呪われたアイテムとは、何らかの形で不利に働く可能性のある魔法のアイテムのことである。良い効果と悪い効果が渾然一体となったものもあり、キャラクターたちに難しい判断を強いることになる。呪われたアイテムは必ずしも常に意図的に作られるわけではない。その場合、作成者の仕事が立て込んでいた結果だったり、作り手の腕が未熟だったり、適当な構成要素がなかったりしたのだ。こうしたアイテムの多くはそれでも機能はするのだが、意図した通りに働かなかったり、深刻な副作用を生じたりする。魔法のアイテム作成時の技能判定に5以上の差で失敗したら、呪われたアイテムの副作用表でロールして、アイテムが持つ呪いの種類を決定すること。
呪われたアイテムの識別:呪われたアイテムは、1つの例外事項を除いて、他の魔法のアイテムと同様に識別される。アイテムを識別するために行なう判定で難易度を10以上上回らない限り、呪いは発見されない。判定には成功したが難易度を10上回ることができなかった場合、それで判るのはその魔法のアイテムの本来の用途だけである。そのアイテムが呪われていると判っているのであれば、そのアイテムを識別するための通常通りの難易度を用いて呪いの性質を判断できる。
呪われたアイテムの除去:呪われたアイテムの中には簡単に手放せるものもあるが、使用者が価格関係なくそのアイテムを持ち続けるよう強制するものもある。そうしたアイテムは、手放したり戻ってこれない所へ投げ捨てたりしても、再び戻ってくる。この種のアイテムは、キャラクターかアイテムを目標としたリムーヴ・カースかそれに類する魔法がかけられた後にのみ手放せる。呪いを解くための術者レベル判定の難易度は(10+アイテムの術者レベル)に等しい。呪文が成功したら、次のラウンドにはそのアイテムを手放せるが、そのアイテムを再度使用した場合、呪いは再発する。
以下に挙げるのは呪われたアイテムの最も一般的な効果の一部である。GMは特定のアイテムに合うよう呪われたアイテムの新たな効果をこしらえるのをためらわなくてよい。
妄想:使用者はアイテムに見せかけ通りの力があると信じ込んでしまう。だが、実際にはアイテムは何の魔法能力も持ってはいない(持っていると信じ込ませる魔法能力を除いては)。使用者は精神的に欺かれており、アイテムが機能していると思い込んでいる。そのため、リムーヴ・カースの助けを借りなければ、呪われたアイテムに欺かれているという事実に納得しない。
逆の効果または目標:これらの呪われたアイテムは誤作動を起こし、作成者の意図とまったく逆の効果を発生させたり、他の誰かではなく使用者自身を目標にしてしまったりする。ここで注意してほしいことは、こうしたアイテムは必ずしも持っていて損になるものばかりではないということだ。逆の効果を持つアイテムの中には、攻撃とダメージのロールにボーナスではなくペナルティを与えるものが含まれる。呪われていない魔法のアイテムの強化ボーナスについて、必ずしもキャラクターにすぐ教える必要はない。とは言え、呪われていることが判れば、アイテムを捨ててしまうことができる――使用者に使い続けることを強制する何らかの力が込められていない限りは。そのような場合、アイテムを手放すためにはふつう、リムーヴ・カース呪文が必要になる。
断続的機能:断続的機能には3つの種類があり、どのアイテムも解説にある通りの完全な機能を発揮する――少なくとも時々は。3つの種類とは、不確実、依存性、制御不能である。
不確実:このアイテムを起動させるたびに、5%の確率(d%の01~05)で機能しない。
依存性:このアイテムは特定の状況でしか機能しない。そうした状況を選択するか、以下の表をロールして、どんな状況でしか機能しないかを決定すること。
d% |
状況 |
---|---|
01~03 |
|
04~05 |
気温が氷点より高いときに(1気圧で0℃より上) |
06~10 |
昼間に |
11~15 |
夜間に |
16~20 |
直射日光の当たる所で |
21~25 |
直射日光の当たらない所で |
26~34 |
水中で |
35~37 |
水の外で |
38~45 |
地下で |
46~55 |
地上で |
56~60 |
|
61~64 |
|
65~72 |
|
73~80 |
|
81~85 |
|
86~90 |
|
91~95 |
|
96 |
|
97~99 |
聖日か、特定の天文学的事象の起きている間に |
100 |
特定の場所から100マイルより離れたところで |
制御不能:制御不能なアイテムはランダムに起動してしまうことがある。毎日d%をロールすること。01~05が出た場合、アイテムはその日の間、ランダムに決めた時点で起動してしまう。
必要条件:アイテムの中には使用するために厳しい条件を満たさなければならないものもある。この種の呪われたアイテムを機能させ続けるためには、以下の中から1つ(またはそれ以上)の条件を満たさねばならない。
キャラクターは通常の2倍の量を食べなければならない。
キャラクターは毎日100gp相当の価値のあるものを犠牲に捧げねばならない(つまり破壊せねばならない)。
キャラクターは他の魔法のアイテムをすべて捨てねばならない。
キャラクターは特定の名前に改名せねばならない(このアイテムはその名前のキャラクターにしか使えない)。
キャラクターは特定の技能を一定ランク修得せねばならない。
キャラクターは自分の生命エネルギーの一部(【耐久力】2ポイント)を一度だけ犠牲にせねばならない。キャラクターがレストレーション呪文などで失った【耐久力】を取り戻した場合、アイテムは機能を停止してしまう(ただし、レベル上昇やウィッシュ、魔法のアイテムの使用によって【耐久力】を獲得した場合は機能停止しない)。
毎日アイテムを聖水で浄めねばならない。
毎日アイテムを使って1体の生きているクリーチャーを殺さねばならない。
最低でも1日1回、アイテムを使用しなければならない。さもないと、現在の所有者では二度と機能させることができなくなってしまう。
(武器のみ)アイテムを抜いたら、それを使って血を流さねばならない。1回命中を与えるまでは、手放すことも他の武器に持ち替えることもできない。
毎日アイテムに特定の呪文をかけねばならない(ブレス、アトーンメント、アニメイト・オブジェクツなど)。
必要条件はそのアイテムにふさわしいことが非常に重要であり、ランダムに決定すべきではない。必要条件のあるアイテムが知性あるアイテムでもあるなら、必要条件はその性格によって決まることが多い。必要条件が満たされなければ、アイテムは機能を停止してしまう。必要条件が満たされれば、普通そのアイテムは次に必要条件を満たさねばならなくなるまで1日の間機能し続ける(ただし、一部の条件は1回満たせばよかったり、1ヶ月ごとに満たせばよかったり、常時満たしていなければならなかったりする)。
副作用:通常、副作用を持つアイテムは、それでも所有者にとって有益である。ただし、それには不利な側面もある。副作用はアイテムを使用した時(武器などの場合は手に持った時)にだけ現れるものもあるが、持ち歩いている限り常時キャラクターについてまわるものもある。
特記ない限り、副作用はキャラクターがアイテムを所持し続けている間ずっと効果を及ぼす。通常、この種の効果に対するセーヴ難易度は(10+アイテムの術者レベル)に等しい。
d% |
副作用 |
---|---|
01~04 |
キャラクターの毛髪が1時間ごとに1インチ伸びる。 |
05~09 |
キャラクターの身長が6インチ(約15cm)縮む(d%の01~50)か伸びる(51~100)。これは1回しか起こらない。 |
10~13 |
|
14~17 |
|
18~21 |
キャラクターの髪の毛の色が変わる。 |
22~25 |
キャラクターの肌の色が変わる。 |
26~29 |
|
30~32 |
キャラクターの性別が変わる。 |
33~34 |
|
35 |
|
36~39 |
|
40 |
|
41~45 |
キャラクターはそのアイテムのことになると独占欲が強まり利己的になる。 |
46~49 |
キャラクターはそのアイテムを失うことと、そのアイテムに対する損害を偏執的に恐れるようになる。 |
50~51 |
キャラクターの属性が変わる。 |
52~54 |
|
55~57 |
|
58~60 |
|
61~64 |
|
65 |
|
66~70 |
|
71~75 |
|
76~80 |
|
81~85 |
|
86~90 |
|
91~95 |
|
96 |
|
97 |
キャラクターは秘術呪文を発動することができなくなる。 |
98 |
キャラクターは信仰呪文を発動することができなくなる。 |
99 |
キャラクターはいかなる呪文も発動することができなくなる。 |
100 |
GMは上記の中から相応しいものを1つ選択するか、特にそのアイテム向けに副作用を1つ創造すること。 |
d% |
|
---|---|
01~15 |
|
16~35 |
|
36~45 |
断続的機能 |
46~60 |
|
61~75 |
