を得る。嫉妬に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力に影響を受けたクリーチャーは自身に発動された全ての呪文に対してセーヴィング・スローを試みなければならず、それは害のある呪文と利益のある呪文を含む。
熱狂/Zeal:熱狂に適合したエモーション・ウーズは明るい橙色で、食事中あるいは食事をして暫くはより明るくなる。【筋力】、【耐久力】、【判断力】は2増加し、ダメージ減少5/魔法と[雷撃]に対する抵抗10を得る。熱狂に適合したエモーション・ウーズの感情強圧の能力に影響を受けるクリーチャーは難易度20の意志セーヴに成功するか、前のラウンドと同じ行動を繰り返さなければならない。もし行えない場合(例えば、既に離れてしまった敵に対して全ラウンド攻撃を行うことや、消費してしまった呪文を発動するなど)、可能な限り前のラウンドに行ったものに近いアクションを行わなければならない。この意志セーヴに成功すれば1ラウンドの間通常通りの行動を行えるが、[感情]効果から自由になるわけではない。
感情心傷化(変則)/Emotional Scarring エモーション・ウーズの叩きつけ攻撃は、追加の3d6ポイントのダメージを与え、それは、マインド・スラストIからの精神的ダメージである。これは[精神作用]、[感情]効果である。
共感療法(超常)/Empathic Healing 感情強圧の能力に影響を受けたクリーチャー(あるいは、ウーズが適合している感情を経験しているクリーチャー)の60フィート以内にいる限りエモーション・ウーズは高速治癒 5を得る。エモーション・ウーズは、それ以外の点では[精神作用]効果に完全耐性を持つが、自身の感情に合った[感情]効果によって治癒され、その効果の術者レベルに等しいヒット・ポイントを回復する(術者レベルがない能力はウーズのヒット・ダイス分)。ウーズは自身に関連した感情に専門で対処する効果に対してセーヴィング・スローに失敗したならば、その量に等しいダメージを受ける(例えば、恐怖のためのリムーヴ・フィアー、絶望のためのグッド・ホープなど)。
本当に奇怪で外来のクリーチャーであるエモーション・ウーズは何らかの形で生命の鼓動を与えられたエクトプラズムでできてる。彼らを知的なものと分類はできないが、エモーション・ウーズは特殊な感情的共感性を持っており、近くのクリーチャーの感情に反応し呼応できるだけでなく、念術的に他者の感情を整形し変容できる。
彼らは肉食であるがエモーション・ウーズは強い感情を持つ犠牲者を探すことを好み、それらを食べる。不自然な生物学の一部として、彼らは強い感情に晒される事により生理的な利益を得る。各々のエモーション・ウーズは特定の感情に適合し、この繋がりの原因は不明である。最も一般的に受け入れられている理論は、この粘体は自分たちが晒された最初の強い感情を焼き付けた、あるいは感情がエクトプラズムに焼き付いたというものであるが、他の者は、このクリーチャーはこの絆を部分的に支配しており、十分な時間自身が適合している感情を変えさえできると信じている。適合している感情を反映する色彩に加え、エモーション・ウーズは結びついている感情に適した形状を取り、このクリーチャーの知識を持つ者が最初の一瞥でそれぞれの特定の感情適合を判断するのをかなり簡単にする。
エモーション・ウーズに遭遇するクリーチャーは、この粘体は遭遇したクリーチャーの表情や動きを不安にさせる方法で模倣し、時には笑顔や唸り声を模倣するのと同様クリーチャーの顔の特徴を複製まですると分かる。ウーズの反応は、周囲のクリーチャーがこの粘体と適合している感情の種類を表すとき更に甚だしいものとなる。ウーズは感情のあるクリーチャーを探している時、顕著にさざ波を立て始め、感応する拍子で脈打ち、普段よりも急速に自身を再構築する。憤怒に適合しているウーズは自身の付属肢をよりギザギザの棘に見えるように形成し、絶望のウーズは流砂のプールから逃げ出そうとしているクリーチャーのように断続的に接触しようとするかもしれない。
動物の大部分や知的でない生命形態はエモーション・ウーズの模倣と感情の反響に恐怖を感じ、できるだけ早く逃げだす。有情クリーチャーの一部もこれと同じ反応をするが、他の者はこの現象に魅力を見出し、エモーション・ウーズを捕まえるか、実験しようと試み、この飢えたウーズの理解の内に自身を置く。これらの知的なクリーチャーはエモーション・ウーズの攻撃の最も一般的な犠牲者である。
激戦は憤怒、恐怖、嫌悪、熱狂に適合したエモーション・ウーズの注意を引く。そのようなウーズは感知した近くの戦闘に加わり、そこで発生する感情を食べるかもしれない。そのような強い感覚を引き起こし吸収し続けたいという欲求によって、このウーズは戦闘を長引かせ、複数の目標に攻撃を広げ、感情強圧の能力に影響がないクリーチャーに注意を払わないようになっている。最終的に、この粘体の飢えは本当にそれ自身の破滅を招くかもしれない。
エモーション・ウーズは時に過去に強い感情が感じられた場所に住む事は、このクリーチャーには潜在的にサイコメトリー能力があるのかもしれないことを示唆している。憎悪のウーズは大虐殺の現場、熱狂のウーズは古い寺院や政治家の事務所、絶望のウーズは古い刑務所などに住むかもしれない。一ヶ所で動けないか、長い間感情的な繋がりを奪われるならば、エモーション・ウーズは色彩を失い、鈍い白色になって最終的に固まり亀裂を生む。
典型的なエモーション・ウーズは人間とほぼ同じ体積を持つが、構成物が著しく軽く、50ポンド(約22.7kg)の体重しかない。