ウールフェン人はアヴィスタン亜大陸北方に住む、人間の強靭で寡黙な民族である。
非常に背が高く、男性は6フィートを超え、女性は数インチ低いだけである。皮膚の色は白。髪の毛は金、黄褐色、赤で、男女共に長く伸ばし編みこむ。また、男性は通常ヒゲを蓄える。自分たちのことをアヴィスタンで最も美しい民族であると考えており、流れるような髪、固い編みこみ、よく手入れされた毛皮をまとい、琥珀、イッカククジラの角、マンモスの象牙、銀や銅で作られたネックレスで身を飾る。
おおむねリノーム諸王の地から南の地に来るウールフェン人は商人や水夫であり、イリセン出身のものは襲撃者兼船乗りである。一般人はほとんどが猟師、漁師、農夫を兼業しているが、少数の者は吟遊詩人兼道化のスカルド(skald)になる。ウーフェン人は非常に歌を好み、労働の時はもちろん、戦闘の際にも歌うことで知られている。
伝統的に奴隷制度を有し、戦で捕虜になった者や、有罪宣告を受けた者が奴隷となる。首長やイャールすら、誓いを破ったり、盾の兄弟を裏切ったりした場合は奴隷に落とされることがある。
さまざまな力比べや飲み比べを好み、揉め事を決闘で決着を付けることも普通である。
冒険者になることが他と比較して多く、女性はしばしば強力なドルイドや、デズナやトラグのクレリックになる。一部の者は、“ウィンド・シスターズ”または“スカイ・メイデン”と呼ばれる、飛行能力のある乗騎にのって諸王の間の使者になったり孤立した村々の間の連絡を取ったり、あるいは空からの脅威に立ち向かったりする者となる。男性はバーバリアン、レンジャー、エラスティル、トラグ、ゴルムのクレリックによくなり、ドルイドやデズナのクレリックになる者も同じくらいいる。
ウールフェン人は、通常名と父祖からもらった名の2つを持つ。男は通常は強力な祖先や英雄王の名を貰うが、一部の物は両親が子供に実現して欲しいと望むスカルド語の単語の名前を持つ。女性は両親の子供の未来への希望をあらわす名前を持つ。
女性名:アスタ Asta、ビルギット Birgit、ダグニ- Dagny、エヴァ Eva、ゲルダ Gerda、グンダ Gunda、ヘーゲ Hege、インゲガード Ingegerd、イングリッド, Ingrid、ジョルン Jorun、マグダ Magda、ナナ Nanna、ルナ Runa、シグネ Signe、ティネ Tine
男性名:アスビョルン Asbjorn、ビルガー Birger、エイリフ Eilif、ヘルガー Herger、ヒグラック Hyglak、ジェンス Jens、キェル Kjell、クリーガー Kriger、ニクラス Niklas、オラフ Olaf、ラグナー Ragnar、スターク Sterk、ストローイ Storhoi、タラック Tallak、ヴァーグ Varg
[1] Erik Mona et al.(2008). Campaign Setting, p. 34. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1