副作用 |
76~90 |
全く異なる効果 |
91~100 |
特定の呪われたアイテム表の呪われたアイテムで代用 |
d% |
アイテム |
---|---|
01~02 |
|
03~04 |
|
05~06 |
|
07~08 |
|
09~10 |
|
11~12 |
|
13~14 |
|
15~16 |
|
17~18 |
|
19~20 |
|
21~22 |
|
23~24 |
|
25~26 |
|
27~28 |
|
29~30 |
|
31~32 |
|
33~34 |
|
35~36 |
|
37~38 |
Eyes blindness(訳注:おそらくアイズ・オヴ・ブラインドネスの誤記) |
39~40 |
|
41~42 |
|
43 |
|
44~45 |
|
46~47 |
|
48~49 |
|
50~51 |
|
52~53 |
|
54~55 |
|
56~57 |
|
58 |
|
59~60 |
|
61~62 |
|
63~64 |
|
65~66 |
|
67~68 |
|
69~70 |
|
71~72 |
|
73~74 |
|
75~76 |
|
77~78 |
|
79~80 |
|
81~82 |
|
83~84 |
|
85~86 |
|
87~88 |
|
89~90 |
|
91~92 |
|
93~94 |
|
95~96 |
|
97 |
|
98 |
|
99~100 |
GMが選択 |
すべての呪われたアイテムの中で最も危険で最も陰険なものはおそらく、本来意図された機能が完全に呪いへと置き換わっているものである。だがそれでも、そういったアイテムにもまだ使い道はある――特に罠や武器として。以下に挙げるのは呪われたアイテムの特殊な例だ。前提条件の代わりに、呪われたアイテムはそれぞれが1つ以上の通常の魔法のアイテムと関連している。ことによると、そういったアイテムの作成時に呪われたアイテムとなってしまったのかもしれない。買い手が呪いに気づいていなければ、見せかけ通りのアイテムであるかのように呪われたアイテムを売却することもできる。
呪われた鎧一揃いと呪われた武器はさまざまな形態をとりうる。ここに挙げた例は最も一般的なものに過ぎない。例えば、-2カースト・ソード は、+3ショート・ソードや+1ダガーのように見えてもよいし、表記の-2の代わりに同様の負の値が付いていてもよい。
(Sword, -2 Cursed/呪われた-2の剣)
装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 15; 重量 4ポンド
このロングソードは、練習に使う分にはよく目標に命中する。しかし戦闘で敵に対して使うと、使用者の攻撃ロールに-2のペナルティを与える。
この武器で与えるダメージもまた2ポイント減少する。ただし、攻撃が命中していれば最低1ポイントはダメージを与える。剣は他の武器ではなく自分を使うよう常に使用者に強制する。所有者はたとえ他の武器を抜いたり準備しようとしても、自動的にこの剣を抜き、この剣で戦ってしまう。
(Armor of Arrow Attraction/矢招きの鎧)
装備部位 鎧; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 16; 重量 50ポンド
この鎧を魔法的に分析すると、普通の+3フル・プレートであるという結果が出る。この鎧は近接攻撃に対しては通常通りに機能するが、実は遠隔武器を引きつけてしまうのだ。着用者は、遠隔武器による攻撃に対するアーマー・クラスに-15のペナルティを受ける。この鎧の真の性質は、キャラクターが本気の遠隔攻撃を受けるまでは判明しない。
+3フル・プレート
(Armor of Rage/敵意の鎧)
装備部位 鎧; オーラ 強力・死霊術; 術者レベル 16; 重量 50ポンド
この鎧はブレストプレート・オヴ・コマンド(威厳の鎧)に似た外見をしており、+1ブレストプレートとして機能する。しかし、この鎧を着用すると、鎧はキャラクターの【魅力】に-4のペナルティを負わせる。また、300フィート以内にいるすべての非友好的なキャラクターは、着用者に対する攻撃ロールに+1の士気ボーナスを得る。この効果は着用者にも、作用を受けている敵たちにも気づかれない(言い換えるなら、着用者は鎧を着てもすぐには問題の原因がこの鎧にあるとは気づかないし、敵たちも何故これほどの敵意が沸き起こってくるのか理解できないということである)。
(Eyes of Blindness/盲目の目)
装備部位 両目; オーラ 微弱・死霊術; 術者レベル 5; 重量 ―
この普通の見た目の眼鏡は無害で特徴がないように見える。身につけると、使用者はブラインドネス/デフネス呪文の目標となったかのように、盲目状態になる(セーヴィング・スローなし)。
(Amulet of Inescapable Location/対占術露見のお守り)
装備部位 首周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 10; 重量 1/2ポンド
この装置は一見、位置の特定、念視や感知、ディテクト・ソウツの影響を妨げるアミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーションであるかのように見える。実際には、このお守りは、占術呪文に対する着用者のすべてのセーヴに-10のペナルティを科す。
アミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーション
(Arrowbreak Bow/矢壊しの弓)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 6; 重量 2ポンド
このショートボウは虹色の装飾が施され、美しく宝石が散りばめられた+2ショートボウのように見える。しかし矢を放つと、あまりにも力が強いために、その矢は命中の成否に関わらず常に壊れてしまう。このボウは使用者が最優先で使用する遠隔武器とならなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。
+2ショートボウ
(Unwieldy Glaive/扱いづらいグレイヴ)
装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 10ポンド
この武器は+2グレイヴのように見え、そのように機能する。しかし機会攻撃に使用することはできず、機会攻撃を試みる際には常に使用者を妨害する。使用者が機会攻撃を行おうとした際、このグレイヴは狂ったように激しく揺れ、使用者の次のターンの終了まで、そのアーマー・クラスと攻撃ロールに-2のペナルティを与える。
+2グレイヴ
(Unguent of Aging/老化の軟膏)
装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 6; 重量 ―
最初、この軟膏はアングウェント・オヴ・タイムレスネスのように見える。しかし、生きているクリーチャーもしくはかつて生きていたものの肌に触れると、そのクリーチャーもしくはアイテムの加齢を加速させる。この軟膏に触れた生きているクリーチャーは30年だけ歳をとる。かつて生きていたもの――木材、紙、死体――は塵となり破壊される。1瓶には中型以下のクリーチャー8体もしくは物体8つに効果を及ぼせるだけの軟膏が入っている。大型クリーチャーもしくは物体は中型クリーチャーもしくは物体2体として扱い、超大型クリーチャーもしくは物体は中型クリーチャーもしくは物体4体として扱う。
(Unstable Musket/気まぐれなマスケット銃)
装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 6; 重量 9ポンド
このアイテムは通常の+1マスケットのように見えるが、不発値は1~5である。いかなる効果や能力であっても、この不発値を減少させることはできない。このマスケットは使用者が最優先で使用する遠隔武器とならなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。
+1マスケット
(Unlucky Figurine/不幸の小立像)
装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 11; 重量 1ポンド
この小さい像はフィギュリーン・オヴ・ワンドラス・パワーに見える。しかし自律して使用者に使える能力を持つのではなく、使用者を不運で呪う。この小像を所持している間、使用者はアーマー・クラスと戦技防御値に-2のペナルティと、攻撃ロール、技能判定、能力値判定、セーヴィング・スローに-2のペナルティを被る。
いずれかのフィギュリーン・オヴ・ワンドラス・パワー
(Incense of Obsession/妄念の香)
装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 6; 重量 ―
この焼香の塊はインセンス・オヴ・メディテイション(瞑想の香)のように見える。インセンス・オヴ・アブセッションの近くで焚きながら瞑想と祈りを行なうと、使用者は魔法の香のおかげで自分の呪文行使能力が上昇したと完全に信じ込む。使用者は必要なかろうと、役に立たなかろうと、あらゆる機会をとらえては呪文を使おうとする。使用者の能力と呪文に対する妄執は、呪文を使い切るか、24時間が経過するまで続く。
(Vacuous Grimoire/虚ろの魔法書)
装備部位 なし; オーラ 強力・心術; 術者レベル 20; 重量 2ポンド
この種の本は普通の本とまったく同じ外見をしていて、そこそこ興味をそそる表題がついている。この本を開き、そこに書かれた文字を1文字でも読んでしまったら、難易度15の意志セーヴを2回行なわなければならない。最初のセーヴに失敗すると【知力】と【魅力】が1ポイント恒久的に吸収され、2回目のセーヴに失敗すると【判断力】が2ポイント恒久的に吸収されてしまう。この本を破壊するには、リムーヴ・カースを発動している間に燃やさなければならない。他の本と一緒に並べると、この魔法書は瞬時に変化し、他の本と違和感のない外見になる。
トウム・オヴ・クリア・ソウト、ブレスト・ブック、マニュアル・オヴ・クイックネス・オヴ・アクション、マニュアル・オヴ・ゲインフル・エクササイズ、マニュアル・オヴ・ボディリー・ヘルス
(Ornery Pistol/頑固な拳銃)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 12; 重量 4ポンド
このピストルは通常の+2ピストルのように機能するが平和について語ることに奇妙な嫌悪感を抱いている。使用者や、使用者の視線の通る場所にいて使用者が声を聞くことのできる仲間が、〈交渉〉技能を使用してクリーチャーが最初の態度を改善しようと試みると、アクションを消費することなく、このピストルは使用者の手に飛び出してきて、使用者もしくは仲間が〈交渉〉を使用しようとしたクリーチャーに銃を1発放つ。使用者もしくは仲間が複数のクリーチャーに効果を及ぼそうとしていた場合、この銃はその一団から無作為に選んだ1体に発射する。銃が装填されていなくてもこの効果は発生し、その場合このアクションが発生した時にこのピストルの呪いが通常のブリットと黒色火薬を魔法で装填する。
(Cursed Backbiter spear/呪われし背反の槍)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド
これは+2ショートスピアだが、これを近接攻撃に使用し、攻撃ロールのダイスの目が1だった場合、狙った目標でなく使用者自身にダメージを与えてしまう。呪いの効果が現れると、スピアは曲がりくねって使用者の背中を突き刺し、自動的に使用者にダメージを与える。この呪いはスピアを投擲した際にも機能する。その場合、使用者に与えるダメージは2倍になる。
(Girdle of Opposite Gender/異性変化の腰帯)
装備部位 ベルト; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 10; 重量 1ポンド
この魔法のベルトを身につけたなら、着用者は頑健セーヴィング・スロー(難易度 20)を行わねばならず、失敗すると本来と逆の性別に変質してしまう。キャラクターの能力値、精神、魂に一切の影響はない。単にキャラクターの性別が変わるだけである。もしこのキャラクターがセーヴィング・スローで出目1をロールしたなら、このアイテムは着用者の全ての性差を取り除き、中性的あるいは無性的な外見を与える。呪いを取り除く魔法が使用されるまでこの変化は永続する。ひとたびその種の魔法が効果を及ぼすと、ベルトは努力する必要なく取り除くことができる。あるキャラクターはある特定のガードル・オヴ・オポサイト・ジェンダーからただ1度だけ影響を受けることができる。しかし異なるものからは別の変化の影響を受けることができる。
ベルトなら何でも
(Cannibal Ring/食人の指輪)
装備部位 指輪; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 16; 重量 ―
この単純で簡素な銅の指輪はわずかに輝きを失っているものの、飢えや他の欠乏の効果から守ってくれるようにみえる。この指輪はあらゆる判定において、リング・オヴ・サステナンスのように振舞う。しかし7日間着用した後着用者はもし腹を満たしていなければ、いつもの定期的に訪れる飢えと渇きの代わりに人食い人種になるほどの極端な狂気に襲われる。着用者はこの飢えと渇きの判定を避けるために一時間ごとに1日分の食料と水分を摂取しなければならない。判定に失敗して非致傷ダメージの代わりに致傷ダメージを受けるようになると、知的なクリーチャー(【知力】3以上の生きているクリーチャー)の新鮮な肉を求めてやまないと強く願うようになる。
着用者がこのような作法で食事をすれば、飢えや渇きから受けていた非致傷ダメージはすべて回復する。しかし飢えと渇きによる判定に失敗したことによる致傷ダメージはのこったままである。もう一度知的存在を食べるという機会に恵まれたなら、着用者は意志セーヴ(難易度15)を行わねばならず、失敗するとこの禁忌の肉を食してしまう。着用者がこの衝動に再び屈したなら、飢えと渇きによる判定に失敗したことによる全ての致傷ダメージを回復し、増幅する飢えと渇きを満たすためには食人こそが鍵なのだと気づく。毎日知的生物の肉を1皿食すなら、彼は1時間ごとの飢えと渇きに抵抗するための判定を行う必要は無くなり、これらの判定に失敗したことによるダメージも全て回復する。この呪いがひとたび起動したなら、この指輪は呪いを解除されるまで取り除くことはできない。
(Gauntlets of Fumbling/不器用の篭手)
装備部位 両手; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 7; 重量 2ポンド
この篭手は、着用者が攻撃を受けたり、生死に関わる状況にさらされたりするまでは、その外見に応じたふるまいをする。そのような事態になると、呪いが起動する。着用者の指は思うように動かなくなり、毎ラウンド50%の確率で、どちらかの手に持っている物を落としてしまう。また、篭手は着用者の【敏捷力】を2ポイント低下させる。一度呪いが起動したら、篭手はリムーヴ・カース、ウィッシュあるいはミラクルの呪文を用いなければ外すことができなくなる。
ガントレット・オヴ・ラスト、グラヴ・オヴ・ストアリング、グラヴズ・オヴ・スイミング・アンド・クライミング、gloves of arrow snatching(訳注:おそらくグラヴズ・オヴ・アロー・スネアリングの誤記)
(Crown of Blindness/盲目の冠)
装備部位 額周り; オーラ 中程度・幻術; 術者レベル 10; 重量 1ポンド
この素晴らしい銀製の冠にはしばしば乳白色のムーンストーン(月長石)が据えられている。着用者がこれを頭の上に乗せると、この石はすぐに月が欠けるように黒くなっていき、着用者は頑健セーヴィング・スロー(難易度 14)を行なわねばならず、失敗すると即座に盲目状態になる。このセーヴィング・スローはこの冠を着用している間、着用者が盲目状態に陥るまで毎ラウンド行わなければならない。この冠を取り除くには呪いの解呪が必要である。リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果に加えて、リムーヴ・ブラインドネス/デフネスを使用することで、このアイテムを取り除くのに必要な間この冠の呪いを止めておくことができる。
ヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマ、ヘッドバンド・オヴ・インスパイアード・ウィズダム、ヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス、ヘッドバンド・オヴ・メンタル・プラウエス、ムーン・サークレット
(Crystal Hypnosis Ball/催眠水晶球)
装備部位 なし; オーラ 強力・占術; 術者レベル 17; 重量 7ポンド
この呪われた念視装置は一見したところ、普通のクリスタル・ボール(水晶球)と区別が付かない。しかし、これを念視装置として使おうとした者は1d6分の間、恍惚状態となり、テレパシーによるサジェスチョンを精神に植え付けられる(意志・無効、難易度19)。
この装置を使用した者は、水晶球を通して自分が望んだクリーチャーや光景が見えたと信じ込むが、実際には強力なウィザード、リッチ、ことによっては別の次元界の力ある存在の影響下に置かれてしまう。以後、クリスタル・ヒプノシス・ボールを使うたびに、使用者はより深く自分を制御している存在の影響を受けるようになっていき、その召使いか道具になり果てる。この過程全体を通じて、使用者は自分が支配されていることに気づかないことに注意。
(Gravesoul Armor/墓魂の鎧)
装備部位 鎧; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 10; 重量 20ポンド
着用者が鎧の特殊能力を実際に使用しようとするまで、この鎧は+1アンデッド・コントローリング・スタデッド・レザーであるかのように機能する。特殊能力を使用しようとした時点で、着用者と半径20フィートの範囲にいる全ての生きているクリーチャーは意志セーヴィング・スロー(難易度 15)を行わねばならず、失敗すると24時間の間実際にある種のアンデッド・クリーチャーのようになってしまう。GMはロールによってランダムに決定してもよい(1d6; 1~3:ゾンビ、4~5:グール、6:ヴァンパイア)し、影響を受けたクリーチャーがなるであろう特定のアンデッドの種類を選択してもよい。この鎧の効果を受けたクリーチャーは彼らがそれらについて考えている通りに振舞う。“ゾンビ”は近くにいる関連の無いクリーチャーを無作為に攻撃し、ヴァンパイアは犠牲者の首筋に噛みつこうとする、といったように。しかし彼らはそのクリーチャーの特殊能力をなんら得ることは無い。影響を受けたクリーチャーは“彼ら”の種別のアンデッドに害を与える効果に対して都合が悪いものとして反応する。“ヴァンパイア”はにんにくを避け、“ワイト”は陽光にしり込みするといったように、である。彼らは自らが実際のアンデッドであり、そうでないと感じさせる証拠の一切を無視する。“彼ら”が属するその種のアンデッドが通常持つような能力を使用する必要があるのに使用することができないような場合でさえ、影響を受けたものは自らを弁護する。例えば、自らをグールだと考えているバーバリアンは依然として激怒を行える。エネルギー放出その他のアンデッドに影響を及ぼす効果はグレイヴソウル・アーマーの影響を受けたクリーチャーには一切の効果を及ぼさない。
この能力は[精神作用](強制)の心術効果である。着用者はこの能力を1日に3回まで使用できるが、特定のクリーチャーには24時間の間に1度しか作用しない。呪いに関係なく、この鎧は依然として+1スタデッド・レザーであり、このアンデッドへの橋渡しをする(実際は存在しない)能力にも関わらず有益だと考えるものもいるだろう。ほとんどの呪われたアイテムとは異なり、このアイテムは魔法の補助なしに容易に脱ぐことができる。
(Cloak of Immolation/生贄の外套)
装備部位 肩周り; オーラ 強力・力術; 術者レベル 12; 重量 1ポンド
この外套は防御的な魔法で輝く、精巧に作られた服飾のように見える。このクロークは手に取ったり見たりしている限りは害は無い。しかし身につけたなら直ちに火がつき燃え続ける。この火は外套には一切被害を与えることはなく、着用者にのみ害を与える。外套は毎ラウンド1d6ポイントの[火炎]ダメージを与え、呪いが解かれるまで取り除くことはできない。水やその他の空気を失わせる物質は一時的に火をかき消すが、空気が再び提供されると再び着火する。レジスト・エナジー、プロテクション・フロム・エナジー、その他の同種の効果は持続時間の間、この外套の炎から着用者を守る。
クロークなら何でも
(Cape of Anchoring/拘束のケープ)
装備部位 肩周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 9; 重量 1ポンド
この明るい赤と金色のケープは、ケープ・オヴ・ザ・マウンティバンクのように見える。しかし一度身につけると、使用者がディメンジョナル・アンカー呪文の目標になったかのように機能する。このケープは使用者がリムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になった後にのみ、取り外すことができる。
(Scarab of Death/死のスカラベ)
装備部位 首周り; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 19; 重量 ―
この小さなスカラベ・ブローチを、1ラウンドを超えて手に持っているか、生きているクリーチャーが1分の間運搬すると、地中を掘り進む甲虫のような、恐ろしいクリーチャーに変身する。このクリーチャーは革や布を引き裂き、被害者の肉体に潜り込み、1ラウンド後にはその心臓に達して死亡させてしまう。難易度25の反応セーヴに成功すれば、着用者は甲虫が体内に深く潜り込む前に引きはがすことができるが、それでも3d6ポイントのダメージを被る。その後、甲虫はスカラベの姿に戻る。なお、スカラベは木や陶器、骨、象牙、金属の容器の中に入れておけば、モンスター化させることなく長期間保管できる。
アミュレット・オヴ・ザ・プレインズ、アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー、アミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーション、アミュレット・オヴ・マイティ・フィスツ、ゴーレムベイン・スカラベ、スカラベ・オヴ・プロテクション、ブローチ・オヴ・シールディング
(Scattershot Bracers/めくら撃ちの腕甲)
装備部位 手首; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド
この手甲は、身につけるまでブレイサーズ・オヴ・アーチェリーのように見える。使用者は遠隔攻撃ロールに-2のペナルティを被る。この手甲を取り除くには、リムーヴ・カース呪文に成功しなければならない。
グレーター・ブレイサーズ・オヴ・アーチェリーまたはレッサー・ブレイサーズ・オヴ・アーチェリーのいずれか
(Staff of Occasional Wonder/気まぐれな不思議のスタッフ)
装備部位 なし; オーラ さまざま; 術者レベル さまざま; 重量 4ポンド
スタッフ・オヴ・オケイジョナル・ワンダーは任意の魔法のスタッフのように見える。実際、このアイテムは見た目通りのスタッフを作成する際に自己の結果として作られることが多い。普通は意図通りに機能するが、このスタッフを使用するたびにd%をロールしなければならない。その出目が1~10の場合、望んだ効果が得られるのではなく、ロッド・オヴ・ワンダーのように機能する。
スタッフなら何でも
(Stone of Weight(Loadstone)/重り石(引っ付き石))
装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド
この表面がなめらかに磨き上げられた黒っぽい石は、所有者の基本地上移動速度を半分にしてしまう。一度拾い上げたら、この石は魔法的でないいかなる手段を用いても捨てることができなくなる――投げ捨てたり壊したりしても、身につけているもののどこかに再び現れる。ロウドストーンにリムーヴ・カース呪文をかければ、普通に石を捨てることができ、以後はそのキャラクターにつきまとうことはなくなる。
アイウーン・ストーン、ストーン・オヴ・アラーム、ストーン・オヴ・グッド・ラック、stone of controlling earth elementals(訳注:おそらくストーン・オヴ・カンジュリング・アース・エレメンタルズ)
(Dust of Sneezing and Choking/くしゃみと窒息の粉)
装備部位 なし; オーラ 中程度・召喚術; 術者レベル 7; 重量 ―
このきめ細かな粉末は、ダスト・オヴ・アピアランス(姿現しの粉)であるように見える。これを空中に撒くと20フィートの範囲に拡散し、その中にいる者にくしゃみと咳の発作を起こさせる。難易度15の頑健セーヴに失敗した者は、即座に3d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。このセーヴィング・スローに成功した者ですらも5d4ラウンドの間、咳き込んでしまい何もできなくなる(朦朧状態として扱う)。
(Deadly Returns Throwing Axe/致命的な危険が返る投げ斧)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 2ポンド
この武器は+2リターニング・スローイング・アックスのように見える。通常のリターニング能力の代わりに、このアックスは使用者が目標への攻撃を外した際にのみ返ってくる。戻ってくる際、この武器は使用者を攻撃する。この攻撃には、使用者の最大の基本攻撃ボーナスを用いる。命中すればこの武器は使用者に突き刺さる。使用者は、突き刺さったこの武器を即行アクションで抜くことができる。使用者への攻撃が外れると、この武器は使用者が隣接する何者にも占められていないマスにランダムに落下し、可能な限り速く拾わなければならない。デッドリー・リターンズ・スローイング・アックスの使用者はこの武器を最優先で使用する遠隔武器としなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。
(Drums of Lethargy/脱力の太鼓)
装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 5ポンド
このケトルドラムは、ドラムス・オヴ・ヘイストのように見える。クリーチャーがこのドラムを演奏すると、(ドラムを演奏しているクリーチャーを含む)全てのクリーチャーはスロー呪文の目標となったかのように効果を受ける。難易度14の意志セーヴに成功すればこの効果を無効化できる。スロー効果を作り出すために〈芸能〉判定は必要としない。
(Nearfiring Bow/近くを射る弓)
装備部位 なし; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 6; 重量 2ポンド
このボウは+2ディスタンス・ショートボウのように見える。しかしこの呪いは、射程単位毎の累積するペナルティが-4に増加している。その上、最初の射程単位を超えて発射する際、クリティカル・ロールに追加で-4のペナルティを与える。このボウは最優先で使用する遠隔武器としなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。
(Necklace of Strangulation/絞殺の首飾り)
装備部位 首周り; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 18; 重量 ―
ネックレス・オヴ・ストラングレイションは素晴らしい魔法の装身具に見える。首にかけるや否や、この首飾りは即座に首を絞め始め、ラウンドごとに6ポイントのダメージを与える。これを外せるのはリミテッド・ウィッシュ、ウィッシュ、ミラクルと同等以上の手段のみである。首飾りは犠牲者が死亡した後までもその首に巻きつき続ける。犠牲者の遺体が腐り果て白骨化(約1ヶ月かかる)すると、ようやく首飾りはゆるむ。そうして、次の犠牲者を待ち受けるのである。
ネックレス・オヴ・アダプテイション、ネックレス・オヴ・ファイアーボールズ、ペリアプト・オヴ・ウーンド・クロージャー、ペリアプト・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ポイズン、ペリアプト・オヴ・ヘルス
(Net of Snaring/捕縛の網)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド
このネットは攻撃ロールに+3のボーナスを提供するが、水中でしか使えない。水中では、合言葉によって30フィートまで前方に射出され、1体のクリーチャーを捕らえることができる。地上で投擲されると、ネットは向きを変えてネットを投げたクリーチャー当人を捕らえる。
+3ネット
(Sword, Berserking/狂乱の剣)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 8ポンド
この剣は一見、+2グレートソードのように見える。しかしながら、これを実戦で使うと、使用者は狂乱状態に陥る(バーバリアンの激怒能力とまったく同じ利点と欠点を受ける)。使用者は最も近くにいるクリーチャーを攻撃し、気絶状態になるか死ぬか、30フィート以内に生き物がいなくなるまで戦い続ける。多くの人々はこれを呪われた品と見なすが、恩恵と見なす者もいる。
(Biting Battleaxe/噛みつく戦斧)
装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 6ポンド
この不気味な外見をした+2バトルアックスは、使用者に《薙ぎ払い強化》特技を与える。しかしこの特技を使用する際、使用者は追加攻撃でどのクリーチャーを攻撃するかを選択するのではなく、隣接するクリーチャーを無作為に攻撃する。どのクリーチャーを攻撃するかを決定する際、常に自分自身が攻撃対象になるものとして扱う(隣接するクリーチャーがいない場合であっても適用される)。バイティング・バトルアックスの使用者は最優先で使用する武器としなければならず、可能な限り《薙ぎ払い強化》を使用しなければならない。リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。
+2バトルアックス
(Bag of Devouring/貪食の袋)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 17; 重量 15ポンド
このバッグは一見、普通の袋に見える。魔法的性質を感知しようとすると、バッグ・オヴ・ホールディング(物入れ袋)であるかのように見える。しかし、実はこの袋はまったく異なる、もっと陰険な何か、つまりは、異次元クリーチャーの捕食口の1つなのである。
バッグに押し込まれた動植物を素材とする物体は“飲み込み”の対象となる。バッグ・オヴ・ディヴァウアリングは90%の確率で最初に押し込まれた物を無視する。だが、その後は生きた肉が中に入ってくると(誰かがバッグから中身を取り出そうとしたときなど)、60%の確率で突っ込まれた身体の一部をがっちり捕らえ、犠牲者の全身を中に引っ張り込もうとする。バッグは組みつくために行なう戦技判定に+8のボーナスがある。クリーチャーが押さえこまれた状態となったら、バッグはフリー・アクションで犠牲者を中に引きずり込む。バッグは組みつきから逃れようとする試みに対する戦技防御値18を持つ。
バッグは30立方フィートまでの物質を中に入れておける。これはバッグ・オヴ・ホールディング(タイプI)と同様の機能だが、中に入れた物は1時間ごとに5%の累積確率(訳注:1時間ごとに5%、10%、15%と確率が上がっていく)で飲み込まれて、虚無空間かどこかの次元界に吐き出される。中に引き込まれたクリーチャーは1ラウンドで消化される。バッグは犠牲者の肉体を破壊してしまい、死体の一部を必要とするすべての復活や蘇生を妨げる。ウィッシュやミラクル、トゥルー・リザレクション呪文で飲み込まれた犠牲者を生き返らせることのできる確率は50%である。破壊されたクリーチャー1体1体に対して、1回ずつ判定すること。この判定が失敗であれば、そのクリーチャーは定命のものの魔法では生き返らせることができない。
バッグ・オヴ・ホールディング(いずれかのタイプ)
(Hat of Hatreds/嫌悪の帽子)
装備部位 頭部; オーラ 中程度・幻術; 術者レベル 10; 重量 ―
着用者が敵意を抱くクリーチャーの姿に自らを変装させようとするまでは、この帽子はいかなる点においてもハット・オヴ・ディスガイズであるかのように振舞う。そのようにすると、この帽子は敵意を抱くクリーチャーが攻撃したいと思わせるようなクリーチャーないし個人にその姿を変えてしまう。着用者が機会を得たとしても、この帽子は見るものが敵意を抱かない存在の姿(例えば、地方の寺院でおそられられる指導者など)に変装させることは無い。ひとたびこの帽子が真の能力を明かしたなら、もはや着用者はこの帽子を使用して自らの外見を変えようとすることはできない。その代わりに、帽子は自動的に見るものが知っており不快に感じさせる姿に着用者を変えてしまう。これは超常能力の幻術であり、着用者が混乱し、傷つき、弱められている姿に変えてしまう。例えばゴブリンの巣窟では、着用者は部族の首長に姿を変えるだろうが、眠そうで脆弱に見える。人間の町では着用者は憎まれる地方の悪たれが酔っ払いふらふらしているように見える。邪悪な町では、着用者はさまざまな犯罪の犠牲者として理想的な姿をした混乱した旅行者に見える。
(Buffoon's Sword/道化の剣)
装備部位 なし; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 10; 重量 2ポンド
この剣は戦闘で実際に使用するまでは、あらゆる点においてまるでソード・オヴ・サトルティであるかのように見え、機能する。ひとたび戦闘で使用すると、この武器は使用者の全ての〈隠密〉判定に-10のペナルティを引き起こす。加えてこの武器を使用している限り、嘘をついたりいかなる言い訳の類も口にすることがほとんどできなくなる。着用者がそのような行為を行うたびに、うっかり真実を口にしたり何の気なしに策を漏らすというようなその他の行為を行わないようにするために、意志セーヴィング・スロー(難易度15)に成功しなければならない。ひとたび呪いが起動したなら、呪いを終了させる魔法によってのみこの剣を着用者から引き剥がすことができる。
(Boots of Dancing/舞踏のブーツ)
装備部位 両足; オーラ 強力・心術; 術者レベル 16; 重量 1ポンド
このブーツは最初は別種の魔法のブーツのように見え、またそのように機能する。しかし着用者が近接戦闘に入る(あるいは近接戦闘から逃げようとする)と、着用者に対してイレジスティブル・ダンスが発動されたかのようにブーツ・オヴ・ダンシングが移動を阻害する。ひとたび真の性質が明らかになると、ブーツはリムーヴ・カース呪文を使用しなければ脱ぐことができなくなる。
ウィングド・ブーツ、ブーツ・オヴ・ザ・ウィンターランズ、ブーツ・オヴ・エルヴンカインド、ブーツ・オヴ・ストライディング・アンド・スプリンギング、ブーツ・オヴ・スピード、ブーツ・オヴ・テレポーテーション、ブーツ・オヴ・レヴィテーション
(Flask of Curses/呪いのビン)
装備部位 なし; オーラ 中程度・召喚術; 術者レベル 7; 重量 2ポンド
このアイテムは、ありふれた広口ビン、酒を入れるボトル、容器、デカンター(果実酒を入れるガラスビン)、ビン、つぼのように見える。これには液体が入っていることもあれば、煙が渦巻いていることもある。最初に蓋を開けた時に30フィート以内にいるクリーチャーは全員、難易度17の意志セーヴを行なわなければならず、失敗すると呪われてしまう。呪われたクリーチャーはリムーヴ・カース呪文をかけてもらうまで、攻撃ロールとダメージ・ロールと技能判定に-2のペナルティを被る。
アイアン・フラスク、イフリート・ボトル、エヴァースモーキング・ボトル、デカンター・オヴ・エンドレス・ウォーター
(Broom of Animated Attack/自律攻撃のほうき)
装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド
このアイテムは、普通のほうきと区別がつかない。実際に使ってみようとしない限り、どんな調査を行っても、ブルーム・オヴ・フライング(空飛ぶほうき)とまったく同じとの結果が得られる。
クリーチャーがこのほうきを使って空を飛ぼうとすると、ほうきは安心しきった乗り手を乗せて宙返りを1回し、そのまま(1d4+5)フィートの高さから乗り手(やその頭)を地面へ叩きつける(10フィート未満の落下なので、落下ダメージはない)。その後、ほうきは藁や細枝でできた掃く方の先端で顔をひっぱたいたり、柄の方の先端で打ちのめしたりして犠牲者を攻撃する。ほうきはそれぞれの先端で1ラウンドに2回ずつ攻撃する(掃く方の先端で2回と、柄の方の先端で2回、つまり1ラウンドに合計4回)。各攻撃ロールには+5のボーナスがつく。掃く方の先端は命中すると犠牲者を1ラウンドの間、盲目状態とし、柄の方は命中すると1d6ポイントのダメージを与える。ほうきはアーマー・クラス13、戦技防御値17、18hp、硬度4を有する。
(Bracers of Defenselessness/無防備の腕甲)
装備部位 手首; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 16; 重量 1ポンド
この宝石で飾られた輝く腕甲は、一見ブレイサーズ・オヴ・アーマー+5(鎧の腕甲+5)のようで、また実際にそのように機能する――着用者が自分のレベル以上の高い脅威度を持つ敵の猛攻を受けるまでは。この時点以降、腕甲はアーマー・クラスに-5のペナルティを与えるようになる。一度呪いが起動したら、ブレイサーズ・オヴ・ディフェンスレスネスはリムーヴ・カース呪文を使用しなければ外すことができなくなってしまう。
(Planar Invasion Shield/次元界侵略の盾)
装備部位 盾; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 17; 重量 15ポンド
この盾は戦闘で着用者がその破壊の力を使用しようとするまでは、あらゆる点においてアブソービング・シールドのように見え、機能する。ひとたび使用されたなら、この盾は破壊の力の代わりに1体以上のモンスターを盾から放出する。このモンスターたちは1d6ラウンドの間(盾の着用者を含む)最も近いクリーチャーを毎ラウンド攻撃し、その後可能な限り安全な経路を通って逃走する。逃亡するような経路が無い場合、モンスターは死ぬまで戦う。モンスターの種類や数については、2d4をロールしてサモン・モンスター呪文のレベルを、1d3をロールして出現するモンスターの数を決定する。この盾から召喚されたモンスターは殺されるまでの間、同種のものと同じように振舞い、持続時間が永続の召喚されたクリーチャーのように扱う。
ひとたびこの呪いが起動したなら、この盾は1日に3回、およそ8時間ごとにモンスターを放出する。盾から直接出ることができなかったりすぐに死ぬような場合(例えば埋められたり水中に置かれているなど)には、代わりに50フィート以内のもっとも安全な場所に現れる。呪いを取り除く魔法をこの盾に使用することに成功すれば、この盾は以前のようにアブソービング・シールドのような見掛けとなり、着用者は手から離すことができるようになる。
(Heavy Hammer/重たい鎚)
装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 20ポンド
この巨大なウォーハンマーは、通常のそのサイズのものよりも遥かに重い。このハンマーを使用するクリーチャーは攻撃ロールに-2のペナルティを受け、ダメージ・ロールに+4のボーナスを得るとともに、移動速度に-10のペナルティを被る。一度手に取ると、この武器はリムーヴ・カース呪文を使用するまでの間そのクリーチャーはこの武器を再優先で使用する武器としなければならない。
+2ウォーハンマー
(Headband of Stupidity/愚行のヘッドバンド)
装備部位 額周り; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド
このヘッドバンドはheadband of vast intellect +4(訳注:おそらくヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス+4)のように見える。しかし【知力】に+4のボーナスと関連する技能にボーナスを与える代わりに、使用者は【知力】に-4のペナルティを受けた上、全ての〈知識〉判定に-2のペナルティを受ける。使用者はこのヘッドバンドによる知性の衰弱には気付かない。たとえ何より愚かな発言をしたり誤解した洞察を披露したとしてさえ、着用中は知性的に見える。
headband of vast intellect +4(訳注:おそらくヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス+4)
(Petrifying Cloak/石化の外套)
装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 11; 重量 1ポンド
この灰色の魔法の外套は実を守るための外套のように見える。しかし身に付けると、使用者は難易度20の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると即座に石化状態となる。最初のセーヴに成功しても、身につけているクリーチャーは自分のターンの開始毎に再度判定を行わなければならない。どのセーヴィング・スローに失敗しても、そのクリーチャーは石化状態となる。リムーヴ・カースもしくはストーン・トゥ・フレッシュにより使用者を元の姿に戻すことができ、着用者が外套を外すまでの十分な時間が与えられる。
クロークなら何でも
(Periapt of Foul Rotting/おぞましき腐敗の護符)
装備部位 首周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 10; 重量 ―
この彫刻の施された宝石は、あまり価値のあるもののようには見えない。この護符を24時間より長く所持し続けたキャラクターは、恐ろしい腐敗病に感染してしまう。この病気は毎週、【敏捷力】、【耐久力】、【魅力】を1ポイントずつ恒久的に吸収する。この護符(と病気)を除去するには、まずリムーヴ・カース呪文をかけた後に、リムーヴ・ディジーズをかけ、さらにヒール、ミラクル、リミテッド・ウィッシュ、ウィッシュのいずれかを1回かけなければならない。腐敗病は感染したキャラクターに、ペリアプト・オヴ・ヘルス(健康の護符)を砕いて作った粉末を振りかけることでも相殺できる(1全ラウンド・アクション)。そうすると、ペリアプト・オヴ・ファウル・ロティングも同じように砕けて塵となる。
ペリアプト・オヴ・ウーンド・クロージャー、ペリアプト・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ポイズン、ペリアプト・オヴ・ヘルス
(Belt of Weakness/虚弱のベルト)
装備部位 ベルト; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド
このベルトはベルト・オヴ・マイティ・コンスティチューション+4として機能する幅広の革製のベルトに似た外見をしている。実はこのベルトは、使用者の健康を補助するのではなく傷めつける。ベルト・オヴ・ウィークネスは使用者の【耐久力】能力値に-4のペナルティを与える。更に、使用者が頑健セーヴで出目1をロールすると、ベルトは締め付け、2d8ポイントのダメージを与える。
(Helm of Opposite Alignment/対立属性の兜)
装備部位 頭部; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 12; 重量 3ポンド
頭に被るや否や、即座に呪いの効果が発現する(意志・無効、難易度15)。セーヴに失敗すると、着用者の属性は元の属性からできるだけかけ離れたものになるよう、著しく変化してしまう――善は悪に、混沌は秩序に、真なる中立は極端に偏った属性(秩序にして悪、秩序にして善、混沌にして悪、混沌にして善)のいずれかになってしまう。属性の変化は精神性だけでなく倫理観にも及んでおり、魔法によって変化させられた人物は、心の底から新たな人生観に満足してしまう。セーヴに成功したキャラクターは呪いの効果を被らずに兜を被り続けることができるが、一度脱いで再びかぶったなら、再びセーヴを行なわなければならない。
元の属性に戻るにはウィッシュかミラクルを用いるしかない。作用を受けた当人は元の属性に戻ろうという試みを一切することはない(それどころか、そうした試みを恐れ、できる限りの手段で逃れようとする)。特定の属性であることが必要条件になっているクラスのキャラクターが作用を受けた場合、呪いを取り除くだけでなく、アトーンメント呪文も必要になるだろう。ヘルム・オヴ・オポジット・アラインメントは一度機能を発揮すると、すべての魔法的特性を失ってしまう。
ハット・オヴ・ディスガイズ、ヘルム・オヴ・コンプリヘンド・ランゲージズ・アンド・リード・マジック、ヘルム・オヴ・テレパシー
(Poisonous Cloak/猛毒の外套)
装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 15; 重量 1ポンド
この外套は毛織物のような素材でできたものがふつうだが、革製のこともある。ディテクト・ポイズンをかけると、この外套の繊維に毒が染み込んでいることが判る。この衣装を手にするだけでは害を受けることはないが、実際に着用するや否や着用者は難易度28の頑健セーヴに成功しない限り、4d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。
いったん着用してしまったら、リムーヴ・カース呪文をかけないとポイザナス・クロークを除去できない。リムーヴ・カースをかけると、このクロークの魔法的特性は破壊される。先にニュートラライズ・ポイズン呪文をかけておけば、死んでしまった犠牲者をレイズ・デッドやリザレクションで死から蘇らせることができる。
クローク・オヴ・アラクニダ、クローク・オヴ・イセリアルネス、クローク・オヴ・ザ・バット、メジャー・クローク・オヴ・ディスプレイスメント、クローク・オヴ・レジスタンス+5
(Potion of Poison/毒薬)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 12; 重量 ―
このポーションはかつて持っていた有益な魔法能力を失い、今では強力な毒と化している。この毒は6ラウンドの間、ラウンドごとに1d3ポイントの【耐久力】ダメージを与える。毒に侵されたクリーチャーは難易度14の頑健セーヴに成功すると、ダメージを無効化し、かつ毒の効果を終わらせることができる。
ポーションなら何でも
(Pauldrons of the Jackass/まぬけ者の肩鎧)
装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 7; 重量 3ポンド
この鋼鉄製の肩鎧は、身につけるまで押し寄せる馬が描かれているように見える。しかし身につけるとその馬は唖然としたロバの姿に変わってしまう。この肩鎧を身につけたものは【敏捷力】に-4のペナルティを受け、全ての移動速度が10フィートだけ減少する。このアイテムを外すには、リムーヴ・カース呪文に成功する必要がある。
ポールドロンなら何でも
(Mask of Ugliness/醜悪の仮面)
装備部位 頭部; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド
この奇妙な特徴のない仮面はヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマ+4の能力を持っているかのように見える。しかしこの仮面は【魅力】へのボーナスを提供するのではなく、使用者の顔に溶け込み、外見をより醜くし、言葉を雑で侮辱したものに変えてしまう。使用者は〈交渉〉および〈はったり〉判定に-4のペナルティを受けるが、〈威圧〉判定に+2のボーナスを得る。
魔法のマスクならなんでも、もしくはヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマなら何でも
(Mace of Blood/流血のメイス)
装備部位 なし; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 8; 重量 8ポンド
この+3ヘヴィ・メイスは毎日血を浴びさせてやらなければボーナスが消えてしまう(再びメイスが血に染まるまで)。このメイスを使用したキャラクターは、それを所持している間は毎日1回、難易度13の意志セーヴを行なわなければならず、失敗すると属性が“混沌にして悪”になってしまう。
+3ヘヴィ・メイス
(Medallion of Thought Projection/思考投影のメダル)
装備部位 首周り; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 7; 重量 ―
この装置は外見から機能の有効距離に至るまでメダリオン・オヴ・ソウツ(読心のメダル)と同じように思える。ただし、思考はくぐもって、ゆがんだ感じに聞こえてくるため、難易度15の意志セーヴに成功しなければ内容を判別することはできない。使用者は自分が他人の思考を傍受していると考えるが、実は聞こえているのはメダルが作り出した虚像に過ぎない。この幻の思考は常にもっともらしく聞こえるので、そうした情報を頼りにするとひどい間違いを犯しかねない。さらに悪いことに、使用者には判らないが、この呪われたメダルは使用者の真っ直ぐ前方の直線状にいるクリーチャーたちに着用者の思考を伝えてしまう。そのため、クリーチャーたちは着用者の存在に気づき、警戒するようになるだろう。
(Riot Pipes/叛乱のパイプ)
装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド
この単純な魔法の楽器は使用者が都市環境で演奏するまでは、いかなる点においても他の魔法のパイプであるかのように見え、機能する。使用者が都市環境で演奏すると、この演奏が聞こえる範囲にいる全ての人々は意志セーヴィング・スロー(難易度15)を行い、失敗すると殺意を伴う怒りに包まれてしまう。セーヴに失敗したものは以降1d6時間レイジ呪文の効果を受け、この間に遭遇した見知らぬ人や嫌いな人なら誰でも攻撃するという、強力な(強制)効果(難易度15の意志・無効)を受ける。
使用者が都市環境で3日以上連続でこの効果を使用したなら、使用者も意志セーヴィング・スロー(難易度15)を行わねばならず、失敗するとその連続した時間と同じ時間ライオット・パイプスの効果を受ける。このパイプは呪いが解けるまで演奏者のものに存在し続ける。
パイプス・オヴ・サウンディング、パイプス・オヴ・ザ・スーアーズ、パイプス・オヴ・ホーンティング
(Ring of Clumsiness/うすのろの指輪)
装備部位 指輪; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 15; 重量 ―
この指輪はリング・オヴ・フェザー・フォーリング(軟着陸の指輪)とまったく同様の機能を持つが、同時に着用者の動きをひどくぎこちないものにしてしまう。着用者の【敏捷力】には-4のペナルティがつき、動作要素を有するすべての秘術呪文を発動する際に20%の失敗確率が生じる(この呪文失敗確率は他のタイプの秘術呪文失敗確率と累積する)。
(Ring of Spell Devouring/呪文喰らいの指輪)
装備部位 指輪; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 13; 重量 ―
この精緻な指輪はリング・オヴ・スペル・ストアリングもしくはリング・オヴ・スペル・ターニングのように見える。しかしこの指輪は呪文発動や呪文相殺を補助するのではなく、これらの効果を妨害する。使用者は秘術呪文を発動するたびに、25%の呪文失敗確率を被る。加えて、この指輪の使用者は呪文相殺を試みる際に呪文を識別するために行う〈呪文学〉判定に-4のペナルティを被る。この指輪はリムーヴ・カース呪文や類似の効果を受けるまで外すことができない。
リング・オヴ・スペル・ストアリング(いずれか)またはリング・オヴ・スペル・ターニング
(Ring of Truth/真実の指輪)
装備部位 指輪; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 9; 重量 ―
一見心地がよさそうに見えるリング・オヴ・トゥルースには子供のような天使と微笑む神聖なるクリーチャーが重い鎖の輪に捕らえられている様子が彫り込まれている。この呪われた指輪を着用したものは会話と筆記において、故意の嘘をつくことができなくなる。着用者は単に真実を口にしないことややり取りをしないことを選択することもできるが、直接の質問に正直に回答するのを避けることでさえ意志セーヴ(難易度 20)に成功しなければならない。着用者は呪いの魔法が無効化されるまでこの指輪を取り除くことはできない。
リング・オヴ・Xレイ・ヴィジョン、リング・オヴ・マインド・シールディング
(Ring of Lifebleed/命削りの指輪)
装備部位 指輪; オーラ 中程度・死霊術; 術者レベル 10; 重量 ―
身につけるまではこの指輪はリング・オヴ・リジェネレイションのように見える。しかし戦闘中に身につけていると、この指輪の真の姿が明らかになる。使用者に近接攻撃もしくは遠隔攻撃が命中するたびに、使用者は追加で1d4ポイントのダメージを受ける。この指輪は使用者が死亡するか、リムーヴ・カース、ウィッシュ、ミラクル呪文を受けるまで取り外すことはできない。
(Robe of Vermin/蟲のローブ)
装備部位 全身; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 13; 重量 1ポンド
着用者がこのローブを着た時点では、おかしな点は何一つ見つからず、通常通りに機能する。しかし、敵意を持った相手に対して精神集中とアクションが必要な状況になれば、この服の本性が明らかになる。着用者は突然、この服の中に魔法の力によって潜んでいた大量の昆虫に噛みつかれる。着用者は、害虫どもに体中を噛みつかれたり這い回られたりする極度の不快感に襲われた人が普通するような反応(身体をかきむしったり、ローブを脱ごうとしたり)をしてしまうため、すべての行動を中止せねばならなくなる。
着用者はイニシアチブ判定に-5のペナルティを、すべての攻撃ロール、セーヴ、技能判定に-2のペナルティを受ける。呪文を発動しようとした場合、着用者は精神集中判定(難易度20+呪文レベル)を行なわなければならず、失敗すると呪文を失ってしまう。
ローブ・オヴ・アイズ、ローブ・オヴ・ジ・アークマギ、ローブ・オヴ・シンティレイティング・カラーズ、ローブ・オヴ・スターズ、ローブ・オヴ・ブレンディング、ローブ・オヴ・ボーンズ、ローブ・オヴ・ユースフル・アイテムズ
(Robe of Powerlessness/無力のローブ)
装備部位 全身; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 13; 重量 1ポンド
ローブ・オヴ・パワーレスネスは他の種類のローブのように見える。この衣装をまとったキャラクターは即座に【筋力】に-10のペナルティを受け、さらに【知力】か【判断力】か【魅力】にも-10のペナルティを受け、能力値の低下に従って呪文と魔法に関する知識を忘れてしまう。キャラクターが呪文の使い手であれば、ローブはそのキャラクターの呪文発動能力に関わる第一の能力値を目標とする。そうでなければ【知力】を目標とする。このローブは簡単に脱げるが、失われた精神と肉体の力を取り戻すには、まずリムーヴ・カース呪文をかけてもらった後にヒールをかけてもらわねばならない。
ローブ・オヴ・アイズ、ローブ・オヴ・ジ・アークマギ、ローブ・オヴ・シンティレイティング・カラーズ、ローブ・オヴ・スターズ、ローブ・オヴ・ブレンディング、ローブ・オヴ・ボーンズ、ローブ・オヴ・ユースフル・アイテムズ
(Rod of Arson/放火のロッド)
装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 12; 重量 5ポンド
使用者が火を消そうとしたり戦場で火勢を弱めたりそのほかの危険な状況において使用者がこのロッドを使用するまで、あらゆる実験によっても、中が空洞になっているこの金属の管がロッド・オヴ・フレイム・エクスティングィッシングであるという結果を示す。ひとたび使用されたなら、火が消えることはなく、このロッドによって使用者の体が火に包まれたことに使用者は気づく。この炎は24時間の間使用者をその中に収めた状態で燃え続ける。これによりわずかな不快感を抱き使用者は不調状態となるが、見た目には傷を負うことはない。しかし使用者が可燃物に触れたり建築物に入ったりすると、使えるものならなんでも使用してそれらの物体に火をつけたいと感じる。使用者がこの欲望に抵抗する場合、火が勢いよく不安定になることで毎ラウンド1d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける。この状態で1分が経過すると使用者は意志セーヴ(難易度15)を行わねばならず、失敗するとこの火をつけたいという誘惑に屈服してしまう。セーヴに成功したなら、この欲望は過ぎ去り、火は使用者を傷つけるのを止め、可燃物に対して通常通り接することができるようになる。
ひとたびこの呪いが露わになると、着用者は彼自身がつけたものではない火に遭遇した際に、このアイテムを消火や火勢を弱めるために使用することに抵抗するために意志セーヴ(難易度15)に成功しなければならない。使用者自身が個人的につけた火にはこのロッドを使うことはできない。呪いを解除する魔法が成功すれば使用者はこのロッドを手から放すことができ、このロッドを使用したことによる火の中に自らを包み続けることもなくなる。
(Rod of Foiled Magic/呪文挫きのロッド)
装備部位 なし; オーラ 強力(系統なし); 術者レベル 17; 重量 5ポンド
このロッドはメタマジック・ロッドと同じ外見をしている。クリーチャーがこのロッドを拾い上げると、リムーヴ・カースあるいは同種の魔法を使用しなければ捨てることができなくなる。使用者が呪文を発動するたびに、使用者はロッド・オヴ・フォイルド・マジックを片手に持ち、その呪文の術者レベルが2レベル低いものとして扱われる。これにより術者レベルが0以下にまで減少すると、この呪文を発動する確率が50%しかなくなる(他の秘術呪文失敗確率は、この確率に累積される)。呪文を発動できれば、この呪文の術者レベルは1になる。
メタマジック・ロッドなら何でも
(One-Way Window/一方通行の窓)
装備部位 なし; オーラ 微弱・占術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド
この小さな一辺6インチのガラス製の平板は、十分に広い垂直な面に置くと6フィート×3フィートの窓の大きさになり、そこから取り外せば元の大きさに戻る。この窓は貼り付ける面にわずかに溶け込むことさえでき、表面がわずかにでこぼこしていたり、曲がっていたり、ガラスの平板を単純に貼り付けるのが難しいようなところにも溶け込むことができる。
合言葉によりこの玻璃の前面は窓のように反対側の面のあらゆる活動を映し、10フィートの厚さまでの木、地面、あるいは石を貫通する(ただし、金属は透過できない)。その内側に映る敵意の無いクリーチャーはこの窓の存在に気付かず、レジャーとしてそのクリーチャーについて学ぶために眺めることができる。
しかし持ち主が敵意のあるクリーチャーを偵察するためにこの窓を使用すると、呪いが起動する。この瞬間から、窓は所有者とこの窓を通して見ているものに対して、向こうに移る姿が現状と異なるように見せてしまう――敵は眠っていたり酔っぱらっているように見え、落とし穴には容易に渡ることのできる平板の橋がしっかりとかけられるといった具合に。この鏡の前面にこの映像が表示されている間、鏡は双方向の窓を作り出し、観測されている敵に見る者の姿を映し出す。しかし、観測されているクリーチャーはこの鏡を通して観測者の実際の姿を見ることができ、ディテクト・ソウツを使用しているかのようにその考えを読み取ることができる。その上、この鏡を通して映し出された映像は観測者達もまたクリーチャーに見られているのだということを明らかにしない。
ひとたび呪いが起動すると、使用者はこの鏡を使用して偵察を行なうことを最も有効な戦略であると考えるようになる(以後ずっと、持続時間はない)。そして呪いを解除する魔法によりこの効果から免れるまで、可能な限りそのようにする。例え鏡を起動したものでない場合でさえ、この鏡を使用して敵対的な敵を偵察しようとする者はこのアイテムを使用しようとする。