Bilocation/二箇所への存在
系統:召喚術(創造); 呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、サイキック8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:複製1つ
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可; 呪文抵抗:不可
この呪文は術者に瓜二つの複製を作り出す。この複製は術者と同じ者を身につけ所持しており、有効距離内の術者が選択した場所に現れる。術者はこの呪文が終了するまで、同時に2つの場所に存在する。術者と複製は同じデータを持ち、同じ資源を共有する。例えば、複製がダメージを受けた場合、術者は合計ヒット・ポイントからそのダメージを差し引く。同様に、複製が両方が装備している魔法のアイテムからチャージあるいは1日の使用回数を消費した場合、そのチャージあるいは1日の使用回数は術者が持つアイテムからも消費される。術者あるいは複製が所持しているアイテムを落としたりどこかにおいてきたりすると、もう一方の身体からもそのアイテムは消えてしまう。この呪文でアーティファクトを複製することはできない。術者が所有している全てのアーティファクトは、術者の手元に残る。
術者は自分の肉体と複製の肉体から同時に感覚的な情報を得る。この呪文により、術者はそのような情報を受けても、混乱することなく情報をやりとりすることができる。
アクションを行う際、術者はどちらの肉体がアクションを行うかを選択する。しかし両方の肉体は、同じアクションの総量を共有する。例えば、術者が標準アクションで呪文を発動した場合、いずれの肉体を呪文の起点とすることもできるが、もう一方の身体はこのラウンド標準アクションを行うことができない。同様に、複製が全ラウンド・アクションを行った場合、術者は標準アクションも移動アクションも行うことはできない。両方の肉体は通常通り何度でもフリー・アクションを行うことができる。例えば、両方の肉体が異なることを口にしたり、異なるアイテムを落としたりすることができる。いずれかの肉体がラウンド中に移動を行わない場合、その肉体はフリー・アクションとして5フィート・ステップを行うか、自分の移動速度で移動することができる。
二つの肉体は一人のものであるため、攻撃、呪文、効果で攻撃を受けた場合(例えば、異なる距離のために異なる効果を受ける場合)、想定される最も悪い効果を受ける。両方の肉体が同じファイアーボールの範囲に入った場合、セーヴィング・スローを1回だけ行い、ダメージを一度だけ受ける。一方の肉体がホールド・パースンの目標になった場合、セーヴ似失敗すると両方の肉体が麻痺状態になる。特定の数のクリーチャーを目標とする効果において、両方の肉体でクリーチャー1体と数えられ、そのような効果で複数回選択されることはない。術者は挟撃や遮蔽といったほとんどの戦闘効果において複製を別のクリーチャーとして扱う。しかし、チームワーク特技や自分以外の他のクリーチャーを目標とする効果を使用する際には、異なるクリーチャーとは見なさない。
術者に効果を及ぼす持続時間のある魔法効果は、バイロケーションの効果を受けている間持続時間が半分になる。例えば上述したホールド・パースンは複製が消滅するまでの間、1ラウンド毎に2ラウンド分の持続時間を消費する。バイロケーションを発動したときにイーグルズ・スプレンダーの効果を受けており、その持続時間が1分残っている場合、その効果は10ラウンドではなく5ラウンド後に終了する。このように持続時間が短縮した効果は最低でも1ラウンドは持続する。そのためもしその効果が奇数ラウンド持続して1ラウンド残った場合、そのラウンドは術者の肉体と複製の両方に完全な効果を及ぼす。
この呪文が終了する際、術者は自分と複製のどちらを消滅させるかを決定する。術者が消滅すると、術者は複製となる。このとき術者がアーティファクトを有していた場合、術者の意識と共にそれらも転送される